巻き込まれ召喚のモブの私だけが還れなかった件について

みん

文字の大きさ
200 / 203
ー余話ー

★ありがとうございます★

しおりを挟む
*完結作品にも関わらず、お気に入り登録が少しずつ増えていき、気が付けば900を超えていたので、感謝の気持ちを込めて、短いですが、コッソリとお話しを投稿しました。ありがとうございます。
ヽ(*>∇<)ノ

お話しとしては、この本編に添ってなので、続編の様な溺愛、砂糖漬けはありませんが(笑)、お時間ありましたら、覗いて下さい。*
o(*≧∀≦)ノ 






















「中二病で、思い出したんですけど、この世界では、魔法や魔術を使う時に呪文とか詠唱をするって事はないんですか?」

パルヴァン邸のサロンで、エディオル様とお茶していると、ダルシニアン様がやって来て、そのまま3人でお茶をする事になった。

「呪文や詠唱は、基本は必要ないかな。要は、魔力の使い方次第だからね。言葉に出して、使う魔力が安定するようなら、詠唱なりなんなりしても良いとは思うけど…と言うか、チュウニビョウって何?」

と、ダルシニアン様に質問される。 

「えっと…説明し難いんですけど…何と言うか、思春期特有?のかっこつけ?みたいな?」

「それで、詠唱と何か関係あるの?」

「例えばですけど、魔法を展開する時に─“我が手に宿りしダークハンドの~”とか言ったりする─みたいな?」

ググッと両手をワキワキしながら、身振り手振りで表してみる。

「「………」」

 ーえ?まさかの無反応?ー

「えっと…これ、結構恥ずかしいので、突っ込んでくれるか、笑ってくれた方が…良いんですけどね?」

ー何だか居たたまれないんですけど!? ー

と、ワチャワチャしていると

「───かっ!!!」

と言って、ダルシニアン様はまた、片手で口元を隠したまま俯いてしまった。

チラリとエディオル様を見ると

「ハル殿が言うと…何と言うか…可愛く見える…から不思議だな。」

と、目を細めて微笑まれた。

ーえ?何で?ー

キョトンとするハルと、その顔がまた可愛く見えてしまう2人なのでした。













「はぁ─本当に…相変わらず可愛いよな…。こっちに戻って来てから、更に可愛くなってないか?エディオル、大丈夫か?」

ハルが席を外している時に、クレイルがエディオルに訊いてきた。

「大丈夫か?とは?」

「ほら、ハル殿って、絶対エディオルの気持ちを分かってないだろう?逆に、色々身分とか考えてそうだし。それで、あれだけ天然で可愛いと、横からかっ拐われたりしないかな?って。」

「それは…否定できない…けど、俺も、遠慮するのは止めたから。意味が分かってるかどうかは微妙だが…“覚悟しておいてくれ”とは言ってある。」

「え!?そうなの!?エディオル、頑張ってるんだな!」

と、クレイルが嬉しそうに愉しそうに笑う。

「ハル殿、恋愛に関しては疎そうだから大変そうだけど、頑張って2人で幸せになれよ!それで、ランバルトに見せつけてやれよ!」

「クレイル…ありが──」

「でも、俺がハル殿を愛でる事だけは、これからも許してもらうからね?」

「………」

「だから!その可哀想な子を見るような目で見るのだけは止めてくれるかなぁ?」

と、そこに、丁度ハルが戻って来た為、2人のやり取りはそこで終わってしまったが──




ハルが、これからエディオルの外堀埋めと、砂糖漬けの攻撃を受ける事になる─なんて事は、この時のハルは勿論の事、クレイルもまだ知らない──。














*ありがとうございました*









しおりを挟む
感想 152

あなたにおすすめの小説

水魔法しか使えない私と婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた前世の知識をこれから使います

黒木 楓
恋愛
 伯爵令嬢のリリカは、婚約者である侯爵令息ラルフに「水魔法しか使えないお前との婚約を破棄する」と言われてしまう。  異世界に転生したリリカは前世の知識があり、それにより普通とは違う水魔法が使える。  そのことは婚約前に話していたけど、ラルフは隠すよう命令していた。 「立場が下のお前が、俺よりも優秀であるわけがない。普通の水魔法だけ使っていろ」  そう言われ続けてきたけど、これから命令を聞く必要もない。 「婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた力をこれから使います」  飲んだ人を強くしたり回復する聖水を作ることができるけど、命令により家族以外は誰も知らない。  これは前世の知識がある私だけが出せる特殊な水で、婚約破棄された後は何も気にせず使えそうだ。

取り巻き令嬢Aは覚醒いたしましたので

モンドール
恋愛
揶揄うような微笑みで少女を見つめる貴公子。それに向き合うのは、可憐さの中に少々気の強さを秘めた美少女。 貴公子の周りに集う取り巻きの令嬢たち。 ──まるでロマンス小説のワンシーンのようだわ。 ……え、もしかして、わたくしはかませ犬にもなれない取り巻き!? 公爵令嬢アリシアは、初恋の人の取り巻きA卒業を決意した。 (『小説家になろう』にも同一名義で投稿しています。)

【完結】騎士団長の旦那様は小さくて年下な私がお好みではないようです

大森 樹
恋愛
貧乏令嬢のヴィヴィアンヌと公爵家の嫡男で騎士団長のランドルフは、お互いの親の思惑によって結婚が決まった。 「俺は子どもみたいな女は好きではない」 ヴィヴィアンヌは十八歳で、ランドルフは三十歳。 ヴィヴィアンヌは背が低く、ランドルフは背が高い。 ヴィヴィアンヌは貧乏で、ランドルフは金持ち。 何もかもが違う二人。彼の好みの女性とは真逆のヴィヴィアンヌだったが、お金の恩があるためなんとか彼の妻になろうと奮闘する。そんな中ランドルフはぶっきらぼうで冷たいが、とろこどころに優しさを見せてきて……!? 貧乏令嬢×不器用な騎士の年の差ラブストーリーです。必ずハッピーエンドにします。

私が嫌いなら婚約破棄したらどうなんですか?

きららののん
恋愛
優しきおっとりでマイペースな令嬢は、太陽のように熱い王太子の側にいることを幸せに思っていた。 しかし、悪役令嬢に刃のような言葉を浴びせられ、自信の無くした令嬢は……

【完結】初恋相手に失恋したので社交から距離を置いて、慎ましく観察眼を磨いていたのですが

藍生蕗
恋愛
 子供の頃、一目惚れした相手から素気無い態度で振られてしまったリエラは、異性に好意を寄せる自信を無くしてしまっていた。  しかし貴族令嬢として十八歳は適齢期。  いつまでも家でくすぶっている妹へと、兄が持ち込んだお見合いに応じる事にした。しかしその相手には既に非公式ながらも恋人がいたようで、リエラは衆目の場で醜聞に巻き込まれてしまう。 ※ 本編は4万字くらいのお話です ※ 他のサイトでも公開してます ※ 女性の立場が弱い世界観です。苦手な方はご注意下さい。 ※ ご都合主義 ※ 性格の悪い腹黒王子が出ます(不快注意!) ※ 6/19 HOTランキング7位! 10位以内初めてなので嬉しいです、ありがとうございます。゚(゚´ω`゚)゚。  →同日2位! 書いてて良かった! ありがとうございます(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

笑い方を忘れた令嬢

Blue
恋愛
 お母様が天国へと旅立ってから10年の月日が流れた。大好きなお父様と二人で過ごす日々に突然終止符が打たれる。突然やって来た新しい家族。病で倒れてしまったお父様。私を嫌な目つきで見てくる伯父様。どうしたらいいの?誰か、助けて。

異世界に召喚されたけど、従姉妹に嵌められて即森に捨てられました。

バナナマヨネーズ
恋愛
香澄静弥は、幼馴染で従姉妹の千歌子に嵌められて、異世界召喚されてすぐに魔の森に捨てられてしまった。しかし、静弥は森に捨てられたことを逆に人生をやり直すチャンスだと考え直した。誰も自分を知らない場所で気ままに生きると決めた静弥は、異世界召喚の際に与えられた力をフル活用して異世界生活を楽しみだした。そんなある日のことだ、魔の森に来訪者がやってきた。それから、静弥の異世界ライフはちょっとだけ騒がしくて、楽しいものへと変わっていくのだった。 全123話 ※小説家になろう様にも掲載しています。

0歳児に戻った私。今度は少し口を出したいと思います。

アズやっこ
恋愛
 ❈ 追記 長編に変更します。 16歳の時、私は第一王子と婚姻した。 いとこの第一王子の事は好き。でもこの好きはお兄様を思う好きと同じ。だから第二王子の事も好き。 私の好きは家族愛として。 第一王子と婚約し婚姻し家族愛とはいえ愛はある。だから何とかなる、そう思った。 でも人の心は何とかならなかった。 この国はもう終わる… 兄弟の対立、公爵の裏切り、まるでボタンの掛け違い。 だから歪み取り返しのつかない事になった。 そして私は暗殺され… 次に目が覚めた時0歳児に戻っていた。  ❈ 作者独自の世界観です。  ❈ 作者独自の設定です。こういう設定だとご了承頂けると幸いです。

処理中です...