36 / 39
35、神の祝福
しおりを挟む
ミハイル様は私を強く抱き庇い、鋭い視線で辺りを警戒している。
徐々に光が落ち着いてくると、光はどうやら絵画のある前方から発しているらしいことが分かった。
辺りを見回しても特に異常は見当たらないし、身体も変なところはないけど……。
そう思った瞬間、頭上でミハイル様が絵画のある前方を見て息を呑んだのが分かった。
ん?
不思議に思った私も視線を向けてみて驚愕した。
え、絵の人物がいる!
そこに立ってる!
まるで絵から抜け出たように、そこには確かに絵画に描かれていた天使のような人と神様のような人が立っていた。
彼らはこちらを見てニコニコ笑っている。
だ、誰なの……?
「やあやあ、やっぱり君たちは面白い関係だね」
天使様が笑顔でそう言った。
ん?どこかで聞いたような言葉。
…………あっ!!
もしかして、生まれ変わりのときに会ったガイド様?!
「ほら、こうすれば思い出すでしょ?」
目を丸くして驚く私たちに、ガイド様は片目を瞑って言いながら指をパチンと弾いた。
その瞬間、私は生まれ変わりの申請をしたあの時の10代の乙女姿になっていた。
ふと隣を見ると、なんとミハイル様は小さな男の子になっている。
「あっ! あの時、尻もちをついた男の子?」
「起こしてくれたお姉さん!」
私たちはあの時も会ってたんだ……!
驚きと、嬉しさと、懐かしさで頭は混乱する。
「そして、こちらは神様だよ」
ガイド様が優しく私たちに言う。
あ、ほんとに神様だったんだ。
神様と呼ばれた人は、私たちへにっこりと微笑む。
優しい微笑みにホッとした私は、次第に頭が動き出す。
そして、2度目の人生が始まったときから抱えていた疑問が再び浮かんできた。
ミハイル様も私と同じだということが分かった今、さらに疑問は膨らむ。
神様というのなら分かるかもしれない。
「あの、なんで私たちだけ前世の記憶があるんですか? 普通は生まれ変わるときに全て忘れてまっさらな状態で生まれるんですよね?」
「あ……二人とも前世を記憶してるのはね、」
神様は言いづらそうにもじもじしている。
な、なに?!
何か私たちにはとんでもない秘密が隠されているとか……?!
こわいよ~!一体なに?!
やっぱりこれは何かの呪いなの?!
オドオドとした様子で神様は話し始めた。
「あれは……1度目のこの教会で、本当なら貴方たちは助かるはずだったんだけど――――」
私とミハイル様は、ゴクリと息を呑む。
「間違えて他の魂と一緒に貴方たちの魂も連れてきちゃったんだよね」
神様はてへっと舌を出している。
「「ま、間違えた?!」」
私とミハイル様は息ぴったりにハモった。
「うん、だから次生まれ変わったときに分かるよう記憶を残す祝福をしておいたんだ」
何それ!怯えて損した!
私がちょっと恨めしそうな顔をして神様を見ると、神様は弁明するように言い始める。
「ま、まあいいじゃない、ちゃんと会えるように祝福をしたんだから。それなのに2回目も3回目も同じパターンを繰り返しちゃったのは、二人とも形にこだわりすぎてたからだよ」
う、それを言われると強く出れない気もする。
神様はミハイル様にくるっと向き直って言う。
「貴方は『もっとお金があれば、地位があれば』って生まれ変わる度に拘っていただろう?」
ミハイル様は図星だったのか、うっと息を呑んだ。
「本当に貴方たちが望んでいたのは、上辺や見た目に付随する何かに左右される恋心でなく強い心の絆だ。私の祝福はそれに気づけるまで同じことを繰り返すように作用してしまったみたいだね」
なるほど……それが『面白い関係』ってことだったのね。
私は思わず焦れたような声を出してしまう。
「それなら教えてくれたらよかったのに……」
「ちょっと! 神やガイドが人間の行動に口出しできるわけないでしょ! それじゃこの世の摂理がおかしくなっちゃうの!」
神様はぷんとした態度で私を窘めた。
「だって……」
それでも物言いたげな私を見ると、神様は困ったような優しい表情になる。
「人はね、人との絆を結ぶために、そして全てを愛に変えるためにこの世に生まれてくるんだ。そんな奇跡を起こせるのは人間だけの特権なの。我々はそれを見守ることしかできないんだよ」
神様は再びミハイル様に向き直って、つぶやくように言った。
「っていうかさ、貴方もアリシアを分かった時点でちゃんと愛を伝えていればこんなにややこしいことにはならなかったのに。公爵になってからプロポーズしようなんてやり方がもどかしすぎるんだよ」
「えっ……? プロポ……?」
聞き慣れぬ単語に思わず聞き返してしまう。
「な、なんでそれを言うんだ!」
ミハイル様は顔を赤くして神様に抗議した。
小さな男の子姿だからか、全く怖くない。
可愛らしいなあ。
「2度目も3度目もそうやって、『地位を得てから、力をつけてから』って愛を伝えるのを引き延ばしてぐずぐずしてたからこんなややこしいことになっちゃったんじゃないか!」
神様はもどかしそうに言う。
神様もなんだかまるで子供みたいで可愛い。
って、あれ?
「今回だけじゃなく、2度目も3度目もミハイル様は分かってたんですか?」
「ああ」
ミハイル様は少し照れたように言った。
「そりゃあ、貴方たちにはこの私が直々に祝福を授けてるからね」
神様はそう言いながらなぜかドヤ顔をしている。
「私、全く分かってませんでした……」
「うーん、アリシアにはまったく邪な感情が無いからねえ。最初の時も、公爵家当主の時も聖女の時も、彼を真心から助けただけだったね。そうして恋に落ちた貴方は本当に純真だった」
「……おい、それでは私が邪な感情しか無いみたいじゃないか」
ミハイル様は恨みがましいような目で神様を見ている。
「まあまあ、もうここまで来たんだからいいでしょ!」
神様はあははと笑いながら答えた。
そっか。
私はもうとっくの昔からミハイル様と恋に落ちてたんだ。
「fall in love “恋は落ちるもの”と遠い異国では表現されるらしいけれど、愛は絆を紡ぐことだよ」
そう言いながら神様はガイド様に合図する。
ガイド様が指を弾くと、私たちは元の姿に戻った。
「さあさ早く! 本物の神様の前で愛を誓えるなんて貴方たちは運がいい!」
神様はうきうきとした様子でミハイル様に意味深な目線を送りアイコンタクトを取った。
ミハイル様はしっかりと頷いた後、徐に私の目の前に膝をついて私を見上げる。
えっ?
そして、胸ポケットから小さなビロードの箱を取り出す。
彼がその箱を開けると、そこにはキラキラと輝く石が乗った指輪がひとつ。
それはそれは美しい金色に輝いていた。
ミハイル様の瞳と同じ、艶やかな金色の宝石となったダイヤ。
それは初めて実物を目にする、ベレーラ商団で取り扱う幻のダイヤだ。
公爵家女当主の時代にこのダイヤでプロポーズする王族の話を聞かせてくれたのよね。
私がそれに憧れていたこと、覚えててくれたんだ。
私はあれほど昔のことを覚えていてくれたことに感動して胸がいっぱいになった。
「アリシア、伝えるのが遅くなってごめん。今までも、そしてこれからもずっと、君を愛してる。どうか、僕の傍にいてほしい」
はい、と答えたつもりだったが、感極まりすぎて思ったよりも声が出なかった。
ミハイル様はそんな私をさも愛おしそうに見つめ笑いながら立ち上がり、優しく抱きしめてくれる。
この先何度生まれ変わったとしても、この瞬間を、この幸せを、忘れないように心に刻みつけたい。
感動で打ち震える胸に、そんな願いを抱きしめていた。
徐々に光が落ち着いてくると、光はどうやら絵画のある前方から発しているらしいことが分かった。
辺りを見回しても特に異常は見当たらないし、身体も変なところはないけど……。
そう思った瞬間、頭上でミハイル様が絵画のある前方を見て息を呑んだのが分かった。
ん?
不思議に思った私も視線を向けてみて驚愕した。
え、絵の人物がいる!
そこに立ってる!
まるで絵から抜け出たように、そこには確かに絵画に描かれていた天使のような人と神様のような人が立っていた。
彼らはこちらを見てニコニコ笑っている。
だ、誰なの……?
「やあやあ、やっぱり君たちは面白い関係だね」
天使様が笑顔でそう言った。
ん?どこかで聞いたような言葉。
…………あっ!!
もしかして、生まれ変わりのときに会ったガイド様?!
「ほら、こうすれば思い出すでしょ?」
目を丸くして驚く私たちに、ガイド様は片目を瞑って言いながら指をパチンと弾いた。
その瞬間、私は生まれ変わりの申請をしたあの時の10代の乙女姿になっていた。
ふと隣を見ると、なんとミハイル様は小さな男の子になっている。
「あっ! あの時、尻もちをついた男の子?」
「起こしてくれたお姉さん!」
私たちはあの時も会ってたんだ……!
驚きと、嬉しさと、懐かしさで頭は混乱する。
「そして、こちらは神様だよ」
ガイド様が優しく私たちに言う。
あ、ほんとに神様だったんだ。
神様と呼ばれた人は、私たちへにっこりと微笑む。
優しい微笑みにホッとした私は、次第に頭が動き出す。
そして、2度目の人生が始まったときから抱えていた疑問が再び浮かんできた。
ミハイル様も私と同じだということが分かった今、さらに疑問は膨らむ。
神様というのなら分かるかもしれない。
「あの、なんで私たちだけ前世の記憶があるんですか? 普通は生まれ変わるときに全て忘れてまっさらな状態で生まれるんですよね?」
「あ……二人とも前世を記憶してるのはね、」
神様は言いづらそうにもじもじしている。
な、なに?!
何か私たちにはとんでもない秘密が隠されているとか……?!
こわいよ~!一体なに?!
やっぱりこれは何かの呪いなの?!
オドオドとした様子で神様は話し始めた。
「あれは……1度目のこの教会で、本当なら貴方たちは助かるはずだったんだけど――――」
私とミハイル様は、ゴクリと息を呑む。
「間違えて他の魂と一緒に貴方たちの魂も連れてきちゃったんだよね」
神様はてへっと舌を出している。
「「ま、間違えた?!」」
私とミハイル様は息ぴったりにハモった。
「うん、だから次生まれ変わったときに分かるよう記憶を残す祝福をしておいたんだ」
何それ!怯えて損した!
私がちょっと恨めしそうな顔をして神様を見ると、神様は弁明するように言い始める。
「ま、まあいいじゃない、ちゃんと会えるように祝福をしたんだから。それなのに2回目も3回目も同じパターンを繰り返しちゃったのは、二人とも形にこだわりすぎてたからだよ」
う、それを言われると強く出れない気もする。
神様はミハイル様にくるっと向き直って言う。
「貴方は『もっとお金があれば、地位があれば』って生まれ変わる度に拘っていただろう?」
ミハイル様は図星だったのか、うっと息を呑んだ。
「本当に貴方たちが望んでいたのは、上辺や見た目に付随する何かに左右される恋心でなく強い心の絆だ。私の祝福はそれに気づけるまで同じことを繰り返すように作用してしまったみたいだね」
なるほど……それが『面白い関係』ってことだったのね。
私は思わず焦れたような声を出してしまう。
「それなら教えてくれたらよかったのに……」
「ちょっと! 神やガイドが人間の行動に口出しできるわけないでしょ! それじゃこの世の摂理がおかしくなっちゃうの!」
神様はぷんとした態度で私を窘めた。
「だって……」
それでも物言いたげな私を見ると、神様は困ったような優しい表情になる。
「人はね、人との絆を結ぶために、そして全てを愛に変えるためにこの世に生まれてくるんだ。そんな奇跡を起こせるのは人間だけの特権なの。我々はそれを見守ることしかできないんだよ」
神様は再びミハイル様に向き直って、つぶやくように言った。
「っていうかさ、貴方もアリシアを分かった時点でちゃんと愛を伝えていればこんなにややこしいことにはならなかったのに。公爵になってからプロポーズしようなんてやり方がもどかしすぎるんだよ」
「えっ……? プロポ……?」
聞き慣れぬ単語に思わず聞き返してしまう。
「な、なんでそれを言うんだ!」
ミハイル様は顔を赤くして神様に抗議した。
小さな男の子姿だからか、全く怖くない。
可愛らしいなあ。
「2度目も3度目もそうやって、『地位を得てから、力をつけてから』って愛を伝えるのを引き延ばしてぐずぐずしてたからこんなややこしいことになっちゃったんじゃないか!」
神様はもどかしそうに言う。
神様もなんだかまるで子供みたいで可愛い。
って、あれ?
「今回だけじゃなく、2度目も3度目もミハイル様は分かってたんですか?」
「ああ」
ミハイル様は少し照れたように言った。
「そりゃあ、貴方たちにはこの私が直々に祝福を授けてるからね」
神様はそう言いながらなぜかドヤ顔をしている。
「私、全く分かってませんでした……」
「うーん、アリシアにはまったく邪な感情が無いからねえ。最初の時も、公爵家当主の時も聖女の時も、彼を真心から助けただけだったね。そうして恋に落ちた貴方は本当に純真だった」
「……おい、それでは私が邪な感情しか無いみたいじゃないか」
ミハイル様は恨みがましいような目で神様を見ている。
「まあまあ、もうここまで来たんだからいいでしょ!」
神様はあははと笑いながら答えた。
そっか。
私はもうとっくの昔からミハイル様と恋に落ちてたんだ。
「fall in love “恋は落ちるもの”と遠い異国では表現されるらしいけれど、愛は絆を紡ぐことだよ」
そう言いながら神様はガイド様に合図する。
ガイド様が指を弾くと、私たちは元の姿に戻った。
「さあさ早く! 本物の神様の前で愛を誓えるなんて貴方たちは運がいい!」
神様はうきうきとした様子でミハイル様に意味深な目線を送りアイコンタクトを取った。
ミハイル様はしっかりと頷いた後、徐に私の目の前に膝をついて私を見上げる。
えっ?
そして、胸ポケットから小さなビロードの箱を取り出す。
彼がその箱を開けると、そこにはキラキラと輝く石が乗った指輪がひとつ。
それはそれは美しい金色に輝いていた。
ミハイル様の瞳と同じ、艶やかな金色の宝石となったダイヤ。
それは初めて実物を目にする、ベレーラ商団で取り扱う幻のダイヤだ。
公爵家女当主の時代にこのダイヤでプロポーズする王族の話を聞かせてくれたのよね。
私がそれに憧れていたこと、覚えててくれたんだ。
私はあれほど昔のことを覚えていてくれたことに感動して胸がいっぱいになった。
「アリシア、伝えるのが遅くなってごめん。今までも、そしてこれからもずっと、君を愛してる。どうか、僕の傍にいてほしい」
はい、と答えたつもりだったが、感極まりすぎて思ったよりも声が出なかった。
ミハイル様はそんな私をさも愛おしそうに見つめ笑いながら立ち上がり、優しく抱きしめてくれる。
この先何度生まれ変わったとしても、この瞬間を、この幸せを、忘れないように心に刻みつけたい。
感動で打ち震える胸に、そんな願いを抱きしめていた。
33
あなたにおすすめの小説
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
前世の記憶を取り戻した元クズ令嬢は毎日が楽しくてたまりません
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のソフィーナは、非常に我が儘で傲慢で、どしうようもないクズ令嬢だった。そんなソフィーナだったが、事故の影響で前世の記憶をとり戻す。
前世では体が弱く、やりたい事も何もできずに短い生涯を終えた彼女は、過去の自分の行いを恥、真面目に生きるとともに前世でできなかったと事を目いっぱい楽しもうと、新たな人生を歩み始めた。
外を出て美味しい空気を吸う、綺麗な花々を見る、些細な事でも幸せを感じるソフィーナは、険悪だった兄との関係もあっという間に改善させた。
もちろん、本人にはそんな自覚はない。ただ、今までの行いを詫びただけだ。そう、なぜか彼女には、人を魅了させる力を持っていたのだ。
そんな中、この国の王太子でもあるファラオ殿下の15歳のお誕生日パーティに参加する事になったソフィーナは…
どうしようもないクズだった令嬢が、前世の記憶を取り戻し、次々と周りを虜にしながら本当の幸せを掴むまでのお話しです。
カクヨムでも同時連載してます。
よろしくお願いします。
王宮の万能メイド、偏屈魔術師を餌付けする
葉山あおい
恋愛
王宮で働く勤続八年のメイド、エレナ・フォスター。仕事は完璧だが愛想がない彼女は、いつしか「鉄の女」と呼ばれ恐れられていた。
そんな彼女に下された辞令は、王宮の敷地内にありながら「魔窟」と呼ばれる『北の塔』の専属メイドになること。そこの主である宮廷魔術師団長・シルヴィス・クローデルは、稀代の天才ながら極度の人嫌い&生活能力ゼロの偏屈男だった!
ゴミ屋敷と化した塔をピカピカに掃除し、栄養失調寸前の彼に絶品の手料理を振る舞うエレナ。黄金色のオムレツ、とろける煮込みハンバーグ、特製カツサンド……。美味しいご飯で餌付けされた魔術師様は、次第にエレナへの独占欲を露わにし始めて――?
意地悪な聖女や侯爵夫人のいびりも、完璧なスキルで華麗に返り討ち。平民出身のメイドが、身分差を乗り越えて幸せな花嫁になるまでの、美味しくて甘いシンデレラストーリー。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました【完結】
iru
恋愛
第19回 恋愛小説大賞エントリーしています。ぜひ1票お願いします。
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない
朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。
【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。
櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。
夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。
ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。
あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ?
子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。
「わたくしが代表して修道院へ参ります!」
野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。
この娘、誰!?
王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。
主人公は猫を被っているだけでお転婆です。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
枯れ専令嬢、喜び勇んで老紳士に後妻として嫁いだら、待っていたのは二十歳の青年でした。なんでだ~⁉
狭山ひびき
恋愛
ある日、イアナ・アントネッラは父親に言われた。
「来月、フェルナンド・ステファーニ公爵に嫁いでもらう」と。
フェルナンド・ステファーニ公爵は御年六十二歳。息子が一人いるが三十年ほど前に妻を亡くしてからは独り身だ。
対してイアナは二十歳。さすがに年齢が離れすぎているが、父はもっともらしい顔で続けた。
「ジョルジアナが慰謝料を請求された。ステファーニ公爵に嫁げば支度金としてまとまった金が入る。これは当主である私の決定だ」
聞けば、妹のジョルジアナは既婚者と不倫して相手の妻から巨額の慰謝料を請求されたらしい。
「お前のような年頃の娘らしくない人間にはちょうどいい縁談だろう。向こうはどうやらステファーニ公爵の介護要員が欲しいようだからな。お前にはぴったりだ」
そう言って父はステファーニ公爵の肖像画を差し出した。この縁談は公爵自身ではなく息子が持ちかけてきたものらしい。
イオナはその肖像画を見た瞬間、ぴしゃーんと雷に打たれたような衝撃を受けた。
ロマンスグレーの老紳士。なんて素敵なのかしら‼
そう、前世で六十歳まで生きたイオナにとって、若い男は眼中にない。イオナは枯れ専なのだ!
イオナは傷つくと思っていた両親たちの思惑とは裏腹に、喜び勇んでステファーニ公爵家に向かった。
しかし……。
「え? ロマンスグレーの紳士はどこ⁉」
そこでイオナを待ち受けていたのは、どこからどう見ても二十歳くらいにしか見えない年若い紳士だったのだ。
最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました
斉藤めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。
白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。
その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。
それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。
やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり――
白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。
身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる