朧月

葛原 皐月

6

三人で20分の距離を歩き、着いた場所はカラオケだった。
案内された番号の部屋に入ると、
そこにはガテン系のイケメンの姿が。

朋美は筋肉フェチだった為
「興奮するわぁ～」と私の耳元で囁きはしゃぎ回る。

「俺は裕也ってゆーんだ、よろしくね？」

「是非よろしくして下さい！」

犬のように尻尾を振りまくる朋美の側で、私も又尻尾を振る。

2時間程四人で盛り上がり、
帰る頃には朋美と裕也、私とシゲルに分かれて、家とは反対方向の道を歩く。

「今晩って、時間ある？」

ガッツポーズをしかけた両手を堪え、
今朝怒られたばかりの内容すらも忘れて、昨日とは違う男とラブホテルへと足を踏み入れた。

中に入り、シゲルがシャワーを浴びている時、メールが届いた。
【ヤってから付き合えるなら付き合いたいよね、筋肉は正義。脱毛しといてよかった～】と、朋美達も一発かますという報告が。

【今度こそ、シンデレラみたいになろうね！じゃ、私も一発かましてくる！】

と、返事を返してシャワーを浴びに浴室へと入った。