私がモンスター発生源?! 〜異世界で考えたさいきょうの魔物育成計画〜

紅柄ねこ(Bengara Neko)

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1章 ダンジョンと少女

ダンジョン攻略⑤

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「もう1匹新しい魔物を召喚しなきゃだよねぇ。
 んー……何がいいかなぁ?」

 スライムを使い捨てにするのか、パンテラをもう1匹増やすべきか。
 そんなことを考えながらステータスカードの確認を行う凍花。

 しかし、思いもよらないスキルの変化に、凍花は戸惑ってしまう。
【エリアリンク:レベル1】
【NEW:スライムージェラートスライム】

 何が原因かは分からないが、スライムに新しい進化形態が追加されていたのである。
 もしかして、アレンにスライムを貸した影響なのだろうか?
 そんな事を考えながらも、とにかく試してみることにした凍花。

 当然ステータスは素早さに振り分けるのだが、あとは攻撃と防御と体力へ満遍なく。
 一撃くらいは耐えてもらわないと、いざという時に困るからだ。
 そして召喚されたスライムは白みがかった冷気を纏うスライム。
 触るとひんやり冷たく、最初から魔法を覚えている珍しいタイプであった。
【魔法:アイスニードル】
【スキル:なし】

「これがダンジョンねぇ……
 やっぱり普通の洞窟にしか見えないけどなぁ。
 それに、魔物もそんなにいるような感じじゃないし」
 
 着いた先の洞窟は、地図に示されていた場所と照らし合わせてもほぼダンジョンで間違いはなさそうである。
 慎重に中に入ると、湿った岩にひんやりとした空気が妙に気味悪い。
 空気はジェラートスライムの影響もあるのかもしれないが……

「前の私なら、こんな洞窟お金もらっても入りたくなかったけど……
 まぁ仕事だし、こんなもんなのかな?」
 お化け屋敷も嫌いだったし、薄暗い鍾乳洞だと思うにしても嫌な場所のはずである。
 この世界に来たばかりの時はそれどころではなかったし、どうやら今も生活していくうちに、少しずつ慣れてきたのだろう。

「んー……スライムが少しいるけど、別に何も無いかなぁ?
 聞いた話だと、丸い水晶みたいなのが置いてあるっぽいけど。
 他にも通路あったかなぁ……?」

 念のため帰り道も見逃した脇道が無いかを確認し、外に出ても近くに別の洞窟が無いかをチェックした。
 それでもやはり、それらしい存在は確認できなかった。
「川に魚は泳いでるけど、さすがに魔物には見えないしなぁ」

 少しくらい捕まえてみようとスライムを川にやってみるが、取れるのはほんの小さなやつばかり。
 スライムの体内で泳いでいる小魚を、そのまま川へ戻すことにした。

 ダンジョンは聞いていた話とは若干異なっているし、凍花も村に戻って良いものか悩んでしまう。
 日暮前には村に戻り店番もしなくてはならず、ゆっくりもしていられない。
 グミの実、ムカゴのような植物もあり、田舎の実家を思い出す凍花だったが、また改めて来ようと思うのであった。

「お待たせ。
 ……って、大丈夫? あ、寝てるだけなのね」
『ニャア……』
 獣人はパンテラに抱きつくような格好でスヤスヤと寝息を立てていた。
 凍花は、そっと獣人の顔を見てみる。
 人間とは違うのだが、その表情はあまりにも幼く見えてしまう。

「そういえば『お姉さんはーー』って言ってたし、やっぱり子供なのかな?」
 スライムは山に置いて、村へと帰る準備はできている。
 獣人の子を置いておくわけにもいかず、パンテラの背に乗せて村へと向かうことにした。

 近いとはいえ、歩きでは2時間近くの距離で、村に着いた時には日は沈みかけていたのであった。
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