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アースライト・ホーリースライム編
帝国に潜む魔王の種
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「私は…クララ様に感謝しております」
全身を痛ましいくらい機械化していたフリーデリケ・フォン・レーベンシュタインは語る。
失っていた身体を取り戻したフリーデリケは、セレスが可愛い系美少女に対して、大人しめの控えめ美女である。
まあ、アストリッド程の陰キャな感じではないが、少し優しめである。頭髪はエッジの利いた剃り込みの弁髪だったが、今はほどけて後ろに長髪を流している。特徴なのは長身瘦躯だが、腰回りはしっかりしていて胸も尻もそれなりにボリュームがある。
セリナと裸身を晒して抱き合っているが、二人が抱き合って形を変えている胸部の柔らかそうな緩衝部が寄せ合っているのは中々見ごたえのある光景だ。
「私は…機械科工学を学び、ルドルフ様が作り上げた機械科による魔法に頼らない利便性の高い生活の構築に憧れておりました。ですが、実際に職務に就くに至り厳しい現実を目の当たりにしました。蒸気機関の運用はまだまだ人力でフォローしなければならないことも多く、また加工技術は職人の手による作業がもとめられますから、そういった過酷な仕事は殆どが男性の仕事です。ですが、私は少しでも自分でその現場に貢献したいと考えました…」
「その結果が工場での事故だ…たくさんの死者が出た。小娘がでしゃばるからだ…」その小娘になったルドルフことルディアナが語る。「フリーデリケはその時のワシでは救いようのない状態にまで陥っていた」
「ソレを救ったのがクララ様だ」セレナが継ぐ。
「クララ様の理想ははっきりしている。今の自分たちを大切にしない限り次の未来などない…ということだ。クララ様は高い技術を持って人体の不足した部分を機械に置き換えることを是とされている。それは高い技術を未来志向ではなく現状維持を安定的にすることに他ならない」
話を聞いていて頭が混乱するのだが、現状維持をすることと体を機械化することがオレの中でうまく繋がらない。
「わしはクララが黒幕とは知らなかったが、セレナとフリーデリケが傾倒していった人体の機械化に関する変遷は見ていたので知っている…要は『永遠の命』器の固定と変化の拒否だ。それは本来の未来を切り開く科学の否定に他ならない」最早すっかり女性言葉がオッサン言葉に戻ってしまっているルディアナが感慨深く語る。
「クララが魔王って言う話は…その辺りのどこから湧いてくる話なんだ?」
「彼女だけが魔石の加工とその動力の技術を持ち、それは歴史的に見ても確認がしようもない点にある…私は、認めたくないが洗脳を受けてからクララ様にお仕えしていて、彼女の不死の研究の最終的な目的は、伝説のホーリースライムの駆逐にあることを知ったからに他ならない」
セレナの語る内容は、近くに居たものだからこそ感じる部分にあるかもしれないが、文明度合いもエルダリアとは明かり異なって進歩している点は、ルドルフの発明の貢献はあったとしても、普及と統制は便利という訳では浸透はしないだろうから、特別な目的があったと推測することは間違いではあるまい。
だが、別勢力を擁して侵略を計画していたとしても疑問は残る。
「ルドルフが『地脈の零』と繋がっていたのにか?」
「私たちは、ルドルフがどうやって鉱物資源を加工し、発明品を構築しているのかは詳しく知りませんでした」
セレスが言うには、クララが進める機械科文明と、帝国を統治する文明開化の流れはやはり少し異なっていて、だが、国民を機械による支配を強固とするために、クララのいうがままに邁進した結果が今という事だ。
「利用されていたとはいえ、クララ様はこの世界を恨んでいる、改革したいという気持ちは共感できるものです。全面的に支持が出来るものでもありませんが…」
「何にしても、野心が強く独自の理論を持って帝国を導いていたのが、皇帝であるアウグスタを担いで実質の支配をして来たクララという事になるってことだな…取り込めれば色々分かりそうだが…」
だが、地上に戻りクララの動きを掴むべく動いた時にはすでに彼女は姿を消しており、帝国は彼女の残した痕跡を掴み切れず実質のナンバー2が不在という形になった。
全身を痛ましいくらい機械化していたフリーデリケ・フォン・レーベンシュタインは語る。
失っていた身体を取り戻したフリーデリケは、セレスが可愛い系美少女に対して、大人しめの控えめ美女である。
まあ、アストリッド程の陰キャな感じではないが、少し優しめである。頭髪はエッジの利いた剃り込みの弁髪だったが、今はほどけて後ろに長髪を流している。特徴なのは長身瘦躯だが、腰回りはしっかりしていて胸も尻もそれなりにボリュームがある。
セリナと裸身を晒して抱き合っているが、二人が抱き合って形を変えている胸部の柔らかそうな緩衝部が寄せ合っているのは中々見ごたえのある光景だ。
「私は…機械科工学を学び、ルドルフ様が作り上げた機械科による魔法に頼らない利便性の高い生活の構築に憧れておりました。ですが、実際に職務に就くに至り厳しい現実を目の当たりにしました。蒸気機関の運用はまだまだ人力でフォローしなければならないことも多く、また加工技術は職人の手による作業がもとめられますから、そういった過酷な仕事は殆どが男性の仕事です。ですが、私は少しでも自分でその現場に貢献したいと考えました…」
「その結果が工場での事故だ…たくさんの死者が出た。小娘がでしゃばるからだ…」その小娘になったルドルフことルディアナが語る。「フリーデリケはその時のワシでは救いようのない状態にまで陥っていた」
「ソレを救ったのがクララ様だ」セレナが継ぐ。
「クララ様の理想ははっきりしている。今の自分たちを大切にしない限り次の未来などない…ということだ。クララ様は高い技術を持って人体の不足した部分を機械に置き換えることを是とされている。それは高い技術を未来志向ではなく現状維持を安定的にすることに他ならない」
話を聞いていて頭が混乱するのだが、現状維持をすることと体を機械化することがオレの中でうまく繋がらない。
「わしはクララが黒幕とは知らなかったが、セレナとフリーデリケが傾倒していった人体の機械化に関する変遷は見ていたので知っている…要は『永遠の命』器の固定と変化の拒否だ。それは本来の未来を切り開く科学の否定に他ならない」最早すっかり女性言葉がオッサン言葉に戻ってしまっているルディアナが感慨深く語る。
「クララが魔王って言う話は…その辺りのどこから湧いてくる話なんだ?」
「彼女だけが魔石の加工とその動力の技術を持ち、それは歴史的に見ても確認がしようもない点にある…私は、認めたくないが洗脳を受けてからクララ様にお仕えしていて、彼女の不死の研究の最終的な目的は、伝説のホーリースライムの駆逐にあることを知ったからに他ならない」
セレナの語る内容は、近くに居たものだからこそ感じる部分にあるかもしれないが、文明度合いもエルダリアとは明かり異なって進歩している点は、ルドルフの発明の貢献はあったとしても、普及と統制は便利という訳では浸透はしないだろうから、特別な目的があったと推測することは間違いではあるまい。
だが、別勢力を擁して侵略を計画していたとしても疑問は残る。
「ルドルフが『地脈の零』と繋がっていたのにか?」
「私たちは、ルドルフがどうやって鉱物資源を加工し、発明品を構築しているのかは詳しく知りませんでした」
セレスが言うには、クララが進める機械科文明と、帝国を統治する文明開化の流れはやはり少し異なっていて、だが、国民を機械による支配を強固とするために、クララのいうがままに邁進した結果が今という事だ。
「利用されていたとはいえ、クララ様はこの世界を恨んでいる、改革したいという気持ちは共感できるものです。全面的に支持が出来るものでもありませんが…」
「何にしても、野心が強く独自の理論を持って帝国を導いていたのが、皇帝であるアウグスタを担いで実質の支配をして来たクララという事になるってことだな…取り込めれば色々分かりそうだが…」
だが、地上に戻りクララの動きを掴むべく動いた時にはすでに彼女は姿を消しており、帝国は彼女の残した痕跡を掴み切れず実質のナンバー2が不在という形になった。
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