220 / 486
第八章 フェロー王国動乱編
第273話 転移門①
しおりを挟む
ゴタさんを見送った俺は、廃坑内にある金庫の回収を鎮守神とドレーク人形に任せると、その日はもう休む事にした。
翌朝、俺はドレーク人形が金庫を回収してくるまでの間、邸宅内にある迷宮で屋敷神と土地神の力を借り、ある魔道具を作成していた。
その魔道具は、〔影転移〕と屋敷神がいつの間にか迷宮内で作っていた魔法学園へと繋がる扉をヒントに作成しているのだが、中々上手くいかない。
「中々うまくいかないね……」
「そうですね。悠斗様のユニークスキル〔影魔法〕の派生スキル〔影転移〕を〔付与のブレスレット〕でドアに付与した迄はよかったのですが……。一体何故でしょうか?」
俺達が今何を作っているのか。
それは、離れた場所と離れた場所を繫ぐ〔転移門〕の作成である。
しかし、中々上手くいかない。
〔影転移〕を〔付与のブレスレット〕でドアに付与した迄はよかったが、ドアを開けても、開ける際にドアノブに魔力を込めて見ても全く反応しなかった。
一体、何故だろう……?
〔影精霊〕を付与した時は大丈夫だったのに……。
俺は「ステータスオープン」と呟くと、ユニークスキル〔影魔法〕に鑑定をかけた。
--------------------------------------
ユニークスキル:影魔法
全ての影を十全に操る事ができる。
使用する事のできるスキル以外にも、イメージ次第で影に関するスキルを作成できる。
【使用する事のできるスキル】
・影弾(バレット):影でできた弾を放つ。威力・飛距離は調整可能。
・影槍(ランス):影でできた槍を放つ。又は、作る。長さは調整可能。
・影刃(ブレード):影でできた刃を放つ。又は、作る。長さは調整可能。
・影盾(シールド):影でできた盾を作る。大きさは調整可能。
・影収納(ストレージ):影の中にモノを収納する。容量はなく、生き物も収納可能。時間経過あり。
・影潜(ハイド):影の中に潜むことができる。
・影探知(サーチ):影を薄く延ばし、影の上に乗っているモノの情報を探る。
・影纏(ウェア):影を身に纏う。纏っている間、物理、魔法無効。
・影移動/転移(トランゼッション):影の中を移動する。又は、影から影へ転移する。
・影縛(バインド):影で対象を縛り動けなくする。対象を影の形通りに動かす。
・影精霊(スピリット):影の精霊を召喚する。
・影分身(アバター):影で自らと同じ能力を持つ分身を作る。
--------------------------------------
【使用する事のできるスキル】にある〔影転移〕の説明を見てみると、影の中を移動する。又は、影から影へ転移するスキルである事がわかる。
影から影へ転移するスキル……か。
これまで何度も使ってきた筈のスキルなのに、使い方についてこんなにも難しく考える日が来るとは思いもしなかった。
試しに〔影転移〕で今いる場所から、数メートル離れた場所に転移してみる。
しかし、〔影転移〕を普通に発動する事ができた。
一体何が悪いんだろう?
「悠斗様。私達に〔影転移〕の説明をして頂けませんか?」
すると、そんな事を屋敷神と土地神が言ってくる。
言われてみれば、屋敷神と土地神に〔影転移〕の説明を漠然としかしていなかった。
「〔鑑定〕によると〔影転移〕は、影の中を移動する。又は、影から影へ転移するスキルみたい」
「影から影へ転移するスキルですか……」
【使用する事のできるスキル】に書いてある〔影転移〕の説明をすると土地神が何かを思いついた様だ。
土地神は〔土属性魔法〕で二つの建物を建てていく。
そして、土地神はその建物の外と中にドアを取り付けると話しかけてきた。
「悠斗様、試しに今建てた建物の中にあるドアに〔影転移〕を付与して頂けますでしょうか?」
建物の中にあるドアにだけ〔影転移〕を?
「うん。わかった」
俺はそう返事をすると、〔影転移〕を付与する為、建物の中に入っていく。
「あれっ?」
建物の中に灯りはなく真っ暗だった。
建物の真ん中にはドアが設置してある。
このドアに〔影転移〕を付与すればいいのだろうか?
取り敢えず、建物の真ん中に設置してあるドアに〔影転移〕を付与すると、もう一つの建物の中にあるドアにも〔影転移〕を付与していく。
「土地神。ドアに〔影転移〕を付与したけど、これでいいの?」
「はい。ありがとうございます。それでは、早速試してみましょう」
土地神はそう言うと、片方の建物の中に消えていく。
そして十数秒後、もう片方の建物のドアが開き、土地神が出てきた。
側から見ると、瞬間移動のマジックでも見せられている様だ。まあ、似た様なものなんだけど……。
しかし、土地神が入っていった建物とは別の建物から出てきたという事は……。
「どうやら成功したみたいですね」
どうやら成功したらしい。
それにしても、何故、成功したのだろう?
不思議だ。
「ねえ、土地神。今のどうやったの?」
土地神に問いかけると、建物のドアを閉めこちらに戻ってきた。
「特別な事はしておりません。悠斗様の説明によれば、〔影転移〕は影から影へと転移するユニークスキル。私は〔影転移〕を付与したドアを暗闇の中に置きドアを開けただけです」
「なるほど……」
まさに、影から影への転移。
先程のドアは明るい場所に置いていたから、効果を発揮しなかった様だ。
しかし、疑問も湧いてくる。
「じゃあ、なんで土地神は二つのドアに〔影転移〕を付与しようと思ったの? 暗闇の中にドアを設置するだけでよければ一つでも良かったんじゃない?」
俺がそう言うと、土地神は首を振る。
「建物の中で別の場所に転移しようと試してみましたが、思う様に転移する事ができませんでした。恐らく、付与のブレスレットではユニークスキルを完全には付与しきれていないのではないでしょうか?」
完全に付与しきれていないか……。
なるほど、言われてみれば、そうかもしれない。
例えば〔影精霊〕一つを取ってしてもそうだ。
俺が使う〔影精霊〕とアイテムに付与した場合の〔影精霊〕とでは明確に強さが異なる。
俺はそれを〔影精霊〕を付与したアイテム使用者の魔力が足りていない為と考えていたが、どうやらそうではないらしい。
〔影精霊〕や〔影転移〕は、ユニークスキル〔影魔法〕の派生スキル、もしかしたら〔影魔法〕を持っていないと、使いこなす事ができないのかもしれない。
そうだとすれば、土地神は何故、〔影転移〕する事ができたのだろうか?
翌朝、俺はドレーク人形が金庫を回収してくるまでの間、邸宅内にある迷宮で屋敷神と土地神の力を借り、ある魔道具を作成していた。
その魔道具は、〔影転移〕と屋敷神がいつの間にか迷宮内で作っていた魔法学園へと繋がる扉をヒントに作成しているのだが、中々上手くいかない。
「中々うまくいかないね……」
「そうですね。悠斗様のユニークスキル〔影魔法〕の派生スキル〔影転移〕を〔付与のブレスレット〕でドアに付与した迄はよかったのですが……。一体何故でしょうか?」
俺達が今何を作っているのか。
それは、離れた場所と離れた場所を繫ぐ〔転移門〕の作成である。
しかし、中々上手くいかない。
〔影転移〕を〔付与のブレスレット〕でドアに付与した迄はよかったが、ドアを開けても、開ける際にドアノブに魔力を込めて見ても全く反応しなかった。
一体、何故だろう……?
〔影精霊〕を付与した時は大丈夫だったのに……。
俺は「ステータスオープン」と呟くと、ユニークスキル〔影魔法〕に鑑定をかけた。
--------------------------------------
ユニークスキル:影魔法
全ての影を十全に操る事ができる。
使用する事のできるスキル以外にも、イメージ次第で影に関するスキルを作成できる。
【使用する事のできるスキル】
・影弾(バレット):影でできた弾を放つ。威力・飛距離は調整可能。
・影槍(ランス):影でできた槍を放つ。又は、作る。長さは調整可能。
・影刃(ブレード):影でできた刃を放つ。又は、作る。長さは調整可能。
・影盾(シールド):影でできた盾を作る。大きさは調整可能。
・影収納(ストレージ):影の中にモノを収納する。容量はなく、生き物も収納可能。時間経過あり。
・影潜(ハイド):影の中に潜むことができる。
・影探知(サーチ):影を薄く延ばし、影の上に乗っているモノの情報を探る。
・影纏(ウェア):影を身に纏う。纏っている間、物理、魔法無効。
・影移動/転移(トランゼッション):影の中を移動する。又は、影から影へ転移する。
・影縛(バインド):影で対象を縛り動けなくする。対象を影の形通りに動かす。
・影精霊(スピリット):影の精霊を召喚する。
・影分身(アバター):影で自らと同じ能力を持つ分身を作る。
--------------------------------------
【使用する事のできるスキル】にある〔影転移〕の説明を見てみると、影の中を移動する。又は、影から影へ転移するスキルである事がわかる。
影から影へ転移するスキル……か。
これまで何度も使ってきた筈のスキルなのに、使い方についてこんなにも難しく考える日が来るとは思いもしなかった。
試しに〔影転移〕で今いる場所から、数メートル離れた場所に転移してみる。
しかし、〔影転移〕を普通に発動する事ができた。
一体何が悪いんだろう?
「悠斗様。私達に〔影転移〕の説明をして頂けませんか?」
すると、そんな事を屋敷神と土地神が言ってくる。
言われてみれば、屋敷神と土地神に〔影転移〕の説明を漠然としかしていなかった。
「〔鑑定〕によると〔影転移〕は、影の中を移動する。又は、影から影へ転移するスキルみたい」
「影から影へ転移するスキルですか……」
【使用する事のできるスキル】に書いてある〔影転移〕の説明をすると土地神が何かを思いついた様だ。
土地神は〔土属性魔法〕で二つの建物を建てていく。
そして、土地神はその建物の外と中にドアを取り付けると話しかけてきた。
「悠斗様、試しに今建てた建物の中にあるドアに〔影転移〕を付与して頂けますでしょうか?」
建物の中にあるドアにだけ〔影転移〕を?
「うん。わかった」
俺はそう返事をすると、〔影転移〕を付与する為、建物の中に入っていく。
「あれっ?」
建物の中に灯りはなく真っ暗だった。
建物の真ん中にはドアが設置してある。
このドアに〔影転移〕を付与すればいいのだろうか?
取り敢えず、建物の真ん中に設置してあるドアに〔影転移〕を付与すると、もう一つの建物の中にあるドアにも〔影転移〕を付与していく。
「土地神。ドアに〔影転移〕を付与したけど、これでいいの?」
「はい。ありがとうございます。それでは、早速試してみましょう」
土地神はそう言うと、片方の建物の中に消えていく。
そして十数秒後、もう片方の建物のドアが開き、土地神が出てきた。
側から見ると、瞬間移動のマジックでも見せられている様だ。まあ、似た様なものなんだけど……。
しかし、土地神が入っていった建物とは別の建物から出てきたという事は……。
「どうやら成功したみたいですね」
どうやら成功したらしい。
それにしても、何故、成功したのだろう?
不思議だ。
「ねえ、土地神。今のどうやったの?」
土地神に問いかけると、建物のドアを閉めこちらに戻ってきた。
「特別な事はしておりません。悠斗様の説明によれば、〔影転移〕は影から影へと転移するユニークスキル。私は〔影転移〕を付与したドアを暗闇の中に置きドアを開けただけです」
「なるほど……」
まさに、影から影への転移。
先程のドアは明るい場所に置いていたから、効果を発揮しなかった様だ。
しかし、疑問も湧いてくる。
「じゃあ、なんで土地神は二つのドアに〔影転移〕を付与しようと思ったの? 暗闇の中にドアを設置するだけでよければ一つでも良かったんじゃない?」
俺がそう言うと、土地神は首を振る。
「建物の中で別の場所に転移しようと試してみましたが、思う様に転移する事ができませんでした。恐らく、付与のブレスレットではユニークスキルを完全には付与しきれていないのではないでしょうか?」
完全に付与しきれていないか……。
なるほど、言われてみれば、そうかもしれない。
例えば〔影精霊〕一つを取ってしてもそうだ。
俺が使う〔影精霊〕とアイテムに付与した場合の〔影精霊〕とでは明確に強さが異なる。
俺はそれを〔影精霊〕を付与したアイテム使用者の魔力が足りていない為と考えていたが、どうやらそうではないらしい。
〔影精霊〕や〔影転移〕は、ユニークスキル〔影魔法〕の派生スキル、もしかしたら〔影魔法〕を持っていないと、使いこなす事ができないのかもしれない。
そうだとすれば、土地神は何故、〔影転移〕する事ができたのだろうか?
19
あなたにおすすめの小説
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十数年酷使した体は最強になっていたようです〜
ねっとり
ファンタジー
世界一強いと言われているSSSランクの冒険者パーティ。
その一員であるケイド。
スーパーサブとしてずっと同行していたが、パーティメンバーからはただのパシリとして使われていた。
戦闘は役立たず。荷物持ちにしかならないお荷物だと。
それでも彼はこのパーティでやって来ていた。
彼がスカウトしたメンバーと一緒に冒険をしたかったからだ。
ある日仲間のミスをケイドのせいにされ、そのままパーティを追い出される。
途方にくれ、なんの目的も持たずにふらふらする日々。
だが、彼自身が気付いていない能力があった。
ずっと荷物持ちやパシリをして来たケイドは、筋力も敏捷も凄まじく成長していた。
その事実をとあるきっかけで知り、喜んだ。
自分は戦闘もできる。
もう荷物持ちだけではないのだと。
見捨てられたパーティがどうなろうと知ったこっちゃない。
むしろもう自分を卑下する必要もない。
我慢しなくていいのだ。
ケイドは自分の幸せを探すために旅へと出る。
※小説家になろう様でも連載中
結界師、パーティ追放されたら五秒でざまぁ
七辻ゆゆ
ファンタジー
「こっちは上を目指してんだよ! 遊びじゃねえんだ!」
「ってわけでな、おまえとはここでお別れだ。ついてくんなよ、邪魔だから」
「ま、まってくださ……!」
「誰が待つかよバーーーーーカ!」
「そっちは危な……っあ」
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
見捨てられた万能者は、やがてどん底から成り上がる
グリゴリ
ファンタジー
『旧タイトル』万能者、Sランクパーティーを追放されて、職業が進化したので、新たな仲間と共に無双する。
『見捨てられた万能者は、やがてどん底から成り上がる』【書籍化決定!!】書籍版とWEB版では設定が少し異なっていますがどちらも楽しめる作品となっています。どうぞ書籍版とWEB版どちらもよろしくお願いします。
2023年7月18日『見捨てられた万能者は、やがてどん底から成り上がる2』発売しました。
主人公のクロードは、勇者パーティー候補のSランクパーティー『銀狼の牙』を器用貧乏な職業の万能者で弱く役に立たないという理由で、追放されてしまう。しかしその後、クロードの職業である万能者が進化して、強くなった。そして、新たな仲間や従魔と無双の旅を始める。クロードと仲間達は、様々な問題や苦難を乗り越えて、英雄へと成り上がって行く。※2021年12月25日HOTランキング1位、2021年12月26日ハイファンタジーランキング1位頂きました。お読み頂き有難う御座います。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。