グリセリン艦長ちゃん

トミロン

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第11話 女海賊の懐事情

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「一味を養うためにお頭は奮闘なさっているんですね」
 と子分。

「以前、お給料をシャンパンで支給した時には造反者が出たからな」
 と艦長ちゃん。あれからホストクラブ通いはあきらめたらしい。

「シャンパン以外の物で支給するってのはどうですかい?」


 これには艦長ちゃんは秒で却下。
 凄腕の女海賊も著作権には勝てない様子。

「いざとなったらあたしを密輸するしか……」
 と艦長ちゃん。


「だったら俺が買います!」
 と子分。この2人、いい関係だ。
 艦長ちゃんもこれくらいのフォローは期待していた様子。


 その時、何者かが船長室に入ってくる。
「ウチのシマ(縄張り)で随分とおイタをしてくれるじゃねぇか!」

 その男は身長は185センチはあろうか。子分と同じくらいはある。金髪の白人男性。紺色の背広はボタンを外している。赤いネクタイ。がっしりした体格は体重は100キロは超えていそうである。年齢は70歳は超えていそうだが、若々しく精力かみなぎっている。
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