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闘技場
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また泣きながら影ゼロを叩くが止まる気配がない。
しかも、最後は壁に派手に激突して動きを止めた。
周りの人に見られる羞恥心の中、俺は影がある床を殴りつけた。
結果、自分の手だけ痛くなったからすぐにやめた。
到着したのは、闘技場の観客席で満席だった。
影ゼロが連れてきてくれたけど、座る場所がないし前も人で溢れていて見れる状態ではない。
痛い思いしてここまできたのにな、と影ゼロを見ると手の形になって親指を立てていた。
他にいい方法があるのかと影ゼロを見ると三回目の股間を突き上げられた。
「やっぱりこれかよ!!」
誰にも迷惑掛けないように、一番後ろに移動して影ゼロが高くなった。
人よりも高くなり、これだと闘技戦がよく見えるといったらそうだけど…
それよりも高すぎて怖いっ、見えなくても我慢するから降ろしてくれ!
今日の影ゼロは強引というか、無理矢理なところがあるな。
もしかして、本体であるゼロが俺に見てほしくてそうしてるのか?
ラッパの音が鳴り響いて、闘技戦が始まる合図に観客達は歓声を上げていた。
「これより、騎士達の戦いの成果をお見せ致します」
司会のような男はそう言って、白の服を着た騎士と黒の服を着た騎士数人が向かい合って立っていた。
黒の服を着たゼロが鞘から剣を引き抜いて傾けて、白の服を着たブライドが合わせていた。
それが騎士の挨拶なのか、剣を再び鞘に戻して歩いていった。
これで闘技戦の開会式は終わり、次から本番が始まる。
ルールは簡単だ、どちらが降参したり戦意喪失したら相手側が勝ちになる。
そして勝った騎士が多いチームの騎士が勝ちになる。
当然殺傷はダメだ、普段の鍛錬の成果を見せるのと同時に観客を楽しませるのが目的だ。
他の騎士は分からないけど、アルベールが出てきた。
普段は弱いイメージしかなかったが、ゼロと似たような服を着ているだけで強く見える。
騎士団長の服は、他の騎士より装飾品が多くて豪華に見える。
でも、正直闘技戦では邪魔のような気がする。
誰がデザインしたんだろう、動きやすさよりもデザイン重視の人がいたのかもな。
この世界で誰がデザインしたかは分からないが、俺はゲームのキャラクターデザインを描いている人だと思う。
なんせ、ゼロの着ている服はゲームにも出てくるからだ。
さっきは現実とゲーム絵では迫力が違いすぎて呆然としてしまったけど、服自体は初めて見るものではない。
それにオールバックの髪ではなかった、それだけでもゼロの気合いの入れ方が全然違う。
そんな事を考えていたら、アルベールの番は終わった。
結果は見なくても分かる、アルベールが倒れていたからだ。
勝ったのは白騎士側で観客席からは「キャー!!ブライド様ぁー!!」と聞こえる。
勝ったのはブライドではないのにブライドの名前を叫ぶ人が多い。
そして、アルベールが負けたら「ゼロ様…」と落ち込む人が続出した。
いや、負けたのはアルベールなんだけど…ちゃんと戦ってる人見えてるか?
俺は何とも言えない顔で次の試合を眺めていた。
どちらが勝っても歓声を浴びるのは、そこにいない奴らで俺は今誰が戦っているのか分からなくなった。
そして、より大きな歓声が闘技場に響き渡ったのは当然さっきから名前を呼ばれ続けているこの二人だった。
「君とこうして戦える日を楽しみにしていたよ」
「……」
「一言くらい会話してくれてもいいんじゃないかな」
ゼロとブライドの番になり、お互い鞘から剣を引き抜いて合わせた。
開始の合図が鳴るのを静まり返った闘技場の中で今か今かと待っていた。
誰かの緊張が伝わる中、開始のラッパが吹かれた。
ブライドは速さがある、先にゼロと距離を縮めたのはブライドだった。
剣を振り下ろすが、それを簡単にかわされてしまう。
攻撃から攻撃を仕掛ける間がとても短くて瞬発力があった。
ゼロはそれをかわしているが、変だなと思った。
ゼロならいくら早くても簡単に反撃出来る筈なのに、なんでしないんだ?
ふと自分の下にいる影に視線を落とした。
もしかして、俺のところに影がいるからゼロは影の力を使えないのか?
影ゼロはのんびりと揺れていて、危機感が全くない。
いつもいつも気が抜ける奴だなぁ、思いながら押してみる。
ゼリーみたいにプルプルしてるのが物凄く気持ち悪い。
「ゼロがピンチみたいなんだから戻れよ」と言ってみたが、返事らしい返事をしない。
ただ俺の下にいるだけだ、本当に大丈夫なのかとゼロを見つめる。
相変わらず避けているだけのゼロで観客席も心配そうに見つめている。
「はぁ、はぁ、いい加減…反撃したら…どうなんだっ!」
「もっと俺の事、見てほしいから」
「…へ?」
「だからまだ…」
しかも、最後は壁に派手に激突して動きを止めた。
周りの人に見られる羞恥心の中、俺は影がある床を殴りつけた。
結果、自分の手だけ痛くなったからすぐにやめた。
到着したのは、闘技場の観客席で満席だった。
影ゼロが連れてきてくれたけど、座る場所がないし前も人で溢れていて見れる状態ではない。
痛い思いしてここまできたのにな、と影ゼロを見ると手の形になって親指を立てていた。
他にいい方法があるのかと影ゼロを見ると三回目の股間を突き上げられた。
「やっぱりこれかよ!!」
誰にも迷惑掛けないように、一番後ろに移動して影ゼロが高くなった。
人よりも高くなり、これだと闘技戦がよく見えるといったらそうだけど…
それよりも高すぎて怖いっ、見えなくても我慢するから降ろしてくれ!
今日の影ゼロは強引というか、無理矢理なところがあるな。
もしかして、本体であるゼロが俺に見てほしくてそうしてるのか?
ラッパの音が鳴り響いて、闘技戦が始まる合図に観客達は歓声を上げていた。
「これより、騎士達の戦いの成果をお見せ致します」
司会のような男はそう言って、白の服を着た騎士と黒の服を着た騎士数人が向かい合って立っていた。
黒の服を着たゼロが鞘から剣を引き抜いて傾けて、白の服を着たブライドが合わせていた。
それが騎士の挨拶なのか、剣を再び鞘に戻して歩いていった。
これで闘技戦の開会式は終わり、次から本番が始まる。
ルールは簡単だ、どちらが降参したり戦意喪失したら相手側が勝ちになる。
そして勝った騎士が多いチームの騎士が勝ちになる。
当然殺傷はダメだ、普段の鍛錬の成果を見せるのと同時に観客を楽しませるのが目的だ。
他の騎士は分からないけど、アルベールが出てきた。
普段は弱いイメージしかなかったが、ゼロと似たような服を着ているだけで強く見える。
騎士団長の服は、他の騎士より装飾品が多くて豪華に見える。
でも、正直闘技戦では邪魔のような気がする。
誰がデザインしたんだろう、動きやすさよりもデザイン重視の人がいたのかもな。
この世界で誰がデザインしたかは分からないが、俺はゲームのキャラクターデザインを描いている人だと思う。
なんせ、ゼロの着ている服はゲームにも出てくるからだ。
さっきは現実とゲーム絵では迫力が違いすぎて呆然としてしまったけど、服自体は初めて見るものではない。
それにオールバックの髪ではなかった、それだけでもゼロの気合いの入れ方が全然違う。
そんな事を考えていたら、アルベールの番は終わった。
結果は見なくても分かる、アルベールが倒れていたからだ。
勝ったのは白騎士側で観客席からは「キャー!!ブライド様ぁー!!」と聞こえる。
勝ったのはブライドではないのにブライドの名前を叫ぶ人が多い。
そして、アルベールが負けたら「ゼロ様…」と落ち込む人が続出した。
いや、負けたのはアルベールなんだけど…ちゃんと戦ってる人見えてるか?
俺は何とも言えない顔で次の試合を眺めていた。
どちらが勝っても歓声を浴びるのは、そこにいない奴らで俺は今誰が戦っているのか分からなくなった。
そして、より大きな歓声が闘技場に響き渡ったのは当然さっきから名前を呼ばれ続けているこの二人だった。
「君とこうして戦える日を楽しみにしていたよ」
「……」
「一言くらい会話してくれてもいいんじゃないかな」
ゼロとブライドの番になり、お互い鞘から剣を引き抜いて合わせた。
開始の合図が鳴るのを静まり返った闘技場の中で今か今かと待っていた。
誰かの緊張が伝わる中、開始のラッパが吹かれた。
ブライドは速さがある、先にゼロと距離を縮めたのはブライドだった。
剣を振り下ろすが、それを簡単にかわされてしまう。
攻撃から攻撃を仕掛ける間がとても短くて瞬発力があった。
ゼロはそれをかわしているが、変だなと思った。
ゼロならいくら早くても簡単に反撃出来る筈なのに、なんでしないんだ?
ふと自分の下にいる影に視線を落とした。
もしかして、俺のところに影がいるからゼロは影の力を使えないのか?
影ゼロはのんびりと揺れていて、危機感が全くない。
いつもいつも気が抜ける奴だなぁ、思いながら押してみる。
ゼリーみたいにプルプルしてるのが物凄く気持ち悪い。
「ゼロがピンチみたいなんだから戻れよ」と言ってみたが、返事らしい返事をしない。
ただ俺の下にいるだけだ、本当に大丈夫なのかとゼロを見つめる。
相変わらず避けているだけのゼロで観客席も心配そうに見つめている。
「はぁ、はぁ、いい加減…反撃したら…どうなんだっ!」
「もっと俺の事、見てほしいから」
「…へ?」
「だからまだ…」
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