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番外編 神となった悠斗。現代日本に現れる
凋落の一途を辿る顕蓮会(緑の信者)③
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顕蓮会の本部から離れた場所にある雑居ビル。
ここでは、情報に特化した信者を表す緑色のバッジを胸元に付けた顕蓮会の信者達が神興会の評判を落とす為のネット工作に邁進していた。
「デュフフフフww、佐倉氏、佐倉氏。こんなネット記事を書いて見ましたがどうでし?」
「おおっ! 『危険な神興会! カルト宗教に注意!』に『悪質カルト宗教団体『神興会』の本当の目的!』ですか。オウフwww スマニュー砲間違いなしです。キタコレですねwww」
「内藤氏の書き込みも秀逸ですなぁw 教祖様をここまでディスる事ができるのは、内藤氏を置いて他におりませんwww Google砲炸裂コポォ!」
そんなオタクっぽい会話を聞き、緑の筆頭信者である私こと、波瀬歩は眉間に皺を寄せる。
「君達……。私語は慎みなさい。我々は悪質なカルト宗教団体である神興会の注意喚起をする為に、活動をしているのですよ?」
私がそう注意をすると、緑の信者の中でも情報処理能力は高いが取っ付き難い二人がニヤつきながらムカつく一言を呟く。
「波瀬氏、我々をお呼びでござるか? フォカヌポウwww」
「拙者達を呼んだのは波瀬氏だというのにあんまりな言い方ですなぁ。オウフwww」
その『フォカヌポウ』という言葉と、『オウフ』という言葉。
そして、喋る度に草を生やすのを止めろ。
イライラする。
私は心の底から込み上げてくる怒りが噴出しないよう平静を装うと、テーブルを強く叩いた。
「……そんな事より首尾は上々なの?」
テーブルを強く叩き過ぎた為か、手が痛い。
しかし、その甲斐はあった様だ。
「な、波瀬氏、そんなに怒らないで欲しいでごさる……」
「そ、そうですぞ。拙者達もやる時はやるのでし。これを見るでござる」
オタク達は私に怯えた表情を浮かべながらスマートフォンを渡してくる。
穢らわしいスマートフォンだ。至る所にキャラ物のシールが貼ってある。
それにポテトチップスを素手で掴み食べた手でスマートフォンを触っているので、至る所が油まみれ。指紋が浮いて見えるほど汚い。
こんな穢らわしい物をこの私に渡してくるなんて一体何を考えているのだろうか?
私はゴム手袋をすると、スマートフォンにアルコールスプレーを吹き掛ける。
すると、スマートフォンを渡してきたオタクの一人が野太い悲鳴を上げた。
「な、波瀬氏! 拙者のスマホに何を……。酷いでござる。酷いでござる!」
「……うるさいわね。あなたが手掴みで食べたポテトチップスの油でベトベトだからアルコール消毒しただけよ。それで? 私に何を見せたかったの?」
ため息を吐きながらそう言うと、佐倉とかいうオタクが眼鏡の縁をクイっと上げてニヤリと微笑んだ。
「……波瀬氏。今、ポケットモ〇スターのベト〇トンを口にしませんでしたかな?」
「……うっせぇわ」
マジでコイツどうしてくれよう。
相対しているだけで、私の精神がゴリゴリ削られていく。
私の言葉に唖然とした表情を浮かべる佐倉からスマホを受け取ると、それをそのまま消毒用アルコールの中に漬けた。
「あああああっ!! 波瀬氏っ!? 一体何をっ!??」
「……汚いからスマホをアルコール消毒しているだけよ。決して、あなたの発言にイライラしたからとか、そんな理由ではないわ」
「いや、波瀬氏。イライラしていますよね!? いくら拙者の言葉にイライラしたからと言って、消毒用アルコールに浸すのは駄目でしょ!??」
「……大丈夫よ。ちゃんと防水加工してあるから」
「いや、駄目ですって! 防水加工もアルコールでおじゃんですって!」
消毒用アルコールにスマホを漬けて数分。
佐倉のスマホがブラックアウトし、文鎮と化する。
「ああああああああっ!!!?」
ずっしり重いスマホを手に、真っ暗になった画面を涙目で絶叫する佐倉を無視して、もう一人のオタクこと内藤に視線を向ける。
内藤はビクリと丸々肥えた腹を震わせると、私にスマホを渡すことなく画面だけを提示してきた。
「な、波瀬氏! こちらでございまする!」
そう言って、提示してきたスマホ画面に視線を向けると、そこにはスマートフォン用ニュースアプリ『スマートニュース』が表示されていた。
「……これがどうかしたの?」
「は、はい。このスマートニュースの話題ジャンルに拙者達の流したネット記事が配信されているのでございまする」
「へえ、中々やるじゃない……」
スマートニュースは世界五千万DLの定番ニュースアプリ。
そこにネット記事が掲載されれば、その影響は計り知れない。
私は自分のスマートフォンを取り出すと、スマートニュースアプリを立ち上げる。
「それで、あなたの書いたネット記事は『話題』ジャンルのどこに掲載されているの?」
「えっ? トップページにあると思うのでござるが……」
「トップページに?」
スマホ画面をスクロールするも一向に神興会の単語が見つからない。
「ねえ、あなた本当に……」
スマートニュースにネット記事が掲載されているんでしょうねと続けようとすると、内藤が大きな声を上げた。
「ああっ!? まずいでござる。まずいでござる!!」
「えっ? 何がまずいの?」
「ス、スマートニュースを見て欲しいのでござる!」
「いや、今、見ているけど……。えっ!? なによこれっ!?」
画面をスクロールしていると、そこにはあってはならない記事が掲載されていた。
ここでは、情報に特化した信者を表す緑色のバッジを胸元に付けた顕蓮会の信者達が神興会の評判を落とす為のネット工作に邁進していた。
「デュフフフフww、佐倉氏、佐倉氏。こんなネット記事を書いて見ましたがどうでし?」
「おおっ! 『危険な神興会! カルト宗教に注意!』に『悪質カルト宗教団体『神興会』の本当の目的!』ですか。オウフwww スマニュー砲間違いなしです。キタコレですねwww」
「内藤氏の書き込みも秀逸ですなぁw 教祖様をここまでディスる事ができるのは、内藤氏を置いて他におりませんwww Google砲炸裂コポォ!」
そんなオタクっぽい会話を聞き、緑の筆頭信者である私こと、波瀬歩は眉間に皺を寄せる。
「君達……。私語は慎みなさい。我々は悪質なカルト宗教団体である神興会の注意喚起をする為に、活動をしているのですよ?」
私がそう注意をすると、緑の信者の中でも情報処理能力は高いが取っ付き難い二人がニヤつきながらムカつく一言を呟く。
「波瀬氏、我々をお呼びでござるか? フォカヌポウwww」
「拙者達を呼んだのは波瀬氏だというのにあんまりな言い方ですなぁ。オウフwww」
その『フォカヌポウ』という言葉と、『オウフ』という言葉。
そして、喋る度に草を生やすのを止めろ。
イライラする。
私は心の底から込み上げてくる怒りが噴出しないよう平静を装うと、テーブルを強く叩いた。
「……そんな事より首尾は上々なの?」
テーブルを強く叩き過ぎた為か、手が痛い。
しかし、その甲斐はあった様だ。
「な、波瀬氏、そんなに怒らないで欲しいでごさる……」
「そ、そうですぞ。拙者達もやる時はやるのでし。これを見るでござる」
オタク達は私に怯えた表情を浮かべながらスマートフォンを渡してくる。
穢らわしいスマートフォンだ。至る所にキャラ物のシールが貼ってある。
それにポテトチップスを素手で掴み食べた手でスマートフォンを触っているので、至る所が油まみれ。指紋が浮いて見えるほど汚い。
こんな穢らわしい物をこの私に渡してくるなんて一体何を考えているのだろうか?
私はゴム手袋をすると、スマートフォンにアルコールスプレーを吹き掛ける。
すると、スマートフォンを渡してきたオタクの一人が野太い悲鳴を上げた。
「な、波瀬氏! 拙者のスマホに何を……。酷いでござる。酷いでござる!」
「……うるさいわね。あなたが手掴みで食べたポテトチップスの油でベトベトだからアルコール消毒しただけよ。それで? 私に何を見せたかったの?」
ため息を吐きながらそう言うと、佐倉とかいうオタクが眼鏡の縁をクイっと上げてニヤリと微笑んだ。
「……波瀬氏。今、ポケットモ〇スターのベト〇トンを口にしませんでしたかな?」
「……うっせぇわ」
マジでコイツどうしてくれよう。
相対しているだけで、私の精神がゴリゴリ削られていく。
私の言葉に唖然とした表情を浮かべる佐倉からスマホを受け取ると、それをそのまま消毒用アルコールの中に漬けた。
「あああああっ!! 波瀬氏っ!? 一体何をっ!??」
「……汚いからスマホをアルコール消毒しているだけよ。決して、あなたの発言にイライラしたからとか、そんな理由ではないわ」
「いや、波瀬氏。イライラしていますよね!? いくら拙者の言葉にイライラしたからと言って、消毒用アルコールに浸すのは駄目でしょ!??」
「……大丈夫よ。ちゃんと防水加工してあるから」
「いや、駄目ですって! 防水加工もアルコールでおじゃんですって!」
消毒用アルコールにスマホを漬けて数分。
佐倉のスマホがブラックアウトし、文鎮と化する。
「ああああああああっ!!!?」
ずっしり重いスマホを手に、真っ暗になった画面を涙目で絶叫する佐倉を無視して、もう一人のオタクこと内藤に視線を向ける。
内藤はビクリと丸々肥えた腹を震わせると、私にスマホを渡すことなく画面だけを提示してきた。
「な、波瀬氏! こちらでございまする!」
そう言って、提示してきたスマホ画面に視線を向けると、そこにはスマートフォン用ニュースアプリ『スマートニュース』が表示されていた。
「……これがどうかしたの?」
「は、はい。このスマートニュースの話題ジャンルに拙者達の流したネット記事が配信されているのでございまする」
「へえ、中々やるじゃない……」
スマートニュースは世界五千万DLの定番ニュースアプリ。
そこにネット記事が掲載されれば、その影響は計り知れない。
私は自分のスマートフォンを取り出すと、スマートニュースアプリを立ち上げる。
「それで、あなたの書いたネット記事は『話題』ジャンルのどこに掲載されているの?」
「えっ? トップページにあると思うのでござるが……」
「トップページに?」
スマホ画面をスクロールするも一向に神興会の単語が見つからない。
「ねえ、あなた本当に……」
スマートニュースにネット記事が掲載されているんでしょうねと続けようとすると、内藤が大きな声を上げた。
「ああっ!? まずいでござる。まずいでござる!!」
「えっ? 何がまずいの?」
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