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piece3 初めまして!
ミルクティーとチョコレート
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剛士と拓真からの手土産、ルフナ紅茶で淹れたミルクティーと、ビターなチョコレート。
テーブルに並べると、芳しい香りを辺りに漂わせた。
彩奈が、手を合わせて微笑む。
「わあ、ミルクティー美味しそう!チョコもすごいお洒落!」
やるじゃん、と彩奈は隣に座る拓真を肘でつついた。
「でしょ? そりゃもう、ゴウが気合い入れてリサーチしたからね」
悪戯っぽく答えた拓真を、剛士が肩を叩いて諌める。
いつもなら彼の頭を小突いているところだろうが、今日は我慢したらしい。
そんな剛士を見て、悠里は嬉しくも可笑しくなってしまう。
母が、にっこりと剛士と拓真を見つめる。
「本当に、素敵なお土産をありがとう。紅茶もチョコレートも大好きだから、嬉しいわ」
「良かったです」
剛士も、柔らかく微笑する。
「悠里さんも、とても美味しく紅茶を淹れてくれるので。きっとお母様と一緒に淹れているのかなと」
「ふふっ、そうなの。夜にね、悠里が淹れてくれた紅茶を飲みながらお喋りするのが、日々の癒しなのよ」
そうでしたか、と応えた剛士が、頬をほころばせた。
「……悠里さんと、笑い方が同じですね」
「あら、本当?」
母が、嬉しそうに声を立てて笑う。
「はい、そっくりです」
2人が自分を見て笑うので、悠里は思わず、真っ赤になってしまう。
母はニコニコして、剛士と拓真に言った。
「今度からは、ぜひ手ぶらで、気軽に遊びに来てちょうだいね」
「はい、ありがとうございます」
母の言葉が、これからも剛士たちが家に来てくれることを前提にしたものであることが、嬉しい。
悠里は赤い顔のまま、喜びを噛み締める。
彩奈と、目が合った。
親友の優しい瞳が、キラキラと輝く。
悠里は喜びを分かち合うように、彩奈と微笑みを交わした。
そのとき、ガチャガチャッと、勢いよく玄関の鍵が開く音がした。
犯人は、わかっている。
テーブルについている皆で顔を見合わせ、笑った。
バタバタと廊下を走る音が迫ってきて、勢いよくリビングのドアが開く。
はあ、はあ、と息を切らして登場したのは、予想通りの人物。
悠里の弟に、皆が暖かい笑顔を向けた。
「お帰り、悠人」
「お帰りー!」
「た、ただいまです。柴崎さん!……あ、皆さん、こんにちは」
悠人の目は、憧れの人物に真っ直ぐに注がれている。
剛士の誕生日のときのようだ。
剛士に会いたいがために、悠人は部活が終わった瞬間、猛ダッシュで帰宅してきたのだろう。
拓真と彩奈が笑い出す。
「オレたちのオマケ感、いいね!」
「悠人くん、正直でよろしい! まあ今日の私たちは、シバさんのオマケだから!」
「い、いや、そんなことはないっすよ?」
と言いながらも、悠人の目が剛士しか映していないのは明らかだった。
「お帰り。お邪魔してます」
剛士が悠人の視線に応え、微笑した。
悠人の顔が、パァッと輝く。
「ただいまです! いらっしゃい、柴崎さん!」
母がコロコロと笑った。
「さ、あなたのお茶も用意するから、手を洗ってらっしゃい」
「はい!」
バタバタと騒々しく、悠人は洗面所に駆け込んでいった。
テーブルに並べると、芳しい香りを辺りに漂わせた。
彩奈が、手を合わせて微笑む。
「わあ、ミルクティー美味しそう!チョコもすごいお洒落!」
やるじゃん、と彩奈は隣に座る拓真を肘でつついた。
「でしょ? そりゃもう、ゴウが気合い入れてリサーチしたからね」
悪戯っぽく答えた拓真を、剛士が肩を叩いて諌める。
いつもなら彼の頭を小突いているところだろうが、今日は我慢したらしい。
そんな剛士を見て、悠里は嬉しくも可笑しくなってしまう。
母が、にっこりと剛士と拓真を見つめる。
「本当に、素敵なお土産をありがとう。紅茶もチョコレートも大好きだから、嬉しいわ」
「良かったです」
剛士も、柔らかく微笑する。
「悠里さんも、とても美味しく紅茶を淹れてくれるので。きっとお母様と一緒に淹れているのかなと」
「ふふっ、そうなの。夜にね、悠里が淹れてくれた紅茶を飲みながらお喋りするのが、日々の癒しなのよ」
そうでしたか、と応えた剛士が、頬をほころばせた。
「……悠里さんと、笑い方が同じですね」
「あら、本当?」
母が、嬉しそうに声を立てて笑う。
「はい、そっくりです」
2人が自分を見て笑うので、悠里は思わず、真っ赤になってしまう。
母はニコニコして、剛士と拓真に言った。
「今度からは、ぜひ手ぶらで、気軽に遊びに来てちょうだいね」
「はい、ありがとうございます」
母の言葉が、これからも剛士たちが家に来てくれることを前提にしたものであることが、嬉しい。
悠里は赤い顔のまま、喜びを噛み締める。
彩奈と、目が合った。
親友の優しい瞳が、キラキラと輝く。
悠里は喜びを分かち合うように、彩奈と微笑みを交わした。
そのとき、ガチャガチャッと、勢いよく玄関の鍵が開く音がした。
犯人は、わかっている。
テーブルについている皆で顔を見合わせ、笑った。
バタバタと廊下を走る音が迫ってきて、勢いよくリビングのドアが開く。
はあ、はあ、と息を切らして登場したのは、予想通りの人物。
悠里の弟に、皆が暖かい笑顔を向けた。
「お帰り、悠人」
「お帰りー!」
「た、ただいまです。柴崎さん!……あ、皆さん、こんにちは」
悠人の目は、憧れの人物に真っ直ぐに注がれている。
剛士の誕生日のときのようだ。
剛士に会いたいがために、悠人は部活が終わった瞬間、猛ダッシュで帰宅してきたのだろう。
拓真と彩奈が笑い出す。
「オレたちのオマケ感、いいね!」
「悠人くん、正直でよろしい! まあ今日の私たちは、シバさんのオマケだから!」
「い、いや、そんなことはないっすよ?」
と言いながらも、悠人の目が剛士しか映していないのは明らかだった。
「お帰り。お邪魔してます」
剛士が悠人の視線に応え、微笑した。
悠人の顔が、パァッと輝く。
「ただいまです! いらっしゃい、柴崎さん!」
母がコロコロと笑った。
「さ、あなたのお茶も用意するから、手を洗ってらっしゃい」
「はい!」
バタバタと騒々しく、悠人は洗面所に駆け込んでいった。
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