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第1章 地方都市ガメル(仮
第12話 登録しました
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受付のお兄さんに連れられて冒険者ギルドの奥の部屋に入る。
「こっちだよ! おっと、そこ荷物が山積みだから気を付けてね。
そこのイスに座って!」
部屋には所狭しと荷物が置いてあり、奥には少し大きな金属で出来た装置がある。なんだろう? と思いつつ、とりあえず指定されたイスに座る。
「ごめんね。新規登録はそんなに多いわけじゃないから、半分書庫になっちゃってるんだ。
そっちの大きな魔道具でギルド証を作るんだ!」
ああ、大きな装置は魔道具なんだね。
《こちらは鑑定の能力の一部を魔道具にした物ですね。
個人ごとに違う魔力のパターンをギルド証に登録する為の機能があるようです》
なるほど、かなり大きな装置だけど、そう言う機能があるんだね。
《前にも説明したように、鑑定はとても貴重なスキルです。一部の機能を持たせるだけでも、装置は大掛かりになってしまいます。
ですので、小さな街にも冒険者ギルドの出張所はありますが、新規の登録は大きな街でしかできません》
さすが知識の泉だ。疑問に思った事は何でも調べてくれる。ありがたいな。
「じゃあ、ここに手をかざして魔力を込めてくれるかな? そしたらギルド証に君の魔力紋が刻まれるよ!
そしたら、そのギルド証は魔力紋が一致する人しか使えなくなるわけだ。凄いだろ!」
確かに凄いシステムだ。前世で言う指紋認証みたいなものかな? 因みに、凄いのはこのシステムを作った人であり、このお兄さんではないけど、お兄さんはとてもドヤ顔だ。
「ええ、凄いです。それで、ここに魔力を込めたら良いわけですね?」
装置からケーブルが伸び、机の上に端末あって、その上に銀色のカードが置かれている。かなり高度な仕組みに見えるけど、やっぱり過去の転生者とかが作ったのかな?
「そう、そこに手を置いて魔力を込めてくれ!
魔力が1でもあれば大丈夫。まあ魔力0の人なんて聞いたことないけどね!」
防御力マイナスならここに居ますけど。
そんな事を考えながら、俺はカードの上に手を置くと魔力を注ぐ。
一瞬だけ魔力を消費する感覚があり、カードが発光した。カードを発行はよく聞くけど、カードが発光は初めてだね。と言うか、結構眩しくて目をやられた! 目がー! 目がー! あ、治った。
「うおっ、めっちゃ光ったね! よし、良いよ。手を離して!」
俺が手を離すと、銀色のカードの枠に黒い模様が浮かび上がっていた。
「へえ、見た事ない模様が浮かんだな! これは個人の魔力の強さや種類で模様が変わるらしいよ! まあいいや、カードを手に持って魔力を注いで見てくれるかな?」
言われる通り、カードを手に取って魔力を注ぐ。
「あっ、何か浮き出た!」
魔力を注ぐと、カードの中心に俺の名前と、「F」と言う文字が浮き上がった。この世界の文字ではなく、普通にアルファベットで。
「ちゃんと表示されたね! これで登録完了だ!
見た事無いかもしれないけど、その文字はエフって読むんだよ。ギルドカード独自の表現なんだ。
この表を見てくれ!」
差し出された表にはF(エフ)→E(イー)→D(ディー)→C(シー)→B(ビー)→A(エー)→S(エス)と書かれていた。
うん。やっぱりこのシステムは転生者が作ったんだろうなぁ。
「君は登録したばかりだから、当然この一番下のFランクな訳だ! 依頼をこなしてギルドの信用を得て行くと、この表の順にランクが上がっていくんだよ! 今、この国にSランクは居ないけどね! この街にはAランクも居ないよ!」
ご多分に漏れず、Sランクはとても少ないと。うん、分かりやすいね。
「それと、Fランクは見習いみたいな感じだよ!
受けることが出来るのは街の雑用がメイン。街の外に出る場合は週に1回ある戦闘訓練に参加して、教官の合格をもらう必要があるからね!」
そう、この世界は意外と過酷だ。街の中にいる限り基本的には安全だけど、1歩外に出ると魔物が闊歩している。
流石に街の近くは強力な魔物は居ない、と言うか発見されたら直ぐに討伐隊が組まれて退治されるので駆け出し程度でも大丈夫。だけど何があるか分からないから、街から出るには相応の戦力が必要となる訳だ。
「因みに、今週の戦闘訓練はいつあるんですか?」
「明日だよ!」
おう、ご都合主義バンザイ。とりあえず今日は手頃な雑用依頼でもこなしておこう。
「こっちだよ! おっと、そこ荷物が山積みだから気を付けてね。
そこのイスに座って!」
部屋には所狭しと荷物が置いてあり、奥には少し大きな金属で出来た装置がある。なんだろう? と思いつつ、とりあえず指定されたイスに座る。
「ごめんね。新規登録はそんなに多いわけじゃないから、半分書庫になっちゃってるんだ。
そっちの大きな魔道具でギルド証を作るんだ!」
ああ、大きな装置は魔道具なんだね。
《こちらは鑑定の能力の一部を魔道具にした物ですね。
個人ごとに違う魔力のパターンをギルド証に登録する為の機能があるようです》
なるほど、かなり大きな装置だけど、そう言う機能があるんだね。
《前にも説明したように、鑑定はとても貴重なスキルです。一部の機能を持たせるだけでも、装置は大掛かりになってしまいます。
ですので、小さな街にも冒険者ギルドの出張所はありますが、新規の登録は大きな街でしかできません》
さすが知識の泉だ。疑問に思った事は何でも調べてくれる。ありがたいな。
「じゃあ、ここに手をかざして魔力を込めてくれるかな? そしたらギルド証に君の魔力紋が刻まれるよ!
そしたら、そのギルド証は魔力紋が一致する人しか使えなくなるわけだ。凄いだろ!」
確かに凄いシステムだ。前世で言う指紋認証みたいなものかな? 因みに、凄いのはこのシステムを作った人であり、このお兄さんではないけど、お兄さんはとてもドヤ顔だ。
「ええ、凄いです。それで、ここに魔力を込めたら良いわけですね?」
装置からケーブルが伸び、机の上に端末あって、その上に銀色のカードが置かれている。かなり高度な仕組みに見えるけど、やっぱり過去の転生者とかが作ったのかな?
「そう、そこに手を置いて魔力を込めてくれ!
魔力が1でもあれば大丈夫。まあ魔力0の人なんて聞いたことないけどね!」
防御力マイナスならここに居ますけど。
そんな事を考えながら、俺はカードの上に手を置くと魔力を注ぐ。
一瞬だけ魔力を消費する感覚があり、カードが発光した。カードを発行はよく聞くけど、カードが発光は初めてだね。と言うか、結構眩しくて目をやられた! 目がー! 目がー! あ、治った。
「うおっ、めっちゃ光ったね! よし、良いよ。手を離して!」
俺が手を離すと、銀色のカードの枠に黒い模様が浮かび上がっていた。
「へえ、見た事ない模様が浮かんだな! これは個人の魔力の強さや種類で模様が変わるらしいよ! まあいいや、カードを手に持って魔力を注いで見てくれるかな?」
言われる通り、カードを手に取って魔力を注ぐ。
「あっ、何か浮き出た!」
魔力を注ぐと、カードの中心に俺の名前と、「F」と言う文字が浮き上がった。この世界の文字ではなく、普通にアルファベットで。
「ちゃんと表示されたね! これで登録完了だ!
見た事無いかもしれないけど、その文字はエフって読むんだよ。ギルドカード独自の表現なんだ。
この表を見てくれ!」
差し出された表にはF(エフ)→E(イー)→D(ディー)→C(シー)→B(ビー)→A(エー)→S(エス)と書かれていた。
うん。やっぱりこのシステムは転生者が作ったんだろうなぁ。
「君は登録したばかりだから、当然この一番下のFランクな訳だ! 依頼をこなしてギルドの信用を得て行くと、この表の順にランクが上がっていくんだよ! 今、この国にSランクは居ないけどね! この街にはAランクも居ないよ!」
ご多分に漏れず、Sランクはとても少ないと。うん、分かりやすいね。
「それと、Fランクは見習いみたいな感じだよ!
受けることが出来るのは街の雑用がメイン。街の外に出る場合は週に1回ある戦闘訓練に参加して、教官の合格をもらう必要があるからね!」
そう、この世界は意外と過酷だ。街の中にいる限り基本的には安全だけど、1歩外に出ると魔物が闊歩している。
流石に街の近くは強力な魔物は居ない、と言うか発見されたら直ぐに討伐隊が組まれて退治されるので駆け出し程度でも大丈夫。だけど何があるか分からないから、街から出るには相応の戦力が必要となる訳だ。
「因みに、今週の戦闘訓練はいつあるんですか?」
「明日だよ!」
おう、ご都合主義バンザイ。とりあえず今日は手頃な雑用依頼でもこなしておこう。
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