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第一章ー婚約ー
心を埋める存在
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「じゃあ、ハル、お互い落ち着いたら、魔法使いとして色々と話し合おう。ミヤ様、本当に俺が言うのも何だけど…強制力が働かない事を…祈ってるよ。」
そう言って、リュウは彼女を日本へ送り還した翌日、隣国へと帰って行った。
「祈るだけじゃねぇ…本当に、あいつが来たら…ハル、速攻でリュウを呼び寄せてね?」
ふふっ─と、ニッコリ笑うミヤさん。
「勿論です!!」
ー何を置いても、リュウを呼び出します!その前に、元カレさんが、こっちに来ませんように!来てはいけません!!ー
そして、もう1人──
「久し振りの近衛の復帰で、暫くはバタバタして会えないかも知れないが…王都に来る時は連絡してくれ。時間を作るから。」
と、エディオルさんも、(魔法陣で)王都へと帰って行った。
『主、寂しいか?』
スリッと、ネージュが私の足にすり寄って来る。
「寂しくない─と言えば嘘になるけど、私も薬師としての仕事をしないと、独り立ちできないしね。ネージュも、ノアと離れて…寂しくない?」
『会おうと思えばいつでも会えるし、我には主が居る故、寂しさはあまりない。』
と、ネージュの尻尾がブンブンと揺れだす。
「やっぱり、うちの子は可愛い!!」
と、暫くの間、ネージュのモフモフを堪能させてきただきました!
それから1ヶ月─
エディオルさんと私も落ち着き、そろそろ独り暮らしの話しでも─と思っていたところ、ルイス第一騎士団長様からゼンさんに手紙が来たようで、ゼンさんと相談して、3日後に王都のカルザイン邸に行く事になった。
「あ、私も、王城から呼ばれているから、ハル達に合わせて一緒に行くわ。」
ミヤさんは、今、この国に穢れがまだない為、聖女としての“浄化”の力ではなく、“癒し”の力で病気の人達のケアをしている。一応、ウォーランド王国の聖女扱いなのでパルヴァン領ではなく、魔法陣を使って、週4日王都にある修道院に通っている。
「王城に?何かあったんですか?」
「ほら、私、一応ウォーランド王国の聖女扱いだから、定期的に王城に行った方が良いんじゃないか?って。慣例では、聖女は王城で過ごすらしいけど、してないじゃない。それで、変に勘ぐる人も居るから…。王族とは良好ですって言うアピールもあるかな?」
成る程。でも、王城に行くと言う事は…
「…絶対、王太子様が待ってますよね…。」
王太子様が、数少ない?チャンスを逃す筈は…ないよね?
「…多分ね。できるなら…回避したいわ。暫くは…恋愛云々は置いといて、今の仕事に集中したいのよね。」
もともと、聖女として人の為になる事を─と思ってここに戻って来たんだもんね。でも、王太子様も王太子様で…必死なんだろう…。
「でも、私も、ちゃんと向き合いますって言っちゃったからね。仕方無いから頑張るわ。」
仕方無いから
ー王太子様、よっぽど頑張らないと無理じゃない?ー
と思った事は…胸に閉まっておきます。
「あ、ミヤさん、前日に王都に出て、久し振りにケーキでも食べに行きませんか?」
「あ、ソレ良いわね!前に食べに行って美味しかったお店があるのよ。あの時、ハルは行かなかったから、そこに行ってみない?」
「行きます!」
そうして、私とミヤさんは、2日後に王都のパルヴァン邸へと魔法陣を使って転移した。
*****
「んー美味しいっ!」
「でしょう?ここは、フジのお気に入りでね。何度か来たのよ。“ハルちゃんと一緒に来れたらな”って、よく言ってたから…今回、ハルと一緒に来れて嬉しいわ。」
フワリと笑うミヤさん。
「あの─ミヤさんは…寂しくは…ないですか?私は日本には両親も親戚も居ないから、心残り?みたいなのはないし、その…エディオルさんに会いたくて戻って来たから良いんですけど…。」
ミヤさんには、親だって仕事仲間だってたくさん居た筈だ。例え、こちらに来た事を嬉しく思ってる─としても…もう、会えないとなると…。
「そうね…前にも言ったけど、こっちに戻って来た事は本当に嬉しいの。聖女の力を使って他人の為になってる事が実感できて、毎日が本当に楽しいのよ。確かに─時々…ふとした時に寂しいな─と感じる時はあるわ。でも、ここにはその寂しさを埋めてくれる人達が居るから。ハル。私はいつも、ハルに助けられてるの。ハルと居ると心が温かくなるのよ。だから、ありがとう。」
「……ミヤさんっ──うぅっ─私も、ミヤさんと居ると、安心しかないし、大好きです!!」
「ふふっ。相思相愛ね?エディオルさんから嫉妬されるかしら?」
やっぱり、ミヤさんは素敵なお姉さんだ。ミヤさんには、この世界で幸せになって欲しい。いや、なってもらう!
“元彼”
強制力でこの世界に来たとしても…私が絶対に日本に送り還す!!──あっ!そうか!送り還したら良いんだ!本当に、“チート万歳”です!
と、1人心の中で色々と意気込んでいると─
お店の外が少しザワザワとしたかと思うと
『誰か助けてくれ──!』
と声がして───
私とミヤさんが、お互い何とも言えない顔で見合わせる。
「ハル。今すぐに…リュウを呼び出してちょうだい。」
「はい。速攻で呼び出します!」
『誰か助けてくれ──!』
その言葉は…日本語でした。
ーあぁ…来ちゃった─んですね?リュウ、覚悟は…良いですか?ー
そう言って、リュウは彼女を日本へ送り還した翌日、隣国へと帰って行った。
「祈るだけじゃねぇ…本当に、あいつが来たら…ハル、速攻でリュウを呼び寄せてね?」
ふふっ─と、ニッコリ笑うミヤさん。
「勿論です!!」
ー何を置いても、リュウを呼び出します!その前に、元カレさんが、こっちに来ませんように!来てはいけません!!ー
そして、もう1人──
「久し振りの近衛の復帰で、暫くはバタバタして会えないかも知れないが…王都に来る時は連絡してくれ。時間を作るから。」
と、エディオルさんも、(魔法陣で)王都へと帰って行った。
『主、寂しいか?』
スリッと、ネージュが私の足にすり寄って来る。
「寂しくない─と言えば嘘になるけど、私も薬師としての仕事をしないと、独り立ちできないしね。ネージュも、ノアと離れて…寂しくない?」
『会おうと思えばいつでも会えるし、我には主が居る故、寂しさはあまりない。』
と、ネージュの尻尾がブンブンと揺れだす。
「やっぱり、うちの子は可愛い!!」
と、暫くの間、ネージュのモフモフを堪能させてきただきました!
それから1ヶ月─
エディオルさんと私も落ち着き、そろそろ独り暮らしの話しでも─と思っていたところ、ルイス第一騎士団長様からゼンさんに手紙が来たようで、ゼンさんと相談して、3日後に王都のカルザイン邸に行く事になった。
「あ、私も、王城から呼ばれているから、ハル達に合わせて一緒に行くわ。」
ミヤさんは、今、この国に穢れがまだない為、聖女としての“浄化”の力ではなく、“癒し”の力で病気の人達のケアをしている。一応、ウォーランド王国の聖女扱いなのでパルヴァン領ではなく、魔法陣を使って、週4日王都にある修道院に通っている。
「王城に?何かあったんですか?」
「ほら、私、一応ウォーランド王国の聖女扱いだから、定期的に王城に行った方が良いんじゃないか?って。慣例では、聖女は王城で過ごすらしいけど、してないじゃない。それで、変に勘ぐる人も居るから…。王族とは良好ですって言うアピールもあるかな?」
成る程。でも、王城に行くと言う事は…
「…絶対、王太子様が待ってますよね…。」
王太子様が、数少ない?チャンスを逃す筈は…ないよね?
「…多分ね。できるなら…回避したいわ。暫くは…恋愛云々は置いといて、今の仕事に集中したいのよね。」
もともと、聖女として人の為になる事を─と思ってここに戻って来たんだもんね。でも、王太子様も王太子様で…必死なんだろう…。
「でも、私も、ちゃんと向き合いますって言っちゃったからね。仕方無いから頑張るわ。」
仕方無いから
ー王太子様、よっぽど頑張らないと無理じゃない?ー
と思った事は…胸に閉まっておきます。
「あ、ミヤさん、前日に王都に出て、久し振りにケーキでも食べに行きませんか?」
「あ、ソレ良いわね!前に食べに行って美味しかったお店があるのよ。あの時、ハルは行かなかったから、そこに行ってみない?」
「行きます!」
そうして、私とミヤさんは、2日後に王都のパルヴァン邸へと魔法陣を使って転移した。
*****
「んー美味しいっ!」
「でしょう?ここは、フジのお気に入りでね。何度か来たのよ。“ハルちゃんと一緒に来れたらな”って、よく言ってたから…今回、ハルと一緒に来れて嬉しいわ。」
フワリと笑うミヤさん。
「あの─ミヤさんは…寂しくは…ないですか?私は日本には両親も親戚も居ないから、心残り?みたいなのはないし、その…エディオルさんに会いたくて戻って来たから良いんですけど…。」
ミヤさんには、親だって仕事仲間だってたくさん居た筈だ。例え、こちらに来た事を嬉しく思ってる─としても…もう、会えないとなると…。
「そうね…前にも言ったけど、こっちに戻って来た事は本当に嬉しいの。聖女の力を使って他人の為になってる事が実感できて、毎日が本当に楽しいのよ。確かに─時々…ふとした時に寂しいな─と感じる時はあるわ。でも、ここにはその寂しさを埋めてくれる人達が居るから。ハル。私はいつも、ハルに助けられてるの。ハルと居ると心が温かくなるのよ。だから、ありがとう。」
「……ミヤさんっ──うぅっ─私も、ミヤさんと居ると、安心しかないし、大好きです!!」
「ふふっ。相思相愛ね?エディオルさんから嫉妬されるかしら?」
やっぱり、ミヤさんは素敵なお姉さんだ。ミヤさんには、この世界で幸せになって欲しい。いや、なってもらう!
“元彼”
強制力でこの世界に来たとしても…私が絶対に日本に送り還す!!──あっ!そうか!送り還したら良いんだ!本当に、“チート万歳”です!
と、1人心の中で色々と意気込んでいると─
お店の外が少しザワザワとしたかと思うと
『誰か助けてくれ──!』
と声がして───
私とミヤさんが、お互い何とも言えない顔で見合わせる。
「ハル。今すぐに…リュウを呼び出してちょうだい。」
「はい。速攻で呼び出します!」
『誰か助けてくれ──!』
その言葉は…日本語でした。
ーあぁ…来ちゃった─んですね?リュウ、覚悟は…良いですか?ー
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