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第3章 消えた街
《リキングバウト》
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西のダンジョンで魔物が大量発生したと聞き、確認に行ったが、あれほどの規模は聞いたことがない。
すぐに被害を抑えるべく、儂はリキングバウトの事ををシュウたちに任せ、王都に1人転移した。
事の深刻さを伝えると、王もすぐに動いてくれたのだ。
数日もすれば、周りの街がすぐに被害に会うであろう。騎士団もそれを見越して動いてくれるようである。
「シュウたちは先に洞窟に行ったのか?」
リキングバウトに戻ると、そこにはドルヴィンと数名の冒険者たち。
数刻前に、皆は街の者を連れて向かったのだが、シュウたちはダンジョンへ戻ったのだと聞かされた。
「なんじゃと?!魔水晶の力でじゃと?!」
儂は魔水晶のそのような力までは聞かされてはいない。だが、それでもあの多くの魔物が犇く中、魔石の元まで辿り着くのは不可能に思えたのだ。
「俺たちはシュウ達を待ちます。ピルスルさんは先に洞窟に行って皆を安心させてやってください」
「いや、ならば儂もダンジョンに向かうぞ。あやつらだけでは不安しか無いわ!」
「待ってくださいませ……」
振り向き、門から離れようとすると、女性の声だけが聞こえてくる。
突如聞こえてきたか細い声は、ここにいる冒険者のものとは違うものなのだとはすぐにわかる。
「き……さま、ソフィアとか申したな……」
「あら、覚えていてくださって嬉しいですわね」
再び振り返り街の方を見やると、そこに立つのは大精霊ソフィア。やはり生きていた……。
「どうしたんだ、ここは危ないぞ?早く避難を」
「近寄るなドルヴィン!」
儂は、不用意に近付くドルヴィンを制止すると、剣を抜きソフィアに向ける。
「何をしに来た!この騒ぎも貴様のせいではないのか……何が狙いなのだ?」
「いくつも一度には答えられませんわ、それに妾は何もしておりゃせんぞ。
まぁ、あの妾が生み出した魔石が原因なのは違い無いようじゃがのう」
ソフィアはそう告げると『面白いから』と、小さな魔石を一つ取り出し、あろうことか目の前でそれを砕いたのだ。
街中に次々と現れるスライム種、それを見て残念がるソフィア。
「あらスライムじゃない……この地の魔素はどうしようもなくゴミね、最下級種の魔物を生み出す地などいらないわ、消え去ってくださるかしら?」
そう言うと、さらに1匹のスライムに力を与えだした。
次第に大きく色濃くなっていくスライムに、儂は感じたことのない危機感を募らせていく。
「この街を全部呑み尽くしてしまいなさい。綺麗さっぱり、ね」
「させるかぁ!」
飛びかかる儂の剣は、そのスライムに突き立てられる。
だが、剣はスライムに触れるとボロボロと朽ちてしまい、跳ねた粘液が儂の鎧や地表を溶かし、音と共に白い煙を噴き出していた。
「うふふ……存分に楽しんでくださいね。またお会いしましょう?」
そしてソフィアは再び姿を消したのだった。
「ピルスルさん、あいつは一体……?」
「今は目の前のスライムどもじゃ!こんなにもあっさりと街を壊されてたまるものか!」
だが、武器も失われろくなアイテムも所持しておらず、ある程度の数は倒せるものの、力を得た大きな個体は次第に街を呑み込んでいった。
一刻に満たないほどのわずかな時間の出来事だった。
儂らは街を捨てた。そうせざるを得なかった……。
今のままではシュウを追いかけても足手まといにしかなるまい。
『あちらは今どうなっているのか?』と、そんな事も気にしながら、儂らは【ひかりの洞窟】へと向かったのであった。
すぐに被害を抑えるべく、儂はリキングバウトの事ををシュウたちに任せ、王都に1人転移した。
事の深刻さを伝えると、王もすぐに動いてくれたのだ。
数日もすれば、周りの街がすぐに被害に会うであろう。騎士団もそれを見越して動いてくれるようである。
「シュウたちは先に洞窟に行ったのか?」
リキングバウトに戻ると、そこにはドルヴィンと数名の冒険者たち。
数刻前に、皆は街の者を連れて向かったのだが、シュウたちはダンジョンへ戻ったのだと聞かされた。
「なんじゃと?!魔水晶の力でじゃと?!」
儂は魔水晶のそのような力までは聞かされてはいない。だが、それでもあの多くの魔物が犇く中、魔石の元まで辿り着くのは不可能に思えたのだ。
「俺たちはシュウ達を待ちます。ピルスルさんは先に洞窟に行って皆を安心させてやってください」
「いや、ならば儂もダンジョンに向かうぞ。あやつらだけでは不安しか無いわ!」
「待ってくださいませ……」
振り向き、門から離れようとすると、女性の声だけが聞こえてくる。
突如聞こえてきたか細い声は、ここにいる冒険者のものとは違うものなのだとはすぐにわかる。
「き……さま、ソフィアとか申したな……」
「あら、覚えていてくださって嬉しいですわね」
再び振り返り街の方を見やると、そこに立つのは大精霊ソフィア。やはり生きていた……。
「どうしたんだ、ここは危ないぞ?早く避難を」
「近寄るなドルヴィン!」
儂は、不用意に近付くドルヴィンを制止すると、剣を抜きソフィアに向ける。
「何をしに来た!この騒ぎも貴様のせいではないのか……何が狙いなのだ?」
「いくつも一度には答えられませんわ、それに妾は何もしておりゃせんぞ。
まぁ、あの妾が生み出した魔石が原因なのは違い無いようじゃがのう」
ソフィアはそう告げると『面白いから』と、小さな魔石を一つ取り出し、あろうことか目の前でそれを砕いたのだ。
街中に次々と現れるスライム種、それを見て残念がるソフィア。
「あらスライムじゃない……この地の魔素はどうしようもなくゴミね、最下級種の魔物を生み出す地などいらないわ、消え去ってくださるかしら?」
そう言うと、さらに1匹のスライムに力を与えだした。
次第に大きく色濃くなっていくスライムに、儂は感じたことのない危機感を募らせていく。
「この街を全部呑み尽くしてしまいなさい。綺麗さっぱり、ね」
「させるかぁ!」
飛びかかる儂の剣は、そのスライムに突き立てられる。
だが、剣はスライムに触れるとボロボロと朽ちてしまい、跳ねた粘液が儂の鎧や地表を溶かし、音と共に白い煙を噴き出していた。
「うふふ……存分に楽しんでくださいね。またお会いしましょう?」
そしてソフィアは再び姿を消したのだった。
「ピルスルさん、あいつは一体……?」
「今は目の前のスライムどもじゃ!こんなにもあっさりと街を壊されてたまるものか!」
だが、武器も失われろくなアイテムも所持しておらず、ある程度の数は倒せるものの、力を得た大きな個体は次第に街を呑み込んでいった。
一刻に満たないほどのわずかな時間の出来事だった。
儂らは街を捨てた。そうせざるを得なかった……。
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『あちらは今どうなっているのか?』と、そんな事も気にしながら、儂らは【ひかりの洞窟】へと向かったのであった。
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