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【SeasonⅢ】―― 第二章:寺生まれのTさん ――
【094】くねくね
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今日は、亮にいちゃんと薺と、健康祈願のお守りを買いに、十焔寺に来ている。
泰我先生の名字と同じだから、ここが家なのだろう。
ぼく達は手を合わせて鐘を鳴らし、お祈りしてからお守りを買った。
ついでにお墓参りをすることにしている。
ぼく達は、お母さんのおはかがあるところに向かった。
山のしゃめんにある。
すると薺が立ち止まった。
「あれなに?」
薺が指さしてる方向を見るとしろいくねくねしたものがいた。
すると亮にいちゃんが息をのんで、真っ青になった。
「くねくねだ」
「くねくね?」
ぼくが首をかしげると、亮にいちゃんがあわてた様子で続けた。
「見ると呪われて、頭がおかしくなるらしい。目を合わせたらダメだ。すぐに逃げないと!」
そのときだった。砂利を踏む音がした。
「破!!」
そして念珠のたてるジャラジャラという音がした。
ぼくがふり返ると、いつもと同じ紺色のウィンドブレーカー姿の泰我先生と、その少し後ろに水間さんが立っていた。
「泰我先生! と、水間さん!」
ぼくが声を上げると、泰我先生がにこやかに笑った。
「俺がいるから、呪われない、大丈夫だ」
先生の声は力強い。ぼくは安心して、むねをなでおろす。
「廣埜は遊びに来てたんだ」
「まぁ、そうだな」
「よく来るんだよ。だらだらしに」
泰我先生はそう言うと、薺を見た。そしてポンポンとふいに薺の肩を叩いた。
「あれ? なんだか体が軽くなったよ!」
薺が目を丸くしている。
泰我先生は笑っているだけだ。
その後ぼく達は、泰我先生と水間さんも一緒に、おはかまいりをした。手を合わせて、天国にいるお母さんに、薺が元気になりますようにとお願いした。
泰我先生の名字と同じだから、ここが家なのだろう。
ぼく達は手を合わせて鐘を鳴らし、お祈りしてからお守りを買った。
ついでにお墓参りをすることにしている。
ぼく達は、お母さんのおはかがあるところに向かった。
山のしゃめんにある。
すると薺が立ち止まった。
「あれなに?」
薺が指さしてる方向を見るとしろいくねくねしたものがいた。
すると亮にいちゃんが息をのんで、真っ青になった。
「くねくねだ」
「くねくね?」
ぼくが首をかしげると、亮にいちゃんがあわてた様子で続けた。
「見ると呪われて、頭がおかしくなるらしい。目を合わせたらダメだ。すぐに逃げないと!」
そのときだった。砂利を踏む音がした。
「破!!」
そして念珠のたてるジャラジャラという音がした。
ぼくがふり返ると、いつもと同じ紺色のウィンドブレーカー姿の泰我先生と、その少し後ろに水間さんが立っていた。
「泰我先生! と、水間さん!」
ぼくが声を上げると、泰我先生がにこやかに笑った。
「俺がいるから、呪われない、大丈夫だ」
先生の声は力強い。ぼくは安心して、むねをなでおろす。
「廣埜は遊びに来てたんだ」
「まぁ、そうだな」
「よく来るんだよ。だらだらしに」
泰我先生はそう言うと、薺を見た。そしてポンポンとふいに薺の肩を叩いた。
「あれ? なんだか体が軽くなったよ!」
薺が目を丸くしている。
泰我先生は笑っているだけだ。
その後ぼく達は、泰我先生と水間さんも一緒に、おはかまいりをした。手を合わせて、天国にいるお母さんに、薺が元気になりますようにとお願いした。
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