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第3章 消えた街
第21話 街の外へ
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翌朝俺たちは、中央の施設で昨晩の騒動の説明をしていた。
襲ってきたのは7体の【マーマンエリート】いわゆる魚人系の魔物である。
ただ、普通の上位種にしてはあり得ぬ強さであったわけなのだが。
いや、強いというよりは頑丈だと言った方が良いだろうか? とにかく硬く怯まなかったものだから、皆はどちらかといえば足止めのために戦っていたようなものである。
「これがドロップしたアイテムです。
それと、おそらく海の中にこの街を守る何かが存在すると思うのですが、ご存知ないでしょうか?」
俺はこの街に伝わる言い伝えなどが無いかを聞いて回っていた。
だが、これまで時折魔物が入ってくることはあれど、群れでは見たことがなく、守り神のような存在も知られてはいなかったのだ。
「残念でしたね、さっそく龍に会えるのかと期待していたのですが」
「嫌やわ、ウチまだ怖くて会おうと思えへんもん。味方かどうかもわからんのに」
ローズがそんな事を言ったものだから、俺もなんだか不安な気持ちになってしまう。本当に味方になってくれるのか?と。
実際に龍に会った人物は、ここにいるピルスルくらいなもので、それも東の大陸にいる一頭だけだと言う。
他の龍の所在地など知らないのか聞いたら『それもアイリスの役目だった』なんて言っていた。ピルスルは一体何の役目を担っていたのだろうか?
「儂らのせいで魔物が侵入してきたやも知れんでな、もしかしたら早々に街を出るべきやも……」
「でも、それで街が襲われたらどうしますの?」
「次いつ来るかも分からんものを待ってはおられん。それに、精霊どもの仕業じゃったら狙われているのは儂らと考えるのが当然じゃろう。
まぁ、海の中にいる強大な力を狙っておるかもしれんがの」
『ならば』となって、俺たちは早々に街を出ることに決める。
ただ、しばらくだけでも街を守る結界は強めてもらった方が良いかもしれない。
「シュウの持ってる割れた魔石で、この街の魔水晶に魔素を補充させておいたら良いんじゃないかしら?
あの時は危険だと思ったけど、各地の魔水晶で徐々に魔素を減らしていけば魔石の危険も無くなるんじゃない?」
しかもついでに上級職にもなれて一石二鳥だとミドは言う。
「ようやく上級職になれるのか!そりゃさっそく魔水晶のところに行かなくちゃなぁ」
そしてその思惑は一瞬で打ち砕かれてしまう。理由もわからぬまま。
「あれ……? どこかで落としてきたのか?」
インベントリを覗いた俺は、下半身がキュッと縮こまり震えるような感覚に陥る。
何か、してはいけない事が起きてしまった。だが、信じたくはない。
必死に隅々まで確認するのだが、ついぞ魔石はインベントリから見つける事は出来なかった。
「なん……じゃと? だがまぁ、落としたのであればすぐに気付くはずじゃ。
そんな危険な物を落として無事な場所など【傷痕】くらいなもんじゃからな」
そう、あそこであれば周囲に魔素が無いのだから魔物が発生する事は無い。
しかし、洞窟の奥までは誰も向かう事は無かったはずなのだが。
考えてもどうにもならない事は仕方がない。
せっかく思いついた方法ではあったのだが、街には今ある魔素量だけで結界を張ってもらうことにしよう。
「せめて証でもあれば魔素の足しにはなるのでしょうけどね」
やれやれといった風にミドがため息をついている。
【証】……それも何故か入手できないままでいたのだ。
魔剣が吸収してしまっているのだろうが、すでに攻撃力も止まっているのだから、もしかしたら別の理由なのだろうか?
「仕方あるまい、出るぞ!」
さっさと前を歩き出すピルスル。次いでレギもいそいそと駆けていく。
「あ、あぁ……」
その他4人が追いかけ橋の前まで歩き出す。
「あ、あんたらが昨日魔物を追い払ってくれたんだってな。
今まで1匹2匹が入って来る事はあったが、群れでなんて無かったのだがな」
跳ね橋の前にいた男は『やはり海流がおかしいのか?最近暑く感じるのと何か関係でもあるのか?』などと呟きながら橋を下ろしてくれるのだった。
橋を渡って街の外へ。
しばらく西に歩みを進めるとゴツゴツとした岩山が見えてくる。
そしてミドが再び叫んだのだった。
「みんな!岩陰に大きな力があるわ!油断しちゃダメ!」
襲ってきたのは7体の【マーマンエリート】いわゆる魚人系の魔物である。
ただ、普通の上位種にしてはあり得ぬ強さであったわけなのだが。
いや、強いというよりは頑丈だと言った方が良いだろうか? とにかく硬く怯まなかったものだから、皆はどちらかといえば足止めのために戦っていたようなものである。
「これがドロップしたアイテムです。
それと、おそらく海の中にこの街を守る何かが存在すると思うのですが、ご存知ないでしょうか?」
俺はこの街に伝わる言い伝えなどが無いかを聞いて回っていた。
だが、これまで時折魔物が入ってくることはあれど、群れでは見たことがなく、守り神のような存在も知られてはいなかったのだ。
「残念でしたね、さっそく龍に会えるのかと期待していたのですが」
「嫌やわ、ウチまだ怖くて会おうと思えへんもん。味方かどうかもわからんのに」
ローズがそんな事を言ったものだから、俺もなんだか不安な気持ちになってしまう。本当に味方になってくれるのか?と。
実際に龍に会った人物は、ここにいるピルスルくらいなもので、それも東の大陸にいる一頭だけだと言う。
他の龍の所在地など知らないのか聞いたら『それもアイリスの役目だった』なんて言っていた。ピルスルは一体何の役目を担っていたのだろうか?
「儂らのせいで魔物が侵入してきたやも知れんでな、もしかしたら早々に街を出るべきやも……」
「でも、それで街が襲われたらどうしますの?」
「次いつ来るかも分からんものを待ってはおられん。それに、精霊どもの仕業じゃったら狙われているのは儂らと考えるのが当然じゃろう。
まぁ、海の中にいる強大な力を狙っておるかもしれんがの」
『ならば』となって、俺たちは早々に街を出ることに決める。
ただ、しばらくだけでも街を守る結界は強めてもらった方が良いかもしれない。
「シュウの持ってる割れた魔石で、この街の魔水晶に魔素を補充させておいたら良いんじゃないかしら?
あの時は危険だと思ったけど、各地の魔水晶で徐々に魔素を減らしていけば魔石の危険も無くなるんじゃない?」
しかもついでに上級職にもなれて一石二鳥だとミドは言う。
「ようやく上級職になれるのか!そりゃさっそく魔水晶のところに行かなくちゃなぁ」
そしてその思惑は一瞬で打ち砕かれてしまう。理由もわからぬまま。
「あれ……? どこかで落としてきたのか?」
インベントリを覗いた俺は、下半身がキュッと縮こまり震えるような感覚に陥る。
何か、してはいけない事が起きてしまった。だが、信じたくはない。
必死に隅々まで確認するのだが、ついぞ魔石はインベントリから見つける事は出来なかった。
「なん……じゃと? だがまぁ、落としたのであればすぐに気付くはずじゃ。
そんな危険な物を落として無事な場所など【傷痕】くらいなもんじゃからな」
そう、あそこであれば周囲に魔素が無いのだから魔物が発生する事は無い。
しかし、洞窟の奥までは誰も向かう事は無かったはずなのだが。
考えてもどうにもならない事は仕方がない。
せっかく思いついた方法ではあったのだが、街には今ある魔素量だけで結界を張ってもらうことにしよう。
「せめて証でもあれば魔素の足しにはなるのでしょうけどね」
やれやれといった風にミドがため息をついている。
【証】……それも何故か入手できないままでいたのだ。
魔剣が吸収してしまっているのだろうが、すでに攻撃力も止まっているのだから、もしかしたら別の理由なのだろうか?
「仕方あるまい、出るぞ!」
さっさと前を歩き出すピルスル。次いでレギもいそいそと駆けていく。
「あ、あぁ……」
その他4人が追いかけ橋の前まで歩き出す。
「あ、あんたらが昨日魔物を追い払ってくれたんだってな。
今まで1匹2匹が入って来る事はあったが、群れでなんて無かったのだがな」
跳ね橋の前にいた男は『やはり海流がおかしいのか?最近暑く感じるのと何か関係でもあるのか?』などと呟きながら橋を下ろしてくれるのだった。
橋を渡って街の外へ。
しばらく西に歩みを進めるとゴツゴツとした岩山が見えてくる。
そしてミドが再び叫んだのだった。
「みんな!岩陰に大きな力があるわ!油断しちゃダメ!」
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