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少年編
第30話 仲直り?
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朝日が眩しくて目が覚めた。「あっ、あのまま寝ちゃったんだ。」
結局朝までぐっすり眠っていたようだった。
ゴウからメモで伝言があった。
『“仕事に遅れないように!”』
今日はゴウが休みで、私は仕事。ナイトと会うかもしれないのは憂鬱やけど、行くしかないわ。
船に着いたらカイトが仕事の指示をしてくれた。
船内は荷物が増えていた。
『トゥルバル国も明日までかぁ。そういえば、皆に荷物が届いたか確認してなかったね。』
”休憩に入ったら確認してみよっか!”
ネイマと2人で掃除、荷物の整理整頓、昼食の下準備と忙しなく動き回った。
大急ぎで昼食を食べて、束の間の休憩時間。
船内の自室は私とネイマだけやから、魔法も自由に使えるけど一応" 感知"。
うん、誰もおらんな。
「じゃあ確認するよ。” 収納”。」
身に付けている小袋にそーっと手を入れてガサゴソ・・・・。
コインらしきものが指先に当たり、更に周りを探ってみる。
あ!これ?
紙のような感触のものをとりあえず引っ張り出した。合計3枚。
『リマとルー、それから父さんと母さんは一緒に書いてあるね!』
「本当だ!きっと母さん言われて、父さんも書いたんじゃない?一言”頑張れ”、だって。」
ルイは絵が得意なので、さっそくアクセサリーを身に付けた自分たちの絵を描いてくれたいた。
リマローズは文章で、”ありがとう、お兄ちゃん、ネー!大切にします”と書いてくれている。
マリーからはプレゼントのお礼と体調に気を付ること、あと周りの人に助けてもらいなさいとか、他にもたくさん書いてあった。・・・ガイルはマリーが全部書いてくれてるから一言だけやったんかな、と笑ってしまった。
「皆喜んでくれてるみたいでよかったー。」
『元気でやってるみたいだね!』
さっそく返事を書いて 手紙を送った。”転送”。
午後の仕事を終えて、宿泊施設に戻ろうとしたらモリー船長に呼び止められた。
「今ちょっと時間いいか?」
「はい。大丈夫です。」
”なんやろ?やっぱナイトとの事かな・・・。説明しにくいわぁ。”と考えながらトボトボと後ろをついて行った。
船首まで歩き、海が見渡せるところで足が止まった。夕日が沈みかけており、オレンジ色のなんとも鮮やかな景色が広がり、ビクビクしていた気持ちが消えていく。
夕日に向かいながらモリー船長が話し始めた。
「メイ、昨日は悪かったな。お前達新人が唯一気が抜ける時間を邪魔してしまって。」
「え!?いえ、僕こそすいませんでした。せっかく誘って頂いたのに、なんか・・・態度悪かったと思います。」
「いいんだよ、謝るな。つい、新しいヤツが来ると嬉しくてな!構いたくなるんだよなぁ。それでナイトやカイトなんかにもっと警戒しろ、威厳を持てって怒られるんだよ。」
ハハハッ!と軽く笑うもんやから、私も肩の力が抜けた。単に世話好きなんやな、この人。ほんでナイトみたいな御付きは警戒心の薄い上司を心配して過敏になるという事ですね。
「ナイトさんが僕を警戒してたのは、船長の事を想ってのことだったんですね。」
「まぁそういう事だ!すまんな。俺は大丈夫っていっても聞かないんだよ。アイツらなりに俺を心配してくれてるから無下にもできないしな。それにナイトは幼馴染で、生まれた時からずっと一緒なんだ。兄弟同然だからなぁ。」
「わかりました。幼馴染の身を案じての事だと理解しました。僕にも兄弟や幼馴染はいるし、気持ちはわかりますので・・・。」
モリー船長が振り返って「お!そうなのか?どんな兄弟なんだ?幼馴染はどんなヤツなんだ?!」と興味津々に聞いてきた。
その勢いにビックリして後ずさりしたら、タイミング良く?グゥ~っとお腹が大きく鳴った。
恥ずかしくて赤面・・・。
「アーハッハッハ!!・・・すまない!腹減ってるよな?もう陽も沈んでしまったし、とりあえず宿泊施設に戻ろうか。」
「・・・すいません・・・。」
『でっかいお腹の音だったね!』ネイマも笑っている。
「お、そうだ。ナイトー!!居るんだろ?お前も出てこい。ちょうどいい。ここで謝っとけよ。」
え・・・あいつ、おったん?ストーカーか!
柱とタルや木箱の積まれた陰からゆっくりと、ナイトがバツの悪そうな表情で出てきた。
お前は忍びか!!
「ほら、全部聞いてただろ?謝っとけ。メイは理解してくれるってよ。お前は昔から心配し過ぎなんだよ~。」
「でも!船長を守るのは俺の仕事だから!もうちょっと警戒心持てって言ってるだろ?マリオンは船長の自覚がなさすぎるんだよなぁ。」
なんか幼馴染って感じでええやん。ナイトって黙ってれば男前やねんけどな。この2人並んでると絵になるわー。
BLで妄想できる!
ニヤニヤ2人を見ていると
「なんだよ。俺は謝らねぇぞ。大体、下っ端のクセに船長と2人きりで話なんて百年早すぎんだよ!」
おや?ヤキモチですかぁ?
なんかBL目線でみるとこの憎まれ口も穏やかに聴けるわぁ。
「おい!反省してんのかよ?」とモリー船長がナイトの頭を小突いた。
「なんだよ!心配して言ってるだけだろ?!」
青春ですねぇ。あの、私帰っていいですか?
「船長・・・そろそろご飯食べに行きたいんですけど。」
「あ!すまん、すまん。ほら、ナイト!」
「・・・悪かったな。これからは船長に一人で近づくな。俺を通せ。」
「またぁ。お前ほんとにガンコだな。ま、メイ。今回はこれで許してやってくれ?あと、これからもコイツのことは気にしなくていいからな!なんかあったら俺に言えよ。」
「了解です!」
「おい!メイ!」
ナイトが追いかけてこようとするので、走って船を降りた。
『仲直りできてよかったねー。』
「あれ仲直りに見える?!これからもナイトの監視はあると思ってた方がいいね!」
『公認ストーカーってヤツだね!』
「ははは!それ、ピッタリ!」
宿泊施設に戻ると、ゴウが山のようにお土産を買って待っていた。
結局朝までぐっすり眠っていたようだった。
ゴウからメモで伝言があった。
『“仕事に遅れないように!”』
今日はゴウが休みで、私は仕事。ナイトと会うかもしれないのは憂鬱やけど、行くしかないわ。
船に着いたらカイトが仕事の指示をしてくれた。
船内は荷物が増えていた。
『トゥルバル国も明日までかぁ。そういえば、皆に荷物が届いたか確認してなかったね。』
”休憩に入ったら確認してみよっか!”
ネイマと2人で掃除、荷物の整理整頓、昼食の下準備と忙しなく動き回った。
大急ぎで昼食を食べて、束の間の休憩時間。
船内の自室は私とネイマだけやから、魔法も自由に使えるけど一応" 感知"。
うん、誰もおらんな。
「じゃあ確認するよ。” 収納”。」
身に付けている小袋にそーっと手を入れてガサゴソ・・・・。
コインらしきものが指先に当たり、更に周りを探ってみる。
あ!これ?
紙のような感触のものをとりあえず引っ張り出した。合計3枚。
『リマとルー、それから父さんと母さんは一緒に書いてあるね!』
「本当だ!きっと母さん言われて、父さんも書いたんじゃない?一言”頑張れ”、だって。」
ルイは絵が得意なので、さっそくアクセサリーを身に付けた自分たちの絵を描いてくれたいた。
リマローズは文章で、”ありがとう、お兄ちゃん、ネー!大切にします”と書いてくれている。
マリーからはプレゼントのお礼と体調に気を付ること、あと周りの人に助けてもらいなさいとか、他にもたくさん書いてあった。・・・ガイルはマリーが全部書いてくれてるから一言だけやったんかな、と笑ってしまった。
「皆喜んでくれてるみたいでよかったー。」
『元気でやってるみたいだね!』
さっそく返事を書いて 手紙を送った。”転送”。
午後の仕事を終えて、宿泊施設に戻ろうとしたらモリー船長に呼び止められた。
「今ちょっと時間いいか?」
「はい。大丈夫です。」
”なんやろ?やっぱナイトとの事かな・・・。説明しにくいわぁ。”と考えながらトボトボと後ろをついて行った。
船首まで歩き、海が見渡せるところで足が止まった。夕日が沈みかけており、オレンジ色のなんとも鮮やかな景色が広がり、ビクビクしていた気持ちが消えていく。
夕日に向かいながらモリー船長が話し始めた。
「メイ、昨日は悪かったな。お前達新人が唯一気が抜ける時間を邪魔してしまって。」
「え!?いえ、僕こそすいませんでした。せっかく誘って頂いたのに、なんか・・・態度悪かったと思います。」
「いいんだよ、謝るな。つい、新しいヤツが来ると嬉しくてな!構いたくなるんだよなぁ。それでナイトやカイトなんかにもっと警戒しろ、威厳を持てって怒られるんだよ。」
ハハハッ!と軽く笑うもんやから、私も肩の力が抜けた。単に世話好きなんやな、この人。ほんでナイトみたいな御付きは警戒心の薄い上司を心配して過敏になるという事ですね。
「ナイトさんが僕を警戒してたのは、船長の事を想ってのことだったんですね。」
「まぁそういう事だ!すまんな。俺は大丈夫っていっても聞かないんだよ。アイツらなりに俺を心配してくれてるから無下にもできないしな。それにナイトは幼馴染で、生まれた時からずっと一緒なんだ。兄弟同然だからなぁ。」
「わかりました。幼馴染の身を案じての事だと理解しました。僕にも兄弟や幼馴染はいるし、気持ちはわかりますので・・・。」
モリー船長が振り返って「お!そうなのか?どんな兄弟なんだ?幼馴染はどんなヤツなんだ?!」と興味津々に聞いてきた。
その勢いにビックリして後ずさりしたら、タイミング良く?グゥ~っとお腹が大きく鳴った。
恥ずかしくて赤面・・・。
「アーハッハッハ!!・・・すまない!腹減ってるよな?もう陽も沈んでしまったし、とりあえず宿泊施設に戻ろうか。」
「・・・すいません・・・。」
『でっかいお腹の音だったね!』ネイマも笑っている。
「お、そうだ。ナイトー!!居るんだろ?お前も出てこい。ちょうどいい。ここで謝っとけよ。」
え・・・あいつ、おったん?ストーカーか!
柱とタルや木箱の積まれた陰からゆっくりと、ナイトがバツの悪そうな表情で出てきた。
お前は忍びか!!
「ほら、全部聞いてただろ?謝っとけ。メイは理解してくれるってよ。お前は昔から心配し過ぎなんだよ~。」
「でも!船長を守るのは俺の仕事だから!もうちょっと警戒心持てって言ってるだろ?マリオンは船長の自覚がなさすぎるんだよなぁ。」
なんか幼馴染って感じでええやん。ナイトって黙ってれば男前やねんけどな。この2人並んでると絵になるわー。
BLで妄想できる!
ニヤニヤ2人を見ていると
「なんだよ。俺は謝らねぇぞ。大体、下っ端のクセに船長と2人きりで話なんて百年早すぎんだよ!」
おや?ヤキモチですかぁ?
なんかBL目線でみるとこの憎まれ口も穏やかに聴けるわぁ。
「おい!反省してんのかよ?」とモリー船長がナイトの頭を小突いた。
「なんだよ!心配して言ってるだけだろ?!」
青春ですねぇ。あの、私帰っていいですか?
「船長・・・そろそろご飯食べに行きたいんですけど。」
「あ!すまん、すまん。ほら、ナイト!」
「・・・悪かったな。これからは船長に一人で近づくな。俺を通せ。」
「またぁ。お前ほんとにガンコだな。ま、メイ。今回はこれで許してやってくれ?あと、これからもコイツのことは気にしなくていいからな!なんかあったら俺に言えよ。」
「了解です!」
「おい!メイ!」
ナイトが追いかけてこようとするので、走って船を降りた。
『仲直りできてよかったねー。』
「あれ仲直りに見える?!これからもナイトの監視はあると思ってた方がいいね!」
『公認ストーカーってヤツだね!』
「ははは!それ、ピッタリ!」
宿泊施設に戻ると、ゴウが山のようにお土産を買って待っていた。
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