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番外編 神となった悠斗。現代日本に現れる
爆弾こと教祖様の部屋にある邪気の源を探れ③
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「うわわっ! 何やってるんですか佳代子さん!」
地面に落ちる寸での所で紙袋をキャッチすると、狼狽する佳代子さんと紗良さんに視線を向ける。
「……佳代子に紗良。今の話は本当か? 教祖様が不在の時、教祖様の部屋で何をしていた!」
財前さんの怒りの籠った声がエレベーターホールに響き渡る。
「ち、違うのよ。わ、私達はただ……」
「私達はただ……。なんだ? その先を言ってみなさい」
「うっ……。そ、それは……。ざ、財前さんは私達の事を疑うの?」
「……疑うも何も、教祖様の部屋で何をしていたかを確認しない事には判断する事もできないだろう。それとも何か? 教祖様の部屋で言えない何かをしていたというのか?」
財前さんの言葉に、佳代子さんと紗良さんが解り易く動揺した。
キャリーバックを背後に隠すと、財前さんが怪訝な表情を浮かべる。
「……そのキャリーバックは何だ? 何故、隠そうとする」
「えっ!? い、いえ、違っ! こ、これには私の私服がっ! 下着も入っているのっ! 全然全然、関係ないのよ!?」
「……それは調べればわかる事だ。おい! そこの警備員、この二人を捕えろ!」
「「は、はい!!」」
財前さんの言葉を聞き、警備員二人が佳代子さんと紗良さんを捕えに動く。
しかし、佳代子さんと紗良さんもただでは捕まらない。
「き、きゃああああっ! 痴漢! 変態! 信じられない! この人、今、私の身体を触ったわ! 誰か、誰か警察を呼んでぇぇぇぇ! 痴漢魔がここにいるわ!」
「触らないで! 触んな! おら、私に触っていいのは旦那だけなんだよ! おい。キャリーバックをどうするつもりだ! それ、私のだぞ! 私の物だぞっ!」
凄い。危機に陥ると人の本性が出ると聞いた事があったけど、こうもわかりやすく本性が出るとは……。
佳代子さんも紗良さんも往生際が悪い。
佳代子さんは警備員の事を痴漢扱いするし、紗良さんに至っては人格が変わってしまったかの様に口調が乱暴になっている。
佳代子さんも紗良さんも共通して、キャリーバックを死守しているし、あの中には一体、何が入っているのだろうか?
「ええい、往生際が悪いぞ! 大人しくしろっ!」
「そ、そんな事、できる訳がないでしょ! これは私の物……。これは私の物よ!」
「そうよ。誰のお陰で神興会が大きくなったと思っているの! 私達が教祖様の補佐をしていたからでしょ! この恩知らず! みんなみんな死んじまえ! 私達にこんな事をして天罰が降るわよ!」
「お、落ち着きなさい。往生際が悪いぞ!」
取り敢えず、佳代子さんと紗良さんを取り押さえようとする警備員が可哀想だ。
『影縛』
こっそり『影縛』を使い佳代子さんと紗良さんを捕らえようとする警備員の補佐をする。
財前さんがキャリーバックの前に着くと、冷めた視線を佳代子さんと紗良さんに向けながら問いただした。
「このキャリーバックの解錠番号は?」
「そ、そんな事、いう訳がないでしょ! それよりも今すぐ私達を解放しなさい。こんな事をして……。訴えるわよ!」
財前さんはため息を吐くと、佳代子さんと紗良さんのバッグを勝手に開ける。
「ち、ちょっとあんた! 何すんのよ!」
「財前さん……。あなたね! 人としてやっていい事と悪い事があるでしょ! 人のバッグを勝手に漁るなんて何を考えているの!?」
しかし、財前さんは佳代子さんと紗良さんの口撃を素知らぬ顔で受け流す。
「……ありました」
そうポツリと言うと、財前さんはキャリーバックの鍵をバッグから取り出した。
「ち、ちょっとあんた! 何をする気っ!」
「おい。やめろコラッ! そのキャリーバックに触るなぁぁぁぁ!」
財前さんがキャリーバックに鍵を差し込むと警備員に取り押さえられた佳代子さんと紗良さんが激しくのたうち回る。
よっぽどキャリーバックの中身を見られたくないらしい。
「あなた方はこのキャリーバックに入っているのは、自分の衣服だとそう言っていましたね。確認させて頂きます」
のたうち回る佳代子さんと紗良さんを横目にキャリーバックを開けると、財前さんの顔が歪んだ。
「「い、いやぁぁぁぁ!」」
キャリーバックには、佳代子さんと紗良さんの言っていた衣服は一切入っておらず、代わりに溢れんばかりの貴金属と札束が入っていた。
「あなた達という人は……」
「な、何が悪いっていうのよ! 私達がいたからこその神興会じゃない!」
「そ、そうよ! 教祖様ばかり狡いわ! 私達にも少し位分け前があってもいいじゃない! これは正当な報酬よ!」
自分の正当性を主張する佳代子さんと紗良さん。
あの財前さんを前に肝が据わっているなと、ついそんな事を思ってしまう。
「あなた方の処罰は警察ではなく教祖様に下して頂きます……」
「はっ! 教祖様であれば私達の罪も赦して下さるに違いないわっ! あなた達、私達にこんな事をしてタダで済むと思わないでよね!」
佳代子さんの言葉に背後から声がかかる。
「えっ? ど、どういう事っ!? 佳代子さんに紗良さん。ま、まさか……何か悪い事をやった訳じゃ……」
振り向くと、そこには驚愕の表情を浮かべる教祖様の姿があった。
地面に落ちる寸での所で紙袋をキャッチすると、狼狽する佳代子さんと紗良さんに視線を向ける。
「……佳代子に紗良。今の話は本当か? 教祖様が不在の時、教祖様の部屋で何をしていた!」
財前さんの怒りの籠った声がエレベーターホールに響き渡る。
「ち、違うのよ。わ、私達はただ……」
「私達はただ……。なんだ? その先を言ってみなさい」
「うっ……。そ、それは……。ざ、財前さんは私達の事を疑うの?」
「……疑うも何も、教祖様の部屋で何をしていたかを確認しない事には判断する事もできないだろう。それとも何か? 教祖様の部屋で言えない何かをしていたというのか?」
財前さんの言葉に、佳代子さんと紗良さんが解り易く動揺した。
キャリーバックを背後に隠すと、財前さんが怪訝な表情を浮かべる。
「……そのキャリーバックは何だ? 何故、隠そうとする」
「えっ!? い、いえ、違っ! こ、これには私の私服がっ! 下着も入っているのっ! 全然全然、関係ないのよ!?」
「……それは調べればわかる事だ。おい! そこの警備員、この二人を捕えろ!」
「「は、はい!!」」
財前さんの言葉を聞き、警備員二人が佳代子さんと紗良さんを捕えに動く。
しかし、佳代子さんと紗良さんもただでは捕まらない。
「き、きゃああああっ! 痴漢! 変態! 信じられない! この人、今、私の身体を触ったわ! 誰か、誰か警察を呼んでぇぇぇぇ! 痴漢魔がここにいるわ!」
「触らないで! 触んな! おら、私に触っていいのは旦那だけなんだよ! おい。キャリーバックをどうするつもりだ! それ、私のだぞ! 私の物だぞっ!」
凄い。危機に陥ると人の本性が出ると聞いた事があったけど、こうもわかりやすく本性が出るとは……。
佳代子さんも紗良さんも往生際が悪い。
佳代子さんは警備員の事を痴漢扱いするし、紗良さんに至っては人格が変わってしまったかの様に口調が乱暴になっている。
佳代子さんも紗良さんも共通して、キャリーバックを死守しているし、あの中には一体、何が入っているのだろうか?
「ええい、往生際が悪いぞ! 大人しくしろっ!」
「そ、そんな事、できる訳がないでしょ! これは私の物……。これは私の物よ!」
「そうよ。誰のお陰で神興会が大きくなったと思っているの! 私達が教祖様の補佐をしていたからでしょ! この恩知らず! みんなみんな死んじまえ! 私達にこんな事をして天罰が降るわよ!」
「お、落ち着きなさい。往生際が悪いぞ!」
取り敢えず、佳代子さんと紗良さんを取り押さえようとする警備員が可哀想だ。
『影縛』
こっそり『影縛』を使い佳代子さんと紗良さんを捕らえようとする警備員の補佐をする。
財前さんがキャリーバックの前に着くと、冷めた視線を佳代子さんと紗良さんに向けながら問いただした。
「このキャリーバックの解錠番号は?」
「そ、そんな事、いう訳がないでしょ! それよりも今すぐ私達を解放しなさい。こんな事をして……。訴えるわよ!」
財前さんはため息を吐くと、佳代子さんと紗良さんのバッグを勝手に開ける。
「ち、ちょっとあんた! 何すんのよ!」
「財前さん……。あなたね! 人としてやっていい事と悪い事があるでしょ! 人のバッグを勝手に漁るなんて何を考えているの!?」
しかし、財前さんは佳代子さんと紗良さんの口撃を素知らぬ顔で受け流す。
「……ありました」
そうポツリと言うと、財前さんはキャリーバックの鍵をバッグから取り出した。
「ち、ちょっとあんた! 何をする気っ!」
「おい。やめろコラッ! そのキャリーバックに触るなぁぁぁぁ!」
財前さんがキャリーバックに鍵を差し込むと警備員に取り押さえられた佳代子さんと紗良さんが激しくのたうち回る。
よっぽどキャリーバックの中身を見られたくないらしい。
「あなた方はこのキャリーバックに入っているのは、自分の衣服だとそう言っていましたね。確認させて頂きます」
のたうち回る佳代子さんと紗良さんを横目にキャリーバックを開けると、財前さんの顔が歪んだ。
「「い、いやぁぁぁぁ!」」
キャリーバックには、佳代子さんと紗良さんの言っていた衣服は一切入っておらず、代わりに溢れんばかりの貴金属と札束が入っていた。
「あなた達という人は……」
「な、何が悪いっていうのよ! 私達がいたからこその神興会じゃない!」
「そ、そうよ! 教祖様ばかり狡いわ! 私達にも少し位分け前があってもいいじゃない! これは正当な報酬よ!」
自分の正当性を主張する佳代子さんと紗良さん。
あの財前さんを前に肝が据わっているなと、ついそんな事を思ってしまう。
「あなた方の処罰は警察ではなく教祖様に下して頂きます……」
「はっ! 教祖様であれば私達の罪も赦して下さるに違いないわっ! あなた達、私達にこんな事をしてタダで済むと思わないでよね!」
佳代子さんの言葉に背後から声がかかる。
「えっ? ど、どういう事っ!? 佳代子さんに紗良さん。ま、まさか……何か悪い事をやった訳じゃ……」
振り向くと、そこには驚愕の表情を浮かべる教祖様の姿があった。
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