25 / 55
1章 ダンジョンと少女
ダンジョン攻略⑤
しおりを挟む
「もう1匹新しい魔物を召喚しなきゃだよねぇ。
んー……何がいいかなぁ?」
スライムを使い捨てにするのか、パンテラをもう1匹増やすべきか。
そんなことを考えながらステータスカードの確認を行う凍花。
しかし、思いもよらないスキルの変化に、凍花は戸惑ってしまう。
【エリアリンク:レベル1】
【NEW:スライムージェラートスライム】
何が原因かは分からないが、スライムに新しい進化形態が追加されていたのである。
もしかして、アレンにスライムを貸した影響なのだろうか?
そんな事を考えながらも、とにかく試してみることにした凍花。
当然ステータスは素早さに振り分けるのだが、あとは攻撃と防御と体力へ満遍なく。
一撃くらいは耐えてもらわないと、いざという時に困るからだ。
そして召喚されたスライムは白みがかった冷気を纏うスライム。
触るとひんやり冷たく、最初から魔法を覚えている珍しいタイプであった。
【魔法:アイスニードル】
【スキル:なし】
「これがダンジョンねぇ……
やっぱり普通の洞窟にしか見えないけどなぁ。
それに、魔物もそんなにいるような感じじゃないし」
着いた先の洞窟は、地図に示されていた場所と照らし合わせてもほぼダンジョンで間違いはなさそうである。
慎重に中に入ると、湿った岩にひんやりとした空気が妙に気味悪い。
空気はジェラートスライムの影響もあるのかもしれないが……
「前の私なら、こんな洞窟お金もらっても入りたくなかったけど……
まぁ仕事だし、こんなもんなのかな?」
お化け屋敷も嫌いだったし、薄暗い鍾乳洞だと思うにしても嫌な場所のはずである。
この世界に来たばかりの時はそれどころではなかったし、どうやら今も生活していくうちに、少しずつ慣れてきたのだろう。
「んー……スライムが少しいるけど、別に何も無いかなぁ?
聞いた話だと、丸い水晶みたいなのが置いてあるっぽいけど。
他にも通路あったかなぁ……?」
念のため帰り道も見逃した脇道が無いかを確認し、外に出ても近くに別の洞窟が無いかをチェックした。
それでもやはり、それらしい存在は確認できなかった。
「川に魚は泳いでるけど、さすがに魔物には見えないしなぁ」
少しくらい捕まえてみようとスライムを川にやってみるが、取れるのはほんの小さな魚ばかり。
スライムの体内で泳いでいる小魚を、そのまま川へ戻すことにした。
ダンジョンは聞いていた話とは若干異なっているし、凍花も村に戻って良いものか悩んでしまう。
日暮前には村に戻り店番もしなくてはならず、ゆっくりもしていられない。
グミの実、ムカゴのような植物もあり、田舎の実家を思い出す凍花だったが、また改めて来ようと思うのであった。
「お待たせ。
……って、大丈夫? あ、寝てるだけなのね」
『ニャア……』
獣人はパンテラに抱きつくような格好でスヤスヤと寝息を立てていた。
凍花は、そっと獣人の顔を見てみる。
人間とは違うのだが、その表情はあまりにも幼く見えてしまう。
「そういえば『お姉さんはーー』って言ってたし、やっぱり子供なのかな?」
スライムは山に置いて、村へと帰る準備はできている。
獣人の子を置いておくわけにもいかず、パンテラの背に乗せて村へと向かうことにした。
近いとはいえ、歩きでは2時間近くの距離で、村に着いた時には日は沈みかけていたのであった。
んー……何がいいかなぁ?」
スライムを使い捨てにするのか、パンテラをもう1匹増やすべきか。
そんなことを考えながらステータスカードの確認を行う凍花。
しかし、思いもよらないスキルの変化に、凍花は戸惑ってしまう。
【エリアリンク:レベル1】
【NEW:スライムージェラートスライム】
何が原因かは分からないが、スライムに新しい進化形態が追加されていたのである。
もしかして、アレンにスライムを貸した影響なのだろうか?
そんな事を考えながらも、とにかく試してみることにした凍花。
当然ステータスは素早さに振り分けるのだが、あとは攻撃と防御と体力へ満遍なく。
一撃くらいは耐えてもらわないと、いざという時に困るからだ。
そして召喚されたスライムは白みがかった冷気を纏うスライム。
触るとひんやり冷たく、最初から魔法を覚えている珍しいタイプであった。
【魔法:アイスニードル】
【スキル:なし】
「これがダンジョンねぇ……
やっぱり普通の洞窟にしか見えないけどなぁ。
それに、魔物もそんなにいるような感じじゃないし」
着いた先の洞窟は、地図に示されていた場所と照らし合わせてもほぼダンジョンで間違いはなさそうである。
慎重に中に入ると、湿った岩にひんやりとした空気が妙に気味悪い。
空気はジェラートスライムの影響もあるのかもしれないが……
「前の私なら、こんな洞窟お金もらっても入りたくなかったけど……
まぁ仕事だし、こんなもんなのかな?」
お化け屋敷も嫌いだったし、薄暗い鍾乳洞だと思うにしても嫌な場所のはずである。
この世界に来たばかりの時はそれどころではなかったし、どうやら今も生活していくうちに、少しずつ慣れてきたのだろう。
「んー……スライムが少しいるけど、別に何も無いかなぁ?
聞いた話だと、丸い水晶みたいなのが置いてあるっぽいけど。
他にも通路あったかなぁ……?」
念のため帰り道も見逃した脇道が無いかを確認し、外に出ても近くに別の洞窟が無いかをチェックした。
それでもやはり、それらしい存在は確認できなかった。
「川に魚は泳いでるけど、さすがに魔物には見えないしなぁ」
少しくらい捕まえてみようとスライムを川にやってみるが、取れるのはほんの小さな魚ばかり。
スライムの体内で泳いでいる小魚を、そのまま川へ戻すことにした。
ダンジョンは聞いていた話とは若干異なっているし、凍花も村に戻って良いものか悩んでしまう。
日暮前には村に戻り店番もしなくてはならず、ゆっくりもしていられない。
グミの実、ムカゴのような植物もあり、田舎の実家を思い出す凍花だったが、また改めて来ようと思うのであった。
「お待たせ。
……って、大丈夫? あ、寝てるだけなのね」
『ニャア……』
獣人はパンテラに抱きつくような格好でスヤスヤと寝息を立てていた。
凍花は、そっと獣人の顔を見てみる。
人間とは違うのだが、その表情はあまりにも幼く見えてしまう。
「そういえば『お姉さんはーー』って言ってたし、やっぱり子供なのかな?」
スライムは山に置いて、村へと帰る準備はできている。
獣人の子を置いておくわけにもいかず、パンテラの背に乗せて村へと向かうことにした。
近いとはいえ、歩きでは2時間近くの距離で、村に着いた時には日は沈みかけていたのであった。
0
あなたにおすすめの小説
外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。
しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~
よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】
多くの応援、本当にありがとうございます!
職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。
持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。
偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。
「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。
草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。
頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男――
年齢なんて関係ない。
五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる