図書室ピエロの噂

猫宮乾

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【SeasonⅡ】―― 第四章:テケテケ ――

【079】吉報

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 家に帰ると、お父さんと亮がリビングにいて、二人とも笑顔だった。

「ただいま」
「おかえり、瑛。聞いてくれ」

 お父さんが嬉しそうにぼくに言った。
 ぼくは首をひねる。

「なに?」
「次の次の金曜日にな、薺が退院することになったんだ」
「本当!? やったぁ!」

 ぼくは嬉しくなって、ばんざいをした。

「学習発表会にも行けそうだ。ただ、春までは様子を見ながら学校に行くから、家でゆっくりする」
「そうなんだ!」
「お父さんも、職場に話をしたから、家にいる時間が増えるけどな、やっぱり仕事はあるから、叔母さんに来てもらうことにした」

 叔母さんは、お父さんの妹だ。
  柚子ルビ叔母さんといって、主婦で、旦那さんは 単身赴任たんしんふにんをしていると聞いている。叔母さん夫婦は、子どもを作らないそうだけど、子どものことは好きだと、前に叔母さんが言っていた。ぼくのことも、昔から可愛がってくれた。

 叔母さんに会うのも楽しみだ! 本当に、よかった。
 この日は三人で、お祝いをした。


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