14 / 249
第一章 リンドウの街 編
十三話 幼女と青年、クエストと生活の準備をする
しおりを挟む
「まず、ピーンと言うのがどういう物で何処で採れるか、ゴッツォさんに聞いてみましょう。宿も退かなければなりませんし」
昨日初めて飲んだピーンの絞り汁。ピーンがどういうものかもわからなければ話にならない。
アカツキはルスカと共に本格的なクエストに少し不安に苛まれながらも、まずは情報収集だと、宿へと戻るのだった。
酒と宿の店セリーに到着した二人は扉を開けると、受付のセリーが出迎える。
「あ、アカツキさん、ルスカちゃん、お帰りなさいぃ。お家どうでしたぁ? 見つかりましたぁ?」
「うむ、見つかったのじゃ!」
新しい家が楽しみなのだろう、セリーの質問に真っ先に答えるルスカ。
その目はキラキラと輝いているようにも見える。
「それでは、宿を引き払うのですねぇ。ちょっと、寂しいなぁ」
「家に遊びにくればいいのじゃ!」
ルスカは、身振り手振りを踏まえて新しい家の中を話す。
その間、食堂の中をアカツキが覗くと盛況でゴッツォは、忙しそうだ。
「ええ!? お風呂あるのぉ? いいなぁ」
「家に来たら、一緒に入るのじゃ」
やはりセリーの様子を見ると、お風呂は珍しいらしく羨ましそうな顔をしていた。
ゴッツォが忙しい為、ピーンについてはセリーに聞いてみることに。
アカツキは、すまなそうにルスカの会話に割り込む。
「ルスカ、ちょっと待ってくださいね。セリーさん、ピーンって果物の話を聞きたいのですが。実はゴッツォさんの依頼を私達が受けまして……」
「ピーン、ですかぁ? ちょっと待って下さいね。ルスカちゃん、話は後で聞かせてね」
後ろ髪に括った白いリボンを揺らし、パタパタとスリッパの音を鳴らして食堂に消えていく。しばらく待っていると、再び食堂からこちらに向かってパタパタとスリッパの音がした。
「これが、ピーンですぅ」
セリーが両手で掴んで持って来たのは、グレープフルーツ位の大きさはある、赤紫色の丸い果物。
セリーから手渡されると、アカツキの手が少し下がり、意外に重さを感じる。
「うーん、結構重量ありますね」
「そうなんですぅ。お父さんは食堂が忙しいし、一個ならともかく、私には重いので採りにいけないのですぅ」
するとルスカがズボンの裾を引っ張り、上目遣いで「ワシも、ワシも」と手を差し出してくる。
一言「重いですよ」と付け加えてから、ルスカにピーンを渡した。
「おお、重いのじゃ。固いし人にぶつけたら怪我しそうじゃ」
「やらないで下さいね、ルスカ」
物騒な発言に、一応諌めておく。
ルスカは満足したのか「んっ」と声を洩らしセリーにピーンを返した。
「それで、ピーンは何処に行けば?」
「この街の南側の門から出て、半日、街道沿いを歩いて行けば突き当たりますぅ。西側に向かう街道は首都のグルメールへ。ピーンは、その突き当たった森に入って進めば湖が見えますから。その周りに自生してますぅ」
恐らく丁寧に説明したかったのだろうが、要は南にずっと進めという話である。
「ありがとうございます、セリーさん」
礼を言い胸に手を当て、ゆっくりと真っ直ぐの姿勢から丁寧に頭を下げるアカツキ。
まるで上流階級が見せる挨拶のようで、セリーは見惚れてしまっていた。
ルスカも「ふむ……」と顎に手を当てながら、感心している。
二階の部屋の荷物をまとめて降りてくると、ゴッツォも見送りに食堂から顔を覗かせる。
「ガハハハッ! ありがとうよ、アカツキ、ルスカちゃん。依頼を受けてくれたそうじゃねぇか。オレはこの通り出掛けらんねぇから助かるよ」
「また、来て下さいねぇ。あ、よく考えたら依頼が終わったら来ますねぇ。てへっ」
大きな口を開けて笑うゴッツォと舌をチョロっと出して照れ笑いするセリーに見送られ、繋いでいた馬の手綱を取り家へと戻っていく。
◇◇◇
依頼書を確認すると期日まで、まだ五日ほど余裕がある。片道半日、往復で一日となるとそれなりに準備も必要になってくる。
「ちょっと、先に身の回りの物を買い揃えましょうか」
家に帰る道すがら、店を見て回る二人。指折り必要な物を列挙していく。
「まずは食器ですね。鍋は……使っていたのがありますし。うーん、包丁も欲しいですねー。あとまな板と……」
「ちょっと待つのじゃ、アカツキ。それだと調理器具ばかりではないか」
見事に調理人の思考だったアカツキを諌める。
「えーっと、美味しい料理やお菓子を作るのに必要なんですが……」
「ならいいのじゃ!」
あっさりと手のひらを返すルスカ。ウキウキして楽しみで楽しみで仕方ないルスカは、アカツキと手を繋ぎながらスキップをしながら鼻歌を歌う。
結局、思いついたのは調理器具、寝間着や着替え、掃除道具と、まるで主夫である。
さっき紹介された豪邸と自分達の家への別れ道である十字路の角に差し掛かると、金物屋らしき店が。
決してキレイとは言い難い店内に入ると、調理器具や掃除道具も、そして何故かフルプレートの鎧まであり、最早何の店かわからない。
「何か用かのぉ」
置物の狸が喋りだし、二人は軽く跳び跳ねる。暗い店内でわからなかったが、置物の狸ではなく座っているお婆さんだった。
「何か用かのぉ」
再び喋る置も──お婆さん。
「調理器具と掃除道具を探していたのです。少し見させて貰いますね?」
「あぁ~?」
耳が悪いのか聞き返してくる。再度アカツキは大きい声で同じ内容を伝えるが、答えはまるで頓珍漢な答えが帰って来た。
「わしゃ、今年で十六ですじゃ」
「絶対嘘じゃ!!」
「嘘じゃないわ! ガキンチョ!!」
ボケているような答えにルスカは反論するも、それまでと違ってハッキリ否定され、ビビったルスカはアカツキの後ろに隠れた。
「アカツキ~、このババァ怖いのじゃ」
アカツキの足元に隠れて出てこないルスカ。取り敢えず必要な物を持ってお婆さんの前に置いた。
「ん~? 全部で銅貨八枚ですじゃ」
桶と箒、包丁に新しい鍋にフライパンとザル。更に二組の皿とナイフとフォークそして、ランプを三つ全部合わせて銅貨八枚は、破格である。
「そ、それじゃここに銅貨八枚置いておきます」
足元に銅貨を分かりやすく一枚一枚並べると、突然銅貨が消えた。
「毎度ありですじゃ」
どうやらお婆さんが受け取ったのだろう、手のひらで一枚一枚確かめていた。
「アカツキ~、やっぱりこのババァ怖いのじゃ。早く帰ろう」
ちょっと涙目で訴えてくるルスカ。アカツキは買った物をアイテムボックスに入れると、ルスカの手を取りに足早に店を出た。
価格が破格なので恐らく今後も利用するが、ルスカは一緒に行きたがらないだろうなと考えながら、ふと店内を見るとお婆さんが笑っていた。
◇◇◇
必要な物を買い揃え、家へと戻ってきた二人。
「アカツキ。 ワシが、ワシが開けるのじゃ」
一番に家に入りたいのだろう、鍵を寄越せと両手を伸ばし、アカツキの手にある鍵に向かって跳び跳ねる。
「じゃあ、ルスカ。お願いしますね」
杖をアカツキに渡し、鍵を受けとると一目散に扉の前に行き背を目一杯伸ばして鍵を開け、取っ手を両手で掴んで扉を開けた。
すぐに家へと入り他には一切、目もくれずトイレへと駆け込んでいく。
どうやらよっぽど金物屋のお婆さんが怖かったらしい。
アカツキは買った物をテーブルへと並べると、すぐに裏庭に行き、新しい桶に水を入れ、今まで使っていた桶に飼い葉を入れると裏庭に繋いでいた馬に与えた。
トイレから出てきたルスカは、裏庭にいたアカツキの様子を覗いている。
アカツキは、それに気づくと手招きして呼び寄せた。
「ルスカ。お馬さんを洗うの出来ますか? 今まで良く頑張ってくれてきたのでキレイにしてあげませんと」
「それくらい出来るのじゃ。任せるのじゃ!」
張り切るルスカを見て、いくつか注意事項を説明する。
「絶対大きな音を出さない、後ろに立たない、これから何をするか話かけて体を触りながら安心させる。これを守らないと蹴られちゃいますよ」
当然ルスカの背では、体に届かないので馬に座ってもらう。
「それじゃ、今から体洗うのじゃ!」
布を見せながら話かけると、馬は、ぶるるるっと嘶く。
首の辺りから、ゆっくり洗い始める。その様子をしばらく見ていたアカツキは大丈夫と判断したのか、家の中へと戻って行った。
「さぁ、掃除を始めますかっ!」
まずは寝室からと、掃除道具を持って二階に上がって行くアカツキの目は、爛々と輝いていた。
昨日初めて飲んだピーンの絞り汁。ピーンがどういうものかもわからなければ話にならない。
アカツキはルスカと共に本格的なクエストに少し不安に苛まれながらも、まずは情報収集だと、宿へと戻るのだった。
酒と宿の店セリーに到着した二人は扉を開けると、受付のセリーが出迎える。
「あ、アカツキさん、ルスカちゃん、お帰りなさいぃ。お家どうでしたぁ? 見つかりましたぁ?」
「うむ、見つかったのじゃ!」
新しい家が楽しみなのだろう、セリーの質問に真っ先に答えるルスカ。
その目はキラキラと輝いているようにも見える。
「それでは、宿を引き払うのですねぇ。ちょっと、寂しいなぁ」
「家に遊びにくればいいのじゃ!」
ルスカは、身振り手振りを踏まえて新しい家の中を話す。
その間、食堂の中をアカツキが覗くと盛況でゴッツォは、忙しそうだ。
「ええ!? お風呂あるのぉ? いいなぁ」
「家に来たら、一緒に入るのじゃ」
やはりセリーの様子を見ると、お風呂は珍しいらしく羨ましそうな顔をしていた。
ゴッツォが忙しい為、ピーンについてはセリーに聞いてみることに。
アカツキは、すまなそうにルスカの会話に割り込む。
「ルスカ、ちょっと待ってくださいね。セリーさん、ピーンって果物の話を聞きたいのですが。実はゴッツォさんの依頼を私達が受けまして……」
「ピーン、ですかぁ? ちょっと待って下さいね。ルスカちゃん、話は後で聞かせてね」
後ろ髪に括った白いリボンを揺らし、パタパタとスリッパの音を鳴らして食堂に消えていく。しばらく待っていると、再び食堂からこちらに向かってパタパタとスリッパの音がした。
「これが、ピーンですぅ」
セリーが両手で掴んで持って来たのは、グレープフルーツ位の大きさはある、赤紫色の丸い果物。
セリーから手渡されると、アカツキの手が少し下がり、意外に重さを感じる。
「うーん、結構重量ありますね」
「そうなんですぅ。お父さんは食堂が忙しいし、一個ならともかく、私には重いので採りにいけないのですぅ」
するとルスカがズボンの裾を引っ張り、上目遣いで「ワシも、ワシも」と手を差し出してくる。
一言「重いですよ」と付け加えてから、ルスカにピーンを渡した。
「おお、重いのじゃ。固いし人にぶつけたら怪我しそうじゃ」
「やらないで下さいね、ルスカ」
物騒な発言に、一応諌めておく。
ルスカは満足したのか「んっ」と声を洩らしセリーにピーンを返した。
「それで、ピーンは何処に行けば?」
「この街の南側の門から出て、半日、街道沿いを歩いて行けば突き当たりますぅ。西側に向かう街道は首都のグルメールへ。ピーンは、その突き当たった森に入って進めば湖が見えますから。その周りに自生してますぅ」
恐らく丁寧に説明したかったのだろうが、要は南にずっと進めという話である。
「ありがとうございます、セリーさん」
礼を言い胸に手を当て、ゆっくりと真っ直ぐの姿勢から丁寧に頭を下げるアカツキ。
まるで上流階級が見せる挨拶のようで、セリーは見惚れてしまっていた。
ルスカも「ふむ……」と顎に手を当てながら、感心している。
二階の部屋の荷物をまとめて降りてくると、ゴッツォも見送りに食堂から顔を覗かせる。
「ガハハハッ! ありがとうよ、アカツキ、ルスカちゃん。依頼を受けてくれたそうじゃねぇか。オレはこの通り出掛けらんねぇから助かるよ」
「また、来て下さいねぇ。あ、よく考えたら依頼が終わったら来ますねぇ。てへっ」
大きな口を開けて笑うゴッツォと舌をチョロっと出して照れ笑いするセリーに見送られ、繋いでいた馬の手綱を取り家へと戻っていく。
◇◇◇
依頼書を確認すると期日まで、まだ五日ほど余裕がある。片道半日、往復で一日となるとそれなりに準備も必要になってくる。
「ちょっと、先に身の回りの物を買い揃えましょうか」
家に帰る道すがら、店を見て回る二人。指折り必要な物を列挙していく。
「まずは食器ですね。鍋は……使っていたのがありますし。うーん、包丁も欲しいですねー。あとまな板と……」
「ちょっと待つのじゃ、アカツキ。それだと調理器具ばかりではないか」
見事に調理人の思考だったアカツキを諌める。
「えーっと、美味しい料理やお菓子を作るのに必要なんですが……」
「ならいいのじゃ!」
あっさりと手のひらを返すルスカ。ウキウキして楽しみで楽しみで仕方ないルスカは、アカツキと手を繋ぎながらスキップをしながら鼻歌を歌う。
結局、思いついたのは調理器具、寝間着や着替え、掃除道具と、まるで主夫である。
さっき紹介された豪邸と自分達の家への別れ道である十字路の角に差し掛かると、金物屋らしき店が。
決してキレイとは言い難い店内に入ると、調理器具や掃除道具も、そして何故かフルプレートの鎧まであり、最早何の店かわからない。
「何か用かのぉ」
置物の狸が喋りだし、二人は軽く跳び跳ねる。暗い店内でわからなかったが、置物の狸ではなく座っているお婆さんだった。
「何か用かのぉ」
再び喋る置も──お婆さん。
「調理器具と掃除道具を探していたのです。少し見させて貰いますね?」
「あぁ~?」
耳が悪いのか聞き返してくる。再度アカツキは大きい声で同じ内容を伝えるが、答えはまるで頓珍漢な答えが帰って来た。
「わしゃ、今年で十六ですじゃ」
「絶対嘘じゃ!!」
「嘘じゃないわ! ガキンチョ!!」
ボケているような答えにルスカは反論するも、それまでと違ってハッキリ否定され、ビビったルスカはアカツキの後ろに隠れた。
「アカツキ~、このババァ怖いのじゃ」
アカツキの足元に隠れて出てこないルスカ。取り敢えず必要な物を持ってお婆さんの前に置いた。
「ん~? 全部で銅貨八枚ですじゃ」
桶と箒、包丁に新しい鍋にフライパンとザル。更に二組の皿とナイフとフォークそして、ランプを三つ全部合わせて銅貨八枚は、破格である。
「そ、それじゃここに銅貨八枚置いておきます」
足元に銅貨を分かりやすく一枚一枚並べると、突然銅貨が消えた。
「毎度ありですじゃ」
どうやらお婆さんが受け取ったのだろう、手のひらで一枚一枚確かめていた。
「アカツキ~、やっぱりこのババァ怖いのじゃ。早く帰ろう」
ちょっと涙目で訴えてくるルスカ。アカツキは買った物をアイテムボックスに入れると、ルスカの手を取りに足早に店を出た。
価格が破格なので恐らく今後も利用するが、ルスカは一緒に行きたがらないだろうなと考えながら、ふと店内を見るとお婆さんが笑っていた。
◇◇◇
必要な物を買い揃え、家へと戻ってきた二人。
「アカツキ。 ワシが、ワシが開けるのじゃ」
一番に家に入りたいのだろう、鍵を寄越せと両手を伸ばし、アカツキの手にある鍵に向かって跳び跳ねる。
「じゃあ、ルスカ。お願いしますね」
杖をアカツキに渡し、鍵を受けとると一目散に扉の前に行き背を目一杯伸ばして鍵を開け、取っ手を両手で掴んで扉を開けた。
すぐに家へと入り他には一切、目もくれずトイレへと駆け込んでいく。
どうやらよっぽど金物屋のお婆さんが怖かったらしい。
アカツキは買った物をテーブルへと並べると、すぐに裏庭に行き、新しい桶に水を入れ、今まで使っていた桶に飼い葉を入れると裏庭に繋いでいた馬に与えた。
トイレから出てきたルスカは、裏庭にいたアカツキの様子を覗いている。
アカツキは、それに気づくと手招きして呼び寄せた。
「ルスカ。お馬さんを洗うの出来ますか? 今まで良く頑張ってくれてきたのでキレイにしてあげませんと」
「それくらい出来るのじゃ。任せるのじゃ!」
張り切るルスカを見て、いくつか注意事項を説明する。
「絶対大きな音を出さない、後ろに立たない、これから何をするか話かけて体を触りながら安心させる。これを守らないと蹴られちゃいますよ」
当然ルスカの背では、体に届かないので馬に座ってもらう。
「それじゃ、今から体洗うのじゃ!」
布を見せながら話かけると、馬は、ぶるるるっと嘶く。
首の辺りから、ゆっくり洗い始める。その様子をしばらく見ていたアカツキは大丈夫と判断したのか、家の中へと戻って行った。
「さぁ、掃除を始めますかっ!」
まずは寝室からと、掃除道具を持って二階に上がって行くアカツキの目は、爛々と輝いていた。
7
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
捨てられた聖女、自棄になって誘拐されてみたら、なぜか皇太子に溺愛されています
h.h
恋愛
「偽物の聖女であるお前に用はない!」婚約者である王子は、隣に新しい聖女だという女を侍らせてリゼットを睨みつけた。呆然として何も言えず、着の身着のまま放り出されたリゼットは、その夜、謎の男に誘拐される。
自棄なって自ら誘拐犯の青年についていくことを決めたリゼットだったが。連れて行かれたのは、隣国の帝国だった。
しかもなぜか誘拐犯はやけに慕われていて、そのまま皇帝の元へ連れて行かれ━━?
「おかえりなさいませ、皇太子殿下」
「は? 皇太子? 誰が?」
「俺と婚約してほしいんだが」
「はい?」
なぜか皇太子に溺愛されることなったリゼットの運命は……。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
追放された無能鑑定士、実は世界最強の万物解析スキル持ち。パーティーと国が泣きついてももう遅い。辺境で美少女とスローライフ(?)を送る
夏見ナイ
ファンタジー
貴族の三男に転生したカイトは、【鑑定】スキルしか持てず家からも勇者パーティーからも無能扱いされ、ついには追放されてしまう。全てを失い辺境に流れ着いた彼だが、そこで自身のスキルが万物の情報を読み解く最強スキル【万物解析】だと覚醒する! 隠された才能を見抜いて助けた美少女エルフや獣人と共に、カイトは辺境の村を豊かにし、古代遺跡の謎を解き明かし、強力な魔物を従え、着実に力をつけていく。一方、カイトを切り捨てた元パーティーと王国は凋落の一途を辿り、彼の築いた豊かさに気づくが……もう遅い! 不遇から成り上がる、痛快な逆転劇と辺境スローライフ(?)が今、始まる!
勇者パーティーを追放された俺は辺境の地で魔王に拾われて後継者として育てられる~魔王から教わった美学でメロメロにしてスローライフを満喫する~
一ノ瀬 彩音
ファンタジー
主人公は、勇者パーティーを追放されて辺境の地へと追放される。
そこで出会った魔族の少女と仲良くなり、彼女と共にスローライフを送ることになる。
しかし、ある日突然現れた魔王によって、俺は後継者として育てられることになる。
そして、俺の元には次々と美少女達が集まってくるのだった……。
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる