358 / 515
第七章
第一次太羽島奪還攻略作戦1
しおりを挟む
「こちらご覧ください! 日韓の最高峰のギルドが集まっています! 現在太羽島北東付近の海域に私たちは集まっています。本日太羽島奪還の大きな一歩が踏み出されようとしています!」
対モンスター用に改良された軍艦が並び、甲板に覚醒者たちが出ている。
太羽島の攻略が始まったのである。
第一次太羽島奪還攻略作戦というのが正式な作戦名でモンスターウェーブという危険がなくなり、領土が戻ってくるのならと期待をしている国民も多い。
かなみや北条といった圭の知っている顔もある。
「あっ、あれヴァルキリーギルドじゃない?」
「本当だ。参加してるんだな」
圭たちは現場で様子を見ているのではなくパソコンのモニター越しにその様子を見ていた。
近年ゲートの攻略の様子を配信することがある。
普通のテレビでではなく会員登録が必要な動画配信サイトでの見ることができるのだが、これが意外と人気になっていた。
モンスターといえど生物なので倒すシーンを配信することに賛否はあるけれど、モンスターに対して世界的に不満が高くなっていてモンスターが倒れるシーンを見たり戦う覚醒者を応援することが一つのブームとなっているのだ。
今回の第一次太羽島奪還攻略作戦も配信サイトで配信されていたのである。
カメラも複数台あって好きなところを見ることができるようになっていた。
「ここからは小型の船に乗り換えて太羽島に向かって行きます」
その場で実況してくれている女性もただのアナウンサーなどではなく覚醒者である。
配信映像を撮っているのも覚醒者と万全の体制で配信している。
大きな軍艦では浅瀬で乗り上げてしまう。
覚醒者の一部が小型の船に乗り換えて太羽島に向かう。
その中にはかなみもいた。
先に高等級覚醒者を送って安全を確保する作戦だった。
「はぁ~なかなか凄いな」
かなみや北条だけでなく日韓における高等級覚醒者が勢揃いしている。
元俳優のキム・ジュンギやかなみと同じくモデル出身のコン・ミナなど韓国勢の覚醒者には美形も多い。
「ハン・ジェヒョン……」
顔がいい覚醒者はこちらでも有名なので圭たちでも知っている人は何人かいる。
だが韓国の覚醒者で最も有名なのはこうした人たちではない。
ハン・ジェヒョンという覚醒者がいる。
元軍人のA級覚醒者であり韓国内で発生したA級ゲートを攻略したことで有名な人だった。
そのために韓国では英雄視されている。
日本でいう北条みたいな存在である。
見た目は厳ついおっさんなのだけど画面越しでも堂々とした風格がある。
「動き出したな」
太羽島の海岸付近にいるモンスターが近づいてくる船に気がついた。
中には海に飛び込んで船に向かってくるモンスターがいて覚醒者たちも警戒し始めていた。
動いたのはかなみだった。
海の神々に愛されたかなみは能力における才能値こそなかったけれど神々によってA級覚醒者としての力を与えられた。
ちなみにかなみのスキルと才能は元々持ってものらしいというのをかなみの祖母である静江は言っていた。
海の神に愛されたおかげでかなみは水における親和性が高い。
バシャバシャと水面に顔を出して泳いでくるモンスターに対してかなみは手を伸ばした。
するとモンスターの横の水がぐっと持ち上がり、モンスターを押さえつけるようにして水の中に沈めていった。
水の中でモンスターの影が暴れているのが見えるけれどそもそも水中のモンスターでもないのでかなみの拘束から逃れることもできない。
「ピピピ……ツヨイ」
こうして沈められたモンスターたちが動かなくなるとかなみはふっと海に向けていた手で髪をかき上げてカメラに向かって手を振った。
口が圭君と動いたように見えたのはきっと気のせいだろうと圭は思う。
プカリと浮き上がってきたモンスターは息絶えて動かなくなっていた。
「それでは覚醒者たちが上陸します! 太羽島を取り戻す最初の戦いです!」
遠浅の浜辺となっているギリギリのところまで船を近づけて覚醒者たちが降りていく。
モンスターが待ってくれるはずもなく降りてきたそばから襲いかかってくる。
しかし覚醒者たちも最初から危険な場所に乗り込んだのではない。
高等級のブレイキングゲートがあるところから遠い浜を選んで降り立った。
そこにいるモンスターは等級もあまり高くないウルフ系のモンスターだった。
先行隊となった高等級覚醒者たちには敵うはずもなく倒されていく。
続々とモンスターが襲いかかってくるが覚醒者たちは進みながらモンスターを倒していき、波打ち際にモンスターの血が広がっていく。
戦うことに全く苦労していないのは見ていてわかる。
これぐらいなら安心して見ていられる。
それでもモンスターの数は多くて油断はできない。
「すごいモンスターの数だな……」
血の臭いや戦いの音によってモンスターがさらに集まってくる。
襲いかかってくるモンスターの等級を見て追加の覚醒者たちも送り込まれてようやくモンスターの数も減ってきたように見えた。
「見てください! あれはドレイクです!」
対モンスター用に改良された軍艦が並び、甲板に覚醒者たちが出ている。
太羽島の攻略が始まったのである。
第一次太羽島奪還攻略作戦というのが正式な作戦名でモンスターウェーブという危険がなくなり、領土が戻ってくるのならと期待をしている国民も多い。
かなみや北条といった圭の知っている顔もある。
「あっ、あれヴァルキリーギルドじゃない?」
「本当だ。参加してるんだな」
圭たちは現場で様子を見ているのではなくパソコンのモニター越しにその様子を見ていた。
近年ゲートの攻略の様子を配信することがある。
普通のテレビでではなく会員登録が必要な動画配信サイトでの見ることができるのだが、これが意外と人気になっていた。
モンスターといえど生物なので倒すシーンを配信することに賛否はあるけれど、モンスターに対して世界的に不満が高くなっていてモンスターが倒れるシーンを見たり戦う覚醒者を応援することが一つのブームとなっているのだ。
今回の第一次太羽島奪還攻略作戦も配信サイトで配信されていたのである。
カメラも複数台あって好きなところを見ることができるようになっていた。
「ここからは小型の船に乗り換えて太羽島に向かって行きます」
その場で実況してくれている女性もただのアナウンサーなどではなく覚醒者である。
配信映像を撮っているのも覚醒者と万全の体制で配信している。
大きな軍艦では浅瀬で乗り上げてしまう。
覚醒者の一部が小型の船に乗り換えて太羽島に向かう。
その中にはかなみもいた。
先に高等級覚醒者を送って安全を確保する作戦だった。
「はぁ~なかなか凄いな」
かなみや北条だけでなく日韓における高等級覚醒者が勢揃いしている。
元俳優のキム・ジュンギやかなみと同じくモデル出身のコン・ミナなど韓国勢の覚醒者には美形も多い。
「ハン・ジェヒョン……」
顔がいい覚醒者はこちらでも有名なので圭たちでも知っている人は何人かいる。
だが韓国の覚醒者で最も有名なのはこうした人たちではない。
ハン・ジェヒョンという覚醒者がいる。
元軍人のA級覚醒者であり韓国内で発生したA級ゲートを攻略したことで有名な人だった。
そのために韓国では英雄視されている。
日本でいう北条みたいな存在である。
見た目は厳ついおっさんなのだけど画面越しでも堂々とした風格がある。
「動き出したな」
太羽島の海岸付近にいるモンスターが近づいてくる船に気がついた。
中には海に飛び込んで船に向かってくるモンスターがいて覚醒者たちも警戒し始めていた。
動いたのはかなみだった。
海の神々に愛されたかなみは能力における才能値こそなかったけれど神々によってA級覚醒者としての力を与えられた。
ちなみにかなみのスキルと才能は元々持ってものらしいというのをかなみの祖母である静江は言っていた。
海の神に愛されたおかげでかなみは水における親和性が高い。
バシャバシャと水面に顔を出して泳いでくるモンスターに対してかなみは手を伸ばした。
するとモンスターの横の水がぐっと持ち上がり、モンスターを押さえつけるようにして水の中に沈めていった。
水の中でモンスターの影が暴れているのが見えるけれどそもそも水中のモンスターでもないのでかなみの拘束から逃れることもできない。
「ピピピ……ツヨイ」
こうして沈められたモンスターたちが動かなくなるとかなみはふっと海に向けていた手で髪をかき上げてカメラに向かって手を振った。
口が圭君と動いたように見えたのはきっと気のせいだろうと圭は思う。
プカリと浮き上がってきたモンスターは息絶えて動かなくなっていた。
「それでは覚醒者たちが上陸します! 太羽島を取り戻す最初の戦いです!」
遠浅の浜辺となっているギリギリのところまで船を近づけて覚醒者たちが降りていく。
モンスターが待ってくれるはずもなく降りてきたそばから襲いかかってくる。
しかし覚醒者たちも最初から危険な場所に乗り込んだのではない。
高等級のブレイキングゲートがあるところから遠い浜を選んで降り立った。
そこにいるモンスターは等級もあまり高くないウルフ系のモンスターだった。
先行隊となった高等級覚醒者たちには敵うはずもなく倒されていく。
続々とモンスターが襲いかかってくるが覚醒者たちは進みながらモンスターを倒していき、波打ち際にモンスターの血が広がっていく。
戦うことに全く苦労していないのは見ていてわかる。
これぐらいなら安心して見ていられる。
それでもモンスターの数は多くて油断はできない。
「すごいモンスターの数だな……」
血の臭いや戦いの音によってモンスターがさらに集まってくる。
襲いかかってくるモンスターの等級を見て追加の覚醒者たちも送り込まれてようやくモンスターの数も減ってきたように見えた。
「見てください! あれはドレイクです!」
26
あなたにおすすめの小説
シスターヴレイヴ!~上司に捨て駒にされ会社をクビになり無職ニートになった俺が妹と異世界に飛ばされ妹が勇者になったけど何とか生きてます~
尾山塩之進
ファンタジー
鳴鐘 慧河(なるがね けいが)25歳は上司に捨て駒にされ会社をクビになってしまい世の中に絶望し無職ニートの引き籠りになっていたが、二人の妹、優羽花(ゆうか)と静里菜(せりな)に元気づけられて再起を誓った。
だがその瞬間、妹たち共々『魔力満ちる世界エゾン・レイギス』に異世界召喚されてしまう。
全ての人間を滅ぼそうとうごめく魔族の長、大魔王を倒す星剣の勇者として、セカイを護る精霊に召喚されたのは妹だった。
勇者である妹を討つべく襲い来る魔族たち。
そして慧河より先に異世界召喚されていた慧河の元上司はこの異世界の覇権を狙い暗躍していた。
エゾン・レイギスの人間も一枚岩ではなく、様々な思惑で持って動いている。
これは戦乱渦巻く異世界で、妹たちを護ると一念発起した、勇者ではない只の一人の兄の戦いの物語である。
…その果てに妹ハーレムが作られることになろうとは当人には知るよしも無かった。
妹とは血の繋がりであろうか?
妹とは魂の繋がりである。
兄とは何か?
妹を護る存在である。
かけがいの無い大切な妹たちとのセカイを護る為に戦え!鳴鐘 慧河!戦わなければ護れない!
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
天城の夢幻ダンジョン攻略と無限の神空間で超絶レベリング ~ガチャスキルに目覚めた俺は無職だけどダンジョンを攻略してトップの探索士を目指す~
仮実谷 望
ファンタジー
無職になってしまった摩廻天重郎はある日ガチャを引くスキルを得る。ガチャで得た鍛錬の神鍵で無限の神空間にたどり着く。そこで色々な異世界の住人との出会いもある。神空間で色んなユニットを配置できるようになり自分自身だけレベリングが可能になりどんどんレベルが上がっていく。可愛いヒロイン多数登場予定です。ガチャから出てくるユニットも可愛くて強いキャラが出てくる中、300年の時を生きる謎の少女が暗躍していた。ダンジョンが一般に知られるようになり動き出す政府の動向を観察しつつ我先へとダンジョンに入りたいと願う一般人たちを跳ね除けて天重郎はトップの探索士を目指して生きていく。次々と美少女の探索士が天重郎のところに集まってくる。天重郎は最強の探索士を目指していく。他の雑草のような奴らを跳ね除けて天重郎は最強への道を歩み続ける。
焔の幽閉者!自由を求めて最強への道を歩む!!
雷覇
ファンタジー
とある出来事で自身も所属する焔木一族から幽閉された男「焔木海人」。
その幽閉生活も一人の少女の来訪により終わりを迎える。
主人公は一族に自身の力を認めさせるため最強の力を求め続ける。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる