TERRITORY

( ᵕ̩̩ㅅᵕ̩̩ )白夜

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4話

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決まって同じ時間に目が覚める。
そしてAIに挨拶をする。

「おはよ」

「おはようございます!ご主人!」

そして、制服ではなく黒と赤のパーカーを羽織り、黒のジーンズを履く。
お気に入りの組み合わせだ。
パンを口に突っ込み、玄関を出ると見知った顔ぶれが待っている。

「おはよ!」

「遅いわよ!」

「おはようございます!」

戦いはお昼からなので、遅いことは無いのだがスタート位置は自身のテリトリー中心からと決まっているので、早めに出発し準備をする。
4人並んで学校を目指す。
ご丁寧なことに俺らのテリトリーの中心は、学校なのだ。
学校に到着し、屋上へ旗を刺す。

「今日も作戦はいつも通りでいくぞ、付き添いは好海だ」

「りょーかいっ!」

「私行きたかったなー」

「まぁ、いいじゃないて」

基本的に、テリトリー戦はリーダーが倒されるか、自身のテリトリー中心の旗が取られる事の2点敗北条件がある。
俺らのチームは4人しかいないので、半々に分担し役割を担う作戦が多く用いられる。
基本的には、俺は守備を任せ相手の頭を取りに行く。
一般的な考えで行くと、守るものを固めておいた方が守りやすいのだが、俺は守られる性分じゃないので、あまりその作戦は使わない。

「好海、相手リーダーは雷を使うらしいからよろしく」

「まあ、2人ともあまり関係はないね」

一応の共有をすませる。
基本的に物心着く前に、自身の異能には分かるので、政府に申告する制度なので、対戦相手などの情報は誰でもみれるようになっているが詳細などは、過去の戦いなどからAIが調べてきてくれる。

「そろそろ12時ね」

「始まりますね」

ビーーーーーーーーーーーーー

全員のスマホからサイレンの音が鳴り響く。
それは戦いの合図だ。

「じゃあ、行きますか」

「うん!」

サイレンと同時に、俺は好海の肩に手を置く。
瞬きをした刹那、既にそこは敵大将の目の前だった。
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