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第四章
犯罪覚醒者3
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経験も浅いのに装備だけピカピカの覚醒者なんていう人も見られるようになってきた。
覚醒者の数そのものが増えることは悪くないのだけど半端な知識で入ってきた人は簡単に騙されてしまうことも多いのだ。
どれだけ警戒してもゲートの中でどんなことが起こったのかは当人以外に知りようもない。
人となりが怪しくても疑うことしかできない。
塩原も一応そうした可能性があるかもしれないことは心の隅に置いて戦っていた。
聞いてたよりも強いがむしろPKをする連中なら強さは隠すはず。
ほとんどの確率で犯罪者ではないだろうと塩原は思っていた。
「こうした実績作りの覚醒者のチームは狙われやすいので気をつけてください」
「分かりました。ご忠告ありがとうございます」
そういえば圭が覚醒者となって活動し始めた頃にもそんな話をされたなと思った。
幸か不幸か圭は貧乏G級覚醒者だったので狙われるようなことはなかった。
当時でも逮捕者が出ていたはずだと圭の記憶にはある。
少し心に留めておこう。
ギルドとして活動実績を積むためには他のギルドとの協力も不可欠であるのでそうした間にそんな事件が起きないとも限らない。
休憩を終えて圭たちはまたダンジョンに挑んだ。
その日は無理をしないである程度のところで引き上げて、次の日にゲートのボスであったスケルトンナイトをみんなで協力して倒した。
ゲートで得られた魔石の報酬は半々。
活動実績のために相手のギルドの評価をする必要もあるのだけど塩原ギルドはもちろん高評価だった。
塩原ギルドもリーダビリティギルドを良く評価してくれていた。
しかしレベルアップという側面ではF級モンスターであったこともあり上がることはなかった。
ーーーーー
「よろしくな」
「はい、よろしくお願いします」
実績のためにまた他のギルドと協力してゲートを攻略することになった。
今回はイカマンギルドというギルドと一緒に攻略をしていく。
前回の塩原ギルドはみんな若い感じの人たちであったが今回のイカマンギルドは少し年齢層が高い。
1番若い人でも圭より年上で全員男性の5人パーティーであった。
ギルドマスターでもあるリーダーの田山は体つきがとても良く握手をすると力が強かった。
おじさんばっかり、ということでちょっとだけ女性陣は嫌そうな感じはしていたがいざというときに戦いのパートナーを選んでいる暇もない。
前回塩原の話もあったので今回は和輝にもついてきてもらった。
基本的に攻略するゲートは下に近く合わせて、協力するギルドもそれに近い実力のギルドになる。
リーダビリティギルドは一応F級やE級がメインとなるので攻略するゲートはF級、相手のギルドもそれに近い人が多いギルドとなっている。
「ふん、ガキとジジイか」
「こら! これから一緒に攻略するんだぞ!」
中でも1番年が上の覚醒者が不満そうにため息をついた。
田山がたしなめるがその覚醒者はバカにしたように笑って視線を逸らしただけだった。
「なんだかやな感じ」
ほんの少し不穏な雰囲気がありながらもゲートの攻略が始まった。
今回のゲートに出てくるモンスターはホーンラビットと呼ばれるものである。
大きめのウサギに長い尖ったツノが額に生えているもので大人しめなモンスターにはなる。
草原に近いようなゲートの中はけっこうさわやかな感じがあって気持ちがいい。
イカマンギルドはなんと全員接近タイプのゴリゴリ派だった。
今時珍しいやり口の戦いをするものだと和輝も驚いていた。
「いたぞ!」
「追えっ!」
「あぶねぇ!」
見てて思うのは塩原ギルドに比べてもスマートさがない。
おじさんたちがドタドタとホーンラビットを追いかけて逆にツノで刺されかけたりしているのはなかなかシュールな光景である。
「おじさん危ないよ!」
ウサギと侮るなかれ。
大きいとはいってもウサギなので低い体勢からツノを突き出して突進してくると意外とかわしにくく攻撃しにくい。
油断すると死角から突進してくるので危ない。
悪態をついたおじさん覚醒者の後ろからホーンラビットが突撃してきたところに横から波瑠が首を切り落とした。
「あ、ああ、すまないな」
「波瑠も後ろだよ!」
「あ、夜滝、ありがとう! えいっ!」
今度は波瑠の横からホーンラビットが飛んできた。
それを夜滝が魔法で叩き落として波瑠がトドメを刺す。
「そろそろ一回回収して戻りますか」
前回のスケルトンと違ってウサギはある程度使い道がある。
肉は食べられるし皮なんかは加工もできる。
そのためにスケルトンでは行わなかった倒したモンスターの回収も行う。
丈夫なビニールの袋にポイポイと入れていく。
「うー……ちょっと罪悪感」
ウサギの死体を持ち上げた波瑠が少し顔をしかめる。
モンスターではあるのだけど顔だけ見れば可愛らしいウサちゃんなのである。
倒してしまうことに罪悪感がないわけでなかった。
「これはこちらで運ぼう」
血に濡れた袋はイカマンギルドの方が持っていってくれるという。
こうした場合持ち逃げなどの可能性もあるが活動実績を積めればいい圭たちは少し相談してお任せすることにした。
覚醒者の数そのものが増えることは悪くないのだけど半端な知識で入ってきた人は簡単に騙されてしまうことも多いのだ。
どれだけ警戒してもゲートの中でどんなことが起こったのかは当人以外に知りようもない。
人となりが怪しくても疑うことしかできない。
塩原も一応そうした可能性があるかもしれないことは心の隅に置いて戦っていた。
聞いてたよりも強いがむしろPKをする連中なら強さは隠すはず。
ほとんどの確率で犯罪者ではないだろうと塩原は思っていた。
「こうした実績作りの覚醒者のチームは狙われやすいので気をつけてください」
「分かりました。ご忠告ありがとうございます」
そういえば圭が覚醒者となって活動し始めた頃にもそんな話をされたなと思った。
幸か不幸か圭は貧乏G級覚醒者だったので狙われるようなことはなかった。
当時でも逮捕者が出ていたはずだと圭の記憶にはある。
少し心に留めておこう。
ギルドとして活動実績を積むためには他のギルドとの協力も不可欠であるのでそうした間にそんな事件が起きないとも限らない。
休憩を終えて圭たちはまたダンジョンに挑んだ。
その日は無理をしないである程度のところで引き上げて、次の日にゲートのボスであったスケルトンナイトをみんなで協力して倒した。
ゲートで得られた魔石の報酬は半々。
活動実績のために相手のギルドの評価をする必要もあるのだけど塩原ギルドはもちろん高評価だった。
塩原ギルドもリーダビリティギルドを良く評価してくれていた。
しかしレベルアップという側面ではF級モンスターであったこともあり上がることはなかった。
ーーーーー
「よろしくな」
「はい、よろしくお願いします」
実績のためにまた他のギルドと協力してゲートを攻略することになった。
今回はイカマンギルドというギルドと一緒に攻略をしていく。
前回の塩原ギルドはみんな若い感じの人たちであったが今回のイカマンギルドは少し年齢層が高い。
1番若い人でも圭より年上で全員男性の5人パーティーであった。
ギルドマスターでもあるリーダーの田山は体つきがとても良く握手をすると力が強かった。
おじさんばっかり、ということでちょっとだけ女性陣は嫌そうな感じはしていたがいざというときに戦いのパートナーを選んでいる暇もない。
前回塩原の話もあったので今回は和輝にもついてきてもらった。
基本的に攻略するゲートは下に近く合わせて、協力するギルドもそれに近い実力のギルドになる。
リーダビリティギルドは一応F級やE級がメインとなるので攻略するゲートはF級、相手のギルドもそれに近い人が多いギルドとなっている。
「ふん、ガキとジジイか」
「こら! これから一緒に攻略するんだぞ!」
中でも1番年が上の覚醒者が不満そうにため息をついた。
田山がたしなめるがその覚醒者はバカにしたように笑って視線を逸らしただけだった。
「なんだかやな感じ」
ほんの少し不穏な雰囲気がありながらもゲートの攻略が始まった。
今回のゲートに出てくるモンスターはホーンラビットと呼ばれるものである。
大きめのウサギに長い尖ったツノが額に生えているもので大人しめなモンスターにはなる。
草原に近いようなゲートの中はけっこうさわやかな感じがあって気持ちがいい。
イカマンギルドはなんと全員接近タイプのゴリゴリ派だった。
今時珍しいやり口の戦いをするものだと和輝も驚いていた。
「いたぞ!」
「追えっ!」
「あぶねぇ!」
見てて思うのは塩原ギルドに比べてもスマートさがない。
おじさんたちがドタドタとホーンラビットを追いかけて逆にツノで刺されかけたりしているのはなかなかシュールな光景である。
「おじさん危ないよ!」
ウサギと侮るなかれ。
大きいとはいってもウサギなので低い体勢からツノを突き出して突進してくると意外とかわしにくく攻撃しにくい。
油断すると死角から突進してくるので危ない。
悪態をついたおじさん覚醒者の後ろからホーンラビットが突撃してきたところに横から波瑠が首を切り落とした。
「あ、ああ、すまないな」
「波瑠も後ろだよ!」
「あ、夜滝、ありがとう! えいっ!」
今度は波瑠の横からホーンラビットが飛んできた。
それを夜滝が魔法で叩き落として波瑠がトドメを刺す。
「そろそろ一回回収して戻りますか」
前回のスケルトンと違ってウサギはある程度使い道がある。
肉は食べられるし皮なんかは加工もできる。
そのためにスケルトンでは行わなかった倒したモンスターの回収も行う。
丈夫なビニールの袋にポイポイと入れていく。
「うー……ちょっと罪悪感」
ウサギの死体を持ち上げた波瑠が少し顔をしかめる。
モンスターではあるのだけど顔だけ見れば可愛らしいウサちゃんなのである。
倒してしまうことに罪悪感がないわけでなかった。
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