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何でもない日
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「あー、暇だぁ…イベントもないし、クエストも終わっちゃったし」
正確に言うと、クエストは全て終わったわけではない。
師匠のおつかいの後、ついつい楽なクエストばかりやってしまって楽なクエストがなくなった。
レイチェルちゃんの店に通いまくって、手持ちが寂しくなっちゃったな。
スノーホワイト祭みたいなイベント始まらないかなぁ。
影は影で俺の影と合体して動いている。
腹が立つから窓のカーテンを閉めてベッドで横になる。
そういえば、ゼロはリーフリード様の宝物庫から何を貰ったんだろう。
あれからゼロに会っていないから分からない。
何やってるんだか……別に気になるわけじゃないけど…
誰もいない中、心の中で言い訳をしていたらローブを引っ張られた。
下を見ると、影ゼロがなにかを咥えて俺に見せていた。
こんなの家にあったっけ?と思いながら影ゼロが咥えていた紙を取った。
そこには闘技戦の案内で、そういえばゼロが出るって話だったな。
あれ?これ、今日だったのか…そういえば王都で同じポスターを見た気がしなくもない。
王都にはレイチェルちゃんに会いに行っただけだから、それ以外の事は頭に入ってなかった。
暇だし、行ってみようかなと思って立ち上がった。
確か闘技戦もプチイベントだったなと、魔法陣に乗りながら考える。
このゲームは職業によってイベントが違うプチイベントというものがある。
スノーホワイト祭みたいなガッツリしたものではなく、のんびりやるものだ。
この闘技戦は職業を剣士にしたプレイヤーだけが参加出来るイベントだ。
白騎士と黒騎士のチームに分かれてやるものだった。
俺はグリモワールだから詳しくは知らないがそういうものだった筈だ。
王都に到着すると、煌びやかな装飾品で街が飾られていた。
闘技戦は街にとっても名誉のあるイベントなんだろう。
入り口から進むと、だんだん人も集まってきて騒いでいた。
レイチェルちゃんがいて俺は真っ先に行こうと軽い足取りで向かった。
「ねぇ」
「楽しみだね」
「レイチェルちゃ…ぶぶっ!!」
レイチェルちゃんが友人の女剣士と話しながら歩いているのが見えた。
俺も手を振りながら行こうとしたら、俺とレイチェルちゃんの間に団体が通って吹き飛ばされた。
影ゼロがクッションになってくれて、倒れる事はなかった。
酷い、俺とレイチェルちゃんの仲を引き裂くなんて…
まだ大した仲ではないとはいえ、こんな仕打ちあんまりだ……
レイチェルちゃんにリベンジしようと思って、レイチェルちゃんがいるところを見ると…そこにはもうレイチェルちゃんはいなかった。
「うぅ…レイチェルちゃん」
レイチェルちゃんも闘技戦を見に行ったと思うからまた会えると思って諦めていたら、突然俺の股間をなにかに突き上げられた。
びっくりしていたら、影ゼロが俺の足の間にいてスライムのように丸い巨大な大福のカタチになっていた。
柔らかいから落ちないように影ゼロにしがみつくとそのまま全速力で移動した。
風を切るように移動して、恐怖で叫びまくった。
街の人達が不思議そうに見ているだけで、視線が痛い。
スライム影ゼロはまっすぐ城に向かって進んでいた。
今日は城の中にある闘技場を一般解放しているから、いつも城門の前にいる門番の騎士がいない。
そのまま城の中に入り、迷う事なく何処かに向かっていた。
「怖っ、怖いって!!降ろせよ!降ろっ…」
降ろしてほしくて、暴れたら危ないから口で止まるように言った。
止まってほしかったが、急には止めないでほしい。
影ゼロが止まったから、前のめりになり俺は倒れた。
顔面から派手に落ちて、頭がヒリヒリして痛い。
扱いがなんか雑じゃね?それにここ何処だよ。
とある部屋の前まで来て、見覚えのある場所だった。
影ゼロが行くところなんて、一つしかないか。
ドアが開いて、ゼロが出てきた。
「何やってんの」
「ぜ、ゼロ…?」
「うん、そうだけど」
ゼロは俺に手を差し伸ばしてきたから、素直に握った。
ゼロはいつもと違う雰囲気で呆然と見ていた。
髪もオールバックにしていて、ちゃんとしてるゼロだった。
不思議そうに見ていると、ゼロは俺の耳に触れた。
耳たぶを触られて、くすぐったくて小さな声で「やめろって…」と手を外そうとした。
俺がゼロの手を掴む前にゼロが手を離した。
何したんだと耳たぶの方に触れると、指先がなにかにぶつかった。
小さくて丸い、ピアスみたいだが俺にピアスの穴はない。
じゃあイヤリングだろうかと外そうとしたら、ゼロに手を掴まれた。
「ダメ」
「えっ、なんで?」
「ツカサを守ってくれるものだから」
全く答えになっていない、俺を守るアイテムならゼロから呪いの指輪をもらっている。
自分の身を守るアイテムをいっぱい身につけて防御ばっかり強化してもな。
どうせなら攻撃力アップとか限界突破アイテムとかがいいな。
ゼロは時間だからと行ってしまった。
廊下の窓を見ると、耳で光る薄いピンク色の丸いものが見えた。
女の子にはいいだろうけど、男の俺が身につけても変な感じがする。
幸いな事に小さいし髪とフードで隠れるから目立たない。
こんなものいらないと返せばいいのに、ゼロの嬉しそうな顔を見るとそれが出来なかった。
調子狂うなと思っていたら、また股間を突き上げられた。
影ゼロはなんで俺の股間を集中的に狙うんだよ!変態だからか!?
そのまままた高速で影ゼロの暴走という名の移動が始まった。
正確に言うと、クエストは全て終わったわけではない。
師匠のおつかいの後、ついつい楽なクエストばかりやってしまって楽なクエストがなくなった。
レイチェルちゃんの店に通いまくって、手持ちが寂しくなっちゃったな。
スノーホワイト祭みたいなイベント始まらないかなぁ。
影は影で俺の影と合体して動いている。
腹が立つから窓のカーテンを閉めてベッドで横になる。
そういえば、ゼロはリーフリード様の宝物庫から何を貰ったんだろう。
あれからゼロに会っていないから分からない。
何やってるんだか……別に気になるわけじゃないけど…
誰もいない中、心の中で言い訳をしていたらローブを引っ張られた。
下を見ると、影ゼロがなにかを咥えて俺に見せていた。
こんなの家にあったっけ?と思いながら影ゼロが咥えていた紙を取った。
そこには闘技戦の案内で、そういえばゼロが出るって話だったな。
あれ?これ、今日だったのか…そういえば王都で同じポスターを見た気がしなくもない。
王都にはレイチェルちゃんに会いに行っただけだから、それ以外の事は頭に入ってなかった。
暇だし、行ってみようかなと思って立ち上がった。
確か闘技戦もプチイベントだったなと、魔法陣に乗りながら考える。
このゲームは職業によってイベントが違うプチイベントというものがある。
スノーホワイト祭みたいなガッツリしたものではなく、のんびりやるものだ。
この闘技戦は職業を剣士にしたプレイヤーだけが参加出来るイベントだ。
白騎士と黒騎士のチームに分かれてやるものだった。
俺はグリモワールだから詳しくは知らないがそういうものだった筈だ。
王都に到着すると、煌びやかな装飾品で街が飾られていた。
闘技戦は街にとっても名誉のあるイベントなんだろう。
入り口から進むと、だんだん人も集まってきて騒いでいた。
レイチェルちゃんがいて俺は真っ先に行こうと軽い足取りで向かった。
「ねぇ」
「楽しみだね」
「レイチェルちゃ…ぶぶっ!!」
レイチェルちゃんが友人の女剣士と話しながら歩いているのが見えた。
俺も手を振りながら行こうとしたら、俺とレイチェルちゃんの間に団体が通って吹き飛ばされた。
影ゼロがクッションになってくれて、倒れる事はなかった。
酷い、俺とレイチェルちゃんの仲を引き裂くなんて…
まだ大した仲ではないとはいえ、こんな仕打ちあんまりだ……
レイチェルちゃんにリベンジしようと思って、レイチェルちゃんがいるところを見ると…そこにはもうレイチェルちゃんはいなかった。
「うぅ…レイチェルちゃん」
レイチェルちゃんも闘技戦を見に行ったと思うからまた会えると思って諦めていたら、突然俺の股間をなにかに突き上げられた。
びっくりしていたら、影ゼロが俺の足の間にいてスライムのように丸い巨大な大福のカタチになっていた。
柔らかいから落ちないように影ゼロにしがみつくとそのまま全速力で移動した。
風を切るように移動して、恐怖で叫びまくった。
街の人達が不思議そうに見ているだけで、視線が痛い。
スライム影ゼロはまっすぐ城に向かって進んでいた。
今日は城の中にある闘技場を一般解放しているから、いつも城門の前にいる門番の騎士がいない。
そのまま城の中に入り、迷う事なく何処かに向かっていた。
「怖っ、怖いって!!降ろせよ!降ろっ…」
降ろしてほしくて、暴れたら危ないから口で止まるように言った。
止まってほしかったが、急には止めないでほしい。
影ゼロが止まったから、前のめりになり俺は倒れた。
顔面から派手に落ちて、頭がヒリヒリして痛い。
扱いがなんか雑じゃね?それにここ何処だよ。
とある部屋の前まで来て、見覚えのある場所だった。
影ゼロが行くところなんて、一つしかないか。
ドアが開いて、ゼロが出てきた。
「何やってんの」
「ぜ、ゼロ…?」
「うん、そうだけど」
ゼロは俺に手を差し伸ばしてきたから、素直に握った。
ゼロはいつもと違う雰囲気で呆然と見ていた。
髪もオールバックにしていて、ちゃんとしてるゼロだった。
不思議そうに見ていると、ゼロは俺の耳に触れた。
耳たぶを触られて、くすぐったくて小さな声で「やめろって…」と手を外そうとした。
俺がゼロの手を掴む前にゼロが手を離した。
何したんだと耳たぶの方に触れると、指先がなにかにぶつかった。
小さくて丸い、ピアスみたいだが俺にピアスの穴はない。
じゃあイヤリングだろうかと外そうとしたら、ゼロに手を掴まれた。
「ダメ」
「えっ、なんで?」
「ツカサを守ってくれるものだから」
全く答えになっていない、俺を守るアイテムならゼロから呪いの指輪をもらっている。
自分の身を守るアイテムをいっぱい身につけて防御ばっかり強化してもな。
どうせなら攻撃力アップとか限界突破アイテムとかがいいな。
ゼロは時間だからと行ってしまった。
廊下の窓を見ると、耳で光る薄いピンク色の丸いものが見えた。
女の子にはいいだろうけど、男の俺が身につけても変な感じがする。
幸いな事に小さいし髪とフードで隠れるから目立たない。
こんなものいらないと返せばいいのに、ゼロの嬉しそうな顔を見るとそれが出来なかった。
調子狂うなと思っていたら、また股間を突き上げられた。
影ゼロはなんで俺の股間を集中的に狙うんだよ!変態だからか!?
そのまままた高速で影ゼロの暴走という名の移動が始まった。
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