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第二章ー同棲ー
★エディオル邸の使用人★
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*ストックに余裕ができたので、書きたくなって書いたお話です。昨日投稿のお話しの裏話的なお話しです。ちょっと痛い?表現あります。
読まなくても、本編に影響はないので、読み飛ばしてもらっても大丈夫です*
「この邸では…ルナさんとリディさんが断トツですね。」
「その自信はあります。」
「勿論、私もあります。」
エディオル邸の主─エディオル=カルザイン─と、ハルが寝た後、この邸の使用人達が、使用人専用の談話室に集まっていた。ルナ、リディ、バート、ヘレナ、料理担当の4人を除いて、カルザイン側とパルヴァン側から各10人ずつが選ばれて、ここで使用人として働いている。
“カルザイン”も“パルヴァン”も、ウォーランド王国の“武”を象徴する名である。パルヴァン側からやって来た使用人達は勿論の事、カルザイン側から来た使用人達も、実は護衛を兼ねた者達だった。
ー知らないのは、ハルだけー
「でも、バートさんも、ヘレナさんも結構な腕前では?」
「そうですね。幼い頃から、将来はエディオル様に付けると言われていたので、ガッツリ鍛えられましたからね。それでも、パルヴァン程ではないでしょうけどね。」
バートは肩を竦めながら苦笑する。
「それで?今、ハル様を狙って来るとか言う馬鹿は…どこの誰なんだ?」
と、こちらもある程度戦える料理人のジョンが、問い掛ける。
「現アクラス侯爵です。大金を叩いて、それなりの腕のある裏の者を雇ったようです。」
「その雇われた側も…アホなのか?“カルザイン”と“パルヴァン”の邸に…入るか?」
「おそらく─ですが、一部社交界で噂されている“身内贔屓”の影響だと思います。そこに手を出しても不問に付される。それに、依頼を完遂出来れば、名を上げられる─とでも思ったんじゃないですかね。」
と、リディが呆れたように言う。
「侯爵もその裏の奴も…アホはアホなんだな。」
「王太后様のゴーサインが出ていますので、心置き無く、思う存分お相手できるので、楽しみです。」
ふふっ─と笑う…本当に楽しそうに、愉快そうに笑うルナとリディ。そんな2人を見たカルザイン側の使用人達は
ーこの2人─パルヴァン─を、絶対に敵に回してはいけないー
と、心に誓った─その時
「やだ…本当に来たのね?」
「本当にアホだったのね。2人…3人?」
「この邸に…たったの3人?俺達も、馬鹿にされたもんだな…。」
「余程、腕に自信があるんだろう。」
「あら、それだったら、少しは楽しめるかしら?ふふっ♪」
と、外でネージュとノアとゼンが殺気を飛ばしている間、使用人談話室ではこんなユルい感じで─ネズミを迎える準備?をしていたのである。
「え?嘘よね?それで…終わりじゃないよね?」
「終わりじゃないでしょう?だって、まだハル様の部屋どころか、2階にも行ってないのよ?まだ入り込んで来た1階の窓の廊下だよ?ここから、まだ何か作戦があるでしょう?」
「「「う゛──っ…」」」
ルナとリディの足元には、3人のネズミが蹲っている。
「ほらほら、まだ、奥の手とかあるんでしょう?」
「あぁ!まさかの、俺達は囮で実は既に違う奴が行ってるとかのパターン?そんな気配は微塵も無いけど。」
「クッソ…女だからって…ぬあーっ!?」
ダンッと言う音と共に、リディが蹲っている男の手を踏みつける。
「“女だから”─何?手加減したって言うの?3対2でやられといて…笑えるわね。なら、本気出して掛かって来てくれるかしら?」
リディが微笑むと、ルナも微笑み
「どんな凄腕が来るのか─楽しみにしてたのよね。本気で掛かって来てくれる?ふふっ。準備運動…にもなってないのよねぇ──。」
「「「………」」」
「ほらほら、遠慮せずに…どうぞ?」
ルナとリディがネズミから少し距離を空け、両手を上げる。
「バッ…バカにしやがってーっ!」
と、一人が勢いよく立ち上がり2人に向かい、腰元から短剣を取り出した。
「短剣か。ま、それ位のハンデはあげるわ!ルナ、私に任せて!」
「了解。程好くね!?」
「程好く、一番難しいやつね!」
刃物ネズミvs素手リディだったが、あっと言う間にネズミから短剣を取り上げ、その短剣で抵抗出来ないように足を切りつけた。
「ぐあーっ!──っ!!??」
痛みで叫び声を上げたその口を、ルナが後ろから布を回し後頭部で布を結んで声が出せないように塞ぐ。
「煩いと…ハル様達がゆっくり眠れないから。」
「な…この女達…どうなってるんだ?ただの…侍女じゃ…ないのか?」
ネズミが真っ青な顔をして呟く。
「あらやだ。あなた達…それでよく裏世界で生きてこれたわね?まともに情報収集もできないなんて…。私達は、パルヴァンから来た侍女よ。意味…分かるかしら?」
「パルヴァンの──」
それを聞いた残りのネズミ2人は……戦意を喪失した。
ただの侍女だと。王都で選ばれただけの、ただの侍女だと思っていたのだ。
「物足りなかったけど、久し振りに楽しかったわね。」
「そうね。スッキリしたわね。」
「ルナ、リディ、片付いたか?」
そこへ、ゼンが静かに入って来た。
「あ、ゼンさん、お疲れ様です。はい、ご覧の通り片付いています。」
「ははっ。相変わらずキレイな仕上がりだな。じゃあ、このネズミはもらって行く。」
ゼンがそう言うと、何処からともなく男が3人現れ、ネズミ3人担いでそのまま闇へと消えていった。
「あんなでも、色んな国で今迄色々やってた連中らしくてな。あのネズミ達は、上が預かるそうだ。」
「そうですか。ハル様に害が無いのであれば、どうでも良いです。」
と、ルナが言えば
「同感だな。」
と、ゼンもまた笑った。
*ルナとリディが書きたかった─と言う思いで書いてしまったお話しでした。
φ(´ε`●)*
読まなくても、本編に影響はないので、読み飛ばしてもらっても大丈夫です*
「この邸では…ルナさんとリディさんが断トツですね。」
「その自信はあります。」
「勿論、私もあります。」
エディオル邸の主─エディオル=カルザイン─と、ハルが寝た後、この邸の使用人達が、使用人専用の談話室に集まっていた。ルナ、リディ、バート、ヘレナ、料理担当の4人を除いて、カルザイン側とパルヴァン側から各10人ずつが選ばれて、ここで使用人として働いている。
“カルザイン”も“パルヴァン”も、ウォーランド王国の“武”を象徴する名である。パルヴァン側からやって来た使用人達は勿論の事、カルザイン側から来た使用人達も、実は護衛を兼ねた者達だった。
ー知らないのは、ハルだけー
「でも、バートさんも、ヘレナさんも結構な腕前では?」
「そうですね。幼い頃から、将来はエディオル様に付けると言われていたので、ガッツリ鍛えられましたからね。それでも、パルヴァン程ではないでしょうけどね。」
バートは肩を竦めながら苦笑する。
「それで?今、ハル様を狙って来るとか言う馬鹿は…どこの誰なんだ?」
と、こちらもある程度戦える料理人のジョンが、問い掛ける。
「現アクラス侯爵です。大金を叩いて、それなりの腕のある裏の者を雇ったようです。」
「その雇われた側も…アホなのか?“カルザイン”と“パルヴァン”の邸に…入るか?」
「おそらく─ですが、一部社交界で噂されている“身内贔屓”の影響だと思います。そこに手を出しても不問に付される。それに、依頼を完遂出来れば、名を上げられる─とでも思ったんじゃないですかね。」
と、リディが呆れたように言う。
「侯爵もその裏の奴も…アホはアホなんだな。」
「王太后様のゴーサインが出ていますので、心置き無く、思う存分お相手できるので、楽しみです。」
ふふっ─と笑う…本当に楽しそうに、愉快そうに笑うルナとリディ。そんな2人を見たカルザイン側の使用人達は
ーこの2人─パルヴァン─を、絶対に敵に回してはいけないー
と、心に誓った─その時
「やだ…本当に来たのね?」
「本当にアホだったのね。2人…3人?」
「この邸に…たったの3人?俺達も、馬鹿にされたもんだな…。」
「余程、腕に自信があるんだろう。」
「あら、それだったら、少しは楽しめるかしら?ふふっ♪」
と、外でネージュとノアとゼンが殺気を飛ばしている間、使用人談話室ではこんなユルい感じで─ネズミを迎える準備?をしていたのである。
「え?嘘よね?それで…終わりじゃないよね?」
「終わりじゃないでしょう?だって、まだハル様の部屋どころか、2階にも行ってないのよ?まだ入り込んで来た1階の窓の廊下だよ?ここから、まだ何か作戦があるでしょう?」
「「「う゛──っ…」」」
ルナとリディの足元には、3人のネズミが蹲っている。
「ほらほら、まだ、奥の手とかあるんでしょう?」
「あぁ!まさかの、俺達は囮で実は既に違う奴が行ってるとかのパターン?そんな気配は微塵も無いけど。」
「クッソ…女だからって…ぬあーっ!?」
ダンッと言う音と共に、リディが蹲っている男の手を踏みつける。
「“女だから”─何?手加減したって言うの?3対2でやられといて…笑えるわね。なら、本気出して掛かって来てくれるかしら?」
リディが微笑むと、ルナも微笑み
「どんな凄腕が来るのか─楽しみにしてたのよね。本気で掛かって来てくれる?ふふっ。準備運動…にもなってないのよねぇ──。」
「「「………」」」
「ほらほら、遠慮せずに…どうぞ?」
ルナとリディがネズミから少し距離を空け、両手を上げる。
「バッ…バカにしやがってーっ!」
と、一人が勢いよく立ち上がり2人に向かい、腰元から短剣を取り出した。
「短剣か。ま、それ位のハンデはあげるわ!ルナ、私に任せて!」
「了解。程好くね!?」
「程好く、一番難しいやつね!」
刃物ネズミvs素手リディだったが、あっと言う間にネズミから短剣を取り上げ、その短剣で抵抗出来ないように足を切りつけた。
「ぐあーっ!──っ!!??」
痛みで叫び声を上げたその口を、ルナが後ろから布を回し後頭部で布を結んで声が出せないように塞ぐ。
「煩いと…ハル様達がゆっくり眠れないから。」
「な…この女達…どうなってるんだ?ただの…侍女じゃ…ないのか?」
ネズミが真っ青な顔をして呟く。
「あらやだ。あなた達…それでよく裏世界で生きてこれたわね?まともに情報収集もできないなんて…。私達は、パルヴァンから来た侍女よ。意味…分かるかしら?」
「パルヴァンの──」
それを聞いた残りのネズミ2人は……戦意を喪失した。
ただの侍女だと。王都で選ばれただけの、ただの侍女だと思っていたのだ。
「物足りなかったけど、久し振りに楽しかったわね。」
「そうね。スッキリしたわね。」
「ルナ、リディ、片付いたか?」
そこへ、ゼンが静かに入って来た。
「あ、ゼンさん、お疲れ様です。はい、ご覧の通り片付いています。」
「ははっ。相変わらずキレイな仕上がりだな。じゃあ、このネズミはもらって行く。」
ゼンがそう言うと、何処からともなく男が3人現れ、ネズミ3人担いでそのまま闇へと消えていった。
「あんなでも、色んな国で今迄色々やってた連中らしくてな。あのネズミ達は、上が預かるそうだ。」
「そうですか。ハル様に害が無いのであれば、どうでも良いです。」
と、ルナが言えば
「同感だな。」
と、ゼンもまた笑った。
*ルナとリディが書きたかった─と言う思いで書いてしまったお話しでした。
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