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第一章
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出立してより、村や町に立ち寄り、時には野営をしつつ、討伐軍本隊は行軍を続けている。
地図の上で目標となる地点へ到達するには、帝国領土外へ抜ける道を進む必要がある。
最短距離で領土外へ行くには、山間部の狭間を抜ける道を通るか、湿地帯を抜けて進む方法が考えられる。
しかしながら、現状ではまだ敵と遭遇しておらず、最新の情報が少ないため、いきなり無計画に情報の少ない領土外へ突入するわけにもいかなかった。
現状で一番重要なことは、敵の情報や被害状況、わかるようであれば敵の正確な位置などを道々探ることである。
偵察を重ねつつ状況をみて進軍していくのが最良な方法に思えるのだった。
ただ全ての可能な選択肢は、必ずしも均等な機会で選択できたわけではなかった。
例えば道であるが、湿地帯をゆく道は取られなかった。帝国周辺は水辺を忌避する習わしがあるため、縁起が悪く士気が落ちる。
山間部の狭間の道も狭いため、武具や食糧を積んでいる荷馬車が通りづらいことを考え、候補からは外された。
現在は、領土内の平野部をそのままくだって、イサダと呼ばれている土地に通りかかったところだった。
道に関しては、消去法で残された選択肢を選んだことになる。
イサダという土地は、土地が高いところにあり、少し遠くまで見渡せる場所だった。また見渡す範囲では、土地は遠方まで細長く高台となっていた。
そこは湿地帯でも山間部の道を抜けることなく領土外に続くように見えており、領土外にそのまま抜けることが可能な場所かもしれなかった。
ここを拠点にできたら、帝国領土外近くまで進み、目標地点周辺を偵察して戻るのが、比較的容易な場所かもしれないですと、レベラは一度は提言した。
うまく行けば繰り返し偵察を試みることも可能であるようにも思えた。
しかし、一見行軍可能に見えるところでも人が作った道ではないため、見えているだけでは途中から進めなくなる可能性があり、また人里からは離れているため、遠方から戻ってきても建物がないため屋内での休息が取れず補給面でも無理があると却下された。レベラもそれには納得している。
イサダを通り過ぎ、討伐軍本隊は、ダムス砦に向かって進んで行った。
ここは帝国領土内に設置されている小規模な砦である。ここを拠点とするかは未定だが、まずはひとまず逗留する予定だった。
砦に近づくと何やら焦げたような匂いがあたりに漂っていた。
むかっていきながら見る限りでは、砦には特に異常がなく見えたので、内部で火をたいているか、もしくはこちらには見えぬ側でなにか燃えているのだろうかと匂いを嗅いだ者達は思った。
戦になった話は聞いていなかったのだが、先方がこちらに伝令を送る余裕がなくやられてしまっていないことをレベラは願い、先触れの使いの者を送った。
しばらくして先方に連絡したはずの使者がこちらへ戻ろうとしているのが見えたとき、
砦がそのままで何も動く気配がないのをみて、レベラは嫌な予感がした。
地図の上で目標となる地点へ到達するには、帝国領土外へ抜ける道を進む必要がある。
最短距離で領土外へ行くには、山間部の狭間を抜ける道を通るか、湿地帯を抜けて進む方法が考えられる。
しかしながら、現状ではまだ敵と遭遇しておらず、最新の情報が少ないため、いきなり無計画に情報の少ない領土外へ突入するわけにもいかなかった。
現状で一番重要なことは、敵の情報や被害状況、わかるようであれば敵の正確な位置などを道々探ることである。
偵察を重ねつつ状況をみて進軍していくのが最良な方法に思えるのだった。
ただ全ての可能な選択肢は、必ずしも均等な機会で選択できたわけではなかった。
例えば道であるが、湿地帯をゆく道は取られなかった。帝国周辺は水辺を忌避する習わしがあるため、縁起が悪く士気が落ちる。
山間部の狭間の道も狭いため、武具や食糧を積んでいる荷馬車が通りづらいことを考え、候補からは外された。
現在は、領土内の平野部をそのままくだって、イサダと呼ばれている土地に通りかかったところだった。
道に関しては、消去法で残された選択肢を選んだことになる。
イサダという土地は、土地が高いところにあり、少し遠くまで見渡せる場所だった。また見渡す範囲では、土地は遠方まで細長く高台となっていた。
そこは湿地帯でも山間部の道を抜けることなく領土外に続くように見えており、領土外にそのまま抜けることが可能な場所かもしれなかった。
ここを拠点にできたら、帝国領土外近くまで進み、目標地点周辺を偵察して戻るのが、比較的容易な場所かもしれないですと、レベラは一度は提言した。
うまく行けば繰り返し偵察を試みることも可能であるようにも思えた。
しかし、一見行軍可能に見えるところでも人が作った道ではないため、見えているだけでは途中から進めなくなる可能性があり、また人里からは離れているため、遠方から戻ってきても建物がないため屋内での休息が取れず補給面でも無理があると却下された。レベラもそれには納得している。
イサダを通り過ぎ、討伐軍本隊は、ダムス砦に向かって進んで行った。
ここは帝国領土内に設置されている小規模な砦である。ここを拠点とするかは未定だが、まずはひとまず逗留する予定だった。
砦に近づくと何やら焦げたような匂いがあたりに漂っていた。
むかっていきながら見る限りでは、砦には特に異常がなく見えたので、内部で火をたいているか、もしくはこちらには見えぬ側でなにか燃えているのだろうかと匂いを嗅いだ者達は思った。
戦になった話は聞いていなかったのだが、先方がこちらに伝令を送る余裕がなくやられてしまっていないことをレベラは願い、先触れの使いの者を送った。
しばらくして先方に連絡したはずの使者がこちらへ戻ろうとしているのが見えたとき、
砦がそのままで何も動く気配がないのをみて、レベラは嫌な予感がした。
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