358 / 423
連載
身内の裏切り
しおりを挟む
「……我々もすっかり娘の言動に慣らされてしまっていたようだ。申し訳ございません、我が娘は少々特殊と申しますか、変わり者でして」
「お父様⁉︎」
まさかの身内からのディスり⁉︎ 何たる裏切り!
「娘の行動が我が国の令嬢の基準だとは決して思わないでいただきたい」
うぐ、それについては反論できない!
故に変わり者発言を否定できない! つらい!
「流石に私とてそれくらいは理解できる。この幼い見た目が年相応であればの話だが」
言動が年相応じゃなくてすみませんでしたねーだ!
まあ、中身はアラサー、いや、今世の分を含めたら? ……げふんごふん!
それはさておき、確かに私は見た目から考えれば大人びてるいるどころじゃない言動ばかりなので、変わり者扱いされても文句は言えな……いや、身内くらいは私のこと庇おうよ⁉︎
お母様もお兄様もうんうんって頷いてないでフォローしてくださいませんか⁉︎
身内の理解がありすぎて全肯定って身も蓋もない……!
「娘は魔力過多のため平均よりは成長が遅いようで見た目こそ多少幼さは残りますが、今年アデリア学園に在籍しております」
「ああ、そういえば先日もう一人の娘と同じ服装をしていたな。あれは学園の制服だったのか……確かにあの娘と比べたら少々幼いか」
マリエルちゃんと一緒だった時のことを思い出したようで私をしげしげと見つめて納得していた。
発育が悪くてすみませんねぇ⁉︎
魔力循環がうまくできるようになってからは少しは成長してるんだからね! ふんだ!
密かに憤慨していると、お父様が苦笑しながら話を続けた。
「それでその、娘の趣味は料理でして……先日持ち帰った香辛料や、ええと、媚薬の原料を用いて料理をいたしまして」
「料理……本当に、媚薬で……?」
怪訝な表情のカルド殿下を見たお父様は胸ポケットから小箱を取り出してフタを開けて中を見せた。
中に入っていたのは、昨日取り上げられた例のチョコレートだった。
「このようなものを作りましたところ、試食の際に思わぬ効果があることを発見したのです」
「……何だ、これは?」
カルド殿下が訝しげにチョコレートの入った小箱を見て言った。
「は? あの……こちらがいただいた媚薬の原料から作ったええと……なんだったかな?」
お父様が私に尋ねたので「……チョコレートと名づけましたわ」と答えた。
「娘のレシピ名はチョコレートだそうです。貴国ではこのような形にして食すのではないのですか?」
お父様が意外そうにカルド殿下を見た。
やばい。
そうだ、昔の媚薬ってドロドロのドリンク状態なんじゃなかったっけ?
サモナール国ではどんな状態で服用してたのか気にもしてなかったけど、ここまで作り込んでいたとは考えにくい。
「いや、我が国では砕き細かくすり潰した状態のものを飲用していた。このような塊になるなど……失礼だか試食しても?」
「それは、まあ、構いませんが……」
「殿下⁉︎ そりゃダメっすよ! これ見た目は違うけど媚薬なんでしょう⁉︎ それに、他にも何が入ってるかわかんないっすよ⁉︎」
「少量なら俺には効かない。だろう?」
「ううう……毒味役は俺なんすよ⁉︎ 他国で醜態晒すとかしたくないんすけどぉ⁉︎」
「じゃあ俺が……」
「わーかった! わかりましたよ! 食べりゃいいんでしょ、食べれば!」
気安い雰囲気の主従のやり取りをぽかんと眺めていると、ティカさんが「うう、失礼します」と言って小箱の中のチョコレートの小さなかけらを取り「南無三!」とばかりに口の中に放り込んだ。
「……」
ティカさんが目を瞑ってチョコレートを味わっているのを皆で固唾を飲んで見守る。
「……ティカ?」
「……美味っ! 美味いっすよ、これ!」
殿下に声をかけられたと同時にパァッと目を見開いて答えたティカさん。
先ほどまでの悲壮な表情から一変、満面の笑顔である。
え、あの残念チョコレートがそんなに美味しかったの?
「は? 美味い? 苦いの間違いだろ?」
「いや、苦いは苦いんっすけど、まろやかで甘さもあって……砂糖がたっぷり入ってるっすよ! 贅沢っす!」
目をキラキラさせて答えるティカさんにドン引きのカルド殿下。
「そんなに疑うなら殿下も食べてみるっすよ! ほら!」
「むぐっ⁉︎」
ティカさんはそう言うと小箱からチョコレートのかけらをつまみ上げ、殿下の口に押し込んだ。
いやティカさん、その行為は不敬なのでは⁉︎
私たちが二人のやりとりをハラハラしながら見守っていると、カルド殿下も眉間に皺を寄せながらもチョコレートを味わっているようで、その皺が次第に浅くなった。
「……美味い、何だこれは。香りも味も媚薬そのものなのに、まるで別物じゃないか」
「でっしょお? 美味いっすよね、これ!」
「なんてことだ……これは我が国の上をいく品になっているではないか」
……二人とも頰を紅潮させ、興奮している様子。
これはチョコレートの味に興奮しているのか、媚薬の効果なのか……んん、両方かも?
「あの、お二人とも体調などに問題はございませんか? 一応、材料が材料ですので……」
私が恐る恐る尋ねると、二人はハッと我に返った様子で姿勢を正した。
「ごほん、ああ、うむ。我々は耐性があるのでこの程度の摂取であれば問題ない。だが、しかしこれは我々の製法を遥かに超えたもの……やはり、我が国は自国の素材の扱いすら貴国に遠く及ばぬ、か……」
力が抜けたようにがっくりとしたカルド殿下をティカさんが「殿下ぁ……」とオロオロしながら見つめる。
「ここまで素材の扱いに長けているのであれば、取引に優位に立つのは難しいだろう。前回我が国の大使が、酷い料理のもてなしをうけ、憤慨して戻ってきたと聞いた」
ああ、前回のコッテコテ料理のあの件ね。
「そこで、第二王子である私が出向き、再び酷いもてなしを受けた場合、取引の打ち切りをちらつかせて優位に立ってこいと兄に送り出されたのだが……くそっ、やはり俺は兄に陥れられたのか」
カルド殿下は吐き捨てるように言ったのをティカさんが悔しそうに見守っている。
……どうもきな臭い感じがするのだけど?
「カルド殿下、差し出がましいかと思いますが、我々に事情をお聞かせ願っても?」
お父様も同じように感じたらしく、カルド殿下に問いかけた。
「……いいだろう。我が国の恥を晒すようだが構うものか。私は第二王子だが、現王が視察先で農家の娘に手をつけた結果生まれた庶子だ」
おっとぉ? お家騒動の予感。
「母が私を妊娠したことが明らかになったと同時に母は誘拐同然に後宮に召し上げられ私を生んだ。ティカはその時侍女として無理矢理母と一緒に乳飲み子ごと連れて行かれた母のいとこで、私とは乳兄弟であり、はとこでもある。私たちは王宮で育ったが、正妃や彼女から生まれた兄から蔑まれていた」
そう言ってカルド殿下はギュッと膝を掴んだ。
ちょっとちょっとぉ⁉︎ 王族って人たちはなんでこう、考えなしなの?
セイにしろカルド殿下にしろ、自分の子供を辛い目に合わせるなんてとんでもないわ!
---------------------------
酷暑が続いておりますが、皆様体調崩したりなさいませんようご自愛くださいませ……!
いつもコメントやエール・いいねをポチッとありがうございます( ´ ▽ ` )
執筆の励みになっております!
「お父様⁉︎」
まさかの身内からのディスり⁉︎ 何たる裏切り!
「娘の行動が我が国の令嬢の基準だとは決して思わないでいただきたい」
うぐ、それについては反論できない!
故に変わり者発言を否定できない! つらい!
「流石に私とてそれくらいは理解できる。この幼い見た目が年相応であればの話だが」
言動が年相応じゃなくてすみませんでしたねーだ!
まあ、中身はアラサー、いや、今世の分を含めたら? ……げふんごふん!
それはさておき、確かに私は見た目から考えれば大人びてるいるどころじゃない言動ばかりなので、変わり者扱いされても文句は言えな……いや、身内くらいは私のこと庇おうよ⁉︎
お母様もお兄様もうんうんって頷いてないでフォローしてくださいませんか⁉︎
身内の理解がありすぎて全肯定って身も蓋もない……!
「娘は魔力過多のため平均よりは成長が遅いようで見た目こそ多少幼さは残りますが、今年アデリア学園に在籍しております」
「ああ、そういえば先日もう一人の娘と同じ服装をしていたな。あれは学園の制服だったのか……確かにあの娘と比べたら少々幼いか」
マリエルちゃんと一緒だった時のことを思い出したようで私をしげしげと見つめて納得していた。
発育が悪くてすみませんねぇ⁉︎
魔力循環がうまくできるようになってからは少しは成長してるんだからね! ふんだ!
密かに憤慨していると、お父様が苦笑しながら話を続けた。
「それでその、娘の趣味は料理でして……先日持ち帰った香辛料や、ええと、媚薬の原料を用いて料理をいたしまして」
「料理……本当に、媚薬で……?」
怪訝な表情のカルド殿下を見たお父様は胸ポケットから小箱を取り出してフタを開けて中を見せた。
中に入っていたのは、昨日取り上げられた例のチョコレートだった。
「このようなものを作りましたところ、試食の際に思わぬ効果があることを発見したのです」
「……何だ、これは?」
カルド殿下が訝しげにチョコレートの入った小箱を見て言った。
「は? あの……こちらがいただいた媚薬の原料から作ったええと……なんだったかな?」
お父様が私に尋ねたので「……チョコレートと名づけましたわ」と答えた。
「娘のレシピ名はチョコレートだそうです。貴国ではこのような形にして食すのではないのですか?」
お父様が意外そうにカルド殿下を見た。
やばい。
そうだ、昔の媚薬ってドロドロのドリンク状態なんじゃなかったっけ?
サモナール国ではどんな状態で服用してたのか気にもしてなかったけど、ここまで作り込んでいたとは考えにくい。
「いや、我が国では砕き細かくすり潰した状態のものを飲用していた。このような塊になるなど……失礼だか試食しても?」
「それは、まあ、構いませんが……」
「殿下⁉︎ そりゃダメっすよ! これ見た目は違うけど媚薬なんでしょう⁉︎ それに、他にも何が入ってるかわかんないっすよ⁉︎」
「少量なら俺には効かない。だろう?」
「ううう……毒味役は俺なんすよ⁉︎ 他国で醜態晒すとかしたくないんすけどぉ⁉︎」
「じゃあ俺が……」
「わーかった! わかりましたよ! 食べりゃいいんでしょ、食べれば!」
気安い雰囲気の主従のやり取りをぽかんと眺めていると、ティカさんが「うう、失礼します」と言って小箱の中のチョコレートの小さなかけらを取り「南無三!」とばかりに口の中に放り込んだ。
「……」
ティカさんが目を瞑ってチョコレートを味わっているのを皆で固唾を飲んで見守る。
「……ティカ?」
「……美味っ! 美味いっすよ、これ!」
殿下に声をかけられたと同時にパァッと目を見開いて答えたティカさん。
先ほどまでの悲壮な表情から一変、満面の笑顔である。
え、あの残念チョコレートがそんなに美味しかったの?
「は? 美味い? 苦いの間違いだろ?」
「いや、苦いは苦いんっすけど、まろやかで甘さもあって……砂糖がたっぷり入ってるっすよ! 贅沢っす!」
目をキラキラさせて答えるティカさんにドン引きのカルド殿下。
「そんなに疑うなら殿下も食べてみるっすよ! ほら!」
「むぐっ⁉︎」
ティカさんはそう言うと小箱からチョコレートのかけらをつまみ上げ、殿下の口に押し込んだ。
いやティカさん、その行為は不敬なのでは⁉︎
私たちが二人のやりとりをハラハラしながら見守っていると、カルド殿下も眉間に皺を寄せながらもチョコレートを味わっているようで、その皺が次第に浅くなった。
「……美味い、何だこれは。香りも味も媚薬そのものなのに、まるで別物じゃないか」
「でっしょお? 美味いっすよね、これ!」
「なんてことだ……これは我が国の上をいく品になっているではないか」
……二人とも頰を紅潮させ、興奮している様子。
これはチョコレートの味に興奮しているのか、媚薬の効果なのか……んん、両方かも?
「あの、お二人とも体調などに問題はございませんか? 一応、材料が材料ですので……」
私が恐る恐る尋ねると、二人はハッと我に返った様子で姿勢を正した。
「ごほん、ああ、うむ。我々は耐性があるのでこの程度の摂取であれば問題ない。だが、しかしこれは我々の製法を遥かに超えたもの……やはり、我が国は自国の素材の扱いすら貴国に遠く及ばぬ、か……」
力が抜けたようにがっくりとしたカルド殿下をティカさんが「殿下ぁ……」とオロオロしながら見つめる。
「ここまで素材の扱いに長けているのであれば、取引に優位に立つのは難しいだろう。前回我が国の大使が、酷い料理のもてなしをうけ、憤慨して戻ってきたと聞いた」
ああ、前回のコッテコテ料理のあの件ね。
「そこで、第二王子である私が出向き、再び酷いもてなしを受けた場合、取引の打ち切りをちらつかせて優位に立ってこいと兄に送り出されたのだが……くそっ、やはり俺は兄に陥れられたのか」
カルド殿下は吐き捨てるように言ったのをティカさんが悔しそうに見守っている。
……どうもきな臭い感じがするのだけど?
「カルド殿下、差し出がましいかと思いますが、我々に事情をお聞かせ願っても?」
お父様も同じように感じたらしく、カルド殿下に問いかけた。
「……いいだろう。我が国の恥を晒すようだが構うものか。私は第二王子だが、現王が視察先で農家の娘に手をつけた結果生まれた庶子だ」
おっとぉ? お家騒動の予感。
「母が私を妊娠したことが明らかになったと同時に母は誘拐同然に後宮に召し上げられ私を生んだ。ティカはその時侍女として無理矢理母と一緒に乳飲み子ごと連れて行かれた母のいとこで、私とは乳兄弟であり、はとこでもある。私たちは王宮で育ったが、正妃や彼女から生まれた兄から蔑まれていた」
そう言ってカルド殿下はギュッと膝を掴んだ。
ちょっとちょっとぉ⁉︎ 王族って人たちはなんでこう、考えなしなの?
セイにしろカルド殿下にしろ、自分の子供を辛い目に合わせるなんてとんでもないわ!
---------------------------
酷暑が続いておりますが、皆様体調崩したりなさいませんようご自愛くださいませ……!
いつもコメントやエール・いいねをポチッとありがうございます( ´ ▽ ` )
執筆の励みになっております!
1,636
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
【完結・全3話】不細工だと捨てられましたが、貴方の代わりに呪いを受けていました。もう代わりは辞めます。呪いの処理はご自身で!
酒本 アズサ
恋愛
「お前のような不細工な婚約者がいるなんて恥ずかしいんだよ。今頃婚約破棄の書状がお前の家に届いているだろうさ」
年頃の男女が集められた王家主催のお茶会でそう言ったのは、幼い頃からの婚約者セザール様。
確かに私は見た目がよくない、血色は悪く、肌も髪もかさついている上、目も落ちくぼんでみっともない。
だけどこれはあの日呪われたセザール様を助けたい一心で、身代わりになる魔導具を使った結果なのに。
当時は私に申し訳なさそうにしながらも感謝していたのに、時と共に忘れてしまわれたのですね。
結局婚約破棄されてしまった私は、抱き続けていた恋心と共に身代わりの魔導具も捨てます。
当然呪いは本来の標的に向かいますからね?
日に日に本来の美しさを取り戻す私とは対照的に、セザール様は……。
恩を忘れた愚かな婚約者には同情しません!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。