人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

犬型大

文字の大きさ
303 / 515
第六章

終末教、怪しい連中

しおりを挟む
「お呼びたてして申し訳ありません」

「いえいえ、伊丹さんの方こそ近くまで来ていただいて」

 いつもお昼といえばRSIの食堂か、お弁当か、食材持ち込んで研究室で料理をする。
 つまりRSIの外には出ないのである。

 ただ今日は伊丹から連絡があって会って話がしたいということだったのでRSIの近くにあるファミレスに来ていた。
 怪しい、と夜滝が言うので夜滝も同行している。

 別に怪しくともなんともなくいつもの様にスーツ姿の伊丹はファミレスの中でも一番お高いステーキを食べている。
 どうせ経費で落ちるならと少し照れた様に笑っていたけれど割としっかりと食べる人のようだった。

 ゆるく食べながらと圭が提案したのでそうしている。
 伊丹も多少圭たちに心を許してくれて嬉しく思う。

「今日お呼びしたのは先日の事件についてです」

「モンスターを呼び出す怪しい奴らのことかい?」

「そうです。私たちがしたお願いのせいで巻き込んでしまいました。申し訳ありません」

「それは……伊丹さんのせいじゃないですよ」

 防犯のパトロールをお願いされたことは確かだけど悪いのは白いローブの連中であるし、圭と和輝が遭遇したのもたまたまである。
 圭と和輝に怪我もなかったので謝罪されるようなことは何もない。

「本来なら捜査の状況などを個人にお伝えすることはないのですが、お名前をお伝えいただいた覚醒者につきまして調査が進みまして少しだけ分かったことがあるのです」

「何かありましたか?」

「浦安省吾という覚醒者なのですが終末教という宗教団体に出入りしていることが分かりました」

「終末教ってどこかで……」

「カレンの家の近くに出没するっていう怪しい連中だねぇ」

「そうだったね」

 以前カレンが終末教という怪しい宗教団体が近所に現れたと文句を言っていた。
 見回りしていた時もそんな連中がいると会話していたことも思い出す。

「危険な行動をしているわけではないので警戒のレベルも低く情報は多くありません。ですが今回の件を考えるに決して軽視するのもよくはありません」

 顔は真面目であるがサラリとステーキを食べ終えた伊丹はデザートにパフェを頼んだ。

「スキルでお名前を見たということで相手も顔は見られていないと思えば手は出してこないと思いますが、村雨さんの方はお顔を見られている可能性があります。ですので気をつけてください」

 今回圭を呼び出したのは警告をするためだった。
 今のところ危険なことはしていないが圭の顔を知った相手がどう出てくるのか予想ができない。

 もう覚醒者協会や警察にも知られている。
 目撃者を消すなんて可能性は薄いけれど何もされないと断定することもできない。

「今回の事件に関しては最近多発している失踪事件にも関わっていると見られているのでこちらも事件は調査しています」

 伊丹の前に大きなパフェが運ばれてきた。

「何かあったら遠慮なく覚醒者協会にご連絡ください。もしくはかなみにでも」

「上杉さんの直接の連絡先知らないですよ……」

「あれ、知りませんでしたか?」

 教えてあげるとかそんな話は出ていたが結局ギルドを経由しての連絡だったしかなみと直接話すような連絡をしたこともなかった。

「ええ、知らないです」

「ではかなみに教えておきます」

「えっ……なんで?」

「彼女も一応A級覚醒者ですからね」

 それ理由になっているのだろうかという圭の疑問は流して嘘か本当か分からない笑顔を浮かべた伊丹であった。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

シスターヴレイヴ!~上司に捨て駒にされ会社をクビになり無職ニートになった俺が妹と異世界に飛ばされ妹が勇者になったけど何とか生きてます~

尾山塩之進
ファンタジー
鳴鐘 慧河(なるがね けいが)25歳は上司に捨て駒にされ会社をクビになってしまい世の中に絶望し無職ニートの引き籠りになっていたが、二人の妹、優羽花(ゆうか)と静里菜(せりな)に元気づけられて再起を誓った。 だがその瞬間、妹たち共々『魔力満ちる世界エゾン・レイギス』に異世界召喚されてしまう。 全ての人間を滅ぼそうとうごめく魔族の長、大魔王を倒す星剣の勇者として、セカイを護る精霊に召喚されたのは妹だった。 勇者である妹を討つべく襲い来る魔族たち。 そして慧河より先に異世界召喚されていた慧河の元上司はこの異世界の覇権を狙い暗躍していた。 エゾン・レイギスの人間も一枚岩ではなく、様々な思惑で持って動いている。 これは戦乱渦巻く異世界で、妹たちを護ると一念発起した、勇者ではない只の一人の兄の戦いの物語である。 …その果てに妹ハーレムが作られることになろうとは当人には知るよしも無かった。 妹とは血の繋がりであろうか? 妹とは魂の繋がりである。 兄とは何か? 妹を護る存在である。 かけがいの無い大切な妹たちとのセカイを護る為に戦え!鳴鐘 慧河!戦わなければ護れない!

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

天城の夢幻ダンジョン攻略と無限の神空間で超絶レベリング ~ガチャスキルに目覚めた俺は無職だけどダンジョンを攻略してトップの探索士を目指す~

仮実谷 望
ファンタジー
無職になってしまった摩廻天重郎はある日ガチャを引くスキルを得る。ガチャで得た鍛錬の神鍵で無限の神空間にたどり着く。そこで色々な異世界の住人との出会いもある。神空間で色んなユニットを配置できるようになり自分自身だけレベリングが可能になりどんどんレベルが上がっていく。可愛いヒロイン多数登場予定です。ガチャから出てくるユニットも可愛くて強いキャラが出てくる中、300年の時を生きる謎の少女が暗躍していた。ダンジョンが一般に知られるようになり動き出す政府の動向を観察しつつ我先へとダンジョンに入りたいと願う一般人たちを跳ね除けて天重郎はトップの探索士を目指して生きていく。次々と美少女の探索士が天重郎のところに集まってくる。天重郎は最強の探索士を目指していく。他の雑草のような奴らを跳ね除けて天重郎は最強への道を歩み続ける。

焔の幽閉者!自由を求めて最強への道を歩む!!

雷覇
ファンタジー
とある出来事で自身も所属する焔木一族から幽閉された男「焔木海人」。 その幽閉生活も一人の少女の来訪により終わりを迎える。 主人公は一族に自身の力を認めさせるため最強の力を求め続ける。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。 そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。 その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。

処理中です...