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2章 ビギシティと出会い
意外と凄かった
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「今戻ったよ、兄ちゃん。」
「おかえり、ってみんないるな。怪我していないところを見ると無事なようだな。ヒューデットには遭遇しなかったか?」
リーエンと二人でアイオンの様子を見ていると、ドリバー達が帰ってきた。
今夜の食料の調達と、焚き火に使う木を探しに行ったはずだが、ドリバーたちの手には、食料も木の枝もなかった。
「あ、何も持って帰ってこなかったのかという顔をしていますね。大丈夫ですよ、私の『マジックポケット』にチキンバード2体と、焚き火に使う木が入っていますから。」
どうやら疑問に思っていたのが顔に出ていたみたいで、リリィが『マジックポケット』を発動し、チキンバードと、大量の木の枝をその場に出した。
「なんだそういうことだったのか。たしか『マジックポケット』は、魔物やものを入れる際に、その魔物のランクと数、ものならその重さに応じて最大魔力量が低下したよな。
この量の木の枝にチキンバード2体……最大魔力量が低下しと思うが、大丈夫だったのか?」
リリィ達が拾ってきた木の枝は、まあまあ多い。それこそ確実に一晩は火に困ることは無いだろう……そう思えるほどの量だ。
「なんとかギリギリでしたが、最大魔力量が低下することはありませんでした。それに魔物ともそこまで遭遇しませんでしたし……」
「そうだな、こっちもチキンバードを横取りしようと、1体のグレイウルフが襲いかかってきただけだし。」
頭の後ろで手を組みながら、レンリが呟く。
「グレイウルフか。確かグレイウルフは鼻が利くんだったよな。別の個体が俺達の匂いに気づいて襲いかかってくるなんてことがなければいいんだが。まあ交代で見張りをすればいいか。」
「とりあえず、俺達はチキンバードを解体しておくから、兄ちゃんには火を起こしてもらってもいい?」
「分かった。」
ドリバーの提案に賛同すると、みんなは解体を行うため、少し離れたところで解体をし始めた。
「さて俺も火起こしをしようかな。」
リリィたちの持ってきた木の枝を見る。小さなものから人の腕以上に大きなものと、大きさがバラバラであるため、最初に火をつけやすいように比較的小さな木の枝を集め、長さを揃えるべく持ってきていた短剣で木を斬る。いや、斬ると言うより、短剣を叩きつけて木をへし折っているというのが正しい。
「私も手伝います。」
リーエンもそれを見て自分の短剣を取り出し、次々と木を折っていく。
「……よし、これくらいすればいいか。」
2人で作業したことで、数分足らずで、それなりの量の木のサイズを揃えることが出来た。
あとは、木を纏めて――
「〈小さな火球よ〉」
木が消し飛ばないように、普段よりも込める魔力を少なめにして『ファイア』を放つ。
普通なら、木よりも燃えやすい枯れた葉っぱなどが必要だが、魔法を使うことで火種を用意せずとも容易に着火することが出来る。
火がちゃんと木に着火したのを見て、さらに魔力を少なめにした『ウィンドブロウ』を放ち、ちょっとした風を起こすことで火を大きくし、燃えやすくする。
「こんなもんだな。」
パチパチと音を立て、勢いを増した火に小さな木を放り込み、さらに火の勢いを強め、しばらく様子を見ることにする。
「兄ちゃん終わったよ。」
それからさらに少し経ち、ドリバー達が解体したチキンバードを持ってくる。
「お疲れ様、んじゃ、焼くとするか。」
俺とリーエンで、短剣で木を削って作った串を数本チキンバードに刺して、小さなY字型の木を2本地面に突き刺し、そこに串を置いて、火の上で固定して焼き始める。
「もう完全に夜だな。」
「うん、もう真っ暗だな。まさか野宿することになるとは思わなかったけど、こういうのもいいな。」
レンリが辺りを見渡しながら呟き、ドリバーがレンリの呟きに答えながら、焚き火を見る。
「ドリバー君達は野宿とかしたことないの?」
「うん、さすがにこの歳だから野宿とかは、親から許可されてないんだ。だから野宿は今日が初めて。
そういう姉ちゃんはどうなの?」
「私は、お母さんが悪くなる前に何度か家族でキャンプしたことあるよ。あのころは楽しかったな。」
リーエンは当時のことを思い出しているのか、頬を緩ませる。
「リーエン、過去の思い出に浸るのもいいが、肉のこと忘れるなよ?」
俺は苦笑いをしながら、リーエンを注意する。
リーエンが焼いていた肉の一部が焦げていたためだ。
「あ、ご、ごめんなさい!」
「別にいいけどな。焦げたのはほんの一部だけだし。」
リーエンは、慌てたように謝罪し、肉を火から離し、焦げないように注意しながら、再度固定させる。
「ツキモトさん、さっきヒューデットと戦っていた時、使っていた魔法なんですか?」
「ん?魔法?」
「『無は有に』て言って使った魔法のことです。」
リリィがワクワクとした表情で俺を見てくる。
「ああ、あれは俺が魔法創造でつくった魔法だ。」
「作ったって……やっぱりツキモトさんは加護持ちなんですか!?」
「まあそうだな、一応無の加護を持ってるよ。」
「無っ!!無の加護ですか!?」
「ちょ、ちょっと落ち着いたら、リリィ?……色々とおかしくなってるよ。」
「だって無の加護だよ!加護持ちだとは思っていたけどあの最強の無の加護なんて……すごい」
突然立ち上がり、興奮しているリリィにランディが落ち着くように言うが、リリィの興奮は治まらない。
「そんなに凄いことなの?」
ラウが首を傾げながらリリィに質問する。
「加護持ちの魔法使いはその属性の魔法の効果が通常よりも高いし、1度だけ自分自身で魔法を作ることが出来るの。
無の加護の魔法使いだけ、属性魔法の効果が高くならないけど、ランダムで1つ属性魔法が使えるようになるの。
今私が知っているのは、重力属性と糸属性ね。
どっちともすごく強いからツキモトさんの魔法も強力な属性のはず!」
「あー、期待してるとこ悪いが、俺の無の加護はそんな強くないぞ?どちらかと言えば、デメリットの効果の方が目立つ。」
俺は真・無属性のことを話す。
「無属性魔法以外の全部の属性が無属性になって、属性の特性が消える?」
リリィが目を見開く。
「だから言ったろ?あまり強くないって。
まあ、強いて言えば、魔法創造で魔法を作った時にリソースが多かったのがメリットかな。」
「リソース?」
「魔法創造を使って魔法を作る際、魔法に効果を付与するんだが、リソースが多ければ多いほど、付与できる効果を強力なものにしたり、多くの効果を付与したりできるんだ。」
リーエンが、先程のラウのように質問してきたため、こくりと頷いて教える。
「一般的な加護持ちの方だと、リソースは1000程度、多い人で1500、最大でも今確認されているのは3000程らしいですね。あの『雷電陣』を使用する雷帝が3000のリソースを持っているみたいですよ。」
相当魔法について勉強しているのか、話についていくのがやっとといった表情をしたパーティーメンバーにリリィが解説する。
……ん?一般的な人で1000?最大で3000?
「リソースが多いと言ってましたが、ツキモトさんはどのくらいのリソースだったんですか?」
「10000」
「へ?」
「10000」
その場が静寂に包まれる。
「はいっ!?!?」
次の瞬間リリィが驚愕の声を上げる。
「いや、結構多いんだろうなとは思っていたけど、一般的な人の10倍もあるとは思わんかった。」
「す、すごいんだね兄ちゃん。」
リリィほどでは無いが、他のメンバーも驚いた表情で俺を見ている。
「やっぱ俺の無の加護はリソース特化なのか。」
ちゃんと汎用性の高い魔法にして良かったな、と思っていると
「魔法の効果……教えて貰ってもいいですか?」
恐る恐るリリィが……どこか期待に満ちた目で俺を見る。
「効果か?結構汎用性高めで作ったんだが……効果は属性の付与だな。俺は無属性しか使えないから、『無は有に』を使用してる時に無属性魔法を使うと自分の好きな属性の特性をのせられるようにつくったんだ。
『無は有に』、火属性になってくれ」
魔法の効果を説明し、実際に目の前で使ってみせる。
右手に結晶を出現させ、火属性を願うと結晶内が赤く光りだす。
「うわぁ、きれい……ぁ」
それを見たリリィが目を輝かせているが、結晶を握り潰したのを見てぁと、悲しげに声をあげた。
「効果を発するには中の魔力が必要だからな。〈集いし魔力よ〉、よっと!」
結晶内の赤い魔力が右手に吸収され、その右手で『マジックショット』を詠唱し、その際に『無は有に』の効果が発動し、火属性の特性が発動し火のオーラを纏った『マジックショット』を遠くに放った。
「凄い、本当に無属性の『マジックショット』が火属性になった。」
「まぁ、火属性になったってよりかは火属性の特性を上乗せさせたって感じだけどな。」
「ん?」
ドリバーの言葉に俺が訂正を加えると、リリィがなにか引っかかったかのように俺を見る。
「火属性の特性を上乗せさせたって言いましたけど、それってもしかして無属性の特性はそのままってことですか?」
「あぁ、そうだ。無属性の詠唱が他の属性より短いという特性と魔法キャンセル時の魔力還元率が100%という特性はそのままで火属性のメリット特性の魔法攻撃力が高いっていう特性だけ上乗せしてる。」
「メリット特性……だけ!?」
その言葉に驚愕の表情をリリィが浮かべる。
「火属性のデメリット特性の魔法制御力が高いのと、消費魔力量が多いっていうデメリット特性はないんですか?」
「あぁ、そうだな。メリット特性のみ上乗せしてデメリット特性は上乗せしてない。」
「え、すご」
「ぶっ壊れてますね、ちなみにどれくらいの頻度で『無は有に』は使えるんですか?一般的には1日に1回とからしいですけど。」
「クールタイムは1分だな。」
「……うぇ!?」
憧れやら尊敬やら色んな感情がごちゃ混ぜになったようで最終的に口を引くつかせたリリィが再び驚愕する。
「恵まれてたんだなぁ。」
「恵まれているどころじゃない気がする」
べシールありがとう。真・無属性デメリットしかないやん!と思っていた俺を許してくれ。
ドリバーのつぶやきを聞きながら、べシールに俺は感謝をした。
「おかえり、ってみんないるな。怪我していないところを見ると無事なようだな。ヒューデットには遭遇しなかったか?」
リーエンと二人でアイオンの様子を見ていると、ドリバー達が帰ってきた。
今夜の食料の調達と、焚き火に使う木を探しに行ったはずだが、ドリバーたちの手には、食料も木の枝もなかった。
「あ、何も持って帰ってこなかったのかという顔をしていますね。大丈夫ですよ、私の『マジックポケット』にチキンバード2体と、焚き火に使う木が入っていますから。」
どうやら疑問に思っていたのが顔に出ていたみたいで、リリィが『マジックポケット』を発動し、チキンバードと、大量の木の枝をその場に出した。
「なんだそういうことだったのか。たしか『マジックポケット』は、魔物やものを入れる際に、その魔物のランクと数、ものならその重さに応じて最大魔力量が低下したよな。
この量の木の枝にチキンバード2体……最大魔力量が低下しと思うが、大丈夫だったのか?」
リリィ達が拾ってきた木の枝は、まあまあ多い。それこそ確実に一晩は火に困ることは無いだろう……そう思えるほどの量だ。
「なんとかギリギリでしたが、最大魔力量が低下することはありませんでした。それに魔物ともそこまで遭遇しませんでしたし……」
「そうだな、こっちもチキンバードを横取りしようと、1体のグレイウルフが襲いかかってきただけだし。」
頭の後ろで手を組みながら、レンリが呟く。
「グレイウルフか。確かグレイウルフは鼻が利くんだったよな。別の個体が俺達の匂いに気づいて襲いかかってくるなんてことがなければいいんだが。まあ交代で見張りをすればいいか。」
「とりあえず、俺達はチキンバードを解体しておくから、兄ちゃんには火を起こしてもらってもいい?」
「分かった。」
ドリバーの提案に賛同すると、みんなは解体を行うため、少し離れたところで解体をし始めた。
「さて俺も火起こしをしようかな。」
リリィたちの持ってきた木の枝を見る。小さなものから人の腕以上に大きなものと、大きさがバラバラであるため、最初に火をつけやすいように比較的小さな木の枝を集め、長さを揃えるべく持ってきていた短剣で木を斬る。いや、斬ると言うより、短剣を叩きつけて木をへし折っているというのが正しい。
「私も手伝います。」
リーエンもそれを見て自分の短剣を取り出し、次々と木を折っていく。
「……よし、これくらいすればいいか。」
2人で作業したことで、数分足らずで、それなりの量の木のサイズを揃えることが出来た。
あとは、木を纏めて――
「〈小さな火球よ〉」
木が消し飛ばないように、普段よりも込める魔力を少なめにして『ファイア』を放つ。
普通なら、木よりも燃えやすい枯れた葉っぱなどが必要だが、魔法を使うことで火種を用意せずとも容易に着火することが出来る。
火がちゃんと木に着火したのを見て、さらに魔力を少なめにした『ウィンドブロウ』を放ち、ちょっとした風を起こすことで火を大きくし、燃えやすくする。
「こんなもんだな。」
パチパチと音を立て、勢いを増した火に小さな木を放り込み、さらに火の勢いを強め、しばらく様子を見ることにする。
「兄ちゃん終わったよ。」
それからさらに少し経ち、ドリバー達が解体したチキンバードを持ってくる。
「お疲れ様、んじゃ、焼くとするか。」
俺とリーエンで、短剣で木を削って作った串を数本チキンバードに刺して、小さなY字型の木を2本地面に突き刺し、そこに串を置いて、火の上で固定して焼き始める。
「もう完全に夜だな。」
「うん、もう真っ暗だな。まさか野宿することになるとは思わなかったけど、こういうのもいいな。」
レンリが辺りを見渡しながら呟き、ドリバーがレンリの呟きに答えながら、焚き火を見る。
「ドリバー君達は野宿とかしたことないの?」
「うん、さすがにこの歳だから野宿とかは、親から許可されてないんだ。だから野宿は今日が初めて。
そういう姉ちゃんはどうなの?」
「私は、お母さんが悪くなる前に何度か家族でキャンプしたことあるよ。あのころは楽しかったな。」
リーエンは当時のことを思い出しているのか、頬を緩ませる。
「リーエン、過去の思い出に浸るのもいいが、肉のこと忘れるなよ?」
俺は苦笑いをしながら、リーエンを注意する。
リーエンが焼いていた肉の一部が焦げていたためだ。
「あ、ご、ごめんなさい!」
「別にいいけどな。焦げたのはほんの一部だけだし。」
リーエンは、慌てたように謝罪し、肉を火から離し、焦げないように注意しながら、再度固定させる。
「ツキモトさん、さっきヒューデットと戦っていた時、使っていた魔法なんですか?」
「ん?魔法?」
「『無は有に』て言って使った魔法のことです。」
リリィがワクワクとした表情で俺を見てくる。
「ああ、あれは俺が魔法創造でつくった魔法だ。」
「作ったって……やっぱりツキモトさんは加護持ちなんですか!?」
「まあそうだな、一応無の加護を持ってるよ。」
「無っ!!無の加護ですか!?」
「ちょ、ちょっと落ち着いたら、リリィ?……色々とおかしくなってるよ。」
「だって無の加護だよ!加護持ちだとは思っていたけどあの最強の無の加護なんて……すごい」
突然立ち上がり、興奮しているリリィにランディが落ち着くように言うが、リリィの興奮は治まらない。
「そんなに凄いことなの?」
ラウが首を傾げながらリリィに質問する。
「加護持ちの魔法使いはその属性の魔法の効果が通常よりも高いし、1度だけ自分自身で魔法を作ることが出来るの。
無の加護の魔法使いだけ、属性魔法の効果が高くならないけど、ランダムで1つ属性魔法が使えるようになるの。
今私が知っているのは、重力属性と糸属性ね。
どっちともすごく強いからツキモトさんの魔法も強力な属性のはず!」
「あー、期待してるとこ悪いが、俺の無の加護はそんな強くないぞ?どちらかと言えば、デメリットの効果の方が目立つ。」
俺は真・無属性のことを話す。
「無属性魔法以外の全部の属性が無属性になって、属性の特性が消える?」
リリィが目を見開く。
「だから言ったろ?あまり強くないって。
まあ、強いて言えば、魔法創造で魔法を作った時にリソースが多かったのがメリットかな。」
「リソース?」
「魔法創造を使って魔法を作る際、魔法に効果を付与するんだが、リソースが多ければ多いほど、付与できる効果を強力なものにしたり、多くの効果を付与したりできるんだ。」
リーエンが、先程のラウのように質問してきたため、こくりと頷いて教える。
「一般的な加護持ちの方だと、リソースは1000程度、多い人で1500、最大でも今確認されているのは3000程らしいですね。あの『雷電陣』を使用する雷帝が3000のリソースを持っているみたいですよ。」
相当魔法について勉強しているのか、話についていくのがやっとといった表情をしたパーティーメンバーにリリィが解説する。
……ん?一般的な人で1000?最大で3000?
「リソースが多いと言ってましたが、ツキモトさんはどのくらいのリソースだったんですか?」
「10000」
「へ?」
「10000」
その場が静寂に包まれる。
「はいっ!?!?」
次の瞬間リリィが驚愕の声を上げる。
「いや、結構多いんだろうなとは思っていたけど、一般的な人の10倍もあるとは思わんかった。」
「す、すごいんだね兄ちゃん。」
リリィほどでは無いが、他のメンバーも驚いた表情で俺を見ている。
「やっぱ俺の無の加護はリソース特化なのか。」
ちゃんと汎用性の高い魔法にして良かったな、と思っていると
「魔法の効果……教えて貰ってもいいですか?」
恐る恐るリリィが……どこか期待に満ちた目で俺を見る。
「効果か?結構汎用性高めで作ったんだが……効果は属性の付与だな。俺は無属性しか使えないから、『無は有に』を使用してる時に無属性魔法を使うと自分の好きな属性の特性をのせられるようにつくったんだ。
『無は有に』、火属性になってくれ」
魔法の効果を説明し、実際に目の前で使ってみせる。
右手に結晶を出現させ、火属性を願うと結晶内が赤く光りだす。
「うわぁ、きれい……ぁ」
それを見たリリィが目を輝かせているが、結晶を握り潰したのを見てぁと、悲しげに声をあげた。
「効果を発するには中の魔力が必要だからな。〈集いし魔力よ〉、よっと!」
結晶内の赤い魔力が右手に吸収され、その右手で『マジックショット』を詠唱し、その際に『無は有に』の効果が発動し、火属性の特性が発動し火のオーラを纏った『マジックショット』を遠くに放った。
「凄い、本当に無属性の『マジックショット』が火属性になった。」
「まぁ、火属性になったってよりかは火属性の特性を上乗せさせたって感じだけどな。」
「ん?」
ドリバーの言葉に俺が訂正を加えると、リリィがなにか引っかかったかのように俺を見る。
「火属性の特性を上乗せさせたって言いましたけど、それってもしかして無属性の特性はそのままってことですか?」
「あぁ、そうだ。無属性の詠唱が他の属性より短いという特性と魔法キャンセル時の魔力還元率が100%という特性はそのままで火属性のメリット特性の魔法攻撃力が高いっていう特性だけ上乗せしてる。」
「メリット特性……だけ!?」
その言葉に驚愕の表情をリリィが浮かべる。
「火属性のデメリット特性の魔法制御力が高いのと、消費魔力量が多いっていうデメリット特性はないんですか?」
「あぁ、そうだな。メリット特性のみ上乗せしてデメリット特性は上乗せしてない。」
「え、すご」
「ぶっ壊れてますね、ちなみにどれくらいの頻度で『無は有に』は使えるんですか?一般的には1日に1回とからしいですけど。」
「クールタイムは1分だな。」
「……うぇ!?」
憧れやら尊敬やら色んな感情がごちゃ混ぜになったようで最終的に口を引くつかせたリリィが再び驚愕する。
「恵まれてたんだなぁ。」
「恵まれているどころじゃない気がする」
べシールありがとう。真・無属性デメリットしかないやん!と思っていた俺を許してくれ。
ドリバーのつぶやきを聞きながら、べシールに俺は感謝をした。
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