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第八章
汚れた魔力の天女を止めて2
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「ひどいもんだな」
中心に向かうにつれ戦いの痕跡が激しくなって原形をとどめていないような建物もあった。
「みなさん、警戒してください!」
何かを感じ取った風馬が歩みを止める。
「モンスターだ!」
家や崩れた建物の影から黒い異形の形をしたモンスターが現れ始めた。
すでに通ってきた後ろの建物からもモンスターが出てきていて圭たちは囲まれるような形になる。
『クワインデカルト
魔王ディスクワターントの配下である悪魔モンスター。
知性は低く粗暴であるが力は高く素早い。
魔王の汚れた魔力を持っているので攻撃を受けると汚染されてしまうことがある』
「気をつけてください! 攻撃を受けると危ないかもしれません!」
圭が素早く真実の目で相手モンスターについて確認する。
魔王の配下のモンスターであり、汚れた魔力という何か危なそうなものがあるようだ。
魔王ということはやはりここはエスギスがいる場所なのだろうと思った。
「それも鑑定スキルによるものかな?」
「そうです」
「風馬!」
「分かりました! みんな聞いたな!」
汚染されるということがどんなものかは分からないけれど分からない方がいい。
四方八方から真っ直ぐに襲いかかってくるクワインデカルトの前にカレンを含めたタンクの覚醒者たちが出て挑発する。
黒くて大きな爪の生えた手でクワインデカルトがカレンの盾を切りつける。
「な、なんだ?」
カレンが盾で爪を防ぐとクワインデカルトが悲鳴のような声を上げてのけぞった。
盾に叩きつけた手から灰色の煙が上がっていて、それが原因のようである。
ただ他を攻撃しているクワインデカルトはそうなっておらず、カレンの盾を攻撃したクワインデカルトだけが苦痛を感じている。
「盾の効果のようだな」
冷静に状況を見ていた剣心がつぶやいた。
カレンの盾は元々魔王を相手にするために作られたものであり神の力が宿っている。
これまでも悪魔に対して強い力を発揮してきたが汚れた魔力を持つ悪魔であるクワインデカルトにはより大きな効果を発揮していた。
「おらっ!」
メイスで殴るよりも効率がいいと気づいたカレンは盾でクワインデカルトに体当たりする。
するとクワインデカルトは灰色の煙を上げながら苦しんで悶える。
「はっ!」
倒れたクワインデカルトに圭がトドメを刺す。
イスギスからもらった短剣でクワインデカルトを突き刺すと同じく灰色の煙が刺し傷から上がる。
深く短剣を差し込むと口から黒い血のようなものを吐き出してそのまま動かなくなる。
汚れた魔力に効果があると真実の目で見た時に表示されていたけれど盾と同じような効果があるようだ。
「ふっ!」
「流石に強いねぇ」
風馬はタンクよりも前に出てクワインデカルトの間を駆け抜けるようにしながら一太刀で相手を切り裂いていく。
迷いなく流れるような動きはまるで最初からそう動くのだと決まっていたかのようである。
「三上さん!」
「ぐっ……大丈夫だ」
タンクの覚醒者である三上という男性がクワインデカルトに腕を噛まれた。
右近が素早くクワインデカルトを切り裂いたので傷は浅いが三上はひどい痛みに顔をしかめている。
「薫君!」
「分かりました!」
「三上さん下がってください!」
「ヒーラーか! ありがたい!」
薫に三上を治療してもらうことにする。
圭や波瑠で下がった三上の分の穴を埋めて戦い、その間に薫が三上の治療を試みる。
「一気に終わらせる!」
風馬が刀に魔力を込める。
刀が魔力によって淡く輝き出す。
「斬!」
風馬が刀を素早く振ると魔力の斬撃が飛んでいく。
狙いも正確で飛んでいった魔力の斬撃がクワインデカルトを切り裂いていく。
「くらえ!」
カレンが盾を振り下ろしてクワインデカルトの腹に叩き込む。
「なんつーか、特効武器とでもいうんかね?」
相性の悪い盾によるカレンの重たい一撃を受けてクワインデカルトがそのまま絶命する。
あまりに盾の力が強い。
「圭さん!」
「薫君、どうかした?」
慌てたような薫の声が聞こえて圭が駆け寄る。
「うぐ……」
「これは……」
「治療できなくて……」
三上の腕が黒くなっている。
噛みつかれた傷口から黒い何かが広がっていて三上が脂汗をかいて痛みに耐えていた。
「村雨さんが言っていたのはこういうことか」
まるで猛毒のようだと剣心は見ていて思った。
けれども毒ならヒーラーが治療できる。
ヒーラーにも治療できないということは毒のように見えて毒ではない何か危険なものであるとすぐに察した。
「三上さん、腕を」
「風馬さん、何を!?」
「このままでは腕どころでは済まなくなります」
一度刀を収めていた風馬が再び刀を抜く。
黒いところはまだじわりと広がりを見せている。
放っておけば全身に広がっていく。
そのままにしておいてなんともないなんてことはないだろう。
体に広がりきってしまう前に止めなければならない。
治療できないのなら腕を切り落とそうというのである。
「……ま、待ってください! 一つ試したいことが」
圭が風馬を止める。
腕なんて失ってしまえばこの先一生苦労してしまうことになる。
中心に向かうにつれ戦いの痕跡が激しくなって原形をとどめていないような建物もあった。
「みなさん、警戒してください!」
何かを感じ取った風馬が歩みを止める。
「モンスターだ!」
家や崩れた建物の影から黒い異形の形をしたモンスターが現れ始めた。
すでに通ってきた後ろの建物からもモンスターが出てきていて圭たちは囲まれるような形になる。
『クワインデカルト
魔王ディスクワターントの配下である悪魔モンスター。
知性は低く粗暴であるが力は高く素早い。
魔王の汚れた魔力を持っているので攻撃を受けると汚染されてしまうことがある』
「気をつけてください! 攻撃を受けると危ないかもしれません!」
圭が素早く真実の目で相手モンスターについて確認する。
魔王の配下のモンスターであり、汚れた魔力という何か危なそうなものがあるようだ。
魔王ということはやはりここはエスギスがいる場所なのだろうと思った。
「それも鑑定スキルによるものかな?」
「そうです」
「風馬!」
「分かりました! みんな聞いたな!」
汚染されるということがどんなものかは分からないけれど分からない方がいい。
四方八方から真っ直ぐに襲いかかってくるクワインデカルトの前にカレンを含めたタンクの覚醒者たちが出て挑発する。
黒くて大きな爪の生えた手でクワインデカルトがカレンの盾を切りつける。
「な、なんだ?」
カレンが盾で爪を防ぐとクワインデカルトが悲鳴のような声を上げてのけぞった。
盾に叩きつけた手から灰色の煙が上がっていて、それが原因のようである。
ただ他を攻撃しているクワインデカルトはそうなっておらず、カレンの盾を攻撃したクワインデカルトだけが苦痛を感じている。
「盾の効果のようだな」
冷静に状況を見ていた剣心がつぶやいた。
カレンの盾は元々魔王を相手にするために作られたものであり神の力が宿っている。
これまでも悪魔に対して強い力を発揮してきたが汚れた魔力を持つ悪魔であるクワインデカルトにはより大きな効果を発揮していた。
「おらっ!」
メイスで殴るよりも効率がいいと気づいたカレンは盾でクワインデカルトに体当たりする。
するとクワインデカルトは灰色の煙を上げながら苦しんで悶える。
「はっ!」
倒れたクワインデカルトに圭がトドメを刺す。
イスギスからもらった短剣でクワインデカルトを突き刺すと同じく灰色の煙が刺し傷から上がる。
深く短剣を差し込むと口から黒い血のようなものを吐き出してそのまま動かなくなる。
汚れた魔力に効果があると真実の目で見た時に表示されていたけれど盾と同じような効果があるようだ。
「ふっ!」
「流石に強いねぇ」
風馬はタンクよりも前に出てクワインデカルトの間を駆け抜けるようにしながら一太刀で相手を切り裂いていく。
迷いなく流れるような動きはまるで最初からそう動くのだと決まっていたかのようである。
「三上さん!」
「ぐっ……大丈夫だ」
タンクの覚醒者である三上という男性がクワインデカルトに腕を噛まれた。
右近が素早くクワインデカルトを切り裂いたので傷は浅いが三上はひどい痛みに顔をしかめている。
「薫君!」
「分かりました!」
「三上さん下がってください!」
「ヒーラーか! ありがたい!」
薫に三上を治療してもらうことにする。
圭や波瑠で下がった三上の分の穴を埋めて戦い、その間に薫が三上の治療を試みる。
「一気に終わらせる!」
風馬が刀に魔力を込める。
刀が魔力によって淡く輝き出す。
「斬!」
風馬が刀を素早く振ると魔力の斬撃が飛んでいく。
狙いも正確で飛んでいった魔力の斬撃がクワインデカルトを切り裂いていく。
「くらえ!」
カレンが盾を振り下ろしてクワインデカルトの腹に叩き込む。
「なんつーか、特効武器とでもいうんかね?」
相性の悪い盾によるカレンの重たい一撃を受けてクワインデカルトがそのまま絶命する。
あまりに盾の力が強い。
「圭さん!」
「薫君、どうかした?」
慌てたような薫の声が聞こえて圭が駆け寄る。
「うぐ……」
「これは……」
「治療できなくて……」
三上の腕が黒くなっている。
噛みつかれた傷口から黒い何かが広がっていて三上が脂汗をかいて痛みに耐えていた。
「村雨さんが言っていたのはこういうことか」
まるで猛毒のようだと剣心は見ていて思った。
けれども毒ならヒーラーが治療できる。
ヒーラーにも治療できないということは毒のように見えて毒ではない何か危険なものであるとすぐに察した。
「三上さん、腕を」
「風馬さん、何を!?」
「このままでは腕どころでは済まなくなります」
一度刀を収めていた風馬が再び刀を抜く。
黒いところはまだじわりと広がりを見せている。
放っておけば全身に広がっていく。
そのままにしておいてなんともないなんてことはないだろう。
体に広がりきってしまう前に止めなければならない。
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