勝ち組ニートの初ゲーム

種族

　多大な犠牲(資金と時間)を払ったがその介ありブツが手に入った
 
 
　それからしばらく経ち、今日 ようやく『PMC』のサービス開始となる
　ただ、βテストユーザー達はβ時代の垢からアイテムもしくはゲーム内通貨を引き継ぐことができるようになっており優遇されているらしい
 　ということはβテスターの人がスタートダッシュで最強かと言われるとそうでもない スタートダッシュを必ず成功させるには廃課金級の課金をすれば良い。
　更に、正規版からプレイする人にはスタートダッシュキャンペーンなるものがあり少しだが割引がはいっている
 
　さて そろそろ課金しようか。
　今回の軍資金は家からの支給一千万 足りなかったら自分の貯金から出す
　支給額、一見多いと感じるだろう だが実際はそうでもない
　『PMC』は中学生からプレイすることができる 当然、中学生はほとんど課金しない そうなると課金者と無課金者の差が開く という事から『PMC』の運営は課金を薦めてはいないらしい
　そういう事情があって課金しにくいように課金で消費する額がとても大きくなっている
 
　課金で手に入れられるものは 素材や道具らしい
　武器や防具などは公平的な面で課金では得られないが、素材や道具は何度も使えるようになっているという

　注目の課金額なんと！１つの素材又は道具＝百万円 だ
　だが俺は課金する スタートダッシュをきめて生産しまくるために…


……

　サービス開始までに課金専用ホームページで課金をしてきた
　交換した物はゲーム内で送られてくる

　俺が交換した物は…
・木
・竹
・漆(うるし)
・籐(とう)
・鷹の羽
・鉄
・玉鋼
・銑
・苧(からむし)
・麻(あさ)
・弓懸(ゆがけ)
・足袋
・筒袖[白]
・馬乗袴[黒]

　オーバーしたがこのくらいだろうか
　交換していて驚いたが防具は無理でも服は可能だった
　素材は基本、使っても無くならない
　道具、服は耐久値が無限となっている

　今回、交換した物は見ただけで分かると思うが大半が和弓・矢の材料と弓具だ それ以外は何かに使えそうと思いつけてみた 
　もっと他の物でも良かったのだが俺は弓術くらいしかしたことがないので他の選択肢は消した

………
　サービス開始時間になったので inしようか… 『PMC』は入る時は開始ボタンを押し、準備画面に入ると半VRモードとなる そしてゲームができる体制になるとゲーム側が自動でVRモードに移行する
　ちなみに、半VRモードとは自分が今いる場所を完全再現され行動ができるものだ

　『ようこそ、旅人様。サポートAIのイチです。 βテストのデータなどはありませんか？』
　「はい」
　『……照合完了です。まずPMCを始めるに辺り一つ忠告があります《中の住民をNPCと言わないように》』
　NPCって言ったらダメなのか…頭の片隅に置いておこう
　『では種族設定を行っていこうと思います
　種族設定には３つの方法があります
 ・選択肢から選ぶ…これはレア種族などは入っておりませんが安定した生活が可能です、一番人気の選択になります
 ・オールランダム…これは当たり外れが大きいですがここでしか出会えない種族・スキルがあります
 ・質問に答えて貰い選択肢を絞った上でランダム…質問の解答の時点で種族が自動で決まります、種族内のレア度は引き直しが可能となります
　なお、選択肢２番３番は課金を行えば再度引き直しができます』

　課金で解決の時点で上の選択肢は除外しよう
　下の選択肢は課金するわりには微妙すぎる
　真ん中は課金に見合ってるかな
　よって真ん中の選択肢に決めた

　「下の選択肢にします」
　『分かりました では質問していきますので解る範囲でお答えください何かスポーツはしていましたか？』
　「弓道と弓術を少し」

 ……………


　しばらく質問が続き、３０問くらい答えたときに質問は終わった
　『では、ある程度 絞り込めましたのでこの【ランダム】というスイッチを押してください』
　「分かりました  …」
　『【エルフ】が当たったようです 決定しますか？』
　「エルフってどのくらいなんだ？」　
　『エルフはエルフ種のレアとなっています』
　「えっ？エルフってレアなんですか？」
　『はい エルフ種には 下からハーフエルフ  エルフ  ハイエルフがありハーフエルフがノーマル  エルフがレア  ハイエルフがユニークとなっています』
　「ユニーク？」
　『ユニークとは全プレイヤーのなかで１人のみなれる種族のことです』
　「なるほど  まだハイエルフは出てませんか？」
　『えぇ。エルフ  ハイエルフ共にまだ０人です』
　「じゃあ、課金して引き直します」

　あれから何回引き直したのか…そろそろ引くのも疲れてきた…エルフは何回も出るがハイエルフは全然来ない
　イチさんも心なしか疲れているように見える

　あと、１０回引き直して当たらなかったらエルフで妥協しようと思い始めたら…
　『【ハイエルフ】が当たりました！ユニークですよ！これに決定しますよね』
　「それでお願いします！」
　『はい…種族設定はこれで以上です。次に移ります』