人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

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第六章

薬草を探せ!3

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 あとは相変わらず魔石の味の評価もついている。
 カレンが前に出て顔面像に対して備える。

「いや、そう攻撃すんのかい!」

 走ってきた顔面像は飛び上がり、そしてそのままボディプレスさながらフェイスプレスでカレンを押し潰そうと攻撃してきた。
 手に持ってる剣で攻撃するんじゃないのかとカレンは思わずツッコミを入れた。

 危険を感じる。
 カレンは防御ではなく回避を選んだ。

 顔面像が落ちてきて一瞬体が浮き上がりそうになる程に地面が大きく揺れた。

「くらえ!」

 ちょっと揺れたけれどバランスを崩すまではいかなかったので圭と波瑠、夜滝で顔面像に攻撃を叩き込む。

「うっ!」

 思っていたよりも顔面像は硬かった。
 刃が少し食い込んだところで止まってしまい、手に返ってきた衝撃で圭は顔をしかめた。

 カレンのメイスも顔面像の後頭部をわずかにへこませただけで、ちゃんと攻撃が通っていたのは波瑠のナイフぐらいだった。
 顔面像が立ち上がりながら剣を振り、圭は防御して後退する。

 硬いけど焦りはない。
 塔のモンスターについてはある程度情報が出回っているので圭は当然調べてきている。

 見た目は調べていた以上に気持ち悪いが硬いということは聞いていたので素早く防御に切り替えることができた。

「右脇腹だ!」

 圭は真実の目を発動させて集中して顔面像を見る。
 すると脇腹に光るようなエネルギーの塊が見えた。

 この顔面像も一種のゴーレムであって弱点となる核が体の中に隠されている。

「いけ、フィーネパンチ!」

「ピピー!」

 今回も例によって装備品に紛れてフィーネもついてきている。
 圭は装備品からいつもの形に戻ったフィーネを全力投球した。

「ピー!」

 フィーネは体の一部を変形させる。
 全体として人の大きさになることはまだまだ無理であるようだが一部だけなら何とかなる。

 いつもの丸っこい形から人の拳が飛び出している妙な形に変形したフィーネは投げられた勢いも活かして拳を突き出した。
 攻撃重視な形になるのでこの形だと筋力値がCにまでなる。

 ひどく鈍い音がしてフィーネのパンチが顔面像の額にヒット。
 頭の一部が砕け散りながら顔面像は後ろに倒れる。

「ブイ!」

 上手く当てられたとフィーネが指を二本立ててVサインしてみせた。

「薫、波瑠に強化を! カレン、押さえろ!」

「分かりました!」

「任せぃ!」

 薫が強化を波瑠に集中させて、その間にカレンが大地の力で顔面像の手足を拘束する。
 体が頭ということでバランスは悪い。

 岩に手足を包まれると顔面像は動くこともできなくなる。

「波瑠、ここだ!」

 圭が真実の目で見た核の場所を剣で傷つける。

「おっけー!」

 その場所を目掛けて波瑠がナイフを突き刺す。
 ナイフの先端に少しだけ違う感触を感じた波瑠。

 一度ビクンと大きく顔面像の体が震えて、波瑠がナイフを刺したところからヒビが全身に広がっていく。
 そして顔面像はバラバラに砕けてしまった。

「出番なかったねぇ」

 見事な連携であっという間に顔面像を倒してしまった。
 今は薫を除いてそれぞれD級相当の力がある。

 D級のモンスターが一体だけならさほど苦労することもない。
 もしかしたらC級でも戦える可能性がある。

 顔面像が砕けた後には魔石が一つ残されていた。
 魔石を拾って荷物の中に入れる。

「何だか夢に出てきそうだよ」

 モアイ像みたいな彫りの深い顔面像が走ってくる様は面白くもあるしホラーでもある。
 シュールな気持ち悪さのあるモンスターだった。

「アンバランスっぽいからどうにか押し倒してカレンに拘束してもらえれば意外楽そうだな」

 最初のプレスで地面は顔の形にへこんでいる。
 重さ硬さはあるけれどもそれだけっぽそうだ。

「そういえばさ」

「なんだ?」

「シークレットクエストはどうするの?」

 他のみんなには見えていないが圭にのみシークレットクエストが見えている。
 以前来た時にもシークレットクエストがあることは聞いていたしクリアにもなっていない。

 特別シークレットクエストについて触れないまま四階の攻略も始めてしまっていたので波瑠は気になっていた。

「あー、まあ、あんまりやろうとは思ってないかな」

「あれ、そうなの?」

「なかなか大変そうだしな」

 四階は薬草探しをさせる階だから結構広い。
 さらには薬草探しをするために他の階よりも隅々まで覚醒者たちが探索を行なっている階でもある。

 シークレットクエストは忘れられた女神像を探せと表示には書いてある。
 かなり探索された階なのにクリアになっていないということはかなり難しいにあるのだろうと予想が立つ。

 四階であまり探されていない場所は最奥となるB級モンスターが出てくる場所ぐらい。
 そう考えるとシークレットクエストをやるのはリスクが高い。

 やるにしても今ではないと圭は考えていた。

「B級は……無理だろうねぇ」

 一つ上の等級のモンスターでもギリギリ。
 二つ上になると勝つのは無理だ。

「だから今回は薬草だけ探して上に行こう」

「それが賢明ですね」

 ゴーレム製作者の研究室のように隠された場所にある可能性はあるので完全に諦めたものではないが、あまり期待せずに薬草ついでに探す。
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