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暫くすると葵君が朝学校に行かなくなった。どうやら夏休みに入ったらしい。
毎日サッカーだプールだと忙しそうだ。たまに友達をたくさん家に連れてきてゲームをしている。お父さんお母さんがいないからってやりたい放題だね。
朝お父さんとお母さんが仕事に出かけるとテレビアニメを見ながらアイスを食べて、それからプールの袋を持って出かけていく。
私は暑いのが苦手なのでひんやりとした床に寝そべって昼寝をする。
お昼になると葵君は一旦お家に戻ってきて、お母さんが作っておいてくれたご飯をレンジでチンして食べる。
食べ終わると今度はサッカーボールを持って出かけていく。
私は葵君が出してくれたご飯を食べる。ツナ缶みたいな感じのやつ。
食べ終わってまた昼寝をすると泥だらけになった葵君が帰って来る。
お風呂に入って少しするとお母さんが帰ってきて、そのうちお父さんも帰ってきてみんなで晩御飯を食べる。
葵君は食べてるうちから眠そうにしていて、食べ終わって歯を磨いたらすぐに私を連れて寝室に向かう。
葵君…宿題やってる気配無いけど大丈夫?まぁ、でも元気なのは良いことだ。
ある夜、枕元の私に葵君が話しかけてくる。
「ねぇミケ?僕に弟か妹ができるんだってさ!すごいよね!」
葵君は嬉しそうだ。
『よかったね』
「みー」
「楽しみだなぁ。可愛いだろうなぁ」
最近お母さんが元気が無い。いつも気分悪そうにしている。それでも皆の分のご飯を作って朝仕事に行く。えらいもんだ。
夜帰ってきてしんどそうにソファに倒れ込む。けれど少しすると身を起こして晩御飯の準備を始める。
「つわりなんてこの世から無くなればいい」
そう叫びながらキャベツを千切りにするお母さんは本当にすごいと思う。葵君がお風呂に行っててよかったね。
翌日の夕方、サッカーから帰ってきた葵君は私を抱き上げる。
「ねぇミケ、つわりってわかる?」
『知ってるよ』
「みー」
「お腹に赤ちゃんができると気持ち悪くなったりするんだってさ。お母さん今それでとってもしんどそうなんだよね」
そうだよ!つわりはしんどいんだから。男の子にはわからないだろうね。
「それなのにお母さんはいつも僕のご飯作ってくれるんだよ。…何か僕にできることないかなぁ?」
その気持ちだけできっとお母さんは嬉しいと思うよ!
「あ!何か美味しい物食べたら元気出るよね?そうだ!」
葵君はテーブルの上にマジックテープのお財布から出したお金を並べて数え始める。
「うん!これならワックのハンバーガーセット買える!」
葵君は満足そうに頷いてるけど…つわりにファストフードはかなりギャンブルなんじゃ…
私の心配をよそに葵君はお財布を握りしめて出かけていった。
葵君は両手に袋を持って帰ってきた。
「ハンバーガーとポテトと、じゃーん!ナゲットも買いましたぁ!」
葵君は四角い箱を私に見せつける。
「ただいまー」
お母さんの声がする。葵君は私を見ながら自分の口に人差し指を当てる。静かにしろってこと?
ガチャリとリビングの扉が開く。
「ごめんね!すぐご飯の支度す……うっ!」
「お母さん!見て!お母さんが元気になるように美味しい物買ってきたよ」
葵君はドヤ顔でお母さんに言うけど、お母さんはリビングの入り口で固まっている。
「葵…ちょっとね。お母さん今この匂い無理かも…ごめんね」
お母さんはそう言うとリビングから出て行ってしまった。
たぶんお手洗いか洗面所に行ったんだろう。
葵君は呆然と立ち尽くしている。そりゃそうだよね。つわりのことなんてわからないもんね。仕方ないよ。
結局ファストフードはその後帰ってきたお父さんが嬉しそうに食べて、それで葵君も少し元気を取り戻して一緒に食べてた。
毎日サッカーだプールだと忙しそうだ。たまに友達をたくさん家に連れてきてゲームをしている。お父さんお母さんがいないからってやりたい放題だね。
朝お父さんとお母さんが仕事に出かけるとテレビアニメを見ながらアイスを食べて、それからプールの袋を持って出かけていく。
私は暑いのが苦手なのでひんやりとした床に寝そべって昼寝をする。
お昼になると葵君は一旦お家に戻ってきて、お母さんが作っておいてくれたご飯をレンジでチンして食べる。
食べ終わると今度はサッカーボールを持って出かけていく。
私は葵君が出してくれたご飯を食べる。ツナ缶みたいな感じのやつ。
食べ終わってまた昼寝をすると泥だらけになった葵君が帰って来る。
お風呂に入って少しするとお母さんが帰ってきて、そのうちお父さんも帰ってきてみんなで晩御飯を食べる。
葵君は食べてるうちから眠そうにしていて、食べ終わって歯を磨いたらすぐに私を連れて寝室に向かう。
葵君…宿題やってる気配無いけど大丈夫?まぁ、でも元気なのは良いことだ。
ある夜、枕元の私に葵君が話しかけてくる。
「ねぇミケ?僕に弟か妹ができるんだってさ!すごいよね!」
葵君は嬉しそうだ。
『よかったね』
「みー」
「楽しみだなぁ。可愛いだろうなぁ」
最近お母さんが元気が無い。いつも気分悪そうにしている。それでも皆の分のご飯を作って朝仕事に行く。えらいもんだ。
夜帰ってきてしんどそうにソファに倒れ込む。けれど少しすると身を起こして晩御飯の準備を始める。
「つわりなんてこの世から無くなればいい」
そう叫びながらキャベツを千切りにするお母さんは本当にすごいと思う。葵君がお風呂に行っててよかったね。
翌日の夕方、サッカーから帰ってきた葵君は私を抱き上げる。
「ねぇミケ、つわりってわかる?」
『知ってるよ』
「みー」
「お腹に赤ちゃんができると気持ち悪くなったりするんだってさ。お母さん今それでとってもしんどそうなんだよね」
そうだよ!つわりはしんどいんだから。男の子にはわからないだろうね。
「それなのにお母さんはいつも僕のご飯作ってくれるんだよ。…何か僕にできることないかなぁ?」
その気持ちだけできっとお母さんは嬉しいと思うよ!
「あ!何か美味しい物食べたら元気出るよね?そうだ!」
葵君はテーブルの上にマジックテープのお財布から出したお金を並べて数え始める。
「うん!これならワックのハンバーガーセット買える!」
葵君は満足そうに頷いてるけど…つわりにファストフードはかなりギャンブルなんじゃ…
私の心配をよそに葵君はお財布を握りしめて出かけていった。
葵君は両手に袋を持って帰ってきた。
「ハンバーガーとポテトと、じゃーん!ナゲットも買いましたぁ!」
葵君は四角い箱を私に見せつける。
「ただいまー」
お母さんの声がする。葵君は私を見ながら自分の口に人差し指を当てる。静かにしろってこと?
ガチャリとリビングの扉が開く。
「ごめんね!すぐご飯の支度す……うっ!」
「お母さん!見て!お母さんが元気になるように美味しい物買ってきたよ」
葵君はドヤ顔でお母さんに言うけど、お母さんはリビングの入り口で固まっている。
「葵…ちょっとね。お母さん今この匂い無理かも…ごめんね」
お母さんはそう言うとリビングから出て行ってしまった。
たぶんお手洗いか洗面所に行ったんだろう。
葵君は呆然と立ち尽くしている。そりゃそうだよね。つわりのことなんてわからないもんね。仕方ないよ。
結局ファストフードはその後帰ってきたお父さんが嬉しそうに食べて、それで葵君も少し元気を取り戻して一緒に食べてた。
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