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第七章
妹分を助けろ3
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「いや、見てないね」
他の覚醒者たちはなんだろうと思いながらも塔の中ではぐれてしまったのだろうと解釈してくれる。
「奥の方でこんな美人見なかったか?」
「あー、そういえばチラッといたような……」
「本当ですか?」
「近くに外国人らしい覚醒者たちもいたから同じパーティーかなと思っていたけど……君たちが仲間だったのか」
成果がないのでどこかに隠れているのだろうと思っていると見たかもしれないという覚醒者がいた。
「外国人らしい覚醒者ってまさか……」
「悪魔教……ってことか?」
「その可能性はあるな」
エントランスから離れたところで見たというので情報をくれた覚醒者にお礼を言って奥に進んで行ってみる。
話の中でチラリと外国人らしき人たちが近くにいたというところに圭たちは怪しさを感じていた。
ユファが塔の中に入ったのも必要に迫られてであるし、悪魔教が中まで追ってきていてもおかしくはない。
少し急がないといけないかもしれないと圭たちは歩く速度を速めた。
エントランス付近はなだらかな草原だったのだが進んでいくと地形に起伏が増えてきた。
生えている木も森や林ほどではないが増えてきたので視界の通りもやや悪くなっている。
「逆転の発想かもしれない」
「急にどうしたんだい?」
どうやったらユファを探し出せるかと圭は考えていた。
今のところダンテと同じような力が使えると仮定してフィーネの能力に期待はしているが、大まかな位置ぐらいは察知できないものかと思案していたのである。
そこでユファではなくユファ以外のものに目を向けてみるのはどうだろうかとふと思いついた。
「ユファを探してる悪魔教の連中がいるってことは何かを探しているような怪しい連中を見つければユファも近くにいるかもしれない」
「なるほどねぇ。それは確かに一理あるかもしれない」
攻略やモンスター討伐ではなく人探しをしている外国人集団がいたら分かるのではないか。
圭の提案に夜滝も賛同した。
他に手がかりもないのだからそうしたものを探してもいいかもしれない。
圭たちはユファ本人の姿を探しつつ怪しい人たちはいないかと捜索の対象を広げた。
「あれは?」
「あれは……違うな」
圭の目もしっかり活用する。
怪しい人がいたら圭が真実の目でステータスを確認していく。
悪魔教ならば悪魔から力を受け取った能力値になるはず。
何人か確認して悪魔から力を受け取った能力値でなければ悪魔教ではないと判断していった。
「ユファってのも、悪魔教の連中もいないもんだな」
怪しいと思って見るとみんな怪しく見えるものである。
普通なら怪しくない人も何か探しているのではないかなんて思えてしまう。
ちょっと意識が違うだけで違って見えるのだから不思議だ。
「ピッ、アヤシイ」
「確かにあやしーね」
「どれどれ?」
フィーネが目をつけたのは10人ほどの集団で全員男、体に刺青を入れているようなイカつい人が目立っていた。
普段でも危なそうだなと避けるような集団だ。
『ウィルソン・スタチュー
レベル219[146]
総合ランクC[E]
筋力B[D](一般)
体力C[E](無才)
速度B[D](一般)
魔力B[D](一般)
幸運D[E](一般)
スキル:フルスイング[貸与]
才能:無し』
「あっ」
「まさか」
「当たりかもしれない」
とりあえず見た人は悪魔から力を受け取っている。
他の人も見てみたら同じように悪魔から力を受け取っているので悪魔教の集団であることは間違いなさそうだった。
「フィーネ」
「ピピ!」
「行ってこい!」
「リョウカイ!」
華麗なる女スパイというのはフィーネ本人の自称である。
人型からいつもの姿に戻ったフィーネは地面の草に隠れるようにして悪魔教の集団に近づく。
圭たちはフィーネという存在を知っているからフィーネに気づくことができるけれど、フィーネの存在を知らない人たちにとって地面を素早く動くフィーネに気づくのはなかなか難しい。
圭たちがすれ違うぐらいなら相手に違和感を抱かれることもないだろう。
しかし長いことついていったり監視していればバレてしまう。
そこでフィーネに悪魔教の連中に近づいてもらって情報を得られないかと考えたのである。
[チッ……あの女いやがらねえな]
[一度見つけたんですけどね]
[ここに留まってるってことはこれより上に行けないはずだ]
フィーネが近づいていることにも気づかず悪魔教の連中は普通に会話している。
ちなみにフィーネは他言語を理解して話すことができる。
これはフィーネが勉強したからではなく最初から備わっていた不思議能力である。
[ただいつまでも姿は隠していられない。出てくれば悪魔の力を追えばいい]
草むらに隠れて悪魔教の連中の話を聞くフィーネ。
気分は映画のスパイである。
「だいじょーぶかな?」
「大丈夫だろ?」
圭たちは悪魔教の連中に警戒されないように離れていた。
遠くに姿が見えるぐらいでよほどのことがなければ警戒されることはない。
フィーネが上手くやれるか心配であるが任せてみるしかない。
バレてもフィーネなら逃げられるだろう。
他の覚醒者たちはなんだろうと思いながらも塔の中ではぐれてしまったのだろうと解釈してくれる。
「奥の方でこんな美人見なかったか?」
「あー、そういえばチラッといたような……」
「本当ですか?」
「近くに外国人らしい覚醒者たちもいたから同じパーティーかなと思っていたけど……君たちが仲間だったのか」
成果がないのでどこかに隠れているのだろうと思っていると見たかもしれないという覚醒者がいた。
「外国人らしい覚醒者ってまさか……」
「悪魔教……ってことか?」
「その可能性はあるな」
エントランスから離れたところで見たというので情報をくれた覚醒者にお礼を言って奥に進んで行ってみる。
話の中でチラリと外国人らしき人たちが近くにいたというところに圭たちは怪しさを感じていた。
ユファが塔の中に入ったのも必要に迫られてであるし、悪魔教が中まで追ってきていてもおかしくはない。
少し急がないといけないかもしれないと圭たちは歩く速度を速めた。
エントランス付近はなだらかな草原だったのだが進んでいくと地形に起伏が増えてきた。
生えている木も森や林ほどではないが増えてきたので視界の通りもやや悪くなっている。
「逆転の発想かもしれない」
「急にどうしたんだい?」
どうやったらユファを探し出せるかと圭は考えていた。
今のところダンテと同じような力が使えると仮定してフィーネの能力に期待はしているが、大まかな位置ぐらいは察知できないものかと思案していたのである。
そこでユファではなくユファ以外のものに目を向けてみるのはどうだろうかとふと思いついた。
「ユファを探してる悪魔教の連中がいるってことは何かを探しているような怪しい連中を見つければユファも近くにいるかもしれない」
「なるほどねぇ。それは確かに一理あるかもしれない」
攻略やモンスター討伐ではなく人探しをしている外国人集団がいたら分かるのではないか。
圭の提案に夜滝も賛同した。
他に手がかりもないのだからそうしたものを探してもいいかもしれない。
圭たちはユファ本人の姿を探しつつ怪しい人たちはいないかと捜索の対象を広げた。
「あれは?」
「あれは……違うな」
圭の目もしっかり活用する。
怪しい人がいたら圭が真実の目でステータスを確認していく。
悪魔教ならば悪魔から力を受け取った能力値になるはず。
何人か確認して悪魔から力を受け取った能力値でなければ悪魔教ではないと判断していった。
「ユファってのも、悪魔教の連中もいないもんだな」
怪しいと思って見るとみんな怪しく見えるものである。
普通なら怪しくない人も何か探しているのではないかなんて思えてしまう。
ちょっと意識が違うだけで違って見えるのだから不思議だ。
「ピッ、アヤシイ」
「確かにあやしーね」
「どれどれ?」
フィーネが目をつけたのは10人ほどの集団で全員男、体に刺青を入れているようなイカつい人が目立っていた。
普段でも危なそうだなと避けるような集団だ。
『ウィルソン・スタチュー
レベル219[146]
総合ランクC[E]
筋力B[D](一般)
体力C[E](無才)
速度B[D](一般)
魔力B[D](一般)
幸運D[E](一般)
スキル:フルスイング[貸与]
才能:無し』
「あっ」
「まさか」
「当たりかもしれない」
とりあえず見た人は悪魔から力を受け取っている。
他の人も見てみたら同じように悪魔から力を受け取っているので悪魔教の集団であることは間違いなさそうだった。
「フィーネ」
「ピピ!」
「行ってこい!」
「リョウカイ!」
華麗なる女スパイというのはフィーネ本人の自称である。
人型からいつもの姿に戻ったフィーネは地面の草に隠れるようにして悪魔教の集団に近づく。
圭たちはフィーネという存在を知っているからフィーネに気づくことができるけれど、フィーネの存在を知らない人たちにとって地面を素早く動くフィーネに気づくのはなかなか難しい。
圭たちがすれ違うぐらいなら相手に違和感を抱かれることもないだろう。
しかし長いことついていったり監視していればバレてしまう。
そこでフィーネに悪魔教の連中に近づいてもらって情報を得られないかと考えたのである。
[チッ……あの女いやがらねえな]
[一度見つけたんですけどね]
[ここに留まってるってことはこれより上に行けないはずだ]
フィーネが近づいていることにも気づかず悪魔教の連中は普通に会話している。
ちなみにフィーネは他言語を理解して話すことができる。
これはフィーネが勉強したからではなく最初から備わっていた不思議能力である。
[ただいつまでも姿は隠していられない。出てくれば悪魔の力を追えばいい]
草むらに隠れて悪魔教の連中の話を聞くフィーネ。
気分は映画のスパイである。
「だいじょーぶかな?」
「大丈夫だろ?」
圭たちは悪魔教の連中に警戒されないように離れていた。
遠くに姿が見えるぐらいでよほどのことがなければ警戒されることはない。
フィーネが上手くやれるか心配であるが任せてみるしかない。
バレてもフィーネなら逃げられるだろう。
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