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第2章 精霊王
22話 厄介払い
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玉座の前に…再び俺たちはこの場所へ来た。
先程スケルトンの軍勢およそ数万、およそなのに数万、具体的な数は証でも見ればわかるのだろうが。
それを相手にし、圧勝してきたところなのだ。
で俺は、だ。
「すいませんでしたっ!」
王に向かって頭を下げている。
スケルトンの襲撃をどうにかしたのはいいのだが、それによって街道や街の入り口に被害が多く出てしまったのだ。
「うむ…まぁ今回は仕方のないことだとは聞いておるのだが。
ちぃとやりすぎだったようだ、さすがになんの処罰も無しというわけにもいくまい」
もちろん覚悟はしているつもりです、でも極刑!とかやめてほしい。
なに言われるんだろう…ってドキドキしてた。
「僭越ながらサルヴァン国王よ、此度の襲撃はイフリートによるもの。
この程度の被害であったのはこの者の功績ととってもおかしくはございませぬ」
そう言ってピルスルがかばってくれた。
「まぁ私も、元より感謝しておるくらいなのだがな」
ため息をつきながら王が答える。
ありがとう王様。
でもうーん、もしかしなくても俺がいなかったら襲われることも無かった気もするのだけど…。
「よしっ、シュウよ!」
「は、はい!」
なんだ、何を命じられるのだ…。
「聞いた話では数万のスケルトンを倒したのだろう?証を譲ってはくれんか、全てでなくとも良いあと一人分、そうだな2万ほどあると嬉しいのだが」
ん?誰か上位職へ?と思っていたら続けて王は…。
「実はミドのやつがこの間からずっと暴れておってな、もう私の手にもおえんのだ…。
危険だからと言うのだが、何度も脱走しておって…。
それならばいっそ強い冒険者達といてもらった方が幾分か安心だ。だがそんな信用できる者も多くはあるまい。
つまり……その…」
「あ、はいはいわかりました面倒見てくれということですね」
「話が早くて助かる、ミドのやつも小さい頃から訓練は積んでおるから、そこらの冒険者よりはマシなはずじゃ」
レベルはもう22だという、弓術に長け、占いに長け、ただ危険に突っ込んでいく性格なので安心できないのだと。
今は魔素も少なく転職もできないので、俺の手に入れた証で転職できるだけの魔素を譲ってくれ。それで今回のお咎めは無しということでどうか?ということだった。
あれ?魔素が足りないのって騎士達の転職のせいでは?
まぁ強い者を優先的に強くし備えるのは当然なのかな。
まぁ、ミド様を連れて行くのはいいんだけど…俺たち冒険者だしなぁ。
なんて悩んでると…。
「強いんならええんちゃう?でもなぁ『冒険者たる者、命は自分で守るもんや』ってウチらのギルド長…元ギルド長様のありがたーいお言葉や。
なんかあってもウチら責任は取れへんで?ええんか王様」
もっとも気になることをズバッと聞くローズ。
「ま…あ、もちろんそのつもりだ…しかし今のように毎度城から抜け出されて何かあっては遅い。
それまでに誰かしらに頼むつもりではあったのだ。
ピルスルがいるのであれば信用はおける、だからすまんがよろしく頼めるか?」
そこからは快諾し話が進んでいった。
とりあえずはダンジョンの被害の少ない所へ行くのが良いだろうと。
おそらく奴らは各地で魔素を吸収しつつ行動している。
目的はわからないがこのままでは、今すぐではなくとも近い将来、世界中で荒廃した地域が増していくだろうという結論だ。
つまり、どのみち西の大陸にいたのでは会えるかどうかもわからない。
いっそ元帝国があった東の大陸まで向かうことにしてはどうだ?と決まった。
で、だ。
正義感の強いピルスルが向かおうって言うのは良いんだが、ぶっちゃけローズもレギも若いのだし。
そんな危険な旅に連れて行くのはダメだろうってなるわけなんだけど。
「ウチ心配する人誰もおらんし、二人に付いていくで?」
そうあっさり答えるローズ。
『私…は、両親いますので辛いですが帰ることにします』とレギが言うと今度はピルスルが分かったと言う。
「そうか、ならドルヴィンと共にギルドで冒険者どもを見てやってはくれんか?
お主なら魔物や武器のことは人一倍知っておろう。
その知識を持って街の助けになってやってはくれんか?それならばもちろん合間に冒険に行くこともできよう」
ピルスルも長年レギを見てきているので、彼の長所をよく知っている。
ピルスルもそこそこは魔物の知識を得ている、長年の蓄積からだ。
だがそれを凌駕した量をレギはスキルと少年時代からの知識、両方を使いこなし会得しているのだ。
「で、シュウ…お主はどうするのじゃ?」
え?俺?
「抜けていいのか?ローズと一緒に街帰って冒険者やってようかな」
つい本音を答える。
「そうか、やっぱりお主はそういう奴じゃったか!」
突如短剣を俺の首筋に当てる。
全身を震わせるピルスル、その目は赤く白く光っているようにも見えた…。
「す、すまんすまん、からかっただけだ」
というわけで、レギを街まで送りそのまま東の大地へと向かうことに決まった。
「じゃあ王様、約束の証はギルドへ持っていきますので…あれ?」
俺はインベントリを覗く。
あると思われたものが無い。
[長剣]999個×8と少し
[太い骨]999個×5と少し
[命の実®️]99個×12と少し
あれ?証は?カケラでもいいんだけど…。
無い、見落としかと一瞬思ったのだけど整頓したばかりだ。
あるのは俺とピルスルの武器、アイテム、矢、食料…。
「すいません王様、証が手に入ってないみたいなのですが…?」
かわりに長剣とか魔素に変換できないのかと聞いてみたら、それらは媒体と呼ばれるもので魔素はほとんど含まれていないのだとか。
「無かったのか…まぁそれでも構わん、ミドにはなるべく装備は充実させてやってくれ…頼んだぞ」
王様も残念と言った感じだったが、もしかしたらイフリートに呼び出されたから証をドロップしなかったのだろうか…ということで決着するのだった。
この…命の実、鑑定するまでもなくアレだよなぁ…。なんて思っていたので、王様やピルスルの細かい話はほとんど聞いてなかったのは秘密だ。
もちろん鑑定して速攻使ったけどね、300個くらい。
そんなことがあった次の日、早朝からブカブカのフードに身を包んだ少女が護衛をつけて宿の前に立っていた。
「よろしくねっ」
先程スケルトンの軍勢およそ数万、およそなのに数万、具体的な数は証でも見ればわかるのだろうが。
それを相手にし、圧勝してきたところなのだ。
で俺は、だ。
「すいませんでしたっ!」
王に向かって頭を下げている。
スケルトンの襲撃をどうにかしたのはいいのだが、それによって街道や街の入り口に被害が多く出てしまったのだ。
「うむ…まぁ今回は仕方のないことだとは聞いておるのだが。
ちぃとやりすぎだったようだ、さすがになんの処罰も無しというわけにもいくまい」
もちろん覚悟はしているつもりです、でも極刑!とかやめてほしい。
なに言われるんだろう…ってドキドキしてた。
「僭越ながらサルヴァン国王よ、此度の襲撃はイフリートによるもの。
この程度の被害であったのはこの者の功績ととってもおかしくはございませぬ」
そう言ってピルスルがかばってくれた。
「まぁ私も、元より感謝しておるくらいなのだがな」
ため息をつきながら王が答える。
ありがとう王様。
でもうーん、もしかしなくても俺がいなかったら襲われることも無かった気もするのだけど…。
「よしっ、シュウよ!」
「は、はい!」
なんだ、何を命じられるのだ…。
「聞いた話では数万のスケルトンを倒したのだろう?証を譲ってはくれんか、全てでなくとも良いあと一人分、そうだな2万ほどあると嬉しいのだが」
ん?誰か上位職へ?と思っていたら続けて王は…。
「実はミドのやつがこの間からずっと暴れておってな、もう私の手にもおえんのだ…。
危険だからと言うのだが、何度も脱走しておって…。
それならばいっそ強い冒険者達といてもらった方が幾分か安心だ。だがそんな信用できる者も多くはあるまい。
つまり……その…」
「あ、はいはいわかりました面倒見てくれということですね」
「話が早くて助かる、ミドのやつも小さい頃から訓練は積んでおるから、そこらの冒険者よりはマシなはずじゃ」
レベルはもう22だという、弓術に長け、占いに長け、ただ危険に突っ込んでいく性格なので安心できないのだと。
今は魔素も少なく転職もできないので、俺の手に入れた証で転職できるだけの魔素を譲ってくれ。それで今回のお咎めは無しということでどうか?ということだった。
あれ?魔素が足りないのって騎士達の転職のせいでは?
まぁ強い者を優先的に強くし備えるのは当然なのかな。
まぁ、ミド様を連れて行くのはいいんだけど…俺たち冒険者だしなぁ。
なんて悩んでると…。
「強いんならええんちゃう?でもなぁ『冒険者たる者、命は自分で守るもんや』ってウチらのギルド長…元ギルド長様のありがたーいお言葉や。
なんかあってもウチら責任は取れへんで?ええんか王様」
もっとも気になることをズバッと聞くローズ。
「ま…あ、もちろんそのつもりだ…しかし今のように毎度城から抜け出されて何かあっては遅い。
それまでに誰かしらに頼むつもりではあったのだ。
ピルスルがいるのであれば信用はおける、だからすまんがよろしく頼めるか?」
そこからは快諾し話が進んでいった。
とりあえずはダンジョンの被害の少ない所へ行くのが良いだろうと。
おそらく奴らは各地で魔素を吸収しつつ行動している。
目的はわからないがこのままでは、今すぐではなくとも近い将来、世界中で荒廃した地域が増していくだろうという結論だ。
つまり、どのみち西の大陸にいたのでは会えるかどうかもわからない。
いっそ元帝国があった東の大陸まで向かうことにしてはどうだ?と決まった。
で、だ。
正義感の強いピルスルが向かおうって言うのは良いんだが、ぶっちゃけローズもレギも若いのだし。
そんな危険な旅に連れて行くのはダメだろうってなるわけなんだけど。
「ウチ心配する人誰もおらんし、二人に付いていくで?」
そうあっさり答えるローズ。
『私…は、両親いますので辛いですが帰ることにします』とレギが言うと今度はピルスルが分かったと言う。
「そうか、ならドルヴィンと共にギルドで冒険者どもを見てやってはくれんか?
お主なら魔物や武器のことは人一倍知っておろう。
その知識を持って街の助けになってやってはくれんか?それならばもちろん合間に冒険に行くこともできよう」
ピルスルも長年レギを見てきているので、彼の長所をよく知っている。
ピルスルもそこそこは魔物の知識を得ている、長年の蓄積からだ。
だがそれを凌駕した量をレギはスキルと少年時代からの知識、両方を使いこなし会得しているのだ。
「で、シュウ…お主はどうするのじゃ?」
え?俺?
「抜けていいのか?ローズと一緒に街帰って冒険者やってようかな」
つい本音を答える。
「そうか、やっぱりお主はそういう奴じゃったか!」
突如短剣を俺の首筋に当てる。
全身を震わせるピルスル、その目は赤く白く光っているようにも見えた…。
「す、すまんすまん、からかっただけだ」
というわけで、レギを街まで送りそのまま東の大地へと向かうことに決まった。
「じゃあ王様、約束の証はギルドへ持っていきますので…あれ?」
俺はインベントリを覗く。
あると思われたものが無い。
[長剣]999個×8と少し
[太い骨]999個×5と少し
[命の実®️]99個×12と少し
あれ?証は?カケラでもいいんだけど…。
無い、見落としかと一瞬思ったのだけど整頓したばかりだ。
あるのは俺とピルスルの武器、アイテム、矢、食料…。
「すいません王様、証が手に入ってないみたいなのですが…?」
かわりに長剣とか魔素に変換できないのかと聞いてみたら、それらは媒体と呼ばれるもので魔素はほとんど含まれていないのだとか。
「無かったのか…まぁそれでも構わん、ミドにはなるべく装備は充実させてやってくれ…頼んだぞ」
王様も残念と言った感じだったが、もしかしたらイフリートに呼び出されたから証をドロップしなかったのだろうか…ということで決着するのだった。
この…命の実、鑑定するまでもなくアレだよなぁ…。なんて思っていたので、王様やピルスルの細かい話はほとんど聞いてなかったのは秘密だ。
もちろん鑑定して速攻使ったけどね、300個くらい。
そんなことがあった次の日、早朝からブカブカのフードに身を包んだ少女が護衛をつけて宿の前に立っていた。
「よろしくねっ」
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