転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!

nineyu

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2章 臨時冒険者登録試験

第40話 補充

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 Eランクダンジョンのボスを倒し一息つくと、レベルアップの感触がある。この3日間の狩りも含めてレベルが12となったな。

 辺りを見渡すとゴブリン達の武器は今までと同様に身体と一緒に霧散するのだが、ホブゴブリンの斧だけは残っていた。
 どうやらこれが噂に聞くボスのドロップアイテムのようだ。

 職場では銀貨10枚程度で引き取り、出入りのある商人がまとめて木こり業者に売っていたな。
 斧とすべての魔石を拾い上げると先程の門が開かれている。
 そこから出ると地上への出口となっていた。

 係の者にホブゴブリンの魔石を見せてダンジョン攻略を確認させる。
 魔石は倒して手に入れてから数時間はやや、輝きが明るいので誤魔化すことはできない。なんだか、前世の取り替えたばかりの蛍光ランプを思い出させるな。

 さあ、ここにはもう用はない。
 早めに帰ってゆっくり休もう。流石に4泊5日で戦いっぱなしはブラック書記労働とは違う疲弊もあったからな。
 14時過ぎ頃には街へと帰ってきた。

 あまり数字で時間を見るとせっかくの中世世界観が台無しだが、ジョブスキル「時計」で秒のさらに下のコンマ00台までわかるのだから仕方がない。
 まずは全身の装備を外して久方ぶりの公衆浴場へといこう。

 まあ浴場といっても浸かるわけではなく、貯めているお湯を中心に桶でとって流すだけの空間だがそれでも今は有り難い。
 この世界にも質は物凄い悪いが果実と薪の灰から作った石鹸もどきがあり、入るときに代金と一緒に追加購入して汗を流す。

 こういうのは前世知識チートの出番で石鹸用意して一発ウハウハなんて考えたこともあったが、まず質のいい重曹を手に入れる方法がないんだよな。
 今後、「錬金術師」のジョブスキルや関連する通常スキルを手に入れたら作れるだろうか、なんてお湯で火照った体で思案する。

 こういうボーッと、取り留めもない思考するときがある意味一番リラックスしている時間で幸福感あるんだよな。
 なんておっさんじみた感想が出るが、まごうとこなきおっさんなので仕方がない。
 
 まあ、明日ギルドに疲れた顔で行きたくないからな。ちゃんと英気を養い、夕方すぎには銭湯を出て次の目的地へと向う。
 明日の定期報告が終わったら今度はそのままDランクダンジョンへと向う。そのための食料品、アイテムと何より銃弾の補充だ。

 この5日でどの程度できたかが割と今後に関わるのだが、工房に入るとホッカさんはおらず、代わりに以前のお弟子さんが

「オヤジならこの通りのお店達の寄り合いで遅くなります。タナカさんが来たら渡すように言われてるので、こちらです。」

 っと、どうやら俺も職員さん呼びではなくなり冒険者っぽく見えてきたかな、なんて考えるがまずは弾数の確認だ。渡されたのは42発、残りと合わせると48発か。

「質のいい火薬の調達が難航しましてね、今回はそれだけです。結構苦労してますからね。」 

 と疲れた顔を見せる。

 皆頑張ってくれているのだろう。流石に今回からはタダってわけにはいかないな。俺が納得できない。

「悪いねみんな。これ、今回のお代とこっちはみんなで何か美味しいものか、まあ君たちならお酒か。オヤジさんには内緒にね。」

 と代金として金貨5枚、振る舞いでさらに金貨1枚を渡す。

「勝手にタナカさんからお代を貰ったらまたオヤジに拳骨貰いますよ!それに、振る舞いにしては額がデカすぎますって!」

 焦った様子だったのでお代は今度直接渡すことにし、銀貨で30枚ほど渡して工房を出る。
 さて、後はいい物でも食べようと以前グレイルに教えて貰ったレストランで食事を摂ると、あとはスキルブックを作成し早めに就寝だ。


 疲れて減った英気と必要なものを補充して明日こそはくたびれたマイヤーの顔を見てくるとしよう。
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