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第2章 精霊王
18話 孫
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何日も牢にいたものだから光が眩しく感じてしまう。
あれから5日、俺たちはようやく解放され一同陛下の御前にいた。
「此度は遠い所わざわざ会いに来ていただいたこと、まずは礼を言おう」
そして、拘束が長引いてしまった事を謝っておられた。
前もってピルスルから報告は受けたのだが、実はこのあたりでもダンジョンが急に力を無くしている場所もあり、異変の対応に追われていたのだと言う。
イフリートの存在とピルスルの言葉を合わせて考えると、どうにも放っておくわけにはいくまい…との結論でそちらを優先させたのだとか。
俺たちも同じなのだが、『じゃあ…』と言って騎士たちがぞろぞろと動くわけにもいかず、そもそもどこへ向かえば良いのかもわかっていなかった。
「う、むぅ…であるなら…」
サルヴァン国王陛下は悩む。
「どなたか索敵に長けた者や、地理に詳しい者は知らぬじゃろうか?」
ピルスルが尋ねる。
共に各地を回り、強大な力が潜んでいないかを見て回る役目を俺たちがすると言うのだ。
確かに俺たちはそこまで地理には詳しくないし、索敵に長けていればイフリートのような存在は意外とすぐに見つかるかもしれない。
「あ、うむ…知って…おるにはおるが」
陛下が口ごもる。どうやらそのどちらにも当てはまる適任者がいるのだそうだ。
突如後ろから『バァン!』と音がし、振り返ると扉を大きく開く一人の少女が立っていた。
「ミド!今は大事な話だと言ったであろう!」
陛下が大声でその少女を怒鳴りつける。
え?何なんなの?って感じで俺たち3人は振り返っていたのだけど、その中でピルスルだけは何か悟ったかのような表情をしてから、少女に話しかけたのだった。
「おぉ、あの小さいややこが大きくなったもんじゃのぉ」
この少女はピルスルのよく知る人物らしい。まぁ城に出入りしていたのならそれも当然なのかもしれないが。
『ねぇ【ややこ】ってなに?』とローズ。
ピルスルたちは俺たちを放って王と少女の三人で話を初めてしまっていた。
「赤ちゃんのことだよ…」
しかし、この何か起きますよって時に質問ぶっ込んでくるものだからなんの話かよくわからなくなってしまう。
年寄り臭い言葉を使うピルスルが悪い!そういうことにしておこう…。
「だって、おじいちゃん!この中に運命の人がいるのよ!」
ミドが何かとんでもないことを言う。
『またお前はそんな事を占っていたのか!』などと話していたところを見るに『そういった職業なのではないか?』とローズが言っていた。
俺たちは別に勇者御一行様とかそんなのではないのだけれど…。
陛下もやれやれ、といった感じで眉間に手をあてがっていたのだった。
聞けばミド、王の孫になるのだが、職業は水晶占いの技能を持つ【卜玉師】なのだそうだ。
しかもサルヴァン国王がお祝いだよーなんて、軽い気持ちで城にあった結構な魔水晶をあげちゃったものだから、何でもかんでも占っちゃうらしい。
いやもう国王のせいで。
そして、この国の地理は当然頭に入っているのだし、魔法の勉強も毎日欠かさず…いや、時折逃げ出しているらしいのだが、索敵や護身術など身を守る為のことは学んできているのだ。
「話は(こっそり)聞いたわ、私を連れてってよ」
まぁ、そういうことなのだけど。
丁重にお断りしてさせていただいた、危険すぎるというか畏れ多い。
国王も、変な事を言って申し訳ないと謝ってた、謝らなくて良いのに。
しかし、なんとまぁ物腰の低い王様なのだろうか…。
こんなことがありもしたのだが、ともかく王直々に身分の保証をしてくださり、俺たちはようやく城下町の散策へと行くことができるのだった。
「あー、やっと美味しいもんにありつけるなぁ」
ここのところ簡単な食事しか与えられてないものだから、もううんざりしていた。
別に病人でもないと言うのに、やれ塩分、やれ糖質が。
『だったらこの漬物無くていいから、このうっすい煮物をちゃんとした味付けで出せよ』と。
まぁそんな食事だったものだからストレス溜まっちゃって。
この街、港に面してるものだから新鮮なお魚がたくさん揚がる。
今日はみんなで刺し盛りでも頼もうかってことになったのだ。
「あいよっお待ちぃ」
恰幅の良い女将である。
4人の目の前に出される新鮮な魚介の数々、白身に赤身、焼き霜造りに壺焼き、野菜で作った飾り龍も美しい。
一盛りにしっかり4人前、なんとこれで銀貨1枚だというのだからオススメである。
銀貨一枚か…日本円だと一万円くらい?意外と高いのか…たしかに周りは頼んでないしな…。
ちょっと金銭感覚がおかしくなったりもしていた。
『せっかく魚介が美味しいのだ!』と俺はガンガン注文していた。
焼き魚、酢締め、煮魚。
どれもが美味しくて、ローズもレギも感動の嵐だと言っていた。リキングバウトでは生の魚など見たことが無かったのだから。
で、だ…。
次の日レギが倒れちゃってな。街の医師に聞いたら『アレルギーぞな』って。
これに関しては治癒魔法じゃなく自己治癒力に任せるしかないのだそうだ。
理屈はよくわからないがケガとは治し方が全く違うから研究が進んでいないらしい。
そして、そのままレギはしばらく医師のもとにいることになったのだった。
『アレルギーってこの世界にもあるんだな…』と俺が口走るとローズがすかさず答える。
「何言うとんねん、卵とか結構あるねんで、下手な魔物より怖いわぁ」
そっか、俺もアレルギー持ちだったし気をつけないとな…なんて思うのだった。
あれから5日、俺たちはようやく解放され一同陛下の御前にいた。
「此度は遠い所わざわざ会いに来ていただいたこと、まずは礼を言おう」
そして、拘束が長引いてしまった事を謝っておられた。
前もってピルスルから報告は受けたのだが、実はこのあたりでもダンジョンが急に力を無くしている場所もあり、異変の対応に追われていたのだと言う。
イフリートの存在とピルスルの言葉を合わせて考えると、どうにも放っておくわけにはいくまい…との結論でそちらを優先させたのだとか。
俺たちも同じなのだが、『じゃあ…』と言って騎士たちがぞろぞろと動くわけにもいかず、そもそもどこへ向かえば良いのかもわかっていなかった。
「う、むぅ…であるなら…」
サルヴァン国王陛下は悩む。
「どなたか索敵に長けた者や、地理に詳しい者は知らぬじゃろうか?」
ピルスルが尋ねる。
共に各地を回り、強大な力が潜んでいないかを見て回る役目を俺たちがすると言うのだ。
確かに俺たちはそこまで地理には詳しくないし、索敵に長けていればイフリートのような存在は意外とすぐに見つかるかもしれない。
「あ、うむ…知って…おるにはおるが」
陛下が口ごもる。どうやらそのどちらにも当てはまる適任者がいるのだそうだ。
突如後ろから『バァン!』と音がし、振り返ると扉を大きく開く一人の少女が立っていた。
「ミド!今は大事な話だと言ったであろう!」
陛下が大声でその少女を怒鳴りつける。
え?何なんなの?って感じで俺たち3人は振り返っていたのだけど、その中でピルスルだけは何か悟ったかのような表情をしてから、少女に話しかけたのだった。
「おぉ、あの小さいややこが大きくなったもんじゃのぉ」
この少女はピルスルのよく知る人物らしい。まぁ城に出入りしていたのならそれも当然なのかもしれないが。
『ねぇ【ややこ】ってなに?』とローズ。
ピルスルたちは俺たちを放って王と少女の三人で話を初めてしまっていた。
「赤ちゃんのことだよ…」
しかし、この何か起きますよって時に質問ぶっ込んでくるものだからなんの話かよくわからなくなってしまう。
年寄り臭い言葉を使うピルスルが悪い!そういうことにしておこう…。
「だって、おじいちゃん!この中に運命の人がいるのよ!」
ミドが何かとんでもないことを言う。
『またお前はそんな事を占っていたのか!』などと話していたところを見るに『そういった職業なのではないか?』とローズが言っていた。
俺たちは別に勇者御一行様とかそんなのではないのだけれど…。
陛下もやれやれ、といった感じで眉間に手をあてがっていたのだった。
聞けばミド、王の孫になるのだが、職業は水晶占いの技能を持つ【卜玉師】なのだそうだ。
しかもサルヴァン国王がお祝いだよーなんて、軽い気持ちで城にあった結構な魔水晶をあげちゃったものだから、何でもかんでも占っちゃうらしい。
いやもう国王のせいで。
そして、この国の地理は当然頭に入っているのだし、魔法の勉強も毎日欠かさず…いや、時折逃げ出しているらしいのだが、索敵や護身術など身を守る為のことは学んできているのだ。
「話は(こっそり)聞いたわ、私を連れてってよ」
まぁ、そういうことなのだけど。
丁重にお断りしてさせていただいた、危険すぎるというか畏れ多い。
国王も、変な事を言って申し訳ないと謝ってた、謝らなくて良いのに。
しかし、なんとまぁ物腰の低い王様なのだろうか…。
こんなことがありもしたのだが、ともかく王直々に身分の保証をしてくださり、俺たちはようやく城下町の散策へと行くことができるのだった。
「あー、やっと美味しいもんにありつけるなぁ」
ここのところ簡単な食事しか与えられてないものだから、もううんざりしていた。
別に病人でもないと言うのに、やれ塩分、やれ糖質が。
『だったらこの漬物無くていいから、このうっすい煮物をちゃんとした味付けで出せよ』と。
まぁそんな食事だったものだからストレス溜まっちゃって。
この街、港に面してるものだから新鮮なお魚がたくさん揚がる。
今日はみんなで刺し盛りでも頼もうかってことになったのだ。
「あいよっお待ちぃ」
恰幅の良い女将である。
4人の目の前に出される新鮮な魚介の数々、白身に赤身、焼き霜造りに壺焼き、野菜で作った飾り龍も美しい。
一盛りにしっかり4人前、なんとこれで銀貨1枚だというのだからオススメである。
銀貨一枚か…日本円だと一万円くらい?意外と高いのか…たしかに周りは頼んでないしな…。
ちょっと金銭感覚がおかしくなったりもしていた。
『せっかく魚介が美味しいのだ!』と俺はガンガン注文していた。
焼き魚、酢締め、煮魚。
どれもが美味しくて、ローズもレギも感動の嵐だと言っていた。リキングバウトでは生の魚など見たことが無かったのだから。
で、だ…。
次の日レギが倒れちゃってな。街の医師に聞いたら『アレルギーぞな』って。
これに関しては治癒魔法じゃなく自己治癒力に任せるしかないのだそうだ。
理屈はよくわからないがケガとは治し方が全く違うから研究が進んでいないらしい。
そして、そのままレギはしばらく医師のもとにいることになったのだった。
『アレルギーってこの世界にもあるんだな…』と俺が口走るとローズがすかさず答える。
「何言うとんねん、卵とか結構あるねんで、下手な魔物より怖いわぁ」
そっか、俺もアレルギー持ちだったし気をつけないとな…なんて思うのだった。
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