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みんなで作りましょう!
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前話を若干修正いたしました。
今回キリが悪かったので長めです。
---------------------------
食堂に移動した私たちは夕食の準備にとりかかった。
ニール先生は肉以外の素材を何でもいいから譲って欲しいとしつこく迫るので、ビッグホーンブルと呼ばれる所以となる大きなツノを含む頭部を譲ると約束すると、嬉しそうに解体小屋へ向かった。やれやれ。
「よぉし、今日はハンバーグを作るわよ! 黒銀、このお肉をミンチ……ええと、包丁でこんなふうに細切れにしてちょうだい」
「心得た」
枝肉にした時に出たビッグホーンブル肉と、オーク肉の切れ端をまとめ、ニ本の包丁で叩いて粗挽きっぽくミンチにするよう実演してみせると、黒銀はダダダダダダッと目にも留まらぬ速さであっという間に合い挽きのミンチにしてしまった。
「あ……ありがとう。ええと……白虎様、このパンをおろし器で粉にしていただけますか?」
「おう、まかせとけ!」
白虎様もあっという間にパン粉を作ってしまった。
勢い余って指までおろしそうになって、慌てて誤魔化そうとしてたのは見なかったことにしておきますね……
「飴色玉ねぎはインベントリからストックを出して……と」
領地にいる頃から料理人達が手が空いた時に作ってもらったのを瓶詰めにしてストックしてあるのだ。色々使えて便利だからね。
ちなみに、聖獣の皆様に玉ねぎは大丈夫なのかと聞いたことがあるけれど、人型になれる聖獣や魔獣には特に影響はないみたい。
それから、本当はつなぎのパン粉なしで作ろうかと思ったけれど、支給される食材と一緒に持ち込まれる堅いパンを消費したかったし、何より、皆良く食べるからね……かさ増しも兼ねて使うことにした。
合い挽きミンチ、パン粉、飴色玉ねぎの他に牛乳、卵、塩、胡椒、ナツメグを用意。
パン粉に牛乳を入れて少しふやかしておいて……と。
「真白、氷魔法で少し手を冷やしながらお肉をまぜてくれるかしら。こねすぎず、凍らせないように気をつけてね」
「うん! まかせて!」
合い挽きミンチに塩を加えたボウルを真白に渡すと、手に薄らと冷気を纏わせてこね始めた。うん、上手。
塩が混ざり粘りが出たところで、つなぎとなるパン粉や卵、そして胡椒とナツメグを入れて手早く混ぜてもらう。
手の熱で肉がダレないようにするのと、混ぜすぎないように注意してね。
「うん、このくらいでいいわね。じゃあこれを成形……と」
私も氷魔法を発動して手のひらに冷気を纏わせタネを手にした。
小判型に形を整えてから軽くペチペチと両手のひらに打ち付けるように投げて空気を抜く。
真白も私のやり方を見て真似しながら成形を手伝ってくれた。
私はそのうちの半分にチーズを仕込んでおいたよ。ふふふ。
成形が終わったら次は焼きね。
私はクリア魔法で手を綺麗にしてから、セイに声をかけた。
「セイも焼いてみる?」
「……やってみる」
フライパンを熱してうっすらとビッグホーンブルの脂を引く。
タネを並べて真ん中をくぼませる。
初めは中火で表面に軽く焼き目をつけてから、弱火で焦げ付かないよう注意しつつ中まで火を通す。
最後に火を止めて蓋をして蒸し焼きにして出来上がり。
焼き上がったものからインベントリに次々と収納。
焼きたて熱々の状態で食べて欲しいのと、周囲で見学している聖獣たちのつまみ食い防止にね。
セイが隣で緊張した面持ちで焼いている様子を見ながら、私はにんじんのグラッセやポテトフライなどの付け合わせを作る。
あとはインベントリにストックしているザワークラウトも付けたらいいかな。
ごはんとパンがあるからお好みで選んでもらって……スープは時間があればテールスープを作りたいところだけど、飴色玉ねぎを使ってオニオンスープにして完成!
「さあ、いただきましょう!」
ハンバーグは熱々を提供したいので、シンプルなのとチーズインをひとつずつお皿にのせ、付け合わせを添える。
ザワークラウトは大皿に盛って好きによそってもらった。
「うめえ! 肉汁が口の中で溢れるぜ!」
「うむ。ビッグホーンブルとオークのバランスがよいのか……これは美味い」
「くりすてあ、おれがこねたはんばーぐおいしい! あっ、これちーずがはいってる!」
「……よかった。中までちゃんと焼けてる」
手伝ってくれた皆は大満足の様子で良かった。
そういえば、朱雀様と輝夜は……と思ったところで、二人が食堂にやってきた。
満足そうな笑顔の朱雀様に抱き抱えられた輝夜がぐったりしているように見えるのは気のせいじゃない……よね?
私は輝夜を労うため、そっとごはんに好物のおかかを盛ったのだった。
「まあ……ジューシーで美味しいですわ!」
朱雀様にもハンバーグは好評でした。
青龍様と玄武様の分はワンプレートのように盛り付けて、朱雀様に預けることにした。
ニール先生は……解体小屋でビッグホーンブルの頭部を研究室用のアイテムボックスに収納して研究棟に運ぶのを見たのが最後だったけど……
「ニール先生でしたら先程戻られてお部屋に入るのをお見かけしましたが……」
ミリアがそう言ったタイミングでニール先生が食堂に飛び込んできた。
「クリステア嬢! 魔獣についてこの文献を見てくれないかい⁉︎」
ニール先生が生き生きとした表情で私のほうへ駆け寄るのを、黒銀と真白が羽交い締めにして止めてくれた。
「……ニール先生、先に夕食をいただきましょう? でないと、私は一切質問にお答えしません」
「……ワカリマシタ」
私がにっこり笑ってハンバーグを取り出すと、ニール先生は黒銀たちに席まで連行されて、おとなしく席について食べはじめた。はーやれやれ。
ニール先生はものすごい勢いで食べ終え、食器を流しへ運ぶとすぐさま私の元へやってきた。
ぐっ、片付けをしていて逃げそびれた。
早食いしつつもしっかり味わっていたから、仕方ない、相手してあげましょうか。
「クリステア嬢、この文献なんだけどね……」
ニール先生はそう言いながら私の目の前に文献の束を積み上げた。
「ほらここ、ドリスタン王国の中部から南部にかけて大型の猫に似た金茶と黒の斑点のような毛皮を持つ獣が生息しているんだけど、この獣に姿形が同じで強力な魔力を持った真っ黒な毛皮の魔獣がごく稀に現れるんだ。そいつはナイトウォーク・レオパードと言ってね、大型の猫を思わせる姿をした獰猛な魔獣でね。全身真っ黒で夜の闇に溶け込み獲物を狩るんだ」
あれ? それって前に教えてもらったよね?
「そしてこっちの文献。これは西部から隣国の一部にかけて似たような姿のノワール・パンサーという獣がいるんだけどそこでも黒い魔獣の姿が目撃されているんだ。他には……そうだな、レオン様も猫型の聖獣だね。雌はレオン様のようなたてがみがないけど、骨格的に少し違うな……同じ姿の魔獣はいないし」
ニール先生はブツブツと一人で考察し始めてしまった。
『はん、あほらし。ナイトウォークだかノワールだか勝手に名付けたのは人間で、どっちも同じだってのにさ』
たらふく食べて若干お腹がぷっくりと膨れた輝夜は満足そうに顔を洗いつつ言った。え? どういうこと?
「……ニールよ、ナイトウォーク・レオパードもノワール・パンサーも同じ種族だと此奴が言っておるぞ」
黒銀が輝夜の言葉を受けてニールに伝えた。
「……は? 同じ? ナイトウォーク・レオパードとノワール・パンサーが⁉︎ ……っていうか、黒銀様はこの黒猫の言ってることがわかるんですかぁ⁉︎」
ニール先生が驚いて黒銀ににじり寄ると、デコピンされてうずくまってしまった……い、痛そう。
「みだりに我に近寄るな。我はただ此奴が言ったとおりに伝えただけだ」
「なんてことだ……ナイトウォーク・レオパードとノワール・パンサーが同じ? 生息域が違うせいで違う名で呼ばれ、別々に研究されていたってわけか……そういえば似たような例が他の獣でもあったような……これは、直ちに論文を書かねば! しかしどうやってそれを証明したら……ハッ! 黒銀様! この魔獣の通訳をお願いします!」
「断る」
ニール先生は黒銀にガバッとしがみつこうとしたものの、軽く振り払われすげなく断られた。
「あうぅ……そんなぁ……あ、ま、真白様は⁉︎ 真白様も魔獣の話してる言葉がわかるのですか⁉︎」
「わかっててもめんどうだからおしえない」
「そんなぁ⁉︎」
真白にズバッと断られ涙目になりながらも、ニール先生は挫けなかった。
「そ、そうだ! 白虎様や朱雀様は……い、いない⁉︎」
私の契約聖獣があてにならないと、次はセイの契約聖獣なら……と考えたようだけど、片付けを終えたセイたちは早々に自室に戻っていた。賢明である。
これは……私も念話で輝夜と会話できるとわかれば面倒なことになりそうだから黙っておこう、そうしよう!
「そ、それでは私たちは自室に戻りますので……」
私は輝夜を抱き抱えると、黒銀と真白にガードされながら、そそくさと自室に戻ったのだった。
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先週5/13にコミカライズ版庶民の味更新されております!
ぜひお読みくださいね( ´ ▽ ` )
今回キリが悪かったので長めです。
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食堂に移動した私たちは夕食の準備にとりかかった。
ニール先生は肉以外の素材を何でもいいから譲って欲しいとしつこく迫るので、ビッグホーンブルと呼ばれる所以となる大きなツノを含む頭部を譲ると約束すると、嬉しそうに解体小屋へ向かった。やれやれ。
「よぉし、今日はハンバーグを作るわよ! 黒銀、このお肉をミンチ……ええと、包丁でこんなふうに細切れにしてちょうだい」
「心得た」
枝肉にした時に出たビッグホーンブル肉と、オーク肉の切れ端をまとめ、ニ本の包丁で叩いて粗挽きっぽくミンチにするよう実演してみせると、黒銀はダダダダダダッと目にも留まらぬ速さであっという間に合い挽きのミンチにしてしまった。
「あ……ありがとう。ええと……白虎様、このパンをおろし器で粉にしていただけますか?」
「おう、まかせとけ!」
白虎様もあっという間にパン粉を作ってしまった。
勢い余って指までおろしそうになって、慌てて誤魔化そうとしてたのは見なかったことにしておきますね……
「飴色玉ねぎはインベントリからストックを出して……と」
領地にいる頃から料理人達が手が空いた時に作ってもらったのを瓶詰めにしてストックしてあるのだ。色々使えて便利だからね。
ちなみに、聖獣の皆様に玉ねぎは大丈夫なのかと聞いたことがあるけれど、人型になれる聖獣や魔獣には特に影響はないみたい。
それから、本当はつなぎのパン粉なしで作ろうかと思ったけれど、支給される食材と一緒に持ち込まれる堅いパンを消費したかったし、何より、皆良く食べるからね……かさ増しも兼ねて使うことにした。
合い挽きミンチ、パン粉、飴色玉ねぎの他に牛乳、卵、塩、胡椒、ナツメグを用意。
パン粉に牛乳を入れて少しふやかしておいて……と。
「真白、氷魔法で少し手を冷やしながらお肉をまぜてくれるかしら。こねすぎず、凍らせないように気をつけてね」
「うん! まかせて!」
合い挽きミンチに塩を加えたボウルを真白に渡すと、手に薄らと冷気を纏わせてこね始めた。うん、上手。
塩が混ざり粘りが出たところで、つなぎとなるパン粉や卵、そして胡椒とナツメグを入れて手早く混ぜてもらう。
手の熱で肉がダレないようにするのと、混ぜすぎないように注意してね。
「うん、このくらいでいいわね。じゃあこれを成形……と」
私も氷魔法を発動して手のひらに冷気を纏わせタネを手にした。
小判型に形を整えてから軽くペチペチと両手のひらに打ち付けるように投げて空気を抜く。
真白も私のやり方を見て真似しながら成形を手伝ってくれた。
私はそのうちの半分にチーズを仕込んでおいたよ。ふふふ。
成形が終わったら次は焼きね。
私はクリア魔法で手を綺麗にしてから、セイに声をかけた。
「セイも焼いてみる?」
「……やってみる」
フライパンを熱してうっすらとビッグホーンブルの脂を引く。
タネを並べて真ん中をくぼませる。
初めは中火で表面に軽く焼き目をつけてから、弱火で焦げ付かないよう注意しつつ中まで火を通す。
最後に火を止めて蓋をして蒸し焼きにして出来上がり。
焼き上がったものからインベントリに次々と収納。
焼きたて熱々の状態で食べて欲しいのと、周囲で見学している聖獣たちのつまみ食い防止にね。
セイが隣で緊張した面持ちで焼いている様子を見ながら、私はにんじんのグラッセやポテトフライなどの付け合わせを作る。
あとはインベントリにストックしているザワークラウトも付けたらいいかな。
ごはんとパンがあるからお好みで選んでもらって……スープは時間があればテールスープを作りたいところだけど、飴色玉ねぎを使ってオニオンスープにして完成!
「さあ、いただきましょう!」
ハンバーグは熱々を提供したいので、シンプルなのとチーズインをひとつずつお皿にのせ、付け合わせを添える。
ザワークラウトは大皿に盛って好きによそってもらった。
「うめえ! 肉汁が口の中で溢れるぜ!」
「うむ。ビッグホーンブルとオークのバランスがよいのか……これは美味い」
「くりすてあ、おれがこねたはんばーぐおいしい! あっ、これちーずがはいってる!」
「……よかった。中までちゃんと焼けてる」
手伝ってくれた皆は大満足の様子で良かった。
そういえば、朱雀様と輝夜は……と思ったところで、二人が食堂にやってきた。
満足そうな笑顔の朱雀様に抱き抱えられた輝夜がぐったりしているように見えるのは気のせいじゃない……よね?
私は輝夜を労うため、そっとごはんに好物のおかかを盛ったのだった。
「まあ……ジューシーで美味しいですわ!」
朱雀様にもハンバーグは好評でした。
青龍様と玄武様の分はワンプレートのように盛り付けて、朱雀様に預けることにした。
ニール先生は……解体小屋でビッグホーンブルの頭部を研究室用のアイテムボックスに収納して研究棟に運ぶのを見たのが最後だったけど……
「ニール先生でしたら先程戻られてお部屋に入るのをお見かけしましたが……」
ミリアがそう言ったタイミングでニール先生が食堂に飛び込んできた。
「クリステア嬢! 魔獣についてこの文献を見てくれないかい⁉︎」
ニール先生が生き生きとした表情で私のほうへ駆け寄るのを、黒銀と真白が羽交い締めにして止めてくれた。
「……ニール先生、先に夕食をいただきましょう? でないと、私は一切質問にお答えしません」
「……ワカリマシタ」
私がにっこり笑ってハンバーグを取り出すと、ニール先生は黒銀たちに席まで連行されて、おとなしく席について食べはじめた。はーやれやれ。
ニール先生はものすごい勢いで食べ終え、食器を流しへ運ぶとすぐさま私の元へやってきた。
ぐっ、片付けをしていて逃げそびれた。
早食いしつつもしっかり味わっていたから、仕方ない、相手してあげましょうか。
「クリステア嬢、この文献なんだけどね……」
ニール先生はそう言いながら私の目の前に文献の束を積み上げた。
「ほらここ、ドリスタン王国の中部から南部にかけて大型の猫に似た金茶と黒の斑点のような毛皮を持つ獣が生息しているんだけど、この獣に姿形が同じで強力な魔力を持った真っ黒な毛皮の魔獣がごく稀に現れるんだ。そいつはナイトウォーク・レオパードと言ってね、大型の猫を思わせる姿をした獰猛な魔獣でね。全身真っ黒で夜の闇に溶け込み獲物を狩るんだ」
あれ? それって前に教えてもらったよね?
「そしてこっちの文献。これは西部から隣国の一部にかけて似たような姿のノワール・パンサーという獣がいるんだけどそこでも黒い魔獣の姿が目撃されているんだ。他には……そうだな、レオン様も猫型の聖獣だね。雌はレオン様のようなたてがみがないけど、骨格的に少し違うな……同じ姿の魔獣はいないし」
ニール先生はブツブツと一人で考察し始めてしまった。
『はん、あほらし。ナイトウォークだかノワールだか勝手に名付けたのは人間で、どっちも同じだってのにさ』
たらふく食べて若干お腹がぷっくりと膨れた輝夜は満足そうに顔を洗いつつ言った。え? どういうこと?
「……ニールよ、ナイトウォーク・レオパードもノワール・パンサーも同じ種族だと此奴が言っておるぞ」
黒銀が輝夜の言葉を受けてニールに伝えた。
「……は? 同じ? ナイトウォーク・レオパードとノワール・パンサーが⁉︎ ……っていうか、黒銀様はこの黒猫の言ってることがわかるんですかぁ⁉︎」
ニール先生が驚いて黒銀ににじり寄ると、デコピンされてうずくまってしまった……い、痛そう。
「みだりに我に近寄るな。我はただ此奴が言ったとおりに伝えただけだ」
「なんてことだ……ナイトウォーク・レオパードとノワール・パンサーが同じ? 生息域が違うせいで違う名で呼ばれ、別々に研究されていたってわけか……そういえば似たような例が他の獣でもあったような……これは、直ちに論文を書かねば! しかしどうやってそれを証明したら……ハッ! 黒銀様! この魔獣の通訳をお願いします!」
「断る」
ニール先生は黒銀にガバッとしがみつこうとしたものの、軽く振り払われすげなく断られた。
「あうぅ……そんなぁ……あ、ま、真白様は⁉︎ 真白様も魔獣の話してる言葉がわかるのですか⁉︎」
「わかっててもめんどうだからおしえない」
「そんなぁ⁉︎」
真白にズバッと断られ涙目になりながらも、ニール先生は挫けなかった。
「そ、そうだ! 白虎様や朱雀様は……い、いない⁉︎」
私の契約聖獣があてにならないと、次はセイの契約聖獣なら……と考えたようだけど、片付けを終えたセイたちは早々に自室に戻っていた。賢明である。
これは……私も念話で輝夜と会話できるとわかれば面倒なことになりそうだから黙っておこう、そうしよう!
「そ、それでは私たちは自室に戻りますので……」
私は輝夜を抱き抱えると、黒銀と真白にガードされながら、そそくさと自室に戻ったのだった。
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