氷の騎士は、還れなかったモブのリスを何度でも手中に落とす

みん

文字の大きさ
56 / 62
余話

3N

しおりを挟む


*ネージュ*


今日も隣国からクズ魔法使いがやって来て、主の子達に魔法を教えている。

クズではあるが、教え方は……上手いようだ。

その様子を、ネロが子達を見守るように見つめている。

その魔法の訓練が終わると、子達とネロの3人は木陰で昼寝をする。これが、いつものパターンだ。








「ネロは、ヴィーの事が気になってるみたいだな。」

『────ふんっ……』

「くくっ。本当にネージュもブレないな。」

『お前は、結婚はせぬのか?』

「ん?結婚はする気はないかな。ほら、俺は国の管理下に置かれてる魔法使いだから、結婚相手となると……どうしたって国や政治が絡んで来るんだよね。そう言うの……本当に面倒くさいだろ?そりゃあ、好きな相手でも居たら別だけどね。それに……俺の遺伝子なんて、残さない方が良いからね。」

『ふむ──それ故に、主の子達が余計に可愛いのか?』

「かもしれないな。セオもヴィーも、姪や甥…孫?みたいに無条件で可愛いからなぁ。俺には、で十分だ。」

クズではあるが、主や主の子達に害は無いどころか見守っている─事は褒めてやろう。

「ネージュも…幸せか?」

『ふんっ。お前に心配されずとも、我は主と名を交わしてからは───ずっと幸せだ。』

クズ魔法使いはキョトンとした後

「そうか、なら良かった。」

と、笑った。












*ノア*


プラチナブロンドの髪に青色の瞳のセオドア様。
見た目は主─エディオル様─に似ているけど、主とは違ってよく笑う。いえ、主も幼少期の頃はこの様な性格だったのかもしれません。

緩く波打つプラチナブロンドの髪に水色の瞳のヴィオラ様。
見た目も性格も──ハル様です。プチハル様です。天然過ぎて、私も少し心配になります。なので、その分セオドア様が、よりしっかりして来たように思います。

さながら、主とハル様のプチバージョン─と言ったところでしょうか?

兎に角、仲の良い兄妹です。本当に微笑ましい2人です。

そして、そのヴィオラ様にいつも意識を向けているネロ。きっと、ネロはヴィオラ様の魔力に惹かれているのだろう。そのうち、名を交わす──日が来るかもしれませんね。















「あれ?今日はお母様は登城しないの?」

その日は、王太子からのお誘いでで登城する筈だったのに、ここにはしか居なかった。

「─あぁ、お母様は…少し体調が悪いみたいでな。今日はお家でお休みなんだ。」

「え!?お母様、大丈夫なの!?」

「あぁ、大丈夫だよ。ヴィーは、今日の登城を楽しみにしていただろう?だから、“母様の事は気にせず、ヴィーは楽しんで来てね”って、言っていたから、帰って来たら、お母様に今日の事を沢山話してあげてくれ。」

「──分かったわ。帰って来たら、いっぱいお話しするわ!」

「ん。ヴィーは良い子だな。」

と、主は優しい笑顔でヴィオラ様の頭を撫でているけど─



『体調を崩したのは、主のせいでは?』



と言いたい事は…呑み込みました。



本当に、我が主はハル様の事が大好き過ぎますね。
















*ネロ*


魔導師の持って来る果物が大好きなの!

あーじの子、セオも大好きなの!

でも、あーじの子、ヴィーはもっと大好きなの!

あーじとセオの魔力は優しくて大好きなの!

でも、ヴィーの魔力はもっと大好きなの!
ヴィーの魔力も優しい。一緒に居ると落ち着くの。温かい気持ちになるの。ヴィーがもふもふしてくれると、幸せな気持ちになるの。

『ママとあーじ、パパと騎士みたいに──なれたら良いなぁ』

「ネロー、もふもふしても良い?」

『ヴィー、勿論、良いの!』

いつものように笑顔でやって来たヴィーのお腹に、スリスリと頭を擦り付けると、ヴィーが「もふもふー!」と言いながら私を撫で回す。それは、やっぱり気持ちいいの。

ここには、温かいモノや優しいモノが沢山ある。
私もママやパパみたいに、それを守っていきたい。
その為にも、私ももっともっと強くなるの!!
そうしたら、私もいつか、ヴィーと名を交わせるかもしれない。そうなったらいいなぁ─────













それから3年後─ヴィオラが10歳になった時、ヴィオラとネロは名を交す事になる。

























❋これにて【モブ】は完結となります。最後迄お付き合い頂き、ありがとうございました❋

*.+゚★☆感d(≧▽≦)b謝☆★゚+.*









しおりを挟む
感想 67

あなたにおすすめの小説

聖女の力は「美味しいご飯」です!~追放されたお人好し令嬢、辺境でイケメン騎士団長ともふもふ達の胃袋掴み(物理)スローライフ始めます~

夏見ナイ
恋愛
侯爵令嬢リリアーナは、王太子に「地味で役立たず」と婚約破棄され、食糧難と魔物に脅かされる最果ての辺境へ追放される。しかし彼女には秘密があった。それは前世日本の記憶と、食べた者を癒し強化する【奇跡の料理】を作る力! 絶望的な状況でもお人好しなリリアーナは、得意の料理で人々を助け始める。温かいスープは病人を癒し、栄養満点のシチューは騎士を強くする。その噂は「氷の辺境伯」兼騎士団長アレクシスの耳にも届き…。 最初は警戒していた彼も、彼女の料理とひたむきな人柄に胃袋も心も掴まれ、不器用ながらも溺愛するように!? さらに、美味しい匂いに誘われたもふもふ聖獣たちも仲間入り! 追放令嬢が料理で辺境を豊かにし、冷徹騎士団長にもふもふ達にも愛され幸せを掴む、異世界クッキング&溺愛スローライフ! 王都への爽快ざまぁも?

転生幼女は追放先で総愛され生活を満喫中。前世で私を虐げていた姉が異世界から召喚されたので、聖女見習いは不要のようです。

桜城恋詠
ファンタジー
 聖女見習いのロルティ(6)は、五月雨瑠衣としての前世の記憶を思い出す。  異世界から召喚された聖女が、自身を虐げてきた前世の姉だと気づいたからだ。  彼女は神官に聖女は2人もいらないと教会から追放。  迷いの森に捨てられるが――そこで重傷のアンゴラウサギと生き別れた実父に出会う。 「絶対、誰にも渡さない」 「君を深く愛している」 「あなたは私の、最愛の娘よ」  公爵家の娘になった幼子は腹違いの兄と血の繋がった父と母、2匹のもふもふにたくさんの愛を注がれて暮らす。  そんな中、養父や前世の姉から命を奪われそうになって……?  命乞いをしたって、もう遅い。  あなたたちは絶対に、許さないんだから! ☆ ☆ ☆ ★ベリーズカフェ(別タイトル)・小説家になろう(同タイトル)掲載した作品を加筆修正したものになります。 こちらはトゥルーエンドとなり、内容が異なります。 ※9/28 誤字修正

男装獣師と妖獣ノエル ~騎士団で紅一点!? 幼馴染の副隊長が過保護です~

百門一新
恋愛
幼い頃に両親を失ったラビィは、男装の獣師だ。実は、動物と話せる能力を持っている。この能力と、他の人間には見えない『黒大狼のノエル』という友達がいることは秘密だ。 放っておかないしむしろ意識してもらいたいのに幼馴染枠、の彼女を守りたいし溺愛したい副団長のセドリックに頼まれて、彼の想いに気付かないまま、ラビは渋々「少年」として獣師の仕事で騎士団に協力することに。そうしたところ『依頼』は予想外な存在に結び付き――えっ、ノエルは妖獣と呼ばれるモノだった!? 大切にしたすぎてどう手を出していいか分からない幼馴染の副団長とチビ獣師のラブ。 ※「小説家になろう」「ベリーズカフェ」「ノベマ」「カクヨム」にも掲載しています。

異世界に行った、そのあとで。

神宮寺あおい@1/23先視の王女の謀発売
恋愛
新海なつめ三十五歳。 ある日見ず知らずの女子高校生の異世界転移に巻き込まれ、気づけばトルス国へ。 当然彼らが求めているのは聖女である女子高校生だけ。 おまけのような状態で現れたなつめに対しての扱いは散々な中、宰相の協力によって職と居場所を手に入れる。 いたって普通に過ごしていたら、いつのまにか聖女である女子高校生だけでなく王太子や高位貴族の子息たちがこぞって悩み相談をしにくるように。 『私はカウンセラーでも保健室の先生でもありません!』 そう思いつつも生来のお人好しの性格からみんなの悩みごとの相談にのっているうちに、いつの間にか年下の美丈夫に好かれるようになる。 そして、気づけば異世界で求婚されるという本人大混乱の事態に!

子供が可愛いすぎて伯爵様の溺愛に気づきません!

屋月 トム伽
恋愛
私と婚約をすれば、真実の愛に出会える。 そのせいで、私はラッキージンクスの令嬢だと呼ばれていた。そんな噂のせいで、何度も婚約破棄をされた。 そして、9回目の婚約中に、私は夜会で襲われてふしだらな令嬢という二つ名までついてしまった。 ふしだらな令嬢に、もう婚約の申し込みなど来ないだろうと思っていれば、お父様が氷の伯爵様と有名なリクハルド・マクシミリアン伯爵様に婚約を申し込み、邸を売って海外に行ってしまう。 突然の婚約の申し込みに断られるかと思えば、リクハルド様は婚約を受け入れてくれた。婚約初日から、マクシミリアン伯爵邸で住み始めることになるが、彼は未婚のままで子供がいた。 リクハルド様に似ても似つかない子供。 そうして、マクリミリアン伯爵家での生活が幕を開けた。

偽聖女と追放された私は、辺境で定食屋をはじめます~こっそり生活魔法で味付けしていたら、氷の騎士団長様が毎日通ってくるんですけど!?~

咲月ねむと
恋愛
【アルファポリス女性向けHOTランキング1位達成作品!!】 あらすじ 「役立たずの偽聖女め、この国から出て行け!」 ​聖女として召喚されたものの、地味な【生活魔法】しか使えず「ハズレ」の烙印を押されたエリーナ。 彼女は婚約者である王太子に婚約破棄され、真の聖女と呼ばれる義妹の陰謀によって国外追放されてしまう。 ​しかし、エリーナはめげなかった。 実は彼女の【生活魔法】は、一瞬で廃墟を新築に変え、どんな食材も極上の味に変えるチートスキルだったのだ! ​北の辺境の地へ辿り着いたエリーナは、念願だった自分の定食屋『陽だまり亭』をオープンする。 すると、そこへ「氷の騎士団長」と恐れられる冷徹な美形騎士・クラウスがやってきて――。 ​「……味がする。お前の料理だけが、俺の呪いを解いてくれるんだ」 ​とある呪いで味覚を失っていた彼は、エリーナの料理にだけ味を感じると判明。 以来、彼は毎日のように店に通い詰め、高額な代金を置いていったり、邪魔する敵を排除したりと、エリーナを過保護なまでに溺愛し始める。 ​最強の騎士団長と騎士たちに胃袋を掴んで守られながら、エリーナは辺境で幸せなスローライフを満喫中?

【完結】偽物聖女は冷血騎士団長様と白い結婚をしたはずでした。

雨宮羽那
恋愛
 聖女補佐官であるレティノアは、補佐官であるにも関わらず、祈りをささげる日々を送っていた。  というのも、本来聖女であるはずの妹が、役目を放棄して遊び歩いていたからだ。  そんなある日、妹が「真実の愛に気づいたの」と言って恋人と駆け落ちしてしまう。  残されたのは、聖女の役目と――王命によって決められた聖騎士団長様との婚姻!?  レティノアは、妹の代わりとして聖女の立場と聖騎士団長との結婚を押し付けられることに。  相手のクラウスは、「血も涙もない冷血な悪魔」と噂される聖騎士団長。クラウスから「俺はあなたに触れるつもりはない」と言い放たれたレティノアは、「これは白い結婚なのだ」と理解する。  しかし、クラウスの態度は噂とは異なり、レティノアを愛しているようにしか思えなくて……?  これは、今まで妹の代わりの「偽物」として扱われてきた令嬢が「本物」として幸せをつかむ物語。 ◇◇◇◇ お気に入り登録、♡、感想などいただければ、作者が大変喜びます! モチベになるので良ければ応援していただければ嬉しいです♪ ※いつも通りざまぁ要素は中盤以降。 ※完結まで執筆済み ※表紙はAIイラストです ※アルファポリス先行投稿(他投稿サイトにも掲載予定です)

前世の記憶を取り戻した元クズ令嬢は毎日が楽しくてたまりません

Karamimi
恋愛
公爵令嬢のソフィーナは、非常に我が儘で傲慢で、どしうようもないクズ令嬢だった。そんなソフィーナだったが、事故の影響で前世の記憶をとり戻す。 前世では体が弱く、やりたい事も何もできずに短い生涯を終えた彼女は、過去の自分の行いを恥、真面目に生きるとともに前世でできなかったと事を目いっぱい楽しもうと、新たな人生を歩み始めた。 外を出て美味しい空気を吸う、綺麗な花々を見る、些細な事でも幸せを感じるソフィーナは、険悪だった兄との関係もあっという間に改善させた。 もちろん、本人にはそんな自覚はない。ただ、今までの行いを詫びただけだ。そう、なぜか彼女には、人を魅了させる力を持っていたのだ。 そんな中、この国の王太子でもあるファラオ殿下の15歳のお誕生日パーティに参加する事になったソフィーナは… どうしようもないクズだった令嬢が、前世の記憶を取り戻し、次々と周りを虜にしながら本当の幸せを掴むまでのお話しです。 カクヨムでも同時連載してます。 よろしくお願いします。

処理中です...