モブで薬師な魔法使いと、氷の騎士の物語

みん

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ー余話ー

イリス=ハンフォルト

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「半年後……ですの!?」

「そう。無事に、ランバルトとミヤ様の婚約が成立したから、私達が先に結婚式を挙げても問題無いだろうって。それで、一番早くで計算して、半年後になったんだよ。」

私の話を聞いて、ビックリ顔のまま固まっているベラは、今日もやっぱり可愛い。

「えっと…イリス様。その…早過ぎませんか?半年だけでは…準備が…」

「あぁ、それなら大丈夫だよ。ランバルトの婚約が1年が勝負だ─と聞いてから、いつでもベラと結婚式を挙げれるように準備を始めていたからね。」

「え!?そうですの!?」

「それで、ドレスの色なんだけどね?私の色を着てもらおうかと思ってたんだけど…ハル殿を見て、白も良いなと思って…。ベラはどうしたい?」

ベラの手を握って尋ねると、ベラは少し逡巡した後

「あの…私、白色が…良いですわ…。」

と、顔を赤らめながら、小さい声で呟いた。

「ベラ?」

声を掛けながら、ベラの手を握っているのとは反対の手で、ベラの頬に手を添えてお互いの視線を合わせる。

「可愛いベラ。それじゃあ…結婚した後は、私の青に染まってもらうからね?」

「────はい…。」

いつもは凛としていて冷たい印象のあるベラが、私の前では色んな表情を見せてくれる。
今は、顔を赤らめて目元がふにゃりと下がっている。

ーあぁ、本当に可愛いー

「ベラ?そんな顔をして良いのは、私の前だけだからね。」
「そんな─とは……」

と、訊き返してくるベラの口を塞ぐように、私はベラにキスをした。

















(エディオルの1ヶ月の休暇明け)


「半年後に…結婚!?早く…ないか?降下するとは言え、王女殿下の結婚式だぞ?」

「その辺は抜かりないよ。ランバルトの1年と言う話を聞いてから準備を始めてたからね。」

「あぁ…なるほどな。流石は次代の宰相様だな。」

「エディオルとハル殿の結婚式のお陰で、色々と楽しい結婚式になりそうだよ。ベラも、白色のウェディングドレスで、国王陛下とバージンロードを歩きたいそうだよ。」

「そうか…その2つは…これから流行るかもしれないな。」

エディオルが柔らかい笑みを浮かべる。

ー本当に、エディオルは柔らかくなったなー

ハル殿に出会う迄は、顔も心も“氷”だったけど。ベラも、ハル殿と仲良くなってから、一段とよく笑うようになった。
本当に、ハル殿には感謝しかないな。

「結婚すれば、ベラは公爵の人間になる。蒼の邸とも比較的近いから、ハル殿に、これからもベラと仲良くして欲しいと伝えてもらえるかな?」

「勿論伝える。それに、ハルは絶対喜ぶな。」

「ところで、エディオル。やっぱり…エディオルも…“あるある”をやっちゃったの?」

頭脳派─文官タイプの私でも知っている“騎士の嫁のあるある”と“騎士のあるある”。アレは本当なのか?と、一度訊いてみたかったのだ。3日─普通に考えて有り得ないよな?と思ったけど──どうやら、有り得るらしい。

「────普通に、手加減は無理…だったな。」

と、エディオルはそれだけ呟いた。

ーハル殿…お疲れ様でしたー



















それから半年後。

王都にある神殿で、私達の結婚式を無事に挙げる事ができた。

白いウェディングドレス姿のベラは、本当に綺麗だった。勿論、バージンロードの敷物も特注で作らせた。白から碧へ。碧から青へと変化するバージンロードを、父である国王陛下と歩くベラ─よりも、国王陛下の泣き顔に目がいってしまったのは…許して欲しい。泣くとは思っていたけど、ここまで本気で泣くとは思わなかった。

その国王陛下からベラを受け取り、2人で歩き出す。
2人で婚姻届にサインをして、見届け人が宣言をした後、ベラに掛けられていたベールを上げると──

「ベラ…綺麗だ…。」

「イリス様…ありがとうございます。」

フワリと微笑むと、目に溜まっていた涙がポロリと零れた。その涙さえ綺麗で、更に愛おしさが増した。

すると、予定にはなかった花びらが、神殿内にも関わらず上からヒラヒラと舞い降りて来た。

チラリと視線を動かせば、“悪戯?が成功しました!(えっへん)”みたいな顔をしたハル殿と、そのハル殿を優しい目で見守っているエディオルが居た。

参列者は勿論の事、ベラもその花びらを嬉しそうに見上げている。花びらの舞う中に居るベラは、より一層輝いて見えた。

ーハル殿…本当にありがとうございますー



















「まさか、自分もこうなるとは……」


私とベラの初夜。
ナイトドレス姿を目にした瞬間、もう我慢ができなかった。
婚約してからここまで…本当に長かったのだ。

気が付けば、ベラが私の腕の中で意識を失っていた。

「ベラ…ごめんね。」

そう囁いて、ベラをしっかりと腕の中に閉じこめて私も眠りに就いた。










いや、流石に3日ではありませんからね。
ベラは、翌日の夕食迄にはベットから起き上がれましたからね。

やっぱり、騎士と言うのは…体力が凄いのだなぁ─と、実感しました。

















❋いよいよ、明日投稿分で最後になります。最後迄、お付き合いいただければ幸いです❋














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