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第一章 最強呪符使い故郷を追われる
サバイバル試験⑯(困惑する冒険者ギルド)
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「いや、考えている場合ではないな。いまは見習い冒険者達の試験中。試験中に問題が発生すれば大事だ。至急、Aランク冒険者達を動員して調査を……」
「ギ、ギルドマスター……」
「うん? なんだ、いまは忙し……」
ギルド職員の戸惑いの声に苦言を呈しながら振り向くと、そこには疲れ切った表情を浮かべるCランク冒険者ジャスタウェイとラストン、Dランク冒険者のマクスウェルそしてローレンスの姿があった。
ジャスタウェイとラストンは身も心も服までボロボロ。対するマクスウェルとローレンスは疲労が見られるものの、スマートでフォーマルな格好で佇んでいた。
「……ギ、ギルドマスター」
「ダ、ダンジョンに一体なにが……」
「……まずはジャスタウェイとラストン。よく無事で帰ってきてくれた。ダンジョン内の状況を報告しろ」
本来であれば、まだ試験中。
試験中に見習い冒険者を置いて試験官自らダンジョンを出るだなんてあるまじき行為ではあるが、いまは情報が欲しい。
「はい。昨日、夜より危険度Aのオークキングやゴブリンキングがダンジョン内に大量発生。ダンジョン内はいま、非常に危険な状態にあります」
「また、本日、上位種ドラゴンの出現を確認。Aランク以上の冒険者によるダンジョン内掃討を愚考します」
「なるほど……」
オークキングにゴブリンキング、上位種ドラゴンの出現だとぉ!?
一体なにがどうなっている。
冷静に『なるほど……』といってはみたものの、全然意味がわからない。
「マクスウェルにローレンス、他に変わった点はないか?」
飲んだくれのDランク冒険者に聞くことなど殆どないとは思うが、とりあえず、こいつ等にも聞いておく。
すると、興味深い情報を聞くことができた。
「はい。見習い冒険者の中に、テイマーの少年がいます」
「テイマー? どういうことだ?」
テイマーとはモンスターを飼い馴らす調教師のこと。
そのテイマーがダンジョン内でなにを……。
「はい。ダンジョン内でオークロードにログハウスを建てさせ、その後、警備をしてもらっていました」
「はあっ?」
なにを言っているんだ。この馬鹿共は……。
危険度Aのモンスターを即興でテイムしたとでもいうのだろうか?
そんなこと、できる訳がないだろう。
やはり、Dランク冒険者の情報は信用が置けないな。
ダンジョン内にログハウスを建てさせるなんて馬鹿げたこと、オークロード相手ににできるはずがない。なにより、テイムできるモンスターは一人につき一匹迄。これはこの世界の常識である。
しかし、ジャスタウェイとラストンも同様のことを話し始めた。
「いえ、彼等の言うことは嘘ではありません。俺もログハウスを守るオークロードの姿を確認しました。まあ、ログハウスを守っていたのはオークロードでしたが……」
「俺も同じです。見習い冒険者の一人がオークロードを従えているように見えました」
「……間違いないのか?」
「「はいっ!」」
なるほど、Cランク冒険者のジャスタウェイとラストンがそう言うのであば、そうなのだろう。
「わかった。試験はこれをもって終了とする。直ちにAランク以上の冒険者の招集をかけろっ! ダンジョン内のモンスター掃討を行う! その上で、まだダンジョン内に取り残されている見習い冒険者と試験官を救出するぞ!」
「「はい!!」」
受付嬢に指示を飛ばすと、私は情報を持ち帰ってくれたジャスタウェイとラストン、マクスウェルとローレンスに労いの言葉をかける。
「……ご苦労だったな。今日の所はゆっくり休んでくれ。ダンジョン内に入るに辺り、他になにか注意する点はあるか?」
できれば、オークロードをテイムしている見習い冒険者について尋ねたいのだが……。それは望み過ぎか?
そう問いかけるとマクスウェルとローレンスの声が被る。
「「ログハウスにいる少年に危害を加えないよう細心の注意を払って下さい」」
確かに、情報が正しければ、危険度Aのオークロードをテイムする程の力を持つ見習い冒険者だ。迂闊に刺激するようなことは避けた方がいいかもしれない。
「……なるほど、わかった。君達の言う通りにしよう」
「はい。ありがとうございます」
それにしても、この二人。随分と印象が変わったな。
いつも『借金まみれのジェニファー』とつるんで馬鹿をやっているイメージだったが……。なにか、心の変化でもあったのか?
まあいい。いまはダンジョンでサバイバル試験を受けている見習い冒険者達の救出が最優先だ。
立ち上がると修練場の奥に開かれたダンジョンに視線を向ける。
「待っていろよ。すぐに救出に向かうからな……」
冒険者ギルドのギルドマスター、ギルマッスがAランク冒険者の招集をかけてから一時間。招集されたAランク冒険者三人とギルドマスター、ギルマッスによる救出作戦が実行されることとなる。
『クコックコックコッ!?』
冒険者ギルドの修練場の奥にある扉。
開かれたままのダンジョンに人知れず黒い影が入り込んだことを誰も知らない。
「ギ、ギルドマスター……」
「うん? なんだ、いまは忙し……」
ギルド職員の戸惑いの声に苦言を呈しながら振り向くと、そこには疲れ切った表情を浮かべるCランク冒険者ジャスタウェイとラストン、Dランク冒険者のマクスウェルそしてローレンスの姿があった。
ジャスタウェイとラストンは身も心も服までボロボロ。対するマクスウェルとローレンスは疲労が見られるものの、スマートでフォーマルな格好で佇んでいた。
「……ギ、ギルドマスター」
「ダ、ダンジョンに一体なにが……」
「……まずはジャスタウェイとラストン。よく無事で帰ってきてくれた。ダンジョン内の状況を報告しろ」
本来であれば、まだ試験中。
試験中に見習い冒険者を置いて試験官自らダンジョンを出るだなんてあるまじき行為ではあるが、いまは情報が欲しい。
「はい。昨日、夜より危険度Aのオークキングやゴブリンキングがダンジョン内に大量発生。ダンジョン内はいま、非常に危険な状態にあります」
「また、本日、上位種ドラゴンの出現を確認。Aランク以上の冒険者によるダンジョン内掃討を愚考します」
「なるほど……」
オークキングにゴブリンキング、上位種ドラゴンの出現だとぉ!?
一体なにがどうなっている。
冷静に『なるほど……』といってはみたものの、全然意味がわからない。
「マクスウェルにローレンス、他に変わった点はないか?」
飲んだくれのDランク冒険者に聞くことなど殆どないとは思うが、とりあえず、こいつ等にも聞いておく。
すると、興味深い情報を聞くことができた。
「はい。見習い冒険者の中に、テイマーの少年がいます」
「テイマー? どういうことだ?」
テイマーとはモンスターを飼い馴らす調教師のこと。
そのテイマーがダンジョン内でなにを……。
「はい。ダンジョン内でオークロードにログハウスを建てさせ、その後、警備をしてもらっていました」
「はあっ?」
なにを言っているんだ。この馬鹿共は……。
危険度Aのモンスターを即興でテイムしたとでもいうのだろうか?
そんなこと、できる訳がないだろう。
やはり、Dランク冒険者の情報は信用が置けないな。
ダンジョン内にログハウスを建てさせるなんて馬鹿げたこと、オークロード相手ににできるはずがない。なにより、テイムできるモンスターは一人につき一匹迄。これはこの世界の常識である。
しかし、ジャスタウェイとラストンも同様のことを話し始めた。
「いえ、彼等の言うことは嘘ではありません。俺もログハウスを守るオークロードの姿を確認しました。まあ、ログハウスを守っていたのはオークロードでしたが……」
「俺も同じです。見習い冒険者の一人がオークロードを従えているように見えました」
「……間違いないのか?」
「「はいっ!」」
なるほど、Cランク冒険者のジャスタウェイとラストンがそう言うのであば、そうなのだろう。
「わかった。試験はこれをもって終了とする。直ちにAランク以上の冒険者の招集をかけろっ! ダンジョン内のモンスター掃討を行う! その上で、まだダンジョン内に取り残されている見習い冒険者と試験官を救出するぞ!」
「「はい!!」」
受付嬢に指示を飛ばすと、私は情報を持ち帰ってくれたジャスタウェイとラストン、マクスウェルとローレンスに労いの言葉をかける。
「……ご苦労だったな。今日の所はゆっくり休んでくれ。ダンジョン内に入るに辺り、他になにか注意する点はあるか?」
できれば、オークロードをテイムしている見習い冒険者について尋ねたいのだが……。それは望み過ぎか?
そう問いかけるとマクスウェルとローレンスの声が被る。
「「ログハウスにいる少年に危害を加えないよう細心の注意を払って下さい」」
確かに、情報が正しければ、危険度Aのオークロードをテイムする程の力を持つ見習い冒険者だ。迂闊に刺激するようなことは避けた方がいいかもしれない。
「……なるほど、わかった。君達の言う通りにしよう」
「はい。ありがとうございます」
それにしても、この二人。随分と印象が変わったな。
いつも『借金まみれのジェニファー』とつるんで馬鹿をやっているイメージだったが……。なにか、心の変化でもあったのか?
まあいい。いまはダンジョンでサバイバル試験を受けている見習い冒険者達の救出が最優先だ。
立ち上がると修練場の奥に開かれたダンジョンに視線を向ける。
「待っていろよ。すぐに救出に向かうからな……」
冒険者ギルドのギルドマスター、ギルマッスがAランク冒険者の招集をかけてから一時間。招集されたAランク冒険者三人とギルドマスター、ギルマッスによる救出作戦が実行されることとなる。
『クコックコックコッ!?』
冒険者ギルドの修練場の奥にある扉。
開かれたままのダンジョンに人知れず黒い影が入り込んだことを誰も知らない。
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