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第一章ー婚約ー
それぞれのお願い
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「サクッと行って、サクッと終わらせましょう。」
ミヤさん─裏ボス─の一言で、全てが決まりました。
浄化の事に関しては、連絡をしてくれれば、私達のやり易いようにしてもらって構わない─と、ジークフラン様が言ってくれたからの、ミヤさんの発言。
早く浄化しないと、穢れが広がる可能性もあるし、魔獣が増えると被害も大きくなる可能性だってある。それに─
どうやら、パルヴァンの血も…騒ぐようです。
「ミヤ様、ハル、お願いです。今回は遊び─時間は掛けないので、魔獣は俺達に任せてくれませんか?」
物凄い真剣な顔をしたティモスさんが、ルナさんとリデイさんを連れてやって来たと思ったら、そんなお願いをされた。
ー今、“遊び”って言わなかった?魔獣で遊んだら駄目ですよ?ー
「…小物な魔獣は無理よ?普通に浄化してたらやっつけちゃうから…」
ーはい。ミヤさんもチート聖女でしたー
「それと、あまりにも時間が掛かりそうなら、またハルに拘束魔法を使ってもらうからね?」
ーはい。私もチート魔法使いでしたー
「分かりました。サクサクとやらせてもらいます。」
ーはい。ある意味パルヴァンの騎士もチートですねー
「私の同行も、ありがとうございます。私も久し振りなので…楽しみです。」
と、ニッコリ笑うゼンさん。
ーきっと、チート・オブ・チートに違いないー
ひょっとしたら、今回は、魔法使いとしての私の出番はないかもしれないなぁ。あ、エディオルさんの出番もないかも?“パルヴァン劇場”で終わりそうだよね。ミヤさんとティモスさん達が、魔獣の話で盛り上がっている横で、ふふっと小さく笑いが溢れた。
『主、どうした?何か、楽しい事があったのか?』
私が笑ったからか、横に居たネージュが反応して、何となくネージュも嬉しそうに尻尾を揺らしている。
「楽しい事と言うか…本当に、パルヴァンの騎士は安心感しかないな─って。」
『あぁ…パルヴァンは特殊な場所故に、昔からパルヴァンの騎士達は、特段と強かったな。』
やっぱりそうなのか─。浄化の旅って、もっと…深刻な問題?大変な事だって5年前に習った筈なんだけど…ティモスさん達の顔を見ていると…ピクニックに行く─みたいな…ノリだよね?ミヤさんまでもが楽しそうにしてるし…。
浄化が終われば、後は…宮下香だけ…か。
ー彼女は、必ず送り還す。それに、リュウには…必ず生きててもらう。そして、私は…私が出来る事をするだけだー
“ハルらしいな─”
と、またエディオルさんに笑われそうだけど。私は後悔の無いように…するだけだ。
*****
「きっと、ハル殿なら、そう言うと思っていた。」
その日のうちに─と、一人で(パルヴァン辺境地に居る)パルヴァン様の元を訪れた。
隣国の浄化が終わる迄は、王都の邸で過ごす事にした。因みに、パルヴァン様とシルヴィア様は、老害タヌキ退治が済んだ後、すぐにパルヴァン辺境地へ帰郷した。ゼンさんは、魔法陣を使い、辺境地と王都を行き来している。ゼンさん、色々と忙しいんだなぁ─大丈夫?と心配したりもするけど
「あぁ、ゼンの事は気にしなくても大丈夫ですよ。あれは…自分で…拗らせているだけですから。父も面し─困ったもんですね。」
ー“面白い”?ー
ロンさんは言葉を濁したけど、何だかとっても愉しそう笑っていた。
「ハル殿がそうしたいなら、しても良い─と思うが、無理だけはしないようにな。」
「はい。パルヴァン様、ありがとうございます。」
パルヴァン様にお礼を言って、少しシルヴィア様ともお話をしてから、私はまた魔法陣で王都の邸へと戻った。
「ゼン、聞いていただろう?」
ハルが去った後のグレンの執務室。グレンが声を掛けると、その執務室に続く奥の扉からゼンが出て来た。
「聞いて─いました。すみません。」
ゼンは頭を下げる。
「いや。お前が居ると知ってて、そのまま話を続けたんだ。分かるな?これは、ハル殿の意思でする事だ。色々思うところがあるだろうが…させてあげるようにな。邪魔はするなよ?」
「……」
「ハル殿が可愛いくて仕方無いんだろうが、ハル殿は、弱いだけの女の子ではないからな?それと、あまり…エディオル殿を苛めてやるな。彼なら大丈夫だろうから。」
「…………分かっていますよ─。」
「はははっ。お前の拗ねた顔を見る日が来るとはな…」
「…グレン様…揶揄わないで下さい…」
「揶揄ってなど…ないがな?…くくっ……」
「……」
ラスボス─最強執事であっても、主であるグレンには、ある意味勝てないゼンでした。
ミヤさん─裏ボス─の一言で、全てが決まりました。
浄化の事に関しては、連絡をしてくれれば、私達のやり易いようにしてもらって構わない─と、ジークフラン様が言ってくれたからの、ミヤさんの発言。
早く浄化しないと、穢れが広がる可能性もあるし、魔獣が増えると被害も大きくなる可能性だってある。それに─
どうやら、パルヴァンの血も…騒ぐようです。
「ミヤ様、ハル、お願いです。今回は遊び─時間は掛けないので、魔獣は俺達に任せてくれませんか?」
物凄い真剣な顔をしたティモスさんが、ルナさんとリデイさんを連れてやって来たと思ったら、そんなお願いをされた。
ー今、“遊び”って言わなかった?魔獣で遊んだら駄目ですよ?ー
「…小物な魔獣は無理よ?普通に浄化してたらやっつけちゃうから…」
ーはい。ミヤさんもチート聖女でしたー
「それと、あまりにも時間が掛かりそうなら、またハルに拘束魔法を使ってもらうからね?」
ーはい。私もチート魔法使いでしたー
「分かりました。サクサクとやらせてもらいます。」
ーはい。ある意味パルヴァンの騎士もチートですねー
「私の同行も、ありがとうございます。私も久し振りなので…楽しみです。」
と、ニッコリ笑うゼンさん。
ーきっと、チート・オブ・チートに違いないー
ひょっとしたら、今回は、魔法使いとしての私の出番はないかもしれないなぁ。あ、エディオルさんの出番もないかも?“パルヴァン劇場”で終わりそうだよね。ミヤさんとティモスさん達が、魔獣の話で盛り上がっている横で、ふふっと小さく笑いが溢れた。
『主、どうした?何か、楽しい事があったのか?』
私が笑ったからか、横に居たネージュが反応して、何となくネージュも嬉しそうに尻尾を揺らしている。
「楽しい事と言うか…本当に、パルヴァンの騎士は安心感しかないな─って。」
『あぁ…パルヴァンは特殊な場所故に、昔からパルヴァンの騎士達は、特段と強かったな。』
やっぱりそうなのか─。浄化の旅って、もっと…深刻な問題?大変な事だって5年前に習った筈なんだけど…ティモスさん達の顔を見ていると…ピクニックに行く─みたいな…ノリだよね?ミヤさんまでもが楽しそうにしてるし…。
浄化が終われば、後は…宮下香だけ…か。
ー彼女は、必ず送り還す。それに、リュウには…必ず生きててもらう。そして、私は…私が出来る事をするだけだー
“ハルらしいな─”
と、またエディオルさんに笑われそうだけど。私は後悔の無いように…するだけだ。
*****
「きっと、ハル殿なら、そう言うと思っていた。」
その日のうちに─と、一人で(パルヴァン辺境地に居る)パルヴァン様の元を訪れた。
隣国の浄化が終わる迄は、王都の邸で過ごす事にした。因みに、パルヴァン様とシルヴィア様は、老害タヌキ退治が済んだ後、すぐにパルヴァン辺境地へ帰郷した。ゼンさんは、魔法陣を使い、辺境地と王都を行き来している。ゼンさん、色々と忙しいんだなぁ─大丈夫?と心配したりもするけど
「あぁ、ゼンの事は気にしなくても大丈夫ですよ。あれは…自分で…拗らせているだけですから。父も面し─困ったもんですね。」
ー“面白い”?ー
ロンさんは言葉を濁したけど、何だかとっても愉しそう笑っていた。
「ハル殿がそうしたいなら、しても良い─と思うが、無理だけはしないようにな。」
「はい。パルヴァン様、ありがとうございます。」
パルヴァン様にお礼を言って、少しシルヴィア様ともお話をしてから、私はまた魔法陣で王都の邸へと戻った。
「ゼン、聞いていただろう?」
ハルが去った後のグレンの執務室。グレンが声を掛けると、その執務室に続く奥の扉からゼンが出て来た。
「聞いて─いました。すみません。」
ゼンは頭を下げる。
「いや。お前が居ると知ってて、そのまま話を続けたんだ。分かるな?これは、ハル殿の意思でする事だ。色々思うところがあるだろうが…させてあげるようにな。邪魔はするなよ?」
「……」
「ハル殿が可愛いくて仕方無いんだろうが、ハル殿は、弱いだけの女の子ではないからな?それと、あまり…エディオル殿を苛めてやるな。彼なら大丈夫だろうから。」
「…………分かっていますよ─。」
「はははっ。お前の拗ねた顔を見る日が来るとはな…」
「…グレン様…揶揄わないで下さい…」
「揶揄ってなど…ないがな?…くくっ……」
「……」
ラスボス─最強執事であっても、主であるグレンには、ある意味勝てないゼンでした。
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