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9章《暗黒龍ニーズヘッグ》
4話
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「魔王様、これ……」
「すまんなミア。
貴重な素材を使わせてしまったな」
ミアの力で、何かのアイテムをヤマダさんに使用したようだ。
すぐに効果を発揮するものではないのだろうか?
とにかく、ルシフェルが向かったのは僕たちの住む大陸だとわかった。
あの様子では時間の猶予もそう無いだろう。
「急いで向かわなきゃ!」
リリアはヤマダさんに門を出すよう求める。
ここの正確な位置がわかっていない僕やリリアには、転移魔法を使うのは難しい。
ヤマダさんが転移の門を作り出すと、僕たちはすぐさまその先にある西の国へと移動した。
サラマンドル湿地帯から少し西へ行った海岸沿い。
王都へ向かうのなら、だいたいこの辺りを通るだろうと、ヤマダさんは言う。
ルシフェルはまだ来ていないのだが、大きな力が近付いているのを感じていた。
人工精霊ミントには、そういう感知能力が備わっているのだそうだ。
村に一体いたら便利そうだとか、そんな話もしたいところではあるが。
「ピヨちゃん……
本当は戦いのスタイルじゃないんだけど、いいかな……」
リリアはルシフェルの動きを知ると、ピヨちゃんを進化した姿に変えて背に乗っていた。
飛ぶことに特化した姿である進化ピヨちゃんは、攻撃も防御も得意ではない。
というのも、保有している魔素の量は進化前も後も変わらないからだ。
密度が薄くなり、その力の大半を翼に使用するのだから、当然他は弱くなって然り。
どちらにしても、ピヨちゃんの力ではルシフェルに敵わないだろう。
そう思ったリリアの、空を飛ぶルシフェルに対抗したせめてもの苦肉の策なのかもしれない。
「多分、ピヨちゃんには無理させたくないんだろうなぁ……」
「やっぱりそうだよなぁ。
いつからか、あまりピヨちゃんを前に出さなくなっていたもんな、リリアのやつ」
空を見上げる僕の横で、コルンが僕に話しかけてくる。
ステータスの上がり方に差が出てきたせいで、戦闘に出るときはいつもサポート役だったピヨちゃん。
ドラゴン戦はもちろん、雫龍のダンジョンでは、各階層のボスとも戦うことはなかったほどだった。
そんなピヨちゃんと共に、リリアは対空戦を挑む。
……と思ったのだけど、そのまま空高く飛び上がってしまい、豆粒ほどにしか見えなくなってしまった。
「何をするつもりなんだろう……」
空を見上げて呟く僕。
隣にいたコルンも、不思議そうに同じく空を見上げる。
「わっかんねぇなぁ。
魔王様は何か聞いてないのか?」
「俺もまだ万全じゃないからな……一人でどうにかできるかもしれないと思っているんじゃないか?」
リリアなら普通に思っていそうなことだ。
むしろ近くに僕たちがいると、邪魔に感じている可能性もある。
なんだかんだと喋ってはいたが、一向にルシフェル対抗策も浮かばず、僕たちはただ強い装備を構えるだけだった。
「来たみたいよっ、みんな!」
ミントの声が周囲に響く。
もう、ここで抑えられなければルシフェルは王都に着いてしまうだろう。
コルンが弓を構え、見えてきたルシフェルに狙いを定めている。
それにしても凄まじいスピードで近づくルシフェル。
もしかしたら僕たちなんて無視されるかもしれないのだ。
もしそうだとしても、今の僕たちには武器を構える以外の手段はなかったのだ。
「いっけぇ!!」
当たるかどうかのギリギリの距離。
コルンが矢を射ると、まるでたかるハエを振り払うかのように、ルシフェルは矢を叩き落としてしまう。
「目障りな人族どもめ……
どうせ貴様らには我ら異種族は、モノと同じなのだろう!」
ただでさえボロボロの羽は、もはや羽とは呼べる形を保っていない。
それでも残る力を全て使い、僕たちを口撃するルシフェル。
羽は幾度も僕たちに襲いかかってきたのだ。
それでもなんとか堪えることはできた。
だが、ここで止めなければ関係ない一般人がこの攻撃を受けるかもしれないのだ。
「せっかく上手くいきはじめたんだ!
……あの街を破壊するのは勘弁してくれ!」
ヤマダさんは天を見上げて叫んでいた。
あのヤマダさんが……
いつだって自身ありげで、人を小馬鹿にするようなセリフの似合う、あのヤマダさんが……だ。
「何を言うか……
貴様らの都合の良いままにしておったら、また私のような悲劇が生まれるのだ。
何に引き換えても、人族は滅ぼさねばならぬ!」
そこまで人族を憎む理由がルシフェルにはあるのは知っている。
話を聞いただけでもゾッとしてしまうほどの苦しみを、ルシフェルはずっと味わってきたのだから……
そんな人族の子孫である僕たちにも、確かに責任を負う必要があるかもしれない……
「いや……悪いのは川内と、その企みに気付けなかった俺だ。
怨みは好きなだけ俺に向けてくれていい……だから関係のない人族まで巻き込むのは許してくれ……」
かつてないほどの弱々しい言葉を発するヤマダさん。
しかしルシフェルは許そうとはしなかった。
「だったらとりあえず貴様らを皆殺しにしてやろう。
そうすれば後を追う者たちの無惨な姿を見ないで済むだろう」
今までにない大きな力がルシフェルに集まっていく。
僕は剣を構えるが、ヤマダさんは僕を遮るように手を前に出した。
「や……ヤマダさん?」
このままでは全員殺されてしまう。
それなのに……
膝をつき、頭を下げてルシフェルに謝罪を述べるヤマダさん。
「頼む、許してくれ……」
「今更、なぜそのような真似をする?
先ほどは私に刃を向けたではないか。
勝てぬとわかったから命乞いとは……」
ルシフェルが大きく手を振りあげる。
そこに生まれた巨大な魔力の塊は、今にも弾けそうな音を立て、僕たちへと向けられていた。
「見苦しいぞっ!!」
その攻撃が放たれれば、きっと防ぐことは難しい。
少なくとも無事では絶対にいられない。
「させないわよっ!」
天高くから、杖の先に同じく魔力を高めた攻撃を用意したリリアが降りてくる。
「ちっ……まだゴミ虫めが湧いてきたかっ!」
おそらく遠く離れたところで、必死に魔法の威力を高めてきたのだろう。
ルシフェルが気付いて振り返るより一歩早く、リリアの魔法は杖の先から離れていた。
バチバチッという音と共に、眩い光が辺り一面を包み込む。
「やっ……た……⁈」
息を切らしてピヨちゃんにまたがるリリア。
一面を包み込むケムリはルシフェルの姿を覆い尽くしていた。
だが、リリアに魔法が放たれた形跡は感じない。
リリアの魔法でルシフェルを止めることができたのだと、そう確信した……のだが。
「ふ……ふふふ……!
驚かせるではないかっ!」
ケムリの端に、うっすらと現れるルシフェルの姿。
……失敗したのだ。
もう二度は奇襲は成功しないだろう。
そう思った瞬間、僕は絶望してしまった。
もはや、手に握られていた剣を振るう気にさえならないほどに……
徐々にケムリは晴れていく。
そんな中、ルシフェルが辺りを見回し警戒している様子。
すると……。
「あやつはどこへ行った……」
すごく低い声で、ルシフェルが怒りを表に出している。
「まさか……怖くなって逃げたのか?
私を置いてのうのうと暮らしたように……
また貴様は仲間を裏切ったのか!」
何を言っているのかわからなかった。
だが、どうも視線は僕の方へと向いている。
さらにケムリは晴れていき、その中に何かが浮いているのが見えはじめる。
僕は、ハッとして周囲を見回し、それが何なのかをすぐに理解した。
「ヤマダさんっ⁈」
黒い衣装はボロボロに焦げ、ゆっくりと地面に降りてくるヤマダさん。
さすがにその姿にはルシフェルもギョッとした様子で、その表情はかなり引きつっていた。
「な……なぜ私を庇う……
それに、どうして空を飛べるのに今まで隠したっ……」
「ははっ……
どうしてだろうな。
お前の姿を見ていたら、どうしても俺のやりたいことを見てもらいたくなったんだよ……」
ゆっくりと地について、そのまま倒れ込むヤマダさん。
ルシフェルは空にいるリリアたちに目をやり、キッと睨む。
一瞬、ピヨちゃんもルシフェルから離れ、すぐに体勢を立て直す。
「ちっ……興が冷めたわ……」
地上にいる僕たちを見ることもなく、ルシフェルは再び王都の方角に向かって飛びはじめたのだ。
このままでは本当に王都が大変なことになる。
僕たちではもう追いつけない。
頼みの綱はピヨちゃんとリリアだけ……
だが、ほんの少し睨まれただけで、リリアもまた恐怖で身体がいうことを聞かないのだと言う。
どれほどの殺意を込めたのなら、そういったことになってしまうのだろうか……
「ヤマダさんっ! だ……大丈夫⁈」
ハッと思い出したように振り返ると、ミアが既に駆け寄りヤマダさんに回復を施している。
とりあえずは大丈夫だとしても、なんて無茶苦茶なことをしたのだと言って怒られているのだ。
涙を浮かべながら、ミアはヤマダさんを罵倒し続けた。
僕はなぜルシフェルを庇ったのかも分からず、剣を握ったまま傍観してしまっていた。
「すまんなミア。
貴重な素材を使わせてしまったな」
ミアの力で、何かのアイテムをヤマダさんに使用したようだ。
すぐに効果を発揮するものではないのだろうか?
とにかく、ルシフェルが向かったのは僕たちの住む大陸だとわかった。
あの様子では時間の猶予もそう無いだろう。
「急いで向かわなきゃ!」
リリアはヤマダさんに門を出すよう求める。
ここの正確な位置がわかっていない僕やリリアには、転移魔法を使うのは難しい。
ヤマダさんが転移の門を作り出すと、僕たちはすぐさまその先にある西の国へと移動した。
サラマンドル湿地帯から少し西へ行った海岸沿い。
王都へ向かうのなら、だいたいこの辺りを通るだろうと、ヤマダさんは言う。
ルシフェルはまだ来ていないのだが、大きな力が近付いているのを感じていた。
人工精霊ミントには、そういう感知能力が備わっているのだそうだ。
村に一体いたら便利そうだとか、そんな話もしたいところではあるが。
「ピヨちゃん……
本当は戦いのスタイルじゃないんだけど、いいかな……」
リリアはルシフェルの動きを知ると、ピヨちゃんを進化した姿に変えて背に乗っていた。
飛ぶことに特化した姿である進化ピヨちゃんは、攻撃も防御も得意ではない。
というのも、保有している魔素の量は進化前も後も変わらないからだ。
密度が薄くなり、その力の大半を翼に使用するのだから、当然他は弱くなって然り。
どちらにしても、ピヨちゃんの力ではルシフェルに敵わないだろう。
そう思ったリリアの、空を飛ぶルシフェルに対抗したせめてもの苦肉の策なのかもしれない。
「多分、ピヨちゃんには無理させたくないんだろうなぁ……」
「やっぱりそうだよなぁ。
いつからか、あまりピヨちゃんを前に出さなくなっていたもんな、リリアのやつ」
空を見上げる僕の横で、コルンが僕に話しかけてくる。
ステータスの上がり方に差が出てきたせいで、戦闘に出るときはいつもサポート役だったピヨちゃん。
ドラゴン戦はもちろん、雫龍のダンジョンでは、各階層のボスとも戦うことはなかったほどだった。
そんなピヨちゃんと共に、リリアは対空戦を挑む。
……と思ったのだけど、そのまま空高く飛び上がってしまい、豆粒ほどにしか見えなくなってしまった。
「何をするつもりなんだろう……」
空を見上げて呟く僕。
隣にいたコルンも、不思議そうに同じく空を見上げる。
「わっかんねぇなぁ。
魔王様は何か聞いてないのか?」
「俺もまだ万全じゃないからな……一人でどうにかできるかもしれないと思っているんじゃないか?」
リリアなら普通に思っていそうなことだ。
むしろ近くに僕たちがいると、邪魔に感じている可能性もある。
なんだかんだと喋ってはいたが、一向にルシフェル対抗策も浮かばず、僕たちはただ強い装備を構えるだけだった。
「来たみたいよっ、みんな!」
ミントの声が周囲に響く。
もう、ここで抑えられなければルシフェルは王都に着いてしまうだろう。
コルンが弓を構え、見えてきたルシフェルに狙いを定めている。
それにしても凄まじいスピードで近づくルシフェル。
もしかしたら僕たちなんて無視されるかもしれないのだ。
もしそうだとしても、今の僕たちには武器を構える以外の手段はなかったのだ。
「いっけぇ!!」
当たるかどうかのギリギリの距離。
コルンが矢を射ると、まるでたかるハエを振り払うかのように、ルシフェルは矢を叩き落としてしまう。
「目障りな人族どもめ……
どうせ貴様らには我ら異種族は、モノと同じなのだろう!」
ただでさえボロボロの羽は、もはや羽とは呼べる形を保っていない。
それでも残る力を全て使い、僕たちを口撃するルシフェル。
羽は幾度も僕たちに襲いかかってきたのだ。
それでもなんとか堪えることはできた。
だが、ここで止めなければ関係ない一般人がこの攻撃を受けるかもしれないのだ。
「せっかく上手くいきはじめたんだ!
……あの街を破壊するのは勘弁してくれ!」
ヤマダさんは天を見上げて叫んでいた。
あのヤマダさんが……
いつだって自身ありげで、人を小馬鹿にするようなセリフの似合う、あのヤマダさんが……だ。
「何を言うか……
貴様らの都合の良いままにしておったら、また私のような悲劇が生まれるのだ。
何に引き換えても、人族は滅ぼさねばならぬ!」
そこまで人族を憎む理由がルシフェルにはあるのは知っている。
話を聞いただけでもゾッとしてしまうほどの苦しみを、ルシフェルはずっと味わってきたのだから……
そんな人族の子孫である僕たちにも、確かに責任を負う必要があるかもしれない……
「いや……悪いのは川内と、その企みに気付けなかった俺だ。
怨みは好きなだけ俺に向けてくれていい……だから関係のない人族まで巻き込むのは許してくれ……」
かつてないほどの弱々しい言葉を発するヤマダさん。
しかしルシフェルは許そうとはしなかった。
「だったらとりあえず貴様らを皆殺しにしてやろう。
そうすれば後を追う者たちの無惨な姿を見ないで済むだろう」
今までにない大きな力がルシフェルに集まっていく。
僕は剣を構えるが、ヤマダさんは僕を遮るように手を前に出した。
「や……ヤマダさん?」
このままでは全員殺されてしまう。
それなのに……
膝をつき、頭を下げてルシフェルに謝罪を述べるヤマダさん。
「頼む、許してくれ……」
「今更、なぜそのような真似をする?
先ほどは私に刃を向けたではないか。
勝てぬとわかったから命乞いとは……」
ルシフェルが大きく手を振りあげる。
そこに生まれた巨大な魔力の塊は、今にも弾けそうな音を立て、僕たちへと向けられていた。
「見苦しいぞっ!!」
その攻撃が放たれれば、きっと防ぐことは難しい。
少なくとも無事では絶対にいられない。
「させないわよっ!」
天高くから、杖の先に同じく魔力を高めた攻撃を用意したリリアが降りてくる。
「ちっ……まだゴミ虫めが湧いてきたかっ!」
おそらく遠く離れたところで、必死に魔法の威力を高めてきたのだろう。
ルシフェルが気付いて振り返るより一歩早く、リリアの魔法は杖の先から離れていた。
バチバチッという音と共に、眩い光が辺り一面を包み込む。
「やっ……た……⁈」
息を切らしてピヨちゃんにまたがるリリア。
一面を包み込むケムリはルシフェルの姿を覆い尽くしていた。
だが、リリアに魔法が放たれた形跡は感じない。
リリアの魔法でルシフェルを止めることができたのだと、そう確信した……のだが。
「ふ……ふふふ……!
驚かせるではないかっ!」
ケムリの端に、うっすらと現れるルシフェルの姿。
……失敗したのだ。
もう二度は奇襲は成功しないだろう。
そう思った瞬間、僕は絶望してしまった。
もはや、手に握られていた剣を振るう気にさえならないほどに……
徐々にケムリは晴れていく。
そんな中、ルシフェルが辺りを見回し警戒している様子。
すると……。
「あやつはどこへ行った……」
すごく低い声で、ルシフェルが怒りを表に出している。
「まさか……怖くなって逃げたのか?
私を置いてのうのうと暮らしたように……
また貴様は仲間を裏切ったのか!」
何を言っているのかわからなかった。
だが、どうも視線は僕の方へと向いている。
さらにケムリは晴れていき、その中に何かが浮いているのが見えはじめる。
僕は、ハッとして周囲を見回し、それが何なのかをすぐに理解した。
「ヤマダさんっ⁈」
黒い衣装はボロボロに焦げ、ゆっくりと地面に降りてくるヤマダさん。
さすがにその姿にはルシフェルもギョッとした様子で、その表情はかなり引きつっていた。
「な……なぜ私を庇う……
それに、どうして空を飛べるのに今まで隠したっ……」
「ははっ……
どうしてだろうな。
お前の姿を見ていたら、どうしても俺のやりたいことを見てもらいたくなったんだよ……」
ゆっくりと地について、そのまま倒れ込むヤマダさん。
ルシフェルは空にいるリリアたちに目をやり、キッと睨む。
一瞬、ピヨちゃんもルシフェルから離れ、すぐに体勢を立て直す。
「ちっ……興が冷めたわ……」
地上にいる僕たちを見ることもなく、ルシフェルは再び王都の方角に向かって飛びはじめたのだ。
このままでは本当に王都が大変なことになる。
僕たちではもう追いつけない。
頼みの綱はピヨちゃんとリリアだけ……
だが、ほんの少し睨まれただけで、リリアもまた恐怖で身体がいうことを聞かないのだと言う。
どれほどの殺意を込めたのなら、そういったことになってしまうのだろうか……
「ヤマダさんっ! だ……大丈夫⁈」
ハッと思い出したように振り返ると、ミアが既に駆け寄りヤマダさんに回復を施している。
とりあえずは大丈夫だとしても、なんて無茶苦茶なことをしたのだと言って怒られているのだ。
涙を浮かべながら、ミアはヤマダさんを罵倒し続けた。
僕はなぜルシフェルを庇ったのかも分からず、剣を握ったまま傍観してしまっていた。
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