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#1不音から始まる悲劇と喜劇

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「ん、んん?」
ああ、寝てたのか。目の前にはもちろん、小説を書いてたスマホがあった。左側の窓から、この部屋を上から見て右上の隅に置いた、勉強机に眩しい光が差し込んでいる
「結構明るいな、何時d…8、時?あ、あ、やばい遅刻だぁ!?」
せかせかと準備をし、ドアを開け…たんだけど、、
「おばあちゃぁぁん!?」
なんとそこには、骨折したばっかのはずのおばあちゃんが、車椅子から離れたところでうつ伏せに倒れていた!
「ご、ごめんねぇ、歩けるつもりだったんだけど、まだ動かないみたいで、転んじゃって…悪いけど助けてもらえるかしら?」
「もう無理しないでよ、骨折したばっかじゃん」
そう言いながら中腰になり抱っこさせ立つ
「そうかしら?やだねえ私ったら、認知症かしら」
「いや前からだからあ!」
だめだ、なんで私ツッコミ派になっちゃったんだろう。めっちゃ疲れるんだけど。ボケだったら、、いやいや、そしたらおばあちゃんを正常にできない!
「はい、完治するまで座ってなきゃダメなんだからね?」
「わかったわ、ありがとねえ」
はあ、めっちゃ重い。普段からのことなのに。
そう思いながら椅子に座らせ、エレベーターで1階へ降りると、、
「よお恵凪(えな)、お前こんな時間まで家にいていいのか?いつもは早めなのに」
「は、はは、寝坊だよ寝坊」
「そうか、よし!可愛い娘も来たことだし、みんなで食べるか!」
「はあ?なんじゃと?ワシの娘を横取りする気か貴様あ!」
私「いや、おじいちゃんはパパの父でしょ?」
父「いや、じいちゃんは俺の父さんだろ?」
でた。おじいちゃん、お父さん息子1人なのに孫の私を娘にしようとするんだから。
「ん?あ、あぁそうだったな。いやあそれにしても、黒髪のストレートロングに前髪は横流し、加えてワシからみて左目は紫、右目は青とかいうオッドアイなんてなあ。けどそんな変わってるところが、可愛いもんよ」
「そ、それあと何回聞かなきゃいけないの?w」
結婚するわけでもないのに、なんで彼氏よりも容貌のことめっちゃ可愛い可愛い連呼するんだろう。そして、めっちゃ詳しく言われると恥ずかしすぎるというのが心境
「まぁまぁ、早く食べましょ?」
全員「いただきます!」


「行ってきます!」
「大丈夫?そんな一気に食べて、、」
「大丈夫大丈夫!あっお母さん印鑑押しといてね。じゃないとその手紙出せないから」
「はーい、行ってらっしゃい」
「行ってきまーす!」
ガチャッと勢いよくドアノブを捻り、外に出る
「よ!お前ん家大変だな!」
彼氏だ~!ショートヘア似合いすぎてかっこいいなと思ってたら告られて最高か!でもまだ慣れ染めなのにここまで仲良くなるなんて~
「ねえ、まさか会話って」
「それがさあ、窓開いてたからもううるさすぎてなあ」
「そ、その、話題ー変えない?」
「わりぃわりぃ、なんだかんだ楽しそうだったもんだから。俺は親だけだから寂しいぜ」
「だからかとはならないよ~?LINEの頻度下げてほしい、、」
というのがちょっとした悩みでもある
「テスト期間はそうしてるからいいじゃんか~」
「つ、常にねー?」
「へーい」



あぁ、もう学校かあ。また帰り話せばいっか!
「じゃ、俺ーこっちだから」
「うんじゃあまたー放課後!」
「うす!」

「恵凪ーまt
「はいはいわかってるから言わないことー」
「いいじゃんどうせうちにはリア充生活来ないんだから~教えてよーなーにしてたのー?」
「ま、マジでそれあと何回言わなきゃいけないん?」
「wwwでもこれで私は潤うんだよー?」
「何が~w」
「乙女、、心?」
「自分で養えるようにしましょうね~」
「ぐああ!」
今話してたのは、中学から一緒の優美(ゆみ)ちゃんなんだけど、この毎朝のやりとりがそろそろめんどくさい……












「もう無理、動けない」
机にうつ伏せになって頑固として動こうとしないこの体を恨みたい
「頼むから!数分じゃん!」
「やだああ!」
「き、君ってほんと同世代とは思えないほどそうゆうところは、まだ幼稚だよね」
「はい?」
「あぁいや、なんでもないよ、ははっ」
「よろしい」
「なあ早く帰ろうぜ?もう30分も同じことしてるじゃんかよ」
「って言われましてもー」
「ったく、親に心配かけんじゃねえぞ」
「変な脅し文句だなあ、わかったから」 
「よーし帰るぞー」






「ま、まじでそいつらと縁切ったら?みんなやばいじゃん」
「これでも仲間思いのやつらなんだよ、だから離れてないし、ほんとに嫌だったらきっぱりとここにはいられないって言うさ」
「なにかあったら言ってね?」
「ああ。心配かけないよにするよ、お前も気をつけろよ?この関係は校内ではもうとっくに有名なんだからさ。じゃ、また明日」
「うん、私もなにかないようにするね、じゃあねー」
なんか音?でも、どっから…
「ってそこからー!?」






「うっぐぅ、、いてて、信号じゃないとはいえ、角から出てくるなんて…死角で見えるわけないってばよ!」
「ようやく起きたか、まったく、天界人の仕事を遅らせよって」
「ぎゃああ!誰だよお前えええ!」
「うるせえ!俺はな!仏様直々に指名された案内人なんだよ!!人間ごとぎがお前だと!?」
「いや~死んだ覚えがありませんなあ」
「えっ!?さっき言ってただろ?事故のことだよ、それではねられて死んだ。それだけだ」
「え、え、え、ま、まってそしたら家族は?彼氏は?流石に気づいてるよね?」
「安心せい。しっかり悲しんでるさ、あっ取り乱した」
「うわあ…で、でも私、これからいったいどうしたら…転生、、、ならぬものはー」
「しかなかろう。なにも悪さはしてないから、地獄に行く心配はない。天国でゆっくり暮らすのもありだぞ?」
どうしよう、死んだ実感が湧かない。病院で動かない自分を見て悲しむ家族や彼氏を見ても、知らない案内人を遠隔映像で見ても、この1日は夢なんじゃないかと思っている。現実逃避とは違うのである。振り返っても今日もいつも通りだ。変わる前振りは何も無かった、、いや、“死角で見えるわけないんだってばよ”?…そうか、理解してしまった。現実だったんだ、しっかりと。何もかもわかるわけじゃない、というか、[死]がわかるがないんだよね、みんな病気とかじゃないかぎり、予測なんてできない。
「ねぇ、幽霊になるなんてことはできないの?まだ離れたくないよ」
「すまんが、君の“霊力”じゃ長生きできるとは思えない。信じられないほど他(ひと)よりなくてな、悪霊にたちまち狙われて今度こそほんとに死ぬぞ?」
「い、いやそこはなんとかs
「これは忠告だ、大人しく天国か転生か選びな」
そんなの、そんなの…
「ふっ、ただ楽するだけじゃつまらねえよ、生まれ変わってやる!」
「よし!その意気だあ人間よ!あっやば転生先間違えた」
「え、ちょっとまって」
「つーことでーよろしく頼む!」
「お前絶対許さないからなああうわああ!?」











「ぐっ!?」
痛いってもう少し優しくできねえのかよ!ってなんか服変わってるし汚れたし最悪ー
「そこの嬢ちゃん大丈夫か?上から降ってきただろう、移動魔法間違えたか?ハッハッハ、よかろうこれも運だ、弟子にしてやるよ!」
「えええ!?」
緑のズボンに茶色のシャツ、に赤髪の大男、、こいつ只者じゃない!
「そんな簡単な魔法をその歳して間違えるとは恥ずかしくてたまらんだろ!安心しろーこう見えておりゃあ、騎士団に入ってるからなあ」
「えっえっありがとうございます!」
「つーことで、この森に街1番詳しい俺様が案内してやるからついてこい!」
「は、はい!」
なんて、こんな急展開望んでなーい!さっきから魔法魔法言ってるけど、、間違えたって異世界…ってこと!?よっしゃあやってやるよお逆にありがとう!
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