ショートショート すき間BL

よしい なこ

文字の大きさ
5 / 7

みんな言ってるよ

しおりを挟む
みんな言ってるよ

 「ちょっと可愛いな」と思ったのだけど、本当にちょっとだけなので、
そんな思いっきり倒れ込むように寄りかかられても僕も困ってしまっています。

 この言い方は抽象的だったかな。
つまり、僕に頼らないで欲しいってことです。

 えっ!頼っていないのですか?これで?
えっ!遠慮していたって、言うんですか?…。はあ。
僕もそれなりにお付き合いしてきたし、友達だって人並みに以上いる方ですが
キミのような子は初めてです。

 どういう事?って、だから僕をもう頼らないで欲しいってことです。
ああ、頼っていないのですよね。
じゃ、もう電話してこないで欲しいのです。

 酷いことを言うって、そうですね…。
確かに僕は女の子にも、男の子にもこんなこと言ったことないです。
でもね、これ言わせているのはキミですよ。
キミがいつも寂しくて、キミがいろいろ辛いのって、
キミがそう仕向けているからなのじゃないかって思うんです。

 だったら最初から優しくしないで欲しかったって?
違うんです。僕はキミに優しくなんてしていません。
出会った頃から今日まで、あれは僕は通常運転です。

 キミの嫌なところ?そんなの言っても仕方ないでしょ。
直す?なんのためにですか?
僕の為とか言わないで下さいね。

あ、違う。今後のためなのですね。
うーん気が進まないけど…、
じゃあ、これ終わったら納得してください。
つまり?つまり、もう電話しないで下さいってことですよ。はい。

 えっ…ひどいって言われたって、また同じ話のループになるのですか?
もう、電話切っていいですか?

 じゃ、言いますね。まず…、えーっと。そうですね。
キミの主語がない話し方が嫌いです。
なに話しているのかわからない長い話を聞かされて、疲れます。

 例えば?例えば、さっきも優しくしないでとか言った後に、
キミはいきなり「最初だけ優しくする男」の文句を話しだしましたね
僕のこと言っているのかと思って聞いていたら、僕がしていないことまで言い出すから、『おかしいな』って思っていたら、他の人の話だったのです。

ほら、いまもそうですよ、いきなりまた、誰の話です?

 あとね、話の内容が薄っぺらい。
キミと話していて楽しかったこと一度もないです。
ああ、最初の頃は僕も笑っていましたね。
あれは面白かったのではなくて
キミの言うことが、いちいち大袈裟で…
嘘ついているつもりはないのでしょうけど、
聞いていて呆れちゃうんです。

 年間一冊読むかどうかで、自分のこと読書家とか言うところとか、
事業計画だけたくさん頭の中で立てているフリーターなところとか、
ブラインドタッチも出来ないのにIT系の仕事で将来稼ぐとか。

 そして、どういうつもりで何度も何度も電話してくるんだよ!
いい加減にしろよ!
僕は、あのしつこい着信で2,3分イライラさせられるんだよ。
動画見ている時に、お前の着信で動画止まるの!音楽もそう!

 ごめんね、感情的になってしまいました。
多分一番キミの嫌なところはそのしつこさだと思います。
小学生みたいな物言いで自分でも嫌なのですが
みんな言ってるよ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

熱のせい

yoyo
BL
体調不良で漏らしてしまう、サラリーマンカップルの話です。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

壁乳

リリーブルー
BL
ご来店ありがとうございます。ここは、壁越しに、触れ合える店。 最初は乳首から。指名を繰り返すと、徐々に、エリアが拡大していきます。 俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 じれじれラブコメディー。 4年ぶりに続きを書きました!更新していくのでよろしくお願いします。 (挿絵byリリーブルー)

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...