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乙女の秘密なのです⁉︎
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「え、あ、あのえっと」
「ちょ、ちょっと皆様落ち着いて……」
マリエルちゃんが三人に詰め寄られて焦るのを見て止めようとしたところで、ステッキに手を伸ばそうとしたロニー様の顎にルビィのキックが炸裂した。
「ぶべっ!」
そのまま後ろに倒れそうになったロニー様を間一髪でエイディー様が支えて事なきを得た。
エイディー様グッジョブ!
あのまま倒れてたら頭を打ち付けてたかもしれないもの。
「んもう、乙女の秘密の持ち物に無理矢理触れようとするなんて紳士のすることじゃないんじゃないかしらぁ⁉︎」
華麗なキックを決め、そのままシュタッと着地したルビィが半目でエイディー様に支えられながらふらついているロニー様を睨む。
「ル、ルビィ殿。確かにこやつのしたことは不躾じゃった。大変申し訳ない。後で厳しく言い聞かせておくので許してもらえまいか?」
マーレン師がロニー様とエイディー様を庇うように前に出て謝罪した。
「……しかたないわねぇ、アナタの顔を立ててあげる。ちゃんとしつけておきなさいよ? あと、この魔導具のことは他言無用で頼むわね? ちょーっとやりすぎちゃったから」
「恩に着ますぞ、ルビィ殿」
やれやれと肩をすくめるようなジェスチャーをしたルビィに、マーレン師だけでなく、ロニー様やエイディー様もほっとした様子でコクコクと頷いていた。
「ワタシは悪ガキやしつけのなってない子は嫌いなの。そこんとこ肝に銘じておいてちょうだい……そこで覗き見してるお嬢さんもね?」
「え?」
ルビィの発言を聞いてその視線の先を追うと、的を置いていた壁の残骸の向こうの出入り口の影でへたり込んだアリシア様がいた。
「アリシア様⁉︎」
「あ……あの、これは、その……」
「まあそんなところに座り込んでないで、こっちにいらっしゃいな」
どうやら腰が抜けてしまって立てない様子のアリシア様を見て、ルビィがクイっと前脚をひねるとアリシア様が私たちのすぐ側に転移してきた。
「ひっ……!」
へたり込んだままのアリシア様にルビィがにじり寄った。
「あらあらまあまあ。覗き見なんて、淑女のすることじゃないわよーお? こんなときはどうするのが正しいと思うぅ?」
ルビィが陽気な声で短い前足を無理矢理組み、こてんと頭を傾けるとアリシア様はビクッと震えた。
「も、もうしわけありませんでしたわ……!」
「うふふ、素直に謝れて偉いわねぇ。それで? 今日見たことはどうしたらいいと思う?」
「た、他言無用なのですわ!」
「そうよ~、よくできました。ワタシ、約束を守るいい子は大好きよ。だけど、守らない子は……わかるわね?」
「え、ええ! わかりましたわ!」
コクコクと頷くアリシア様の隣で、ロニー様やエイディー様もシンクロしてコクコクと頷いていた。
「よし。それで? アナタはなぜ覗いていたのかしら?」
「そ、それは……」
ルビィの質問にアリシア様は口ごもる。
確かにそれは私も気になる。
アリシア様はいつも私に敵対心丸出しで睨んできたり無視されたりはするけれど、サロン棟でイヤミを言われた以外は特に嫌がらせされたことはない。
正々堂々、成績で見返してやろうと思っているふしがあるし、授業態度そのものは真面目なのよね。
それに、いつもの取り巻きもいないし……
一人で偵察に来たとか、そういう感じでもなさそうなんだけど……
「……」
だんまりのアリシア様を見て、エイディー様が頭を掻きながら前に出た。
「あのさ、こいつ……アリーはルビィ様のファンなんだ」
「「えっ⁉︎」」
思いもよらない理由に私とマリエルちゃんは思わず声を上げた。
「エイディー!」
アリシア様がエイディー様を睨みつけた。
「別にいいだろ? アリーはさ、もふもふした小動物が大好きなんだよ」
えっ、アリシア様が、もふもふ好き⁉︎
そういえば、実習で召喚した魔物を送還する時もなんだか寂しそうだったっけ……
私はマリエルちゃんと顔を見合わせた。
「だから、マリエル嬢がルビィ様を召喚してからはすごく羨ましそうにしてたし、マリエル嬢がいつかルビィ様を連れて来ないかなって期待してたと思う」
「エイディー! それ以上言ったら怒りますわよ!」
アリシア様が顔を真っ赤にして叫んだ。
「もう怒ってるじゃん……それに、クリステア嬢に暴言吐いたことも後悔してるんだろ? ついでに謝っちゃえよ」
「エイディーのばかぁっ‼︎」
アリシア様はそのまま俯いてしまった。
え……どうしよ。き、気まずい……
それに、暴言ってサロン棟でのこと?
後悔してたって……⁉︎
エイディー様はどこまで知ってるの?
---------------------------
すみません……!
キリが悪かったので今回はちょっと短めです(´・ω・`)しょぼん……
「ちょ、ちょっと皆様落ち着いて……」
マリエルちゃんが三人に詰め寄られて焦るのを見て止めようとしたところで、ステッキに手を伸ばそうとしたロニー様の顎にルビィのキックが炸裂した。
「ぶべっ!」
そのまま後ろに倒れそうになったロニー様を間一髪でエイディー様が支えて事なきを得た。
エイディー様グッジョブ!
あのまま倒れてたら頭を打ち付けてたかもしれないもの。
「んもう、乙女の秘密の持ち物に無理矢理触れようとするなんて紳士のすることじゃないんじゃないかしらぁ⁉︎」
華麗なキックを決め、そのままシュタッと着地したルビィが半目でエイディー様に支えられながらふらついているロニー様を睨む。
「ル、ルビィ殿。確かにこやつのしたことは不躾じゃった。大変申し訳ない。後で厳しく言い聞かせておくので許してもらえまいか?」
マーレン師がロニー様とエイディー様を庇うように前に出て謝罪した。
「……しかたないわねぇ、アナタの顔を立ててあげる。ちゃんとしつけておきなさいよ? あと、この魔導具のことは他言無用で頼むわね? ちょーっとやりすぎちゃったから」
「恩に着ますぞ、ルビィ殿」
やれやれと肩をすくめるようなジェスチャーをしたルビィに、マーレン師だけでなく、ロニー様やエイディー様もほっとした様子でコクコクと頷いていた。
「ワタシは悪ガキやしつけのなってない子は嫌いなの。そこんとこ肝に銘じておいてちょうだい……そこで覗き見してるお嬢さんもね?」
「え?」
ルビィの発言を聞いてその視線の先を追うと、的を置いていた壁の残骸の向こうの出入り口の影でへたり込んだアリシア様がいた。
「アリシア様⁉︎」
「あ……あの、これは、その……」
「まあそんなところに座り込んでないで、こっちにいらっしゃいな」
どうやら腰が抜けてしまって立てない様子のアリシア様を見て、ルビィがクイっと前脚をひねるとアリシア様が私たちのすぐ側に転移してきた。
「ひっ……!」
へたり込んだままのアリシア様にルビィがにじり寄った。
「あらあらまあまあ。覗き見なんて、淑女のすることじゃないわよーお? こんなときはどうするのが正しいと思うぅ?」
ルビィが陽気な声で短い前足を無理矢理組み、こてんと頭を傾けるとアリシア様はビクッと震えた。
「も、もうしわけありませんでしたわ……!」
「うふふ、素直に謝れて偉いわねぇ。それで? 今日見たことはどうしたらいいと思う?」
「た、他言無用なのですわ!」
「そうよ~、よくできました。ワタシ、約束を守るいい子は大好きよ。だけど、守らない子は……わかるわね?」
「え、ええ! わかりましたわ!」
コクコクと頷くアリシア様の隣で、ロニー様やエイディー様もシンクロしてコクコクと頷いていた。
「よし。それで? アナタはなぜ覗いていたのかしら?」
「そ、それは……」
ルビィの質問にアリシア様は口ごもる。
確かにそれは私も気になる。
アリシア様はいつも私に敵対心丸出しで睨んできたり無視されたりはするけれど、サロン棟でイヤミを言われた以外は特に嫌がらせされたことはない。
正々堂々、成績で見返してやろうと思っているふしがあるし、授業態度そのものは真面目なのよね。
それに、いつもの取り巻きもいないし……
一人で偵察に来たとか、そういう感じでもなさそうなんだけど……
「……」
だんまりのアリシア様を見て、エイディー様が頭を掻きながら前に出た。
「あのさ、こいつ……アリーはルビィ様のファンなんだ」
「「えっ⁉︎」」
思いもよらない理由に私とマリエルちゃんは思わず声を上げた。
「エイディー!」
アリシア様がエイディー様を睨みつけた。
「別にいいだろ? アリーはさ、もふもふした小動物が大好きなんだよ」
えっ、アリシア様が、もふもふ好き⁉︎
そういえば、実習で召喚した魔物を送還する時もなんだか寂しそうだったっけ……
私はマリエルちゃんと顔を見合わせた。
「だから、マリエル嬢がルビィ様を召喚してからはすごく羨ましそうにしてたし、マリエル嬢がいつかルビィ様を連れて来ないかなって期待してたと思う」
「エイディー! それ以上言ったら怒りますわよ!」
アリシア様が顔を真っ赤にして叫んだ。
「もう怒ってるじゃん……それに、クリステア嬢に暴言吐いたことも後悔してるんだろ? ついでに謝っちゃえよ」
「エイディーのばかぁっ‼︎」
アリシア様はそのまま俯いてしまった。
え……どうしよ。き、気まずい……
それに、暴言ってサロン棟でのこと?
後悔してたって……⁉︎
エイディー様はどこまで知ってるの?
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すみません……!
キリが悪かったので今回はちょっと短めです(´・ω・`)しょぼん……
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