1 / 1
1
しおりを挟む
今日もアイツと同じ空間で生活しなければならない。そう考えただけで憂鬱になってしまう。
ドアの前で立ち尽くし、ため息を吐く。かれこれ十分程度入ろうか入るまいか悩み続けている。このままじゃ埒が明かないと意を決し、ソッとドアを開けてみる。
共有スペースには、ソファーに寝転がった同居人がいた。
「おう、ミハエルお帰り。ずっと扉の前にいるから入ってこないかと思ってたぞ」
「君さぁ……わかってるんだったら声かけるなりなんなりしてよ」
読んでいた雑誌をそばに置き、ムクっと立ち上がる彼。僕より背が高いこの男――ウィルは、ジッとこちらを見下ろしている。
「何か?」
「いーや、なんでも」
「何も無いなら見るな!僕が減るだろ!」
見ただけで減らないだろ、という反論を背中で受け止め、自室に入る。荷物を置き、ベッドに倒れ込むと、枕に顔を埋めながら叫ぶ。
「あーっ!!今日もカッコイイ!!」
足をじたばたさせ、溢れる気持ちを何とか収めようと深呼吸をする。散々暴れたから身体が熱く、顔も火照っているが、頭は落ち着いてきた。しかし、冷静になってくると、今度は欲望がムラムラと湧き出るものだ。夕食の時間までは後2時間。放置すれば落ち着くかもしれないが、落ち着かなかった場合が怖い。
これは仕方ない事なのだ、と自分に言い聞かせながら、ズボンの前をくつろげる。下着の隙間から手を入れ、ゆっくりと上下に動かす。くちゅり、くちゅりと溢れ出てくる先走りを指に絡め、ヌルヌルと擦り付ける。ぴょこんと勃ち上がったソレは、ちょっと擦っただけで呆気なく果ててしまった。普通ならこれで終わりだが、僕の場合は他人よりもっと深い領域に至っているため、こんなもんじゃ満足できない。
白濁で汚れた指を菊座に当て、浄化魔法を唱える。腹の中がモゾモゾしていたが、次第にそれも収まってくる。後に残るのは快感だ。上がる息を抑えながら、指を一本挿入する。毎夜毎夜弄っているせいか、すんなりと受け入れる。すぐに一本じゃ足りなくなり、続けて二本、三本と入れてしまう。
扉の外には、ウィルがいる。こんな姿を見られてしまったら、人生終了してしまう。漏れ出る声を必死に抑えるも、更なる快楽を求めて穿つ速度が自然と速まる。
思い浮かぶのは、ウィルの艶めかしい姿。鍛え上げられた筋肉はパンパンに張っており、雄臭さがムンムン出ている。そんなウィルに押し倒されて、強引なキスをされる。欲情した彼はシャツを脱ぎ、獣のような目で僕を見ている。
『なぁ、抱いてもいいか?』
有無を言わさない気迫を感じ、頷くしかない。すぐさま彼の熱がググッと入ってくる。快楽に弱いしこりを激しく穿ちながら、奥を掘削される。
『中に出すぞ……っ!孕め、孕め、孕め……!』
少々乱暴に杭を打ち込みながら、熱い飛沫が胎の奥に撒き散らされる。それと同時に、中もビクビク収縮しながら達する。身も心も深く繋がれた事に脳が蕩け……
頭がスっと覚める。出すもの出したら冷静になってきた。
所詮妄想だ。ウィルが僕を好きになる事なんて無い。にも関わらず、毎夜毎夜こんなはしたない妄想までしてしまっているから、つくづく僕も諦めが悪いのだ。
完全に罪悪感に苛まれながらひとりごちる。
「あー、何やってんだろ……」
――――――
彼と出会ったのは、騎士科と魔法科の合同授業での事だった。互いの科の成績順にパートナーが決められているのだが、僕のパートナー、それが彼だった。首席だった僕と組むのは必然的に騎士科の首席となるわけで、どんな優秀な人なのかとワクワクしていた。
教師にパートナーを紹介され、隣に立つ彼をチラリと見る。ウィル・ハリス。魔法科にも噂が届く位の実力の持ち主。短く狩り揃えた茶髪で、ガッチリとした体型の彼は、既に騎士としての風格を持っている。しかもイケメンときた。天は二物も三物も与えるのだな、と思いながら自分の銀とも鼠色とも言える長い髪を弄る。
親睦を深めようとウィルの方を見ると、バチリと目が合う。ジッとこちらを見つめてきており、なぜかドギマギする。変な所とか何も無いよな、と不安になりながら彼の言葉を待つ。
「お前、ヒョロっちいな。そんなんで大丈夫か?」
「なっ!?きっ、君はデリカシーってもんが無いのか!あぁそうか、鍛えすぎて頭まで筋肉になってしまったのかな?」
とても初対面と思えない言葉を投げかけられ、売り言葉に買い言葉、思わず口に出た言葉はとても刺々しいものだった。今思えば最悪の出会いだ。
あんな奴とはまっぴらごめんだ、という思いは神に届かなかったのか、程なくして「親交を深める」という理由でウィルと相部屋になってしまった。
最初は何かと突っかかってくる彼に苛立っていたが、次第に彼なりの優しさなのだと気付く。森林での合同演習では、迂闊に魔物を触ろうとする僕を(嫌味ったらしく)叱ってくれたり、身の危険が迫った時には助けてくれた。彼は良い奴なのだ、伝え方がとてつもなく悪いだけで。
そう気付いた時には彼を意識し始めていて、いつの間にか好きになっていた。だが、想いを伝える気はさらさらない。同室の者から好意を抱かれているなど、気持ち悪いだけだろう。しかも同性だし。嫌われているし。
叶う見込みの無い恋心にそっと蓋をし、卒業まで生意気なライバルとして、時々オカズにしながらそっと離れようと決意している。
だから、せめて卒業まで夢を見る位は、許されるよな?
――――――
「あっ、あのっ、ミハエル様!」
学園の廊下を歩いていると、急に呼び止められる。振り向くと……名前は失念してしまったが、クラスメイトがいた。モサッとした髪で目が隠れ、どこかオドオドしている様子に見覚えがある。確か、僕のファンだと言う者だ。
「こっ、これ作って来たんです。ミハエル様に食べてほしくて……」
ずいっと差し出されたのは、クッキーだった。よくこうして差し入れを貰う事があるため、今回もそれだろう。
「ありがとう。甘い物は大好きなんだ。部屋に戻って勉強する時に食べるね」
有難く受け取ろうとすると、パッとクッキーを持つ手が引かれた。
「えぇと」
「かっ、感想を聞かせてほしくて……今ここで食べてみて下さい!」
「えっ、あ、ああ。わかった」
白黒のアイスボックスクッキーを一つつまみ、口に入れる。
甘い。甘すぎる。砂糖の甘み以外にも、人工物のようなねっとりと絡みつく甘さがある。いくら僕が甘い物が好きだと言っても、これ程の歯が浮くような物は別だ。クッキーという喉が乾きやすい食べ物にも関わらず、強烈な甘さも加わってすごく喉が渇く。
「のっ、喉も乾きますよね!これ、紅茶です」
水筒に入っている紅茶が差し出され、それを有難く飲む。……今度は渋すぎる。時間が経っているから、という訳ではなさそうだ。口内が甘いと苦いでせめぎ合っている。
「あ、ありがとう。クッキーの甘みと紅茶の苦みが良くマッチしているよ。残りは部屋で食べるね。あっ、もうすぐ授業だ!僕はそろそろ行くから、君も遅れないようにね。午後の授業も頑張ろう」
何とか笑みを作り、お礼を言う。それらしい言い訳をツラツラと述べ、そそくさとその場を離れる。作ってくれた彼には悪いが、このクッキーはこれ以上食べられない。かといって捨てるのも忍びない。ハードな訓練後のウィルなら、この甘みの塊を食べてくれるだろうか。
手の中の特級呪物をどうしようか迷いながら、授業に向かう。その姿をジッと見ている者がいた事には気づかなかった。
――――――
今日の授業は全て終わったが、僕は教室から動けなかった。午前中は何とも無かったのに、午後になってだんだんと体調が悪くなっていってる。さっきの授業なんか、ほとんど話を聞いていなかった。身体が燃えるように暑く、思考力も低下している。このまま寝てしまおうかと思い、机に突っ伏していると、声を掛けられる。
「みっ、ミハエル様、大丈夫ですか?」
何とか顔を上げると、そこに居たのは昼間の激甘クッキーのクラスメイトだった。
「ああ、うん、大丈夫。君も、早く帰りなよ」
「でも、具合悪そうですし……そうだ、保健室行きましょうよ!ね、僕運びますから!」
いくら大丈夫と言っても、強引に僕の肩を担ぐ。こんな事で迷惑かけてしまい、とても申し訳なく思っていると、教室の扉がガチャっと開いた。
「おい、ミハエルちょっと聞きたい事が……なんだ、ミハエル体調悪いのか」
「そっ、そうなんです、だからすぐに保健室に運ばなくちゃいけなくって!どいてください!」
「何でだよ。俺、コイツと同室だから俺が連れて帰るよ。ほら、こっちにくれ」
「あっ、あなた見たいな野蛮人にミハエル様を預けられるわけないだろ!そもそも、なんであなたがミハエル様と同室なんですか!ミハエル様が穢れます!」
「君、大丈夫だから……迷惑かけて、ごめんね。僕、ウィルに、連れてってもらうから……」
「ほら、本人もこう言ってるんだからこっち寄越せ」
パッとウィルに抱き上げられる。安心感からか、ウィルの首元に顔を埋める。
「おい、俺シャワー入ってないから嗅ぐな。くせぇだろ」
「いや……いーにおい……」
「……そうかよ。じゃ、俺行くわ」
がっしり抱えてくれているため、安心して身体を預けられる。ウィルにこんなに接触できる機会なんてそうそう無いから、今の内に堪能しよう。
首に手を回し、もっと顔を近づける。訓練後で汗をかき、ウィルの匂いが普段よりも強く感じる。もっと嗅いでいたくて、ついには首に顔をくっつけてしまった。鼻で、唇で感じる湿った肌に興奮して、あらぬ所が反応し始めている。今は何とかローブで隠れているだろうが、完全に反応しきってしまったら彼にバレてしまうだろう。止めなきゃ、と思っても麻薬のように中毒性があり、なかなか離せない。
「ミハエル、くすぐったい」
ピシャリと言われた一言で正気に戻る。
「ごっ、ごめん!君の匂いが、その、安心できてつい……」
「あっそ」
冷たく返され、それ以降の会話は無かった。やはり、僕は嫌われているのだろう。突きつけられた事実にじわじわ悲しくなってくる。体調が悪いせいか、いつもより感情がコントロール出来ない。いつの間にか涙がこぼれており、慌ててウィルの胸に顔を埋め、彼の服で拭う。それでも涙は収まらず、しまいには鼻水まで出てきた。慌てて顔を離すが、彼の服は酷い有様だった。
「あっ、あぁ、なんてことを……」
「ふっ、お前ひっでぇ顔」
「うぃ、ウィル……ごめん、君の服汚して……」
「別に構わねぇよ。それより、そんな面お前に憧れている奴らに見せない方がいいんじゃないのか?ミハエル様」
わざとらしくミハエル様、だなんて言ってからかってくる。それなら思いっきり服を汚してやろうとグリグリ顔を押し付けてやる。
そうこうしているうちに、いつの間にか部屋に着いていた。
「お前の部屋入って良いか?」
「ん。大丈夫……」
ベッドまで運んでくれたウィルには申し訳ないが、正直今この状況に興奮している。僕をベッドに寝かせるためとはいえ、まるで押し倒されたかのような構図に、夜な夜な行っていた妄想が頭をよぎる。
性急に口内を貪られ、愛撫もそこそこに服を脱ぎ、はち切れんばかりに成長した怒張を見せつけられる。
『なぁ、我慢の限界だ。お前にぶち込んでもいいか?』
『あっ……♡きてぇ♡僕の、おまんこに、ウィルのおちんちん♡あぁっ♡きたぁっ♡』
奥をズコバコ犯され、アンアン鳴いている僕に構わず腰を振るウィル。足腰が立たなくなるまで犯され、愛を交わす。
そんな妄想に耽っていると、いつの間にか靴を脱がせてくれており、服も脱がされそうになっていた。妄想とリンクしていたため反応が遅れたが、慌ててウィルを静止させる。
「待って、何で服脱がせてるの!?」
「何でって、制服だと苦しいだろ。あと皺になるし」
それもそうかと納得しかけたが、下が反応していることを思い出した。
「い、いい!自分でできる!」
「お前、立てないほどフラフラだっただろ。そんなヤツが出来るわけない」
抵抗虚しくもローブを脱がされ、隠されていた下半身があらわになる。終わった。バッチリ見られた。こんな姿をウィルに見られるなんて。絶対引かれてる。
顔が真っ青になっていく僕を他所に、ウィルはマジマジと屹立を見ている。
「なるほどな」
「ウィル、見ないで……お願い、忘れて、出てって……」
「お前、今日なんか変なモン食ったか?」
羞恥心で答えられない僕に構わず、淡々と尋問を始めるウィル。一体何が言いたいのだろうか。というより、早く出ていってもらいたいのだが。
「へ、変なもの、食べてない」
「ランチメニューは?」
「日替わりランチ……」
「誰かから物を貰ったりは?」
「物……クッキー、貰った」
そう答えるやいなや、恐ろしい剣幕で詰めてくる。
「おい、誰だ。魔法科のヤツか?そのクッキーの現物はあるか?」
「え、えっと、さっき僕を、保健室に連れていこうと、してくれた子……。クッキーは、鞄の中、入ってる」
ガサゴソと鞄の中を漁られ、件のクッキーを見つける。ウィルは匂いを嗅いだ後、何と口に放り込んでしまった。
「うげ、ゲロ甘じゃん。いくら媚薬を混ぜたからって、こんなん食わせるなんて、アイツ頭おかしいんじゃねぇの」
「や、やっぱり甘すぎる、よね!って、媚薬……?」
あれが特級呪物であったとわかってもらえて嬉しく思っていると、耳慣れない言葉が聞こえてきた。
「そう、媚薬。つっても、これ単体だと大した効果が無いはずなんだが……何か、他にも口にしたか?」
「紅茶、とても苦い、紅茶を飲んだ……」
「あぁ、そのせいか。これ、二種類の薬を摂取することで効果を発揮するやつなんだよ。一方はとても甘く、もう一方はとても苦いって聞いた事あるから、多分それだろ」
半ば朦朧としている中で聞いた説明によると、貰ったクッキーと紅茶の中に媚薬が入っていたようで、身体が思うように動かないのもそれが原因らしい。
もしあのままウィルが来てくれなくて、そのまま保健室に連れられていたらと思うとゾッとする。今更ながら、自分の身に危険が迫っていたと自覚し、頭が真っ白になる。
「おい、顔青いけど大丈夫か?」
「あ……うん、なんか、今更怖くなっちゃって……ごめん」
「謝んなよ。お前は被害者だ」
頭を撫でられ、少し気持ちが落ち着いてくる。しかし、触れられる度に甘い刺激が加わり、ピクピクと反応してしまう。終いには呼吸も荒く、我慢していた嬌声も漏れ出てしまった。それでも止めろとは言えない。
長いこと撫でてくれたが、不意にその手が外された。どうしたのかと見ると、申し訳なさそうな表情をしていた。
「すまん、薬の影響があるの忘れてた。頭撫でたの辛かったよな。俺、なんか飲みもんと食いもん取ってくる。ドア開けとくから、呼吸が苦しくなったら呼べ」
「や、やだ、止めないで……」
なけなしの力を振り絞ってウィルの手を掴む。
「わかった、わかったから。食べるもん取りに行くだけだ。良い子で待っていられるか?」
コクンと頷くと、行ってしまった。一人になると身体の熱さを意識してしまい、じわじわと快楽が溜まっていく。完全に立ち上がってしまったそれをどうにかしようにも、手を動かす事すら精一杯で、上下に動かすなんて出来そうにもない。解消出来ない熱にうなされていると、水とすぐに食べられる食料を抱えたウィルが戻ってきた。
「ウィル、苦しい……」
「息ができないのか!?」
「ちが、お、おちん……ペニスが、くるし、い」
立ち上がってしまったそれを思い出したのか、気まずそうに部屋を出ようとする。
「俺、部屋の外居とくから、な、何かあったら呼べよ」
「むり……手、動かせない……お願い、ウィル、触って……?」
熱に浮かされながら口走ってしまった言葉にハッとする。今とても気持ち悪い発言をしてしまった。同性の、しかも良く思っていない相手からペニスを触って欲しいとせがまれるなんて、気持ち悪いにも程がある。
「ご、ごめん!今の、忘れて!」
慌てて撤回するも、もう遅い。バッチリ聞こえてしまった。ほら、ウィルが固まってしまっている。最悪だ。こうなったら、熱に浮かされていてこの発言は覚えてないとシラを切ってやろう。
そう考えていると、ウィルが何かボソボソと呟いている。
「……お前が誘ったんだからな」
「……?ごめ、聞こえな、えっ、あっ、ちょっ、さっ、触んなくて、いいから!」
「ズボンの上から触ってるだけなのに、もう完勃ちしてんじゃん。媚薬効果すげぇな」
生地が薄く、ゆったりとした作りのため、手の刺激がダイレクトに伝わる。布との摩擦が薬で高められた身体には行き過ぎた刺激となり、ビクビクとその身を震わせ、吐精してしまう。
「なんだ、もうイッたのか」
グチュグチュと音を立てる下着にお構い無しに、ウィルは攻め立て続ける。
「だめっ♡イッた♡♡」
「全く、大嫌いなヤツに触られて呆気なくイくなんて、はしたないな」
「ちがっ、違うからっ♡」
「何が違うんだ?ほら、言わないと直接触って潮吹くまで扱くぞ」
ずるりと下着ごとズボンを下ろされ、ピョコンと勃ったペニスをくちくちと弄られる。弱い亀頭ばかり責められ、腰をガクガク震わせながらまたもや絶頂してしまう。
「言うっ♡言うからゆるじてっ♡」
「しょうがないな。スピード緩めてやるから早く言えよ」
「ひうっ♡嫌いじゃ、な♡好き♡ウィル♡好きっ♡……あっ」
扱かれる手がピタリと止まり、またもやとんでもない事を口走ったのだと悟る。今、僕は、好きと言ったのか?ウィルに対して?
「う……うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
とんでもなく恥ずかしい事を口にしたと自覚するやいなや、そのパワーはどこに隠していたのかという位全力でウィルを押しのけ、自室から飛び出した。
「おっ、おい待て!その格好で廊下出るな!」
廊下へと繋がるドアをガチャガチャさせながら、半狂乱で叫ぶ。
「嫌だ!こんな想い伝えるはずじゃなかったのに!!気持ち悪がられるくらいならいっそ死んでやる!!」
「っ!話を聞け!」
グイッと肩を寄せられ、顔が近づいたかと思うと唇に柔らかいものが触れる。それがウィルの唇だと気づいた時にはもう離れていた。なぜ?これってキス?いや、まさか。ウィルは僕を嫌っていたはずだ。そうか、僕をからかおうとしているのか。
「お前、ロクな事考えていないだろ」
あきれたように笑われ、それから飛び切り甘い声で囁かれる。
「なぁ、何でキスしたのか聞いてみろよ」
「な、何で、僕にキ、キス……したの?」
「お前が好きだからだよ」
「あ……うぁ、からかうのは、よしてくれ……」
思わず顔を背けると、顎をくいっとすくわれ、再びウィルと向き合うことになった。
「ほら、顔背けるな。……で、お前からの返事が聞きたいんだけど。俺の事好き?付き合いたい?」
今まで見せたことのないような甘い顔に声。本当にあのウィルなのかと疑ってしまうほどの豹変ぶりだ。あまりの情報量の多さに脳が疲弊し、彼の胸元に飛び込んでしまう。何も答えられないままでいる僕をよそに、瞼や額、頬、首筋にまで口づけが落とされる。こんな甘い、恋人のような事をされたら、本当に好きだと勘違いしてしまうのだが!?
「頷くだけでいいから。答えて」
向けられる視線の熱さに蕩けそうになる。もう、いいか。これが嘘でも勘違いでも、一時の甘い夢を見れるなら。
「ぼ、くも、好き」
答えた途端、激しい口づけをされる。舌が絡み合い、唾液の交換をし、息も絶え絶えになるほどの。酸欠でぼうっとする頭でウィルの顔を見つめていると、いきなり声をあげて笑い出した。
「お、お前、キスだけでイったのかよ」
そんなばかな、と思い下を見ると、床に白い水たまりができていた。それが自分から出たものだと認識するやいなや、慌てて浄化魔法で恥ずかしい痕跡を消す。
「こっ、これは媚薬のせい!媚薬のせいだから!」
「そうだな、媚薬のせいだな」
くつくつと笑うウィルを睨んでいると、スルリと尻が撫でられた。
「じゃあ、媚薬が抜けきっていないミヒャを、恋人である俺が発散してやるよ」
初めて呼ばれる愛称にゾクゾクしながら、そろりと首に手を回した。
――――――
寝室に逆戻りした僕たちは、キスをしながら互いの服を脱がせあっている。中途半端にはだけた僕の服とは対照的に、きっちり着込まれたウィル。
「なぁ、脱がせてくれないの?」
「う、うるさい!うまく、指、動かない……」
未だ抜けきっていない媚薬のせいか、ボタンを外す事ができなくなっている。早くウィルの熱を感じたいのに。焦りがつのると、余計に上手くいかない。
ボタンに悪戦苦闘していると、そっと手を握られる。
「頑張ってくれてありがとな。残りは俺がやる」
いつの間にか服を脱がされていた。やはりモテて経験豊富なのだろうか。服を脱がせる事一つ取っても、スムーズであった。不意に見えた過去の恋愛に少し嫉妬を覚えていると、鼻を摘まれた。
「ふが」
「また変な事考えてただろ。言ってみろよ」
「……服、脱がせるの上手い、から……初めてじゃないのかな、とか思った……」
「お前さぁ……俺、ずっとお前の事好きだったんだぞ?誰かと付き合うとか、こういった行為はしてねぇよ。まぁ、毎晩お前とセックスする妄想してシコっていたから、それのおかげで脱がせるためのイメトレになったんじゃないか?」
ニィッとからかうように笑われる。それより今、毎晩僕を抱く妄想をしていたと言ったか?つまり、同じ屋根の下で過ごしている時も、一人寂しくあんな事やこんな事をしちゃっている時にも、僕を抱く妄想で、その、じ、自慰を……!?
頭がパンクしウィルの胸に倒れ込むと、優しく抱きしめられ、さらに衝撃的な事を言われる。
「お前がケツでオナってるのを見ながらすんのも最高だったな。良いオカズ提供ありがとな」
「なっ!?みっ、見てたって、こと!?っっ!!やっぱり大っ嫌い!!」
ジタバタ暴れていると、頭をガッシリと抑えられ、また口付けをされる。徹底的に僕を蕩かすような、甘い、恋人同士にしか許されないようなキス。
「……嘘でも、嫌いなんて言うなよ。俺、悲しくなるからな」
「あ、ご、ごめん……」
「本当に俺の事嫌い?」
普段のクールな姿とは違い、珍しくしょんぼりしているウィル。あるはずのない犬耳や垂れた尻尾が見えてしまう。
「そんなことない!えっと、その、す、好きだぞ……」
「言質取ったからな」
さっきまでの子犬はどこに行ったのか。いつの間にか狼へと変貌しており、哀れ子ウサギはバクリと食べられてしまう。
息継ぎのために口を離すと、つうっと銀糸が伝う。息つく間もなくベッドに押し倒され、喉元や胸にまで口付けが落とされる。身体中に咲く赤い花をぼうっと見ていると、胸の飾りをくにくにと弄られる。
「そ、そんなとこっ♡女性じゃ、ないからっ♡感じないって♡」
「そう言う割にはずいぶんと甘い声出てるじゃねぇか。ほら、乳首優しく撫でて……つねると、ははっ、めっちゃビクビクしてる」
「いっ……ああっ♡つよいの、やだ……っ♡あっ、だめ、だめぇ……♡」
そんなとこ感じないはずなのに。つねられて痛いだけのはずなのに。……なのに、身体の芯からあふれ出てくる感情が止められない。
「かーわいい……こんなに可愛い声、俺しか聞けないとか……最高だな」
がぶがぶと甘噛みをされたり、かと思えば指で触れるか触れないかの加減で擦ったりと、様々な方法で翻弄してくる。唇を噛みしめ、何とか情けない声を上げないようにしていると、口に指が突っ込まれる。
「唇、嚙んだら血ぃ出るだろ。ほら、俺の指をしゃぶってくれよ」
ぐじゅぐじゅと口内をかき回され、唾液がダラダラと流れ出る。指が入っているから噛むわけにはいかず、唾液も喘ぎ声も垂れ流しになってしまう。こんな、情けない姿なんて見せたくなかったのに……っ!
散々喘がされ頭にモヤがかかったような状態になったところで、口内の指が抜かれる。唾液でてらてらと輝くウィルの指。なんだか見てはいけない物のように感じて、そっと目をそらす。長らく口内に侵入していた異物がやっと抜かれたと思っていたら、今度は後孔に触れてきた。
「ちょっ!やだ!触るなっ!そこっ♡汚いからっ♡」
「別にそのままでもいいけど……そんなに気になるなら、浄化かけるから動くなよ」
もぞもぞとする感覚が胎内を通り抜けると、粘液がドロリとあふれ出ているのがはっきりとわかる。
「あれ、俺粘液生成する魔法かけたっけ?それとも失敗したか?」
「あ、いや、違くて、その……」
もごもごと歯切れ悪く濁していると、耳元に唇が寄せられた。
「ミーヒャ、何か言いたい事でもあるのか?」
耳にかかる彼の吐息に、身体がビクビクと震える。とびっきりの甘い声で誘惑してくる。
「その……いつも、一人でする時……浄化魔法をかけると、なぜか粘液が分泌されるようになって……多分、それだと思う」
何とも恥ずかしい告白をしてしまい、こんなはしたない身体になってしまって引かれていないかと不安になってウィルをチラリと見ると、真っ赤になって震えている彼がいた。
「あの……ウィル?」
「お前さぁ……ほんっとにエロすぎるだろ!」
いきなり指を二本も挿入され、腹側の弱いしこりをゴリゴリと抉られる。普段の自慰でも刺激が強すぎるからあまり触れないようにしている、敏感なしこりだ。そんな所を心構え出来ずに触られると、はしたない声が溢れ出てしまう。
「あぁっ♡いきなりっ♡」
「はっ、お前の中ってこんなに熱いんだな」
地上に打ち上げられた魚のように腰が跳ね、自分から弱点に擦り付けている。クニッ♡クニッ♡と甘く触れられ続け、絶頂の気配が近づいてくる。
「もっ♡イクッ♡イッちゃ、うっ!」
「手マンだけでイクの?可愛いな。ほら、スピード速めてやるよ!」
グチュグチュグチュッ♡とナカを擦られる度に、どんどん絶頂へと向かっていく。何も考えられなくなった頭は、ただ絶頂を追い求めていく。
「イクっ♡イグイグイグイグイグ♡♡♡♡…………っは、えっ、な、何で♡」
爆ぜる、という時にナカの指がピタリと止まる。突如失われた快楽を取り戻そうと、腰をくねらせる。それでも他人からもたらされる快楽にはかなわない。
イきたくてもイけない状況に、昂った熱も段々と冷めていく。
「何で!イきたい!指止めないでよ!」
「本っ当、ミヒャをいじめるの好きだわ♡ほら、我慢してさらに気持ち良くなろうな♡」
そう言うと再び指を動かす。一度高められた身体は、絶頂への閾値がグンと下がっており、少し弄られただけでもイってしまいそうになる。
「あっ♡またイクっ♡イクイクイクイクっ♡♡♡……なんでぇっ♡♡♡もうやだぁっ♡♡♡」
二度目の寸止め。腰をガクガク震わせて媚びても、絶頂を与えてくれない。早くしないと、狂い死ぬ……っ!
一か八か、アレを使うしかない!
「うぃる♡♡も……入れ、てっ!!」
くぱり、と穴を拡げながら挿入を促す。ただ指で拡げているだけなのに、雄を待ちわびてヒクヒクと収縮しているのがわかる。普段なら絶対にしないような行動に驚いているのか、ウィルはじっと凝視している。その目はまるで獲物を狙う肉食獣のようで、期待が止まらない僕はさらに誘惑するように穴の中に指を入れてしまう。
「あっ♡♡ほら♡もういっぱい入るから♡」
グチュグチュと淫靡な音を立てる秘部。見られている。一人寂しく弄っていた時と違い、ウィルが見て、しかも興奮してくれている。
「お前、ほんっとに……!」
カチャカチャと音を立ててベルトを外し、ズボンも下着も取っ払ったウィル。鍛えられた筋肉は彫刻のように美しく、勃ち上がった陰茎は雄々しく猛っている。想像していたよりも立派なペニス……おちんぽ様♡に心を奪われて……♡♡
おちんぽ様にくぎ付けになっていると、ぴたりとそれがアナルに当てられる。
「入れるぞ。痛かったら言えよ」
ニュププッ♡とゆっくり突き入れられる。普段の一人遊びで慣れているとは言え、初めて受け入れる他人の質量に多少の抵抗を感じる。
上手く息が吸えずにいると、それに気付いたウィルが耳元で囁く。
「大丈夫。俺の声に合わせて……息吸って……吐いて……吸って……」
言われた通りに呼吸をしていると、それに合わせてゆっくりと奥に入ってくる。コツン、と最奥に当たった感覚で全て挿入ったとわかる。……いや、待てよ。僕の尻とウィルの太腿がくっついていない。という事は、最奥まで入れても余るくらいウィルのモノは大きい……!?
「うぃ、る♡全部、入っ、た?」
「あー……すまん、入り切らなかったみたいだ。でも、入ってる部分だけでも十分気持ち良いから大丈夫だ」
ちゅっ♡ちゅっ♡と子どもの様な口付けを交わす。次第に舌も絡みだし、互いの唾液が行ったり来たりするようになる。挿入時の衝撃を過ぎ、ウィルとのキスでリラックスしてくると、次第にユルユルとナカのソレが動き始める。気遣う様な腰使い。優しく、だが確実に絶頂へと導く動きに翻弄される。
「おぉっ♡うぃる♡奥っ♡やめっ♡♡」
「そんな締めるな……っ!ほら、浅い所擦ってやるから……なっ!」
ごちゅごちゅと的確に前立腺を虐めてくるウィル。奥を責められる快感とはまた違った快感が襲ってくる。
「イクっ♡イッちゃう♡♡♡」
ねちっこく前立腺を責められ、とうとう白濁を吐き出してしまう。散々お預けされた精液は勢いよく飛び出し、僕の腹部を飛び越えて顔までかかってしまった。顔面に精液がかかるというなんとも倒錯的な状況に、僕の隠れていた被虐心がムクムクと芽生えてくる。あぁ、優秀な魔術師である僕がこんな辱めを受けるなんて……♡
「ははっ、顔まで精液飛んでる。どんだけ我慢してたんだよ」
ゴシゴシと顔の精液を拭ってくれたウィル。そのままキスをする。イッた直後の脱力感から、されるままに口内を弄られるだけで軽く達してしまう。
「簡単にイッちまうな。まだ媚薬の効果抜けてないんだな」
「ね……ウィルも、僕の中で、気持ちよくなって……♡」
途端に中に入っている物の硬度が増す。みっちりと中の弱い所を押し上げるそれに、理性がトロトロになってしまう。
「ホント、お前ってヤツはっ!」
さっきまでの優しさはどこへやら。顔を真っ赤にさせたウィルが、激しく腰を打ち付けてくる。その度にタラりと情けなく零れる白濁。もう玉の中は空っぽになってしまったのではないだろうか。
イってもイっても止まらない抽挿。過ぎた快楽によって尿意が込み上げてくる。
「ウィル♡止まって、えっ♡♡おしっこ♡♡おしっこ出る♡♡出るから!♡♡」
「ここで、っ、出していいぞっ!!どうせ後でっ、浄化、するから、なっ!!」
ばちゅんっっっ♡♡と一際大きな音と共に、頭が真っ白になる。その瞬間、中心から勢いよく液体が飛んでいく。あの独特な臭いがするかと思ったが、飛んでいった液体は無色透明で無臭だった。
「ホントにハメ潮吹くとか……っ!お前は!どれだけっ!俺を興奮させたらっ!気が済むんだっ!!!」
「おっ♡♡♡ほっ???♡♡わか♡♡にゃ♡」
プシプシとピストンに合わせて溢れ出る液体……もとい潮が、僕とウィルをびしゃびしゃに濡らしていく。
「しぬっっ♡♡イキしぬっ♡♡♡ごわ゙れ゙る゙っ♡♡」
「壊れても、っ、俺が可愛がってやる、からな!」
散々アクメしても止まらないウィル。際限なく与えられる快楽に、高まったまま降りてこられずにいる。どんなに優しい言葉をかけられても、元々の性格が良いためなのかねちっこくいじめてくる。
「うぃるっ♡うぃるっ♡」
「くっ……!はぁっ!中にっ!出すぞ……っ!!!」
胎内に広がる熱。自分で感じてくれた。その事実が嬉しくて同時に絶頂してしまった。気持ちが通じ合った幸運と、胸いっぱいに広がる満足感。
それだけで、もう何もいらないと思った。
けれど、身体の奥ではまだ熱が燻っていて――
ふわりと視界が滲む。
「……ミヒャ?」
呼ばれた気がしたけれど、返事をする前に意識が溶けた。
……
――――――
「……媚薬の効果、抜けたか?」
散々イッたことによってクリアとなった脳内に、ウィルの声がスっと入ってくる。胎の中に渦巻いていた熱は消失し、火照っていた身体も落ち着いている。
「うん……多分、抜けた、と思う」
「そうか」
ググッとウィルが腰を引くと同時に、ズルっと抜け始める肉棒。急激に離れていった熱を手放したくなくて、思わ中をぎゅっと締めてしまう。
「ミヒャ、力抜いてくれ」
「あっ、ま、待って……その……や、やっぱり媚薬抜けきってないかも……なんて」
照れ隠しにヘラッと笑ってみせると、今までに見た事がないくらい真顔のウィルがいた。そのままズルズルと抜かれ、カリ首が出口に引っかかっている。あぁ、今回はこれで終わりなのか。まぁ、気持ち良かったけどあまり初めてで進みすぎるのも良くないか。
甘い疲労に酔いしれながらすっかり気が抜けていると、ドチュンッ♡と胎内で音がした。一瞬何が起こったのかわからなかった。再び挿入されたのだと気付いた時にはもう揺さぶられ、プシプシと潮を撒き散らしていた。
「お前がっ!俺をっ!煽るのがいけない!!」
遠くなる意識に身を委ねながら、与えられる快楽にただただ喘ぐ事しか出来なかった。
――――――
刺すような陽射しが顔に当たる。あぁ、今日が休日で良かった。こんな昼近くまで寝てしまうなんて。
痛む腰を庇いながら起き上がる。昨日は僕の部屋で介抱してくれていたが、いつの間にかウィルの部屋に移動していたらしい。物音のする共用部に顔を出すと、昼食を作っているウィルと目が合った。
「ミハエル、起きたのか。身体痛くないか?」
ぎゅっと抱きつかれキスをされる。昨日までだったら考えられない甘い接触にパニックになり、思ってもいない事を口走ってしまう。
「ふんっ、君が獣のように盛ったおかげで満身創痍だよ」
やってしまった。どうして僕は素直になれないんだ!あぁ、せっかく昨日ウィルと恋人になったのにもう嫌われてしまう……。
「相変わらずミヒャは天邪鬼だな。ま、そんな所も可愛くて好きだけど」
「あっ、天邪鬼だなんて!」
「だってそうだろ?何か嫌味を言ったらすぐに泣きそうな顔になるんだから」
目元に優しく口付けが落とされる。僕のこんな難儀な性格も、抑え切れていなかった感情も、全てウィルは受け入れてくれる。カラカラに渇いた喉を震わせる。
「ウィル、あのね」
――――――
何を言われるのかわかってる。だが、ミハエルの口から聞きたい。
――やっと俺のだ。
ドアの前で立ち尽くし、ため息を吐く。かれこれ十分程度入ろうか入るまいか悩み続けている。このままじゃ埒が明かないと意を決し、ソッとドアを開けてみる。
共有スペースには、ソファーに寝転がった同居人がいた。
「おう、ミハエルお帰り。ずっと扉の前にいるから入ってこないかと思ってたぞ」
「君さぁ……わかってるんだったら声かけるなりなんなりしてよ」
読んでいた雑誌をそばに置き、ムクっと立ち上がる彼。僕より背が高いこの男――ウィルは、ジッとこちらを見下ろしている。
「何か?」
「いーや、なんでも」
「何も無いなら見るな!僕が減るだろ!」
見ただけで減らないだろ、という反論を背中で受け止め、自室に入る。荷物を置き、ベッドに倒れ込むと、枕に顔を埋めながら叫ぶ。
「あーっ!!今日もカッコイイ!!」
足をじたばたさせ、溢れる気持ちを何とか収めようと深呼吸をする。散々暴れたから身体が熱く、顔も火照っているが、頭は落ち着いてきた。しかし、冷静になってくると、今度は欲望がムラムラと湧き出るものだ。夕食の時間までは後2時間。放置すれば落ち着くかもしれないが、落ち着かなかった場合が怖い。
これは仕方ない事なのだ、と自分に言い聞かせながら、ズボンの前をくつろげる。下着の隙間から手を入れ、ゆっくりと上下に動かす。くちゅり、くちゅりと溢れ出てくる先走りを指に絡め、ヌルヌルと擦り付ける。ぴょこんと勃ち上がったソレは、ちょっと擦っただけで呆気なく果ててしまった。普通ならこれで終わりだが、僕の場合は他人よりもっと深い領域に至っているため、こんなもんじゃ満足できない。
白濁で汚れた指を菊座に当て、浄化魔法を唱える。腹の中がモゾモゾしていたが、次第にそれも収まってくる。後に残るのは快感だ。上がる息を抑えながら、指を一本挿入する。毎夜毎夜弄っているせいか、すんなりと受け入れる。すぐに一本じゃ足りなくなり、続けて二本、三本と入れてしまう。
扉の外には、ウィルがいる。こんな姿を見られてしまったら、人生終了してしまう。漏れ出る声を必死に抑えるも、更なる快楽を求めて穿つ速度が自然と速まる。
思い浮かぶのは、ウィルの艶めかしい姿。鍛え上げられた筋肉はパンパンに張っており、雄臭さがムンムン出ている。そんなウィルに押し倒されて、強引なキスをされる。欲情した彼はシャツを脱ぎ、獣のような目で僕を見ている。
『なぁ、抱いてもいいか?』
有無を言わさない気迫を感じ、頷くしかない。すぐさま彼の熱がググッと入ってくる。快楽に弱いしこりを激しく穿ちながら、奥を掘削される。
『中に出すぞ……っ!孕め、孕め、孕め……!』
少々乱暴に杭を打ち込みながら、熱い飛沫が胎の奥に撒き散らされる。それと同時に、中もビクビク収縮しながら達する。身も心も深く繋がれた事に脳が蕩け……
頭がスっと覚める。出すもの出したら冷静になってきた。
所詮妄想だ。ウィルが僕を好きになる事なんて無い。にも関わらず、毎夜毎夜こんなはしたない妄想までしてしまっているから、つくづく僕も諦めが悪いのだ。
完全に罪悪感に苛まれながらひとりごちる。
「あー、何やってんだろ……」
――――――
彼と出会ったのは、騎士科と魔法科の合同授業での事だった。互いの科の成績順にパートナーが決められているのだが、僕のパートナー、それが彼だった。首席だった僕と組むのは必然的に騎士科の首席となるわけで、どんな優秀な人なのかとワクワクしていた。
教師にパートナーを紹介され、隣に立つ彼をチラリと見る。ウィル・ハリス。魔法科にも噂が届く位の実力の持ち主。短く狩り揃えた茶髪で、ガッチリとした体型の彼は、既に騎士としての風格を持っている。しかもイケメンときた。天は二物も三物も与えるのだな、と思いながら自分の銀とも鼠色とも言える長い髪を弄る。
親睦を深めようとウィルの方を見ると、バチリと目が合う。ジッとこちらを見つめてきており、なぜかドギマギする。変な所とか何も無いよな、と不安になりながら彼の言葉を待つ。
「お前、ヒョロっちいな。そんなんで大丈夫か?」
「なっ!?きっ、君はデリカシーってもんが無いのか!あぁそうか、鍛えすぎて頭まで筋肉になってしまったのかな?」
とても初対面と思えない言葉を投げかけられ、売り言葉に買い言葉、思わず口に出た言葉はとても刺々しいものだった。今思えば最悪の出会いだ。
あんな奴とはまっぴらごめんだ、という思いは神に届かなかったのか、程なくして「親交を深める」という理由でウィルと相部屋になってしまった。
最初は何かと突っかかってくる彼に苛立っていたが、次第に彼なりの優しさなのだと気付く。森林での合同演習では、迂闊に魔物を触ろうとする僕を(嫌味ったらしく)叱ってくれたり、身の危険が迫った時には助けてくれた。彼は良い奴なのだ、伝え方がとてつもなく悪いだけで。
そう気付いた時には彼を意識し始めていて、いつの間にか好きになっていた。だが、想いを伝える気はさらさらない。同室の者から好意を抱かれているなど、気持ち悪いだけだろう。しかも同性だし。嫌われているし。
叶う見込みの無い恋心にそっと蓋をし、卒業まで生意気なライバルとして、時々オカズにしながらそっと離れようと決意している。
だから、せめて卒業まで夢を見る位は、許されるよな?
――――――
「あっ、あのっ、ミハエル様!」
学園の廊下を歩いていると、急に呼び止められる。振り向くと……名前は失念してしまったが、クラスメイトがいた。モサッとした髪で目が隠れ、どこかオドオドしている様子に見覚えがある。確か、僕のファンだと言う者だ。
「こっ、これ作って来たんです。ミハエル様に食べてほしくて……」
ずいっと差し出されたのは、クッキーだった。よくこうして差し入れを貰う事があるため、今回もそれだろう。
「ありがとう。甘い物は大好きなんだ。部屋に戻って勉強する時に食べるね」
有難く受け取ろうとすると、パッとクッキーを持つ手が引かれた。
「えぇと」
「かっ、感想を聞かせてほしくて……今ここで食べてみて下さい!」
「えっ、あ、ああ。わかった」
白黒のアイスボックスクッキーを一つつまみ、口に入れる。
甘い。甘すぎる。砂糖の甘み以外にも、人工物のようなねっとりと絡みつく甘さがある。いくら僕が甘い物が好きだと言っても、これ程の歯が浮くような物は別だ。クッキーという喉が乾きやすい食べ物にも関わらず、強烈な甘さも加わってすごく喉が渇く。
「のっ、喉も乾きますよね!これ、紅茶です」
水筒に入っている紅茶が差し出され、それを有難く飲む。……今度は渋すぎる。時間が経っているから、という訳ではなさそうだ。口内が甘いと苦いでせめぎ合っている。
「あ、ありがとう。クッキーの甘みと紅茶の苦みが良くマッチしているよ。残りは部屋で食べるね。あっ、もうすぐ授業だ!僕はそろそろ行くから、君も遅れないようにね。午後の授業も頑張ろう」
何とか笑みを作り、お礼を言う。それらしい言い訳をツラツラと述べ、そそくさとその場を離れる。作ってくれた彼には悪いが、このクッキーはこれ以上食べられない。かといって捨てるのも忍びない。ハードな訓練後のウィルなら、この甘みの塊を食べてくれるだろうか。
手の中の特級呪物をどうしようか迷いながら、授業に向かう。その姿をジッと見ている者がいた事には気づかなかった。
――――――
今日の授業は全て終わったが、僕は教室から動けなかった。午前中は何とも無かったのに、午後になってだんだんと体調が悪くなっていってる。さっきの授業なんか、ほとんど話を聞いていなかった。身体が燃えるように暑く、思考力も低下している。このまま寝てしまおうかと思い、机に突っ伏していると、声を掛けられる。
「みっ、ミハエル様、大丈夫ですか?」
何とか顔を上げると、そこに居たのは昼間の激甘クッキーのクラスメイトだった。
「ああ、うん、大丈夫。君も、早く帰りなよ」
「でも、具合悪そうですし……そうだ、保健室行きましょうよ!ね、僕運びますから!」
いくら大丈夫と言っても、強引に僕の肩を担ぐ。こんな事で迷惑かけてしまい、とても申し訳なく思っていると、教室の扉がガチャっと開いた。
「おい、ミハエルちょっと聞きたい事が……なんだ、ミハエル体調悪いのか」
「そっ、そうなんです、だからすぐに保健室に運ばなくちゃいけなくって!どいてください!」
「何でだよ。俺、コイツと同室だから俺が連れて帰るよ。ほら、こっちにくれ」
「あっ、あなた見たいな野蛮人にミハエル様を預けられるわけないだろ!そもそも、なんであなたがミハエル様と同室なんですか!ミハエル様が穢れます!」
「君、大丈夫だから……迷惑かけて、ごめんね。僕、ウィルに、連れてってもらうから……」
「ほら、本人もこう言ってるんだからこっち寄越せ」
パッとウィルに抱き上げられる。安心感からか、ウィルの首元に顔を埋める。
「おい、俺シャワー入ってないから嗅ぐな。くせぇだろ」
「いや……いーにおい……」
「……そうかよ。じゃ、俺行くわ」
がっしり抱えてくれているため、安心して身体を預けられる。ウィルにこんなに接触できる機会なんてそうそう無いから、今の内に堪能しよう。
首に手を回し、もっと顔を近づける。訓練後で汗をかき、ウィルの匂いが普段よりも強く感じる。もっと嗅いでいたくて、ついには首に顔をくっつけてしまった。鼻で、唇で感じる湿った肌に興奮して、あらぬ所が反応し始めている。今は何とかローブで隠れているだろうが、完全に反応しきってしまったら彼にバレてしまうだろう。止めなきゃ、と思っても麻薬のように中毒性があり、なかなか離せない。
「ミハエル、くすぐったい」
ピシャリと言われた一言で正気に戻る。
「ごっ、ごめん!君の匂いが、その、安心できてつい……」
「あっそ」
冷たく返され、それ以降の会話は無かった。やはり、僕は嫌われているのだろう。突きつけられた事実にじわじわ悲しくなってくる。体調が悪いせいか、いつもより感情がコントロール出来ない。いつの間にか涙がこぼれており、慌ててウィルの胸に顔を埋め、彼の服で拭う。それでも涙は収まらず、しまいには鼻水まで出てきた。慌てて顔を離すが、彼の服は酷い有様だった。
「あっ、あぁ、なんてことを……」
「ふっ、お前ひっでぇ顔」
「うぃ、ウィル……ごめん、君の服汚して……」
「別に構わねぇよ。それより、そんな面お前に憧れている奴らに見せない方がいいんじゃないのか?ミハエル様」
わざとらしくミハエル様、だなんて言ってからかってくる。それなら思いっきり服を汚してやろうとグリグリ顔を押し付けてやる。
そうこうしているうちに、いつの間にか部屋に着いていた。
「お前の部屋入って良いか?」
「ん。大丈夫……」
ベッドまで運んでくれたウィルには申し訳ないが、正直今この状況に興奮している。僕をベッドに寝かせるためとはいえ、まるで押し倒されたかのような構図に、夜な夜な行っていた妄想が頭をよぎる。
性急に口内を貪られ、愛撫もそこそこに服を脱ぎ、はち切れんばかりに成長した怒張を見せつけられる。
『なぁ、我慢の限界だ。お前にぶち込んでもいいか?』
『あっ……♡きてぇ♡僕の、おまんこに、ウィルのおちんちん♡あぁっ♡きたぁっ♡』
奥をズコバコ犯され、アンアン鳴いている僕に構わず腰を振るウィル。足腰が立たなくなるまで犯され、愛を交わす。
そんな妄想に耽っていると、いつの間にか靴を脱がせてくれており、服も脱がされそうになっていた。妄想とリンクしていたため反応が遅れたが、慌ててウィルを静止させる。
「待って、何で服脱がせてるの!?」
「何でって、制服だと苦しいだろ。あと皺になるし」
それもそうかと納得しかけたが、下が反応していることを思い出した。
「い、いい!自分でできる!」
「お前、立てないほどフラフラだっただろ。そんなヤツが出来るわけない」
抵抗虚しくもローブを脱がされ、隠されていた下半身があらわになる。終わった。バッチリ見られた。こんな姿をウィルに見られるなんて。絶対引かれてる。
顔が真っ青になっていく僕を他所に、ウィルはマジマジと屹立を見ている。
「なるほどな」
「ウィル、見ないで……お願い、忘れて、出てって……」
「お前、今日なんか変なモン食ったか?」
羞恥心で答えられない僕に構わず、淡々と尋問を始めるウィル。一体何が言いたいのだろうか。というより、早く出ていってもらいたいのだが。
「へ、変なもの、食べてない」
「ランチメニューは?」
「日替わりランチ……」
「誰かから物を貰ったりは?」
「物……クッキー、貰った」
そう答えるやいなや、恐ろしい剣幕で詰めてくる。
「おい、誰だ。魔法科のヤツか?そのクッキーの現物はあるか?」
「え、えっと、さっき僕を、保健室に連れていこうと、してくれた子……。クッキーは、鞄の中、入ってる」
ガサゴソと鞄の中を漁られ、件のクッキーを見つける。ウィルは匂いを嗅いだ後、何と口に放り込んでしまった。
「うげ、ゲロ甘じゃん。いくら媚薬を混ぜたからって、こんなん食わせるなんて、アイツ頭おかしいんじゃねぇの」
「や、やっぱり甘すぎる、よね!って、媚薬……?」
あれが特級呪物であったとわかってもらえて嬉しく思っていると、耳慣れない言葉が聞こえてきた。
「そう、媚薬。つっても、これ単体だと大した効果が無いはずなんだが……何か、他にも口にしたか?」
「紅茶、とても苦い、紅茶を飲んだ……」
「あぁ、そのせいか。これ、二種類の薬を摂取することで効果を発揮するやつなんだよ。一方はとても甘く、もう一方はとても苦いって聞いた事あるから、多分それだろ」
半ば朦朧としている中で聞いた説明によると、貰ったクッキーと紅茶の中に媚薬が入っていたようで、身体が思うように動かないのもそれが原因らしい。
もしあのままウィルが来てくれなくて、そのまま保健室に連れられていたらと思うとゾッとする。今更ながら、自分の身に危険が迫っていたと自覚し、頭が真っ白になる。
「おい、顔青いけど大丈夫か?」
「あ……うん、なんか、今更怖くなっちゃって……ごめん」
「謝んなよ。お前は被害者だ」
頭を撫でられ、少し気持ちが落ち着いてくる。しかし、触れられる度に甘い刺激が加わり、ピクピクと反応してしまう。終いには呼吸も荒く、我慢していた嬌声も漏れ出てしまった。それでも止めろとは言えない。
長いこと撫でてくれたが、不意にその手が外された。どうしたのかと見ると、申し訳なさそうな表情をしていた。
「すまん、薬の影響があるの忘れてた。頭撫でたの辛かったよな。俺、なんか飲みもんと食いもん取ってくる。ドア開けとくから、呼吸が苦しくなったら呼べ」
「や、やだ、止めないで……」
なけなしの力を振り絞ってウィルの手を掴む。
「わかった、わかったから。食べるもん取りに行くだけだ。良い子で待っていられるか?」
コクンと頷くと、行ってしまった。一人になると身体の熱さを意識してしまい、じわじわと快楽が溜まっていく。完全に立ち上がってしまったそれをどうにかしようにも、手を動かす事すら精一杯で、上下に動かすなんて出来そうにもない。解消出来ない熱にうなされていると、水とすぐに食べられる食料を抱えたウィルが戻ってきた。
「ウィル、苦しい……」
「息ができないのか!?」
「ちが、お、おちん……ペニスが、くるし、い」
立ち上がってしまったそれを思い出したのか、気まずそうに部屋を出ようとする。
「俺、部屋の外居とくから、な、何かあったら呼べよ」
「むり……手、動かせない……お願い、ウィル、触って……?」
熱に浮かされながら口走ってしまった言葉にハッとする。今とても気持ち悪い発言をしてしまった。同性の、しかも良く思っていない相手からペニスを触って欲しいとせがまれるなんて、気持ち悪いにも程がある。
「ご、ごめん!今の、忘れて!」
慌てて撤回するも、もう遅い。バッチリ聞こえてしまった。ほら、ウィルが固まってしまっている。最悪だ。こうなったら、熱に浮かされていてこの発言は覚えてないとシラを切ってやろう。
そう考えていると、ウィルが何かボソボソと呟いている。
「……お前が誘ったんだからな」
「……?ごめ、聞こえな、えっ、あっ、ちょっ、さっ、触んなくて、いいから!」
「ズボンの上から触ってるだけなのに、もう完勃ちしてんじゃん。媚薬効果すげぇな」
生地が薄く、ゆったりとした作りのため、手の刺激がダイレクトに伝わる。布との摩擦が薬で高められた身体には行き過ぎた刺激となり、ビクビクとその身を震わせ、吐精してしまう。
「なんだ、もうイッたのか」
グチュグチュと音を立てる下着にお構い無しに、ウィルは攻め立て続ける。
「だめっ♡イッた♡♡」
「全く、大嫌いなヤツに触られて呆気なくイくなんて、はしたないな」
「ちがっ、違うからっ♡」
「何が違うんだ?ほら、言わないと直接触って潮吹くまで扱くぞ」
ずるりと下着ごとズボンを下ろされ、ピョコンと勃ったペニスをくちくちと弄られる。弱い亀頭ばかり責められ、腰をガクガク震わせながらまたもや絶頂してしまう。
「言うっ♡言うからゆるじてっ♡」
「しょうがないな。スピード緩めてやるから早く言えよ」
「ひうっ♡嫌いじゃ、な♡好き♡ウィル♡好きっ♡……あっ」
扱かれる手がピタリと止まり、またもやとんでもない事を口走ったのだと悟る。今、僕は、好きと言ったのか?ウィルに対して?
「う……うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
とんでもなく恥ずかしい事を口にしたと自覚するやいなや、そのパワーはどこに隠していたのかという位全力でウィルを押しのけ、自室から飛び出した。
「おっ、おい待て!その格好で廊下出るな!」
廊下へと繋がるドアをガチャガチャさせながら、半狂乱で叫ぶ。
「嫌だ!こんな想い伝えるはずじゃなかったのに!!気持ち悪がられるくらいならいっそ死んでやる!!」
「っ!話を聞け!」
グイッと肩を寄せられ、顔が近づいたかと思うと唇に柔らかいものが触れる。それがウィルの唇だと気づいた時にはもう離れていた。なぜ?これってキス?いや、まさか。ウィルは僕を嫌っていたはずだ。そうか、僕をからかおうとしているのか。
「お前、ロクな事考えていないだろ」
あきれたように笑われ、それから飛び切り甘い声で囁かれる。
「なぁ、何でキスしたのか聞いてみろよ」
「な、何で、僕にキ、キス……したの?」
「お前が好きだからだよ」
「あ……うぁ、からかうのは、よしてくれ……」
思わず顔を背けると、顎をくいっとすくわれ、再びウィルと向き合うことになった。
「ほら、顔背けるな。……で、お前からの返事が聞きたいんだけど。俺の事好き?付き合いたい?」
今まで見せたことのないような甘い顔に声。本当にあのウィルなのかと疑ってしまうほどの豹変ぶりだ。あまりの情報量の多さに脳が疲弊し、彼の胸元に飛び込んでしまう。何も答えられないままでいる僕をよそに、瞼や額、頬、首筋にまで口づけが落とされる。こんな甘い、恋人のような事をされたら、本当に好きだと勘違いしてしまうのだが!?
「頷くだけでいいから。答えて」
向けられる視線の熱さに蕩けそうになる。もう、いいか。これが嘘でも勘違いでも、一時の甘い夢を見れるなら。
「ぼ、くも、好き」
答えた途端、激しい口づけをされる。舌が絡み合い、唾液の交換をし、息も絶え絶えになるほどの。酸欠でぼうっとする頭でウィルの顔を見つめていると、いきなり声をあげて笑い出した。
「お、お前、キスだけでイったのかよ」
そんなばかな、と思い下を見ると、床に白い水たまりができていた。それが自分から出たものだと認識するやいなや、慌てて浄化魔法で恥ずかしい痕跡を消す。
「こっ、これは媚薬のせい!媚薬のせいだから!」
「そうだな、媚薬のせいだな」
くつくつと笑うウィルを睨んでいると、スルリと尻が撫でられた。
「じゃあ、媚薬が抜けきっていないミヒャを、恋人である俺が発散してやるよ」
初めて呼ばれる愛称にゾクゾクしながら、そろりと首に手を回した。
――――――
寝室に逆戻りした僕たちは、キスをしながら互いの服を脱がせあっている。中途半端にはだけた僕の服とは対照的に、きっちり着込まれたウィル。
「なぁ、脱がせてくれないの?」
「う、うるさい!うまく、指、動かない……」
未だ抜けきっていない媚薬のせいか、ボタンを外す事ができなくなっている。早くウィルの熱を感じたいのに。焦りがつのると、余計に上手くいかない。
ボタンに悪戦苦闘していると、そっと手を握られる。
「頑張ってくれてありがとな。残りは俺がやる」
いつの間にか服を脱がされていた。やはりモテて経験豊富なのだろうか。服を脱がせる事一つ取っても、スムーズであった。不意に見えた過去の恋愛に少し嫉妬を覚えていると、鼻を摘まれた。
「ふが」
「また変な事考えてただろ。言ってみろよ」
「……服、脱がせるの上手い、から……初めてじゃないのかな、とか思った……」
「お前さぁ……俺、ずっとお前の事好きだったんだぞ?誰かと付き合うとか、こういった行為はしてねぇよ。まぁ、毎晩お前とセックスする妄想してシコっていたから、それのおかげで脱がせるためのイメトレになったんじゃないか?」
ニィッとからかうように笑われる。それより今、毎晩僕を抱く妄想をしていたと言ったか?つまり、同じ屋根の下で過ごしている時も、一人寂しくあんな事やこんな事をしちゃっている時にも、僕を抱く妄想で、その、じ、自慰を……!?
頭がパンクしウィルの胸に倒れ込むと、優しく抱きしめられ、さらに衝撃的な事を言われる。
「お前がケツでオナってるのを見ながらすんのも最高だったな。良いオカズ提供ありがとな」
「なっ!?みっ、見てたって、こと!?っっ!!やっぱり大っ嫌い!!」
ジタバタ暴れていると、頭をガッシリと抑えられ、また口付けをされる。徹底的に僕を蕩かすような、甘い、恋人同士にしか許されないようなキス。
「……嘘でも、嫌いなんて言うなよ。俺、悲しくなるからな」
「あ、ご、ごめん……」
「本当に俺の事嫌い?」
普段のクールな姿とは違い、珍しくしょんぼりしているウィル。あるはずのない犬耳や垂れた尻尾が見えてしまう。
「そんなことない!えっと、その、す、好きだぞ……」
「言質取ったからな」
さっきまでの子犬はどこに行ったのか。いつの間にか狼へと変貌しており、哀れ子ウサギはバクリと食べられてしまう。
息継ぎのために口を離すと、つうっと銀糸が伝う。息つく間もなくベッドに押し倒され、喉元や胸にまで口付けが落とされる。身体中に咲く赤い花をぼうっと見ていると、胸の飾りをくにくにと弄られる。
「そ、そんなとこっ♡女性じゃ、ないからっ♡感じないって♡」
「そう言う割にはずいぶんと甘い声出てるじゃねぇか。ほら、乳首優しく撫でて……つねると、ははっ、めっちゃビクビクしてる」
「いっ……ああっ♡つよいの、やだ……っ♡あっ、だめ、だめぇ……♡」
そんなとこ感じないはずなのに。つねられて痛いだけのはずなのに。……なのに、身体の芯からあふれ出てくる感情が止められない。
「かーわいい……こんなに可愛い声、俺しか聞けないとか……最高だな」
がぶがぶと甘噛みをされたり、かと思えば指で触れるか触れないかの加減で擦ったりと、様々な方法で翻弄してくる。唇を噛みしめ、何とか情けない声を上げないようにしていると、口に指が突っ込まれる。
「唇、嚙んだら血ぃ出るだろ。ほら、俺の指をしゃぶってくれよ」
ぐじゅぐじゅと口内をかき回され、唾液がダラダラと流れ出る。指が入っているから噛むわけにはいかず、唾液も喘ぎ声も垂れ流しになってしまう。こんな、情けない姿なんて見せたくなかったのに……っ!
散々喘がされ頭にモヤがかかったような状態になったところで、口内の指が抜かれる。唾液でてらてらと輝くウィルの指。なんだか見てはいけない物のように感じて、そっと目をそらす。長らく口内に侵入していた異物がやっと抜かれたと思っていたら、今度は後孔に触れてきた。
「ちょっ!やだ!触るなっ!そこっ♡汚いからっ♡」
「別にそのままでもいいけど……そんなに気になるなら、浄化かけるから動くなよ」
もぞもぞとする感覚が胎内を通り抜けると、粘液がドロリとあふれ出ているのがはっきりとわかる。
「あれ、俺粘液生成する魔法かけたっけ?それとも失敗したか?」
「あ、いや、違くて、その……」
もごもごと歯切れ悪く濁していると、耳元に唇が寄せられた。
「ミーヒャ、何か言いたい事でもあるのか?」
耳にかかる彼の吐息に、身体がビクビクと震える。とびっきりの甘い声で誘惑してくる。
「その……いつも、一人でする時……浄化魔法をかけると、なぜか粘液が分泌されるようになって……多分、それだと思う」
何とも恥ずかしい告白をしてしまい、こんなはしたない身体になってしまって引かれていないかと不安になってウィルをチラリと見ると、真っ赤になって震えている彼がいた。
「あの……ウィル?」
「お前さぁ……ほんっとにエロすぎるだろ!」
いきなり指を二本も挿入され、腹側の弱いしこりをゴリゴリと抉られる。普段の自慰でも刺激が強すぎるからあまり触れないようにしている、敏感なしこりだ。そんな所を心構え出来ずに触られると、はしたない声が溢れ出てしまう。
「あぁっ♡いきなりっ♡」
「はっ、お前の中ってこんなに熱いんだな」
地上に打ち上げられた魚のように腰が跳ね、自分から弱点に擦り付けている。クニッ♡クニッ♡と甘く触れられ続け、絶頂の気配が近づいてくる。
「もっ♡イクッ♡イッちゃ、うっ!」
「手マンだけでイクの?可愛いな。ほら、スピード速めてやるよ!」
グチュグチュグチュッ♡とナカを擦られる度に、どんどん絶頂へと向かっていく。何も考えられなくなった頭は、ただ絶頂を追い求めていく。
「イクっ♡イグイグイグイグイグ♡♡♡♡…………っは、えっ、な、何で♡」
爆ぜる、という時にナカの指がピタリと止まる。突如失われた快楽を取り戻そうと、腰をくねらせる。それでも他人からもたらされる快楽にはかなわない。
イきたくてもイけない状況に、昂った熱も段々と冷めていく。
「何で!イきたい!指止めないでよ!」
「本っ当、ミヒャをいじめるの好きだわ♡ほら、我慢してさらに気持ち良くなろうな♡」
そう言うと再び指を動かす。一度高められた身体は、絶頂への閾値がグンと下がっており、少し弄られただけでもイってしまいそうになる。
「あっ♡またイクっ♡イクイクイクイクっ♡♡♡……なんでぇっ♡♡♡もうやだぁっ♡♡♡」
二度目の寸止め。腰をガクガク震わせて媚びても、絶頂を与えてくれない。早くしないと、狂い死ぬ……っ!
一か八か、アレを使うしかない!
「うぃる♡♡も……入れ、てっ!!」
くぱり、と穴を拡げながら挿入を促す。ただ指で拡げているだけなのに、雄を待ちわびてヒクヒクと収縮しているのがわかる。普段なら絶対にしないような行動に驚いているのか、ウィルはじっと凝視している。その目はまるで獲物を狙う肉食獣のようで、期待が止まらない僕はさらに誘惑するように穴の中に指を入れてしまう。
「あっ♡♡ほら♡もういっぱい入るから♡」
グチュグチュと淫靡な音を立てる秘部。見られている。一人寂しく弄っていた時と違い、ウィルが見て、しかも興奮してくれている。
「お前、ほんっとに……!」
カチャカチャと音を立ててベルトを外し、ズボンも下着も取っ払ったウィル。鍛えられた筋肉は彫刻のように美しく、勃ち上がった陰茎は雄々しく猛っている。想像していたよりも立派なペニス……おちんぽ様♡に心を奪われて……♡♡
おちんぽ様にくぎ付けになっていると、ぴたりとそれがアナルに当てられる。
「入れるぞ。痛かったら言えよ」
ニュププッ♡とゆっくり突き入れられる。普段の一人遊びで慣れているとは言え、初めて受け入れる他人の質量に多少の抵抗を感じる。
上手く息が吸えずにいると、それに気付いたウィルが耳元で囁く。
「大丈夫。俺の声に合わせて……息吸って……吐いて……吸って……」
言われた通りに呼吸をしていると、それに合わせてゆっくりと奥に入ってくる。コツン、と最奥に当たった感覚で全て挿入ったとわかる。……いや、待てよ。僕の尻とウィルの太腿がくっついていない。という事は、最奥まで入れても余るくらいウィルのモノは大きい……!?
「うぃ、る♡全部、入っ、た?」
「あー……すまん、入り切らなかったみたいだ。でも、入ってる部分だけでも十分気持ち良いから大丈夫だ」
ちゅっ♡ちゅっ♡と子どもの様な口付けを交わす。次第に舌も絡みだし、互いの唾液が行ったり来たりするようになる。挿入時の衝撃を過ぎ、ウィルとのキスでリラックスしてくると、次第にユルユルとナカのソレが動き始める。気遣う様な腰使い。優しく、だが確実に絶頂へと導く動きに翻弄される。
「おぉっ♡うぃる♡奥っ♡やめっ♡♡」
「そんな締めるな……っ!ほら、浅い所擦ってやるから……なっ!」
ごちゅごちゅと的確に前立腺を虐めてくるウィル。奥を責められる快感とはまた違った快感が襲ってくる。
「イクっ♡イッちゃう♡♡♡」
ねちっこく前立腺を責められ、とうとう白濁を吐き出してしまう。散々お預けされた精液は勢いよく飛び出し、僕の腹部を飛び越えて顔までかかってしまった。顔面に精液がかかるというなんとも倒錯的な状況に、僕の隠れていた被虐心がムクムクと芽生えてくる。あぁ、優秀な魔術師である僕がこんな辱めを受けるなんて……♡
「ははっ、顔まで精液飛んでる。どんだけ我慢してたんだよ」
ゴシゴシと顔の精液を拭ってくれたウィル。そのままキスをする。イッた直後の脱力感から、されるままに口内を弄られるだけで軽く達してしまう。
「簡単にイッちまうな。まだ媚薬の効果抜けてないんだな」
「ね……ウィルも、僕の中で、気持ちよくなって……♡」
途端に中に入っている物の硬度が増す。みっちりと中の弱い所を押し上げるそれに、理性がトロトロになってしまう。
「ホント、お前ってヤツはっ!」
さっきまでの優しさはどこへやら。顔を真っ赤にさせたウィルが、激しく腰を打ち付けてくる。その度にタラりと情けなく零れる白濁。もう玉の中は空っぽになってしまったのではないだろうか。
イってもイっても止まらない抽挿。過ぎた快楽によって尿意が込み上げてくる。
「ウィル♡止まって、えっ♡♡おしっこ♡♡おしっこ出る♡♡出るから!♡♡」
「ここで、っ、出していいぞっ!!どうせ後でっ、浄化、するから、なっ!!」
ばちゅんっっっ♡♡と一際大きな音と共に、頭が真っ白になる。その瞬間、中心から勢いよく液体が飛んでいく。あの独特な臭いがするかと思ったが、飛んでいった液体は無色透明で無臭だった。
「ホントにハメ潮吹くとか……っ!お前は!どれだけっ!俺を興奮させたらっ!気が済むんだっ!!!」
「おっ♡♡♡ほっ???♡♡わか♡♡にゃ♡」
プシプシとピストンに合わせて溢れ出る液体……もとい潮が、僕とウィルをびしゃびしゃに濡らしていく。
「しぬっっ♡♡イキしぬっ♡♡♡ごわ゙れ゙る゙っ♡♡」
「壊れても、っ、俺が可愛がってやる、からな!」
散々アクメしても止まらないウィル。際限なく与えられる快楽に、高まったまま降りてこられずにいる。どんなに優しい言葉をかけられても、元々の性格が良いためなのかねちっこくいじめてくる。
「うぃるっ♡うぃるっ♡」
「くっ……!はぁっ!中にっ!出すぞ……っ!!!」
胎内に広がる熱。自分で感じてくれた。その事実が嬉しくて同時に絶頂してしまった。気持ちが通じ合った幸運と、胸いっぱいに広がる満足感。
それだけで、もう何もいらないと思った。
けれど、身体の奥ではまだ熱が燻っていて――
ふわりと視界が滲む。
「……ミヒャ?」
呼ばれた気がしたけれど、返事をする前に意識が溶けた。
……
――――――
「……媚薬の効果、抜けたか?」
散々イッたことによってクリアとなった脳内に、ウィルの声がスっと入ってくる。胎の中に渦巻いていた熱は消失し、火照っていた身体も落ち着いている。
「うん……多分、抜けた、と思う」
「そうか」
ググッとウィルが腰を引くと同時に、ズルっと抜け始める肉棒。急激に離れていった熱を手放したくなくて、思わ中をぎゅっと締めてしまう。
「ミヒャ、力抜いてくれ」
「あっ、ま、待って……その……や、やっぱり媚薬抜けきってないかも……なんて」
照れ隠しにヘラッと笑ってみせると、今までに見た事がないくらい真顔のウィルがいた。そのままズルズルと抜かれ、カリ首が出口に引っかかっている。あぁ、今回はこれで終わりなのか。まぁ、気持ち良かったけどあまり初めてで進みすぎるのも良くないか。
甘い疲労に酔いしれながらすっかり気が抜けていると、ドチュンッ♡と胎内で音がした。一瞬何が起こったのかわからなかった。再び挿入されたのだと気付いた時にはもう揺さぶられ、プシプシと潮を撒き散らしていた。
「お前がっ!俺をっ!煽るのがいけない!!」
遠くなる意識に身を委ねながら、与えられる快楽にただただ喘ぐ事しか出来なかった。
――――――
刺すような陽射しが顔に当たる。あぁ、今日が休日で良かった。こんな昼近くまで寝てしまうなんて。
痛む腰を庇いながら起き上がる。昨日は僕の部屋で介抱してくれていたが、いつの間にかウィルの部屋に移動していたらしい。物音のする共用部に顔を出すと、昼食を作っているウィルと目が合った。
「ミハエル、起きたのか。身体痛くないか?」
ぎゅっと抱きつかれキスをされる。昨日までだったら考えられない甘い接触にパニックになり、思ってもいない事を口走ってしまう。
「ふんっ、君が獣のように盛ったおかげで満身創痍だよ」
やってしまった。どうして僕は素直になれないんだ!あぁ、せっかく昨日ウィルと恋人になったのにもう嫌われてしまう……。
「相変わらずミヒャは天邪鬼だな。ま、そんな所も可愛くて好きだけど」
「あっ、天邪鬼だなんて!」
「だってそうだろ?何か嫌味を言ったらすぐに泣きそうな顔になるんだから」
目元に優しく口付けが落とされる。僕のこんな難儀な性格も、抑え切れていなかった感情も、全てウィルは受け入れてくれる。カラカラに渇いた喉を震わせる。
「ウィル、あのね」
――――――
何を言われるのかわかってる。だが、ミハエルの口から聞きたい。
――やっと俺のだ。
41
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜
レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」
魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。
彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。
【bl】砕かれた誇り
perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。
「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」
「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」
「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」
彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。
「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」
「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」
---
いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。
私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、
一部に翻訳ソフトを使用しています。
もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、
本当にありがたく思います。
騎士隊長が結婚間近だと聞いてしまいました【完】
おはぎ
BL
定食屋で働くナイル。よく食べに来るラインバルト騎士隊長に一目惚れし、密かに想っていた。そんな中、騎士隊長が恋人にプロポーズをするらしいと聞いてしまって…。
おしまいのそのあとは
makase
BL
悪役令息として転生してしまった神楽坂龍一郎は、心を入れ替え、主人公のよき友人になるよう努力していた。ところがこの選択肢が、神楽坂の大切な人を傷つける可能性が浮上する。困った神楽坂は、自分を犠牲にする道を歩みかけるが……
パン屋の僕の勘違い【完】
おはぎ
BL
パン屋を営むミランは、毎朝、騎士団のためのパンを取りに来る副団長に恋心を抱いていた。だが、自分が空いてにされるはずないと、その気持ちに蓋をする日々。仲良くなった騎士のキトラと祭りに行くことになり、楽しみに出掛けた先で……。
結婚間近だったのに、殿下の皇太子妃に選ばれたのは僕だった
釦
BL
皇太子妃を輩出する家系に産まれた主人公は半ば政略的な結婚を控えていた。
にも関わらず、皇太子が皇妃に選んだのは皇太子妃争いに参加していない見目のよくない五男の主人公だった、というお話。
偽物勇者は愛を乞う
きっせつ
BL
ある日。異世界から本物の勇者が召喚された。
六年間、左目を失いながらも勇者として戦い続けたニルは偽物の烙印を押され、勇者パーティから追い出されてしまう。
偽物勇者として逃げるように人里離れた森の奥の小屋で隠遁生活をし始めたニル。悲嘆に暮れる…事はなく、勇者の重圧から解放された彼は没落人生を楽しもうとして居た矢先、何故か勇者パーティとして今も戦っている筈の騎士が彼の前に現れて……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる