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1章 ダンジョンと少女
テイマー『トウカ』
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大陸の東に位置するシノクラという街がある。
人口およそ5000人、領主の住む屋敷もあり、ギルドは比較的大きめのものが建っている。
「魔物使いです。
一応こっちのパンテラが私の魔物で、ジェラートスライムがラビの仲間です」
「承知いたしました。
トウカ様とラビ様ですね。カードの確認も大丈夫です」
大きな街には様々な冒険者がいて、剣士、魔法使い、薬士、運び屋、そして魔物使いなんかが存在している。
近くにはダンジョンもあるが、街で管理している大きなもの以外は、基本的に冒険者が勝手に始末しているようであった。
万が一、スタンピードなどということがあっても、オークの群れ程度の魔物であれば対処は容易なのだった。
やはり人口が多いというのは、それだけで大きな強みである。
「とりあえず宿に泊りたいし、作った干し肉でも売りに行ってみようか?」
「う、うん……」
ラビはフードを深く被っており、外套や手袋で肌はほとんど見えていない。
身長が低く冒険者登録は大丈夫なのかと不安になったが、カードが出せる時点で資格はあるのだから別段問題ではなかった。
そのラビの正体についてはともかく、街にやってきた凍花は改めて本名で冒険者を名乗ることにしていたのだった。
「なんだい、このパサパサな肉は。
こんなもん、売り物になんないよ。ちゃんとした干し肉を持ってくるんだね」
「えぇ?! でもほら、ジャーキーみたいで噛んでると美味しいんだよ?」
「でももほらも無いわさ。
品質がまちまちじゃあ信用に関わんのさね。
個人的に買い取って欲しいならほら、まとめて10ラメだよ!」
道中倒した魔物から得た素材は、そのほとんどが肉かエーテルであった。
毛皮や角などの武具になる素材であれば、そのまま売却することもできたのだが。
「じ、じゃあそれでいいから買い取ってください……」
「ふんっ、別に虐めたいわけじゃないんだよ。
こっちも商売だから特別扱いはしてあげられんのさね」
食料品を扱う店主の言うとおりである。
そして元はといえば、普通に干すのではなくスライムに水分を吸ってもらおうと横着をした凍花が悪いのである。
ビーフジャーキーのようで非常に美味しいのだが、それは通常の干し肉とは異なる品になってしまう。
コーヒーを飲みたいのに、炭酸も入っていたら最初は戸惑うに違いない。
それが世に受け入れられるのにどれだけの時間がかかるかはわからないが、今はまだその時では無いということである。
「だ、大丈夫?」
「う……うぅ、大丈夫だけど大丈夫じゃないかも。
依頼料の300ラメはお店に置いてきちゃったし、本当はお砂糖も手に入るはずだったんだけどなぁ……」
ラビに慰められながら、一泊だけでもできそうな安い宿を探す凍花。
ようやく見つけた街の片隅にある宿で、二人はようやく一息つくこととなる。
「やーっと布団で寝られるよ。
ほんと、もうスライムベッドは落ち着かないんだもん!」
「わ、私はアレも気持ちよかったですよ」
部屋に入るなりベッドにダイブする凍花とは対照的に、着ているものを脱いでは壁に掛けていくラビ。
大きな耳が出てきて、白い毛並みに肌色の肉球。
改めて見るほどに獣人という存在が不思議に感じる凍花であった。
「ひゃっ?!」
亜麻色の肌着一枚になったラビを、突如ひんやりとした物体が襲いかかる。
「汗かいただろうし綺麗にしてあげるよー。
今日はヒンヤリのオマケ付きー」
「や、やめてくださいよぉ。
それよりも、明日は朝からエントリーの受付なんでしょ?
早めに寝ちゃいましょうよ」
二人が村を出て、はや1ヶ月は過ぎた。
スライムをテイムしている新米の冒険者、そして凶暴なパンテラを手なづける見込みのあるテイマーが街に来たことは、翌日には冒険者中に知れ渡ることとなる。
「はぁ? なんでレプロなんかで登録してんだよ?!」
「マジかよあのテイマー……
貴族様に目をつけられても知らねぇぞ……」
「アレだろ? 背の小っちゃい……
誰か教えてやれよ……」
そして冒険者達に心配されているとはつゆ知らず。
凍花は大会に向けて特訓を行なっていたのであった。
人口およそ5000人、領主の住む屋敷もあり、ギルドは比較的大きめのものが建っている。
「魔物使いです。
一応こっちのパンテラが私の魔物で、ジェラートスライムがラビの仲間です」
「承知いたしました。
トウカ様とラビ様ですね。カードの確認も大丈夫です」
大きな街には様々な冒険者がいて、剣士、魔法使い、薬士、運び屋、そして魔物使いなんかが存在している。
近くにはダンジョンもあるが、街で管理している大きなもの以外は、基本的に冒険者が勝手に始末しているようであった。
万が一、スタンピードなどということがあっても、オークの群れ程度の魔物であれば対処は容易なのだった。
やはり人口が多いというのは、それだけで大きな強みである。
「とりあえず宿に泊りたいし、作った干し肉でも売りに行ってみようか?」
「う、うん……」
ラビはフードを深く被っており、外套や手袋で肌はほとんど見えていない。
身長が低く冒険者登録は大丈夫なのかと不安になったが、カードが出せる時点で資格はあるのだから別段問題ではなかった。
そのラビの正体についてはともかく、街にやってきた凍花は改めて本名で冒険者を名乗ることにしていたのだった。
「なんだい、このパサパサな肉は。
こんなもん、売り物になんないよ。ちゃんとした干し肉を持ってくるんだね」
「えぇ?! でもほら、ジャーキーみたいで噛んでると美味しいんだよ?」
「でももほらも無いわさ。
品質がまちまちじゃあ信用に関わんのさね。
個人的に買い取って欲しいならほら、まとめて10ラメだよ!」
道中倒した魔物から得た素材は、そのほとんどが肉かエーテルであった。
毛皮や角などの武具になる素材であれば、そのまま売却することもできたのだが。
「じ、じゃあそれでいいから買い取ってください……」
「ふんっ、別に虐めたいわけじゃないんだよ。
こっちも商売だから特別扱いはしてあげられんのさね」
食料品を扱う店主の言うとおりである。
そして元はといえば、普通に干すのではなくスライムに水分を吸ってもらおうと横着をした凍花が悪いのである。
ビーフジャーキーのようで非常に美味しいのだが、それは通常の干し肉とは異なる品になってしまう。
コーヒーを飲みたいのに、炭酸も入っていたら最初は戸惑うに違いない。
それが世に受け入れられるのにどれだけの時間がかかるかはわからないが、今はまだその時では無いということである。
「だ、大丈夫?」
「う……うぅ、大丈夫だけど大丈夫じゃないかも。
依頼料の300ラメはお店に置いてきちゃったし、本当はお砂糖も手に入るはずだったんだけどなぁ……」
ラビに慰められながら、一泊だけでもできそうな安い宿を探す凍花。
ようやく見つけた街の片隅にある宿で、二人はようやく一息つくこととなる。
「やーっと布団で寝られるよ。
ほんと、もうスライムベッドは落ち着かないんだもん!」
「わ、私はアレも気持ちよかったですよ」
部屋に入るなりベッドにダイブする凍花とは対照的に、着ているものを脱いでは壁に掛けていくラビ。
大きな耳が出てきて、白い毛並みに肌色の肉球。
改めて見るほどに獣人という存在が不思議に感じる凍花であった。
「ひゃっ?!」
亜麻色の肌着一枚になったラビを、突如ひんやりとした物体が襲いかかる。
「汗かいただろうし綺麗にしてあげるよー。
今日はヒンヤリのオマケ付きー」
「や、やめてくださいよぉ。
それよりも、明日は朝からエントリーの受付なんでしょ?
早めに寝ちゃいましょうよ」
二人が村を出て、はや1ヶ月は過ぎた。
スライムをテイムしている新米の冒険者、そして凶暴なパンテラを手なづける見込みのあるテイマーが街に来たことは、翌日には冒険者中に知れ渡ることとなる。
「はぁ? なんでレプロなんかで登録してんだよ?!」
「マジかよあのテイマー……
貴族様に目をつけられても知らねぇぞ……」
「アレだろ? 背の小っちゃい……
誰か教えてやれよ……」
そして冒険者達に心配されているとはつゆ知らず。
凍花は大会に向けて特訓を行なっていたのであった。
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