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もうしてしまった
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次の日、アウルが目覚めたのは昼過ぎだった。眠れそうもないと思っていたが、慣れない魔力の使い方をしたせいか、思ったより体が疲れていたようでぐっすり眠ってしまっていた。
台所でコーヒーを飲む。ジャスが食事をした様子は無さそうだ。まだ部屋から出てきていないか、それとも逃げ出したか……。姉の事を放って逃げるとは考えづらいが、さすがに昨日はやりすぎたかもしれない。
コーヒーを飲み終えると、ジャスの部屋に向った。ドアを開けようとしたが開かない。
鍵がある部屋ではないので、内側から何かつっかえ棒のようなもので押さえているのだろう。
「無駄な事を」
アウルは呟くと、指を動かして魔法でドアの押さえているものを寄せた。
部屋の中から「クソっ」と声が聞こえた。
「テメェ、いつまで引きこもってるつもりだ。食事とれ」
「うるさい!!」
部屋に入った途端、ジャスは枕を投げつけてきたが、アウルにはそういった攻撃は魔法のガードで一切届かない。
「顔も見たくない!この変態!」
「随分な言い様じゃねぇか」
アウルは気にせず近づいた。よくよく見ると、ジャスは目を真っ赤にして泣き腫らした顔をしている。
「泣いてんのか」
「うるさいうるさい!当たり前だ!昨日、あんな……あんな……」
「気持ちよかっただろうが」
「知らねえよ!ばかじゃねぇの!それよりも、僕は……僕はもう……」
ジャスはなわなわと震えていた。
「僕はもう、アウルと契を結んで花嫁になっちゃったんだろ!」
「は?」
アウルは思わず聞き返した。
「テメェ昨日覚えてねぇのか?」
「覚えてる!!僕が、アウルに、契を結んでほしいって言ってしまった事!覚えてる!」
「……その後は?」
「覚えてない。でも覚えていたくねぇよ」
ジャスはそう言うと布団にうつ伏してしまった。
「おい、テメェ起きろ」
アウルは布団にうつ伏して小さくなっているジャスを無理やり起き上がらせた。
「やめろよ。お前の顔なんて見たくない」
「よく聞け。まだテメェは俺の花嫁になってねぇ」
「え」
ジャスは思わずアウルの顔をみた。
「え、だって昨日……」
「やる気無くしたからな。テメェのアホみたいな顔見たら」
「ア、アホみたいなって……。ってか、本当に?」
「ああ」
ジャスは、はぁーと大きなため息をつくと、手で顔を覆った。
「よかったあー」
「そんなに安心されると気分悪い」
アウルは文句を言うが、ジャスは無視をした。
「もう、人生終わったかと思った」
「そこまで言うのか」
「あ、でも昨日の屈辱は許してねぇからな!」
ジャスはアウルを睨む。しかし、心配事が杞憂に終わった事で、少し晴れやかな表情に見えた。
「屈辱って、テメェは相当気持ちよさそうだったぞ。物欲しそうな顔して、抱きついてきて、それに竿を硬くさせて、ちょっと咥えただけで俺の顔に出しやがって……」
「言うな!だいたい、魔法で無理やりその状況に持っていったんだろうが!反則だ!もう二度とするなよ!」
「するぞ。契を結ぶときにする」
「それは……あのー」
「なんだ、テメェ、契結ばねえつもりか。それは許さねぇぞ。こっちも、人生かかってんだからな」
アウルがジャスに迫った時だった。
ジャスのお腹が大音量でグーっと鳴った。
「先に飯を食え」
「あ、ああ」
ジャスは顔を真っ赤にした。
台所でコーヒーを飲む。ジャスが食事をした様子は無さそうだ。まだ部屋から出てきていないか、それとも逃げ出したか……。姉の事を放って逃げるとは考えづらいが、さすがに昨日はやりすぎたかもしれない。
コーヒーを飲み終えると、ジャスの部屋に向った。ドアを開けようとしたが開かない。
鍵がある部屋ではないので、内側から何かつっかえ棒のようなもので押さえているのだろう。
「無駄な事を」
アウルは呟くと、指を動かして魔法でドアの押さえているものを寄せた。
部屋の中から「クソっ」と声が聞こえた。
「テメェ、いつまで引きこもってるつもりだ。食事とれ」
「うるさい!!」
部屋に入った途端、ジャスは枕を投げつけてきたが、アウルにはそういった攻撃は魔法のガードで一切届かない。
「顔も見たくない!この変態!」
「随分な言い様じゃねぇか」
アウルは気にせず近づいた。よくよく見ると、ジャスは目を真っ赤にして泣き腫らした顔をしている。
「泣いてんのか」
「うるさいうるさい!当たり前だ!昨日、あんな……あんな……」
「気持ちよかっただろうが」
「知らねえよ!ばかじゃねぇの!それよりも、僕は……僕はもう……」
ジャスはなわなわと震えていた。
「僕はもう、アウルと契を結んで花嫁になっちゃったんだろ!」
「は?」
アウルは思わず聞き返した。
「テメェ昨日覚えてねぇのか?」
「覚えてる!!僕が、アウルに、契を結んでほしいって言ってしまった事!覚えてる!」
「……その後は?」
「覚えてない。でも覚えていたくねぇよ」
ジャスはそう言うと布団にうつ伏してしまった。
「おい、テメェ起きろ」
アウルは布団にうつ伏して小さくなっているジャスを無理やり起き上がらせた。
「やめろよ。お前の顔なんて見たくない」
「よく聞け。まだテメェは俺の花嫁になってねぇ」
「え」
ジャスは思わずアウルの顔をみた。
「え、だって昨日……」
「やる気無くしたからな。テメェのアホみたいな顔見たら」
「ア、アホみたいなって……。ってか、本当に?」
「ああ」
ジャスは、はぁーと大きなため息をつくと、手で顔を覆った。
「よかったあー」
「そんなに安心されると気分悪い」
アウルは文句を言うが、ジャスは無視をした。
「もう、人生終わったかと思った」
「そこまで言うのか」
「あ、でも昨日の屈辱は許してねぇからな!」
ジャスはアウルを睨む。しかし、心配事が杞憂に終わった事で、少し晴れやかな表情に見えた。
「屈辱って、テメェは相当気持ちよさそうだったぞ。物欲しそうな顔して、抱きついてきて、それに竿を硬くさせて、ちょっと咥えただけで俺の顔に出しやがって……」
「言うな!だいたい、魔法で無理やりその状況に持っていったんだろうが!反則だ!もう二度とするなよ!」
「するぞ。契を結ぶときにする」
「それは……あのー」
「なんだ、テメェ、契結ばねえつもりか。それは許さねぇぞ。こっちも、人生かかってんだからな」
アウルがジャスに迫った時だった。
ジャスのお腹が大音量でグーっと鳴った。
「先に飯を食え」
「あ、ああ」
ジャスは顔を真っ赤にした。
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