何を隠そう私はHSPでアスペルガー症候群、だそうだ。

あかりんりん

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何を隠そう私はHSPでアスペルガー症候群、だそうだ

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そう診断された訳では無いが、8年間付き添った嫁さんにそう言われたのである。

まずHSPとは「Highly Sensitive Person」の頭文字を取ったもので「人より敏感な人」という意味である。

Personの部分をChildにしてHSC「人より敏感な子」という言葉もある。

このHSPは5人に1人該当すると言われ、国や性別は関係無いらしい。
私は勝手に、より内向的な日本人にHSP該当者が多く、より外交的な欧米人にHSP該当者が少ない、と偏見を持っていた事を反省することから始めた。

元々、私の子供がこのHSP(HSC)にかなり当てはまるため、HSPの参考本を買って読んだことがきっかけだ。
その本は子供にかなり良い影響を与えてくれ、まさにバイブルとして夫婦で勉強しているという訳だ。

そして、子供だけでなく、嫁さんのお義母さんもかなりHSPに当てはまったが、本人は認めようとしなかった。

その具体例として、参考本には17の質問があり、12個以上当てはまればHSPの度合が強いという判断になるが、お義母さんは
「こんなの、誰でも全部当てはまるでしょ!」
と怒っていた。
カワイイものである。

いろいろと調べていくと、ネットでも簡単な質問に答えるだけでHSPの度合を診断できるものが多く存在したので、興味ある人は是非やってみて欲しい。

そして、お義母さんもそうであったが、勘違いして欲しくないのは、このHSPは「病気」では無く、あくまで「個性」だと言うことだ。

例えば同じ絵、映画、音楽などを見たり聴いたりしても、HSPの人はより感動できるという良い事もある。

他にも良い例を挙げれば、人の気持ちを敏感に感じ取れるため、クラスでイジメられている人がいれば、HSPの人はよりその人の気持ちに寄り添えたり、動物の気持ちにも同様に寄り添えやすいのだ。

だから、HSPの人は芸術家、カウンセラー、ペットショップ店員、保育士、介護士、マッサージ師などが向いていると言われている。

ちなみに私は自分自身を参考本とネットで診断した結果
「HSP度は低い」
という結果になった。

それでも、多くの質問の中の一部だけでもかなり該当すれば、HSPに該当するとも言えるそうだ。

例えば私の場合だと、コーヒーや薬がかなり効く。
コーヒーを2日間くらい飲まずに、久しぶりに飲むと、その夜までなぜか眠れなくなり、カフェインがずっと効くのだ。

同様に薬もかなり効く。

それもHSPの特徴の一つである。

そして、心配事があると眠りが浅くなる、という特徴もあり、数年前にうつ病の一歩手前の「適応障害」と診断された事もある。

当時は仕事の事が心配で眠りが浅くなり、夜中にパッと仕事の事を思い出して動悸がして眠れなくなる。

そして朝方明るくなった頃にやっと睡魔が来るが、すぐに目覚ましアラームで起こされてしまい、寝不足になるという悪循環な生活をしていた結果、医者に「適応障害」と診断されたのだ。

さらに話が脱線するが、思えば私は前述した「適応障害」と診断された頃に医者から
「自分の思いを殴り書きでも良いので紙に書いたり言葉として発するなど簡単な事からで良いので、生産性のある事をすると良いですよ」
とアドバイスを受け、その話をきいてくれた友達に勧められたSNSに自分の事を投稿し、やがて小説を投稿し、友達からのウケが良かったので小説投稿サイトに投稿し始めたのが小説のきっかけだ。

当時はツラかったが、今になって思えば家族や友人に助けられ、新しい事を学ぶきっかけになった事を忘れてはいけないと感じた。

その話を医者にしたら、医者からも
「良い事ですね。少し話は変わるかもですが、病気になってしまった。と、皆言うのですが、病気にならせてもらった、それで気がついた事があった。と仰られる患者さんもいて、それは凄く良いな、と思いました」
というアドバイスもいただいた。
本当に感謝である。

さて、脱線したが話を戻そう。

その適応障害になった際に上司や同僚達からは
「気にしすぎ」「心配性」
などと私の個性を否定する(本人達は否定したつもりは無いだろうが)心無い事も言われてきたが、これは私と同じ敏感な人でないと永遠に理解出来ない事だろうと思う。

逆に例えるなら、敏感で無い人に
「明日から敏感になりなさい」
もっと言えば
「カフェインや薬が効きやすい体になりなさい。どうやるのかは自分で考えて下さい」
と無理を強要するようなものだ。

それを理解出来る人なら、他人に改善を求めるのは間違いで、他人を理解しようとする事が大切だと気がついてくれるはずだ。

さて、HSPで長くなったが次はアスペルガーについてだ。

嫁さんから話を聞くまでは何も知らなかったので調べてみると、たくさん出てくる。
ただ、どれも長く、難しい言葉で説明されていて、教養が無い僕にはチンプンカンプンだったので、僕なりに一言で解釈すると

「他人の気持ちが分からない」

という事だと思っている。

例えば普通の人は自分が言葉を発する前に、脳で言葉を選ぶ、そして、相手が傷つくかもしれないと思うと、その言葉を引っ込める。
だが、アスペルガーは相手の感じる事を考えないままに発言してしまう。

以前、嫁さんにも
「正論で論破しないで!」
と怒られた事がある。

正論とは正しい理論であるのに、その「正しい理論で突破しないで」という矛盾で、間違っていないはずなのに、怒られる。

だが、私の場合、無意識に相手を責めるような言い方になっているのかもしれないと、最近ではやっと思えるようになった。

それ以降、少しは「負けるが勝ち」と思えるようになった。
あまり良い解決策では無いかもしれないが、私が勝っても誰も得しない。
むしろ嫁さんの機嫌を損ねて悪い事しかない。

言いたい事があれば、一旦保留して頭で考えた上できちんと伝える努力を始めている。

さて、ここまでHSPとアスペルガーであろう私の話を書いてきたが、読者はある矛盾に気がついただろうか?

それは、HSPの良い特徴は
「相手の気持ちが敏感に感じ取れる」ことだ。

一方で、アスペルガーは
「相手の気持ちが分からない」

ことである。

つまり私は、相手の気持ちが敏感に感じ取れるはずが、相手の気持ちを考えていないことになる。

ふーむ、説明が下手なのでややこしくなってきた。

まぁ何が言いたいかと言えば

「私のように自分で自分を理解していない人もいる」

そして、

「集団社会を良しとするこの国日本で、集団から外れたものは皆オカシイ訳ではなく、他人は自分とは違うのだ、と言う事を理解しようとする事から始めて欲しい」
ということに尽きる。

と、偉そうに言っているが、

「何を隠そう私はHSPでアスペルガー症候群、だそうだ。そう診断された訳では無いが、8年間付き添った嫁さんにそう言われたのである」

だから今、こうして嫁さんの言う事を理解しようと思い、小説を書いてみたのだ。

知らない事を学ぶのは楽しい。

私の会社では
「3年目までは何を、何度も、質問しても良い。だけど4年目からは質問できないと思え」
と教えられてきたが、知らない事を知らないままでいて、きちんと理解していない方がダメだと私は思うので、後輩にはその教えを伝えていない。

「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」

まさにその通りだ。

30才を過ぎると自分を変えるのは特に難しくなる、とよく言われる。

本当にその通りだと思う。

だが、自分を変えようと挑戦する価値はある。

挑戦しない人は失敗しない。

失敗しない人は成長しない。

私はそう思っている。

以上です。
読んでいただきどうもありがとうございました。
迷惑をかけていた嫁さんに言われた事がきっかけで、小説を書く事ができました。
他人の気持ちは一生分かりませんが、嫁さんには少しでも寄り添えるように精進します。
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