上 下
2 / 2

#2謎の大男と世界の詳細

しおりを挟む
「__ということがあってだなー?」
もうかれこれあれから何時間、こいつの生い立ち話を聞いてきたのだろう。ちなみに、この人はレイ·ジェントというらしい。イレギュラーで飽きがこないと言っても、街まで歩きながらだし、疲れた、、、
「ふう…さあついたぞお!俺の愛する街、スリーヘブンだ!」
「、、というのは?」
「お、おい大丈夫か?ここはこの世界で最も主要で、どこに居たって誰もが知って憧れるところだぞ?世間知らずにも程があるぜ?」
「いやあ、マイナーじゃないところには興味がなくってですね」
まずい異世界から来たということを隠し通さなければ!と、後々面倒なことにならないように疑念を晴らそうと言い訳を繰り出してみた
「ぎゃ、逆にすげえな…お、お前出身は?」
「すみません、旅人なもので、、NGなんですよ」
「あーそう、、まあなんとなく事の経緯はわかった、ここにはしばらく定在するつもりなのか?」
「そうですねえ、面白かったら住むのもありですが、一通り見たらどっか行くつもりですよ」
「そうか、じゃあ_」
「おーいレーイ、お楽しみのとこ悪いんだが、店内で騒いでいる魔物をちょちょいとやってくれねえか?急に来ては脅して、商品をかっさらってやるとか言い出すんだよお」
突如通りの店からでてきた店主らしきおじいさんは、馴れ馴れしくこの人に話しかけながら頼んでは、苦笑いをした。レイ、という愛称でどうやら街の人々に愛されてる様子だ。そして魔物という言葉が引っかかった。これってよくある、ほんとの異世界転生物ではないか!?やはり間違ってなかった!好きなんだよなあこういうの。ということは何か超能力的なのが、、でも、いきなり魔物となんて…と我に返った途端
「あんだ?俺の地元を荒らすやつは魔物だろうが人だろうが許さねえ!よし、とっとと片付け…っと君はそこにいといてくれ、無駄な被害は出したくないからな」
「は、はい!」
と返事するとすぐ店に単独で向かい、ハラハラするも騎士団の一員なら大丈夫だと言い聞かせ、胸に手を当てて無事を祈っていると
「大丈夫ですよ、彼は低級レベルならあっというまですから」
と胸中(きょうちゅう)お察しします、しかし_と述べたあとに続けた。聞くと、どうやら昔からの友人だとか。なら信じてもよいかと安心しきっていると、中から突如何かが吹っ飛んでは民家に思いっきり当たり、煙が舞った。
「!?まさか、レイさん!」
まさか、そんなはずは!と向かおうとすると、店から魔物が出てきては
「だーれが[低級]だってぇ?こりゃあ見事に見間違えられたもんだわぁ、そうだなぁ、魔城の1番下の階にいる程度だと言わせてもらおうかぁ」
どうやら相当強いらしいがつい
「いや、そこは四天王とかじゃないのかよ」
と言わずにはいられずツッコんでしまった。
「あ?なんだそりゃ。魔城にいるだけですごいんだぜ!?」
自慢か、、、それでいいのか!
「フッぐふっ…な、何が魔城だ、こ、こんなの、うぐっ」
「ケッ、いいのは威勢だけか。あーつまんねえなあ」
レイさん、、、ってか騎士団ですら倒せないならどうやって!こいつほんとに1階にいるやつなの!?レベルがあまりにも鬼畜すぎるでしょ!!らくらく生活できないなんてぇ!
「騙っれぇ、ま、まだ弱気だよ。俺の本気はぁ、ここからだぁファイアソード!」
「ギャッ!?ひでえもんだ、苦手属性でやってくるなんて弱いものいじめだぜ!?」
「関係ねぇ!そもそも元はと言えば、お前が売った喧嘩だろう!そんなこと言うなよ!?」
かっっっけぇぇぇぇ!すげえ!まじで炎を剣が纏いやがった!!こ、こんなの、なんでもあり…では!?これはいいものを見たよ…フッフッフっと、オタクが出てきてしまったしまわなければ
「怒らせたなあ!?ドロップ…アウト!」
何かと思えば、魔物の腕が大きくなり押し潰そうとするも、ギンと響く音を立てては、レイさんはしっかり剣で守った
「ぐぅ!思ったよりやるなあ、中々の重量感だぜぇ、だけどな…クレイズ·アップ!」
「ふぐぁっ」
今度は風を纏いながら、上へジャンプして首を刺し、致命傷を与えられたようだった
「ふぅ、久々に戦ったって感じがしたなあ。じいさん、もう大丈夫だぜ」
「ありがとうございます。お礼に、汚くなってしまいましたが、よかったら店で食べて行きませんか?もちろんお代はタダで」
「おお流石、わかってるじゃねえか。よっ嬢ちゃんも来るか?」
え、ええー!?べ、べべ別に俺は外で全然待てます、待てますけど!?で、ででも異世界料理…悪くない、かも?
「じゃ、じゃあその、お願いします?」
「ではお先に準備のため行かせてもらいますね」
「おう!よーし今日は飲んじゃうぜ~!そうだ、酒は平気か?」
「やめときます!試し飲みしたら苦かったので!あと、身体にも悪いので…」
「ちぇ、悪いとか言ったらタバコもじゃねえか。両方だめなのは飽き飽きしてこねえか?」
「嫌です。病死なんてたまったもんじゃないですから」
「ふーん」
と勧誘を断りながら入っていくと、あの魔物のせいか、テーブルやその上に乗っていたであろう料理が散乱していた。
「こりゃあひでえな。じいさん、すぐ片付きそうか?」
「ええ、1日あれば。しかし、それだと間に合わないので上の階でどうですか?」
「そうしてくれるとありがたいよ、サンキュな。じゃ行くか」
「は、はい!」





「おいおい、それだけでほんとに十分なのか?」
「はは、私、少食なんですよ。1人前食べ切れるかどうかは日によるので」
「ふーん、で、こいつのはどうだったよ。知ってるか?料理関連の魔法なら1番詳しいんだぜ?」
「そうなんですか!?ってことは、相当研究されていて…」
「まさか、ほぼ我流、その時その時でやってますよ」
「で、でもこんなおいしいのは感動レベルですって!!」
元の世界のより何倍おいしいことか!こんな焼き魚は食べたことがない!というのも、そもそも苦手なのに、これは、これは…なぜかおいしいのが匂いでわかったくらいなんだ!
「そうですか、ではつくった甲斐がありますね」
「ほんとヒック、この酒もヒック、美味すぎるぜウッ…す、すまん行ってくる」
「ほんと、学ばない人ですねえ」
「うるsウェップ、やべえ上がってきた」
「あ、あの人酔いやすいんですね…」
「ええ。毎回来ては度数濃いめのを頼み、ああなるので見慣れた光景ですよ」
「それでいて酒好きなんですか?こ、懲りないですね」
「成人したときからかなりの頻度で来られますが、1度も酔ってない姿を見た記憶はございません」
「酔いやすいってレベルじゃないです!?体自体が合わないんですかね、肝臓弱すぎですよ」
「あぁ…やはりそうですよね、医師に診てもらったらとひどく酔ったときは誘ってるんですが、「俺は大丈夫だ。それに、そんなのに金かけてらんねえよお」なんて言ってかわすんです」
「んー、そこは皆を守る人として気をつけようとは思わないんですかね?」
「まったく、体調管理もしてほしいもんですよ」
酒豪と呼んでいいのか…ほんとに大丈夫かな?なにか患ってるくらい状態がひどいんだけど
「うっ、うぅ、、だ、だれかぁ、み、水をぉ」「ど、どうぞ!」
「あざーす、うっぷは、生き返る~ありがとよ!」
「か、顔色悪かったのに一瞬で鮮やかに!?」
「立ち直りだけは無駄に早い人なんです」
「へ、へぇ」
「なーなにか俺のこと話してなかったか?吐き終わったら今度はくしゃみが止まらなかったんだよ」
「さあ?私たちではありませんよ?ねえ?」
「え、えぇそうです、ねえ?」
こ、これは合わせてくれというアイコンタクトだ!怒らせたらまずい、のか!?
「ふーん、そうかあ。とりあえず、ごちそうさん。さ、他に連れてきたいところが山ほどあるんだ」
「も、もう!?待ってくださいよあぁえっとご馳走様です!」
ニコっと反応してくれたのを確認しては、駆け足で走ってったレイさんを追う
「はぁ、はぁ、こ、今度は、どこ連れてく、気ですかぁ」
「そんな息切れして大丈夫か?wそれはついてからのお楽しみだよ。頑張れるだろ?」
「ふ、ふざけ、はぁ、あと、わからないところに、連れていかれたくないんですけど」
「なーに言ってるかわかんねえな~」
「なん!?」
「でもなんだかんだついてきてくれるじゃんかよ~」
こいつ、めんどくさいことしてくれるじゃねえか!ほんっと…
「どこ連れてく気なのーー!?」
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...